テーマ : 熱海市

熱海土石流 汚染土壌処理費6.7億円 前土地所有者に追加納付命令へ 

 2021年7月に熱海市伊豆山で発生した大規模土石流の起点に残った不安定土砂を撤去した静岡県の行政代執行に関し、県は不安定土砂の撤去・運搬費として既に納付を命じた約4億6200万円に追加して、汚染土壌の処理に要した約6億6700万円を今月中にも、起点を含む土地の前所有者に納付するよう命じる方針を固めた。7日の県議会危機管理くらし環境委員会で概要を説明した。
 行政代執行では、起点に残った不安定土砂約1万9千立方メートルを撤去した。土砂には土壌汚染の基準を上回るフッ素や鉛が含まれていたため、全量を大型土のうに詰めて熱海港芝生広場に仮置きし、千葉県市川市の処理施設に船舶で運んだ。県によると、処理作業は2月8日に完了した。
 盛土対策課によると、県は昨年11月、土砂の撤去・運搬費の約4億6200万円の納付を命じたが、前所有者は期限までに納付せず、督促にも応じていない。現在、差し押さえなどの実施に向けて財産調査に着手しているという。
 前所有者は、県が22年8月に県盛り土規制条例に基づき発出した措置命令を不服とし、静岡地裁に取り消しを求める訴訟を起こしている。

いい茶0

熱海市の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞