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兄の快進撃 刺激に猛稽古 熱海富士の妹・武井陽奈さん 飛龍高相撲部 来月、集大成の全国大会

 大相撲秋場所で快進撃を続ける幕内熱海富士関(21)=熱海市出身、伊勢ケ浜部屋、本名・武井朔太郎=の妹で、飛龍高(沼津市)相撲部の3年武井陽奈さん(18)が、高校生活最後の全国大会に向けて稽古に励んでいる。昨秋から全国でも珍しい女性主将として男女13人の部員を引っ張ってきた。兄の活躍に刺激を受けながら、自身も飛躍を目指す。

男子部員を相手に突きの稽古を積む武井陽奈さん(右)=20日午後、沼津市の飛龍高
男子部員を相手に突きの稽古を積む武井陽奈さん(右)=20日午後、沼津市の飛龍高
男子部員を相手に突きの稽古を積む武井陽奈さん(右)20日午後、沼津市の飛龍高
男子部員を相手に突きの稽古を積む武井陽奈さん(右)20日午後、沼津市の飛龍高
昭和の大横綱北の湖の優勝額が掲げられた練習場。主将の武井陽奈さん(奥中)はトレーニング中も土俵に視線を向ける20日午後、沼津市の飛龍高
昭和の大横綱北の湖の優勝額が掲げられた練習場。主将の武井陽奈さん(奥中)はトレーニング中も土俵に視線を向ける20日午後、沼津市の飛龍高
男子部員を相手に突きの稽古を積む武井陽奈さん(右)=20日午後、沼津市の飛龍高
男子部員を相手に突きの稽古を積む武井陽奈さん(右)20日午後、沼津市の飛龍高
昭和の大横綱北の湖の優勝額が掲げられた練習場。主将の武井陽奈さん(奥中)はトレーニング中も土俵に視線を向ける20日午後、沼津市の飛龍高


 掲げられた優勝額から昭和の大横綱北の湖が見下ろす飛龍高の練習場。申し合いの稽古が始まる前に、陽奈さんは塩をまいて土俵を清める。始まると、男子部員とも立ち会いや突きの稽古を重ね、鍛錬を積む。
 相撲との出合いは小学4年時。兄に憧れ、わんぱく相撲の大会に出場し、県大会2位。「優勝できず、悔しかった」。幼い頃から始めた柔道から転向し、三島市の相撲クラブで腕を磨いた。「投げが決まると気持ちいい」と魅力にとりつかれていった。
 兄も通った強豪飛龍高に進み、熱海市の自宅から1時間半かけて通学する。昨年、主将に指名した栗原大介監督(47)は「稽古に率先して取り組む。背中で見せるタイプ」と評価する。10月の国体に出場する3年国次晃輔さん(17)も「稽古の時間、部員に声かけをしてくれる」と主将の気配りに感謝する。
 男子に比べて大会の少ない女子相撲。7月の全日本女子相撲岐阜大会では、団体戦で3位となったが、「集中力が切れてしまった」と個人戦では1回戦で敗退した。10月に京都で開かれる全日本女子相撲選手権を高校生活の集大成に位置づけ、「1試合ずつ、集中して取りたい」と頂点を目指す。
 7月場所で十両優勝、再入幕した秋場所でも優勝戦線をひた走る兄は自慢の存在。そんな陽奈さんには大きな夢がある。「相撲を五輪種目にしたい。自分が活躍することで、相撲を始める女性が増えたら」。大学に進学して競技を続け、女子の世界大会優勝を目指して精進を重ねる。
 (東部総局・尾藤旭)

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