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熱海観光 レモンで振興 貿易商の柏木さん寄贈

 熱海市春日町の貿易商柏木章秀さん(64)が自宅近くの実家敷地内で栽培していたレモンの古木を、同市初島にある富士急グループのリゾート施設「PICA初島」に寄贈した。このほど現地で移植セレモニーが行われ、柏木さんは「国産レモンの発祥地といわれる熱海の観光振興になれば」と願った。

レモンの古木の移植セレモニーに臨む柏木さん(右)と柴田社長=熱海市のPICA初島アジアンガーデン
レモンの古木の移植セレモニーに臨む柏木さん(右)と柴田社長=熱海市のPICA初島アジアンガーデン

 寄贈されたレモンの木は高さ3~4メートルで、樹齢60年と推定される。毎年、300個ほどの果実を鈴なりに付け、近隣の市民にも振る舞われていた。今夏、柏木さんが実家を売却するのに当たり、思い入れのあるレモンの木の譲渡先を探したところ、熱海高やJAなどと連携して熱海産レモンのPR事業を展開するPICA初島が名乗りを上げた。
 レモンの木は、夏場に移植すると定着しない恐れがあったため、いったん小山町の涼しい場所に移して管理した。10月末にクレーン船に乗せて初島に運び込み、PICA初島アジアンガーデン内の海を見下ろす高台に移植した。
 PICA初島にはレモンの巨大オブジェや黄色いポストなど「インスタ映え」を意識した撮影スポットが点在する。PICAの柴田泰社長は「レモンを前面に出して初島を売り込んでいる。いただいたレモンの木は新たなシンボルになる」と期待を寄せた。
 国産レモンの木は明治初期、熱海を訪れた外国人が種をまいたのが伝来のきっかけとされる。

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