テーマ : 医療・健康

肥満症新薬、22日に保険適用 厚労省は専門医の処方求める

 厚生労働省は16日までに、肥満症の患者に投与する新たな注射薬「ウゴービ」を22日に公的医療保険の適用対象にすると決めた。肥満症の新薬登場は約30年ぶり。公定価格である薬価は薬の投与量によって異なり、1回当たり1876~1万740円となる。厚労省は、不適切な美容やダイエット目的の使用を防ぐため、専門医の指導に基づく処方を求める。
 15日に開いた中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)で保険適用の了承を得た。
 ウゴービは中枢神経に働きかけて食欲を抑える作用があるとされる。投与の対象は、医師から肥満症と診断され、肥満の度合いを示す体格指数(BMI)が一定以上で高血圧や脂質異常症、2型糖尿病などの持病があり、食事や運動療法でも十分な効果が得られない患者。週に1回投与する。
 日本肥満学会理事長の横手幸太郎・千葉大医学部付属病院長は「肥満症の治療にとって画期的な薬だ」と指摘。同時に「美容など本来とは違う目的で使うと、重症の低血糖など副作用が起きる恐れがある」と述べ、適正な使用を呼びかけた。
 デンマークの製薬会社ノボノルディスクの日本法人がウゴービの保険適用を申請していた。

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