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素材本来の味、最大限に 伊豆産果実の無添加ジャム 温まる合間に(熱海市)【静岡ものづくり最前線】

 熱海産の「温州みかん」と狩野川流域で栽培された伊豆産のイチゴ「紅ほっぺ」を材料に、2種類のジャムを開発した。ペクチンや香料、着色料といった添加物を使用せず、素材本来のおいしさ、色合いを最大限に引き出す無添加の製法にこだわる。

伊豆地域で採れたイチゴとミカンの無添加ジャム。小田原産の完熟梅を用いたシロップもPRする
伊豆地域で採れたイチゴとミカンの無添加ジャム。小田原産の完熟梅を用いたシロップもPRする

 2種類のジャムは、栗本遼代表(39)が起業前まで勤めていた農産物加工会社のフルーツバスケット(函南町)で委託製造する。素材への熱負荷が少なく、フレッシュ感を生かせる「低温真空二重釜」で丁寧に調理している。一緒に加える砂糖(テンサイ)、レモン果汁、寒天はいずれも国産を使用する。
 子どもの頃、活気を失っていく出身地・熱海の街を目の当たりにして「地域の活性化に興味を持った」と栗本代表。伊豆地域や湘南・箱根地域の農産物に光を当て、加工品として磨き上げることで「地域の魅力を高め、地元農業に貢献したい」と思いを語る。日々、農家に出向いて新商品開発の構想を練っている。
 「地産地消をモットー」(栗本代表)に、JR熱海駅前の土産物店や熱海市内のホテル旅館などで販売している。小田原産の完熟梅を用いた梅シロップも開発し、ジャムと一緒に販路拡大を目指す。

 企業情報 熱海市銀座町8の7。2023年創業。地産地消の農産加工品を開発、販売する。従業員2人。

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