テーマ : 医療・健康

「医師の人権守られず」遺族訴え 過労自殺と労災認定

 神戸市の病院「甲南医療センター」で勤務し、過重労働で自殺したと労災認定された医師高島晨伍さん=当時(26)=の遺族が15日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見した。母親の淳子さん(60)は「長時間労働が当たり前で、医師の人権は全く守られていない」と訴えた。

高島晨伍さんの遺影を前に、記者会見する母親の淳子さん=15日午後、東京都千代田区の日本外国特派員協会
高島晨伍さんの遺影を前に、記者会見する母親の淳子さん=15日午後、東京都千代田区の日本外国特派員協会

 消化器内科の専攻医だった晨伍さんは昨年5月に死亡。通常勤務と学会発表の準備に忙殺され、労災認定した西宮労働基準監督署(兵庫県西宮市)によると、亡くなる前の1カ月は時間外労働が200時間を超えた。
 淳子さんは「右往左往し追い詰められていた」と声を震わせ、責任を認めていない病院に謝罪と再発防止を求めた。
 会見に同席した晨伍さんの兄(31)も大学病院の医師で「患者と向き合うのに精いっぱいで、労働への意識が低かった」と振り返り、医学部や病院が労働問題に関する教育、研修をすべきだと強調した。

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