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記者コラム「清流」 巨大地震への備え肝心

 「被災地に入るまで3日かかった」。能登半島地震の被災地で救援活動に当たった熱海市の消防隊員が、帰任報告で発した一言が耳に残っている。海と山に囲まれた伊豆半島も人ごとではないと感じるからだ。
 能登半島では主要道が寸断し、被害状況の把握や救援活動に時間を要した。巨大地震の発生後は自衛隊や全国各地の公的機関、災害ボランティアが被災地入りする。いち早く現場にと思っても、アクセス道が不通だと救える命も救えない。
 熱海と他市町を結ぶ主要道は国道135号と県道の熱函道路。断崖絶壁の海岸線や急斜面の山を通る箇所が多く、巨大地震で寸断の恐れがある。行政による道路網の点検と強靱化(きょうじんか)は言うまでもない。同時に、発災から数日間を耐えしのぐ自助共助の力が肝心になりそうだ。
 (熱海支局・鈴木文之)

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