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忙しくても朝食を(保井智香子/立命館大教授)【カンタンおいしい 健康レシピ⑩】

 朝食は、1日に必要なエネルギーや栄養素を補給するために欠かせません。朝食を取っている生徒は学力や体力が高いことも報告されています。

イラスト・カモシタハヤト
イラスト・カモシタハヤト

 食欲や時間がないなどの理由で、朝食を取らない方や飲み物や単品だけになる方もいるでしょう。栄養素をどれだけ摂取できるかはメニューによって異なりますので、内容の工夫も大切です。
 栄養バランスを良くするポイントは、いろいろな食品を組み合わせること。主食(ご飯やパンなど)、主菜(卵やハム、ソーセージなど)、副菜(ミニトマトやキュウリ、ブロッコリーなど)、牛乳・乳製品(ヨーグルト、チーズなど)、果物(バナナやミカンなど)を組み合わせましょう。
 男子大学生を対象にわれわれが行った研究では、朝食にかけられる準備時間は10分程度、費用は200~300円程度という結果でした。
 例えば「卵がけご飯にインスタントみそ汁、ミニトマト、ヨーグルト、果物の代わりのオレンジジュース」や、「食パンの上にハムとスライスチーズを載せて焼き、冷凍ブロッコリーをレンジで温めて添え、バナナと牛乳をプラス」ですと、おおよそこの時間と価格になります。
 加熱調理が面倒なら、ロールパンにハムとチーズを挟んで食べてもよいです。キュウリやレタスなども添えるとロールサンドの完成です。ご飯メニューの際は、さけフレークを合わせ、豆腐にキムチを載せて食べるのも手軽な方法です。
 食欲や時間がなくあまり食べられない方は、パンと牛乳などそのまま食べることができる食品に、主菜や副菜、果物のいずれかを1品足すと、栄養価が高くなります。菓子パンは、脂質や糖質の取り過ぎにつながりますのでお勧めできません。
 まずは簡単にできそうな内容からスタートして、自分のオリジナルメニューを作れるとよいですね。
 (保井智香子・立命館大教授)

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