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静岡人インタビュー「この人」 「みなとまちづくりマイスター」に選ばれた 安田和彦さん(熱海市)

 熱海市営の熱海港海釣り施設の管理業務に当たるNPO法人SEA WEBの理事長。港の環境美化や釣り人へのマナー啓発などに取り組む。一般社団法人ウオーターフロント協会から県内2人目のマイスターに認定された。東京都出身。64歳。

安田和彦さん
安田和彦さん

 ―マイスター認定の所感は。
 「海釣り施設のオープン当初から管理業務を受託し、今年で18年目。多くの自治体の視察を受け入れている。また、海釣り施設の新設を計画する全国の自治体を訪ね、適地選定や運営方法、安全管理の仕方を助言してきた。長年の取り組みが今回の認定につながったと思う」
 ―熱海との関わりは。
 「子どもの頃から釣りが趣味で、熱海には30歳の頃から通い始めた。首都圏から近く、長い岸壁でのんびり釣りを楽しめるのが魅力的。昔は柵を乗り越えて釣り場に入る危険行為や、ごみのポイ捨てが絶えなかった。国の委嘱を受け、見回りと清掃のボランティアを始めた。適切な管理には公営の海釣り施設が望ましいと行政に提案し、施設業務に携わることになった」
 ―海釣り施設の運営状況は。
 「ソウダガツオやカンパチ、シマアジ、クロダイなど、季節に応じてさまざまな魚を釣ることができる。コロナ禍を乗り越え、客足は戻りつつある。最近は親子連れや女性の一人客が多い印象だ。幅広い人が釣りを楽しめる環境を整えたい」
 ―今後の運営方針は。
 「施設単体での生き残りは難しい。飲食店や宿泊施設、公共施設との連携が必要になる。例えば、釣った魚を味わえる提携店舗の数を増やしたい。旅行会社への営業を強化したことで、近年は団体の釣り客が増えた。市街地への回遊を促し、地域経済の活性化に貢献したい」
 (熱海支局・鈴木文之)

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