テーマ : 医療・健康

治療に伴う外見変化に特化 相談窓口を開設 静岡がんセンター

 静岡県立静岡がんセンター(長泉町)はこのほど、がんやがんの治療によって起きる外見の変化(アピアランス)に特化した相談窓口をセンター内に開設した。症状や生活環境など相談者の状況に応じた対処法を探り、必要に応じて専門職種の看護師らにつなぐ。

県立静岡がんセンターが設けたアピアランスケア相談窓口=長泉町の同センター
県立静岡がんセンターが設けたアピアランスケア相談窓口=長泉町の同センター

 がんやがんの治療に伴う外見の変化は脱毛、皮膚や爪の変化、手術痕、人工肛門などがある。同センターの担当者は「外見の変化による心理的、社会的負担は大きい。患者が自分らしく社会とつながりを持ちながら生活できるよう支援する」と話す。
 同センターに通院する患者が対象。診察で相談しきれない時や、不安を解消しきれない時の利用を想定する。看護師や医療ソーシャルワーカーらが相談に応じる。対話を通じて心理的な負担を軽減し、周囲とのコミュニケーションの取り方を助言する。
 相談時間は月、水、金曜日の午後2~4時。対象者や相談時間は今後拡大する方針。
 がん医療の進歩により罹患(りかん)前と同じ生活を続けながら治療する患者が増え、外見変化への支援(アピアランスケア)が広がっている。同センターは支持療法の一環として治療現場で推進してきた。本年度、適切な支援体制を構築・検証する厚生労働省のモデル事業を実施する全国10施設の一つに選ばれた。
 (東部総局・矢嶋宏行)

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