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熱海の足「まめっこ号」活躍 交通空白域のミニバス 利用者好評、事業化目指す

 鉄道やバスの圏域外となる熱海市内の一部の交通空白域で、熱海次世代観光・地域交通プラットフォーム協議会が実証実験として10月下旬に運行を始めたミニバス「まめっこ号」が、移動手段のない高齢者を中心とした交通弱者から好評を得ている。実証実験は来年2月末まで。来年1月末までは無償運行を予定する。協議会は利用状況を検証した上で、市の協力を得ながら事業化を目指している。

実証実験が行われている熱海ミニバス「まめっこ号」のイラスト
実証実験が行われている熱海ミニバス「まめっこ号」のイラスト


 まめっこ号は網代、泉、西熱海の3地区の一部にある交通空白域で全8路線を確保した。日常生活に欠かせないスーパーや病院、鉄道駅、行政機関などを回るルートが設定され、主要路線の泉地区では土日を除き毎日運行している。6~8人乗りで、利用は要予約。利用者宅から目的地まで届ける「ドア・トゥー・ドア方式」も取り入れる。
 同協議会は2021年、熱海温泉ホテル旅館協同組合、市観光協会、県タクシー協会熱海支部、ソフトウエア開発のジョルダン(東京)の幹部らが発足。3年目となる今回の実証実験は国土交通省の補助採択を受けた。ジョルダンによると、まめっこ号の利用者は11月13日現在で165人を数え「とても便利でありがたい」との声が寄せられているという。
 地域公共交通の維持確保は費用面の課題もあり、まめっこ号の事業化には詳細な検証が求められる。ジョルダン担当者は「地域の声を吸い上げ、熱海ならではのサービスを展開したい」と話す。利用予約は運行管理センター<電050(3146)1197>へ。
 (熱海支局・鈴木文之)

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