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伊豆半島 風切ってバイクツーリング 尾根沿い 抜群の爽快感【しずおかアウトドアファン】

 国内屈指の観光地の伊豆半島は、バイクのツーリングコースとしても人気。県内だけでなく関東圏など全国から年間を通じて数多くのライダーが訪れる。主に伊豆半島の東側を走るルートを想定し、人気のスポットを巡った。(生活報道部・草茅出)
富士山や駿河湾の大パノラマが広がる伊豆スカイライン。ツーリングルートとしてライダーに人気だ=3月上旬、函南町
 伊豆方面へのアクセスの拠点として便利なのが、国道1号の箱根峠の交差点から県道熱海箱根峠線を少し南下した場所にある「バイカーズパラダイス南箱根」(函南町桑原)。おしゃれな内装のカフェやバイクグッズの販売コーナーをはじめ、30台ほどのバイクを用意するレンタルコーナー、電動オフロードバイクの屋外コースなどもある複合施設だ。
多彩な車種のバイクレンタルなどが人気のバイカーズパラダイス南箱根=3月中旬、函南町  富士市の稲垣智也さん(22)と加藤潤一さん(22)は3月中旬、伊豆方面のツーリング中に立ち寄った。稲垣さんは「いろいろなバイクが止めてあり、見るのが楽しい。伊豆は海の眺望も良く、海鮮を食べるのも楽しみ」と語った。
 多くのライダーが、「一度走ってみたい道」として名前を挙げるのが伊豆スカイライン。函南町の熱海峠インターチェンジ(IC)から伊豆市の天城高原ICまで全長40・6キロの有料道路で、富士山と駿河湾、相模灘など各所に大パノラマが広がる。ルートの大半は尾根沿いのワインディングロードで爽快感は抜群だ。
 伊豆半島東海岸を南北に走る国道135号は、海側の展望が開けた場所が多い。砂浜や岩場など、変化に富んだ景観も相まってライダーを飽きさせない。各ルートともにバイク関連の交通事故が多いため、安全運転は徹底したい。
東伊豆町の池尻海岸にあるサンライズテラス稲取からは太平洋の青々とした海原を眺めることができる=3月中旬  伊東市の伊豆高原の別荘地にあるラーメン店「麺匠まゆ美」(同市八幡野)と併設の宿泊施設「ライダーハウス・タカ」もライダーに知られた場所。店内の壁にはバイクに乗って訪れた客の写真がずらりと並ぶ。
 店を切り盛りする中野貴之さん(66)と妻の真由美さん(64)はともにバイク好き。メニューには「KATANA」「Ninja」など名車にちなんだ名前も。「お客さんからまだ行ったことのない場所の話を聞くと楽しい」と貴之さん。これからも伊豆を訪れるライダーを温かく迎えるつもりだ。
ラーメン店とライダーハウスを営む中野貴之さん(右)と真由美さん夫妻。壁には来店、宿泊客の写真が飾られている=3月上旬、伊東市
パワー噴出 白い蒸気が立ち上る峰温泉大噴湯公園=河津町  長距離運転で冷えた体は温泉に漬かって癒やしたい。伊豆半島東海岸は熱海、伊東、熱川、稲取など著名な温泉街が続く。東伊豆町の北川温泉にある「黒根岩風呂」は波打ち際の露天風呂で、相模灘の海原を見渡せる絶景が自慢。日帰り入浴を実施している旅館やホテルも多く選択に迷うほどだ。河津町の「峰温泉大噴湯公園」は櫓[やぐら]から高々と噴き上がる湯や蒸気が大地のパワーを伝えてくれる。園内では足湯を楽しめる。

断崖荒々しく 荒々しい断崖が続く城ケ崎海岸=伊東市  自然景観にも見どころは多い。伊東市の城ケ崎海岸は荒々しい断崖が続く。遊歩道には海の上を渡るつり橋があり、散策も楽しい。同市の大室山はすり鉢状の火山。毎年冬の山焼きにより、全体を草地として保っていて、春の訪れとともに鮮やかな緑色に染まる。東伊豆町の細野高原も高台に草原が広がり、眼下には太平洋の海原を望める。下田市の須崎半島は、景勝地として知られる海岸線やスイセンが有名だ。

地元の味 大ぶりなキンメダイのフライをパンで挟んだ下田バーガー=下田市の「道の駅開国下田みなと」  伊豆半島東海岸といえば、新鮮な海の幸が有名。国道135号沿いには刺し身やすしを味わえる飲食店があちこちにある。キンメダイは煮付けが人気だが、同市[ラ]の「道[マル]の駅開国下田みなと」内のカフェ「Ra-maru」では、大ぶりのフライを挟んだ下田バーガーを販売している。熱海市網代地区の郷土料理「イカメンチ」、東伊豆町の飲食店で提供される「肉チャーハン」といった地元ならではの食にも事欠かない。

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