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テーマ : 函南町

市境の東部地域活況/沼津 中心街引き合い強く/熱海【静岡県内公示地価 東部の取引状況】

 沼津市

沼津市の商業地の最高価格地点付近=同市大手町
沼津市の商業地の最高価格地点付近=同市大手町

 住宅地は1・3%下落した。地域による明暗が拡大している。大岡や岡宮などの東部は長泉町や三島市の代替地として求める動きもあり引き合いは強い。岡宮は10万5千~12万円が中心で、強気の価格設定も。供給が限られる中心部も売り手に優位な状況が続く。西部は下落が続くが、下げ幅は縮小傾向。沿岸部の南部は依然低調。実勢価格が公示地価の半分以下になるケースもあるという。
 商業地は1・5%下がった。沼津駅に近い高島町で16万5千円の売買事例があった。再開発の余地が大きい駅南口への関心が高まっている。

 三島市
 住宅地は交通手段や買い物の利便性に優れた市街地で人気が高い。三島田町駅に近い南田町や南本町では21万円の売買があった。三島駅周辺は整備計画が進む駅南口の再開発事業への期待から引き合いが強いが、物件は少ない。利便性が悪い郊外は、横ばいかやや下落傾向にある。商業地も市街地で上昇している。

 富士市
 住宅地は0・7%の下落。建築費の上昇もあって、住宅購入の予算を抑えたい消費者が買い急がないなど需要は一服している。JR富士駅に近く利便性の高い本市場、横割などは横ばい。商業地は青葉町が依然として人気だが供給は枯渇している。工業地は0・2%上昇し、大規模用地に関する問い合わせもある。

 富士宮市
 住宅地は0・8%下落。依然として供給過多が続く中でも長期の低金利などで下落幅が緩やかになった。新規分譲の多い万野原新田は0・2%と下落幅が小さい。0・9%下げた商業地は中規模分譲地でも4万円台の取引が多く、郊外型の大型店舗の出店が目立つ。工業地は横ばい。巣ごもり消費が堅く、流通業用地での取引が多い。

 裾野市、長泉町、清水町
 長泉町は、住宅地が県内トップとなる0・9%の上昇率。JR三島駅に近い下土狩や中土狩は17万円台の取引があった。ファミリー層の人気が根強く、供給不足で上昇傾向が続く。裾野市は0・9%下落。生活環境の整った伊豆島田では13万円台、佐野では11万円台の取引がある。建設が進むトヨタ自動車の実証都市「ウーブン・シティ」に隣接の岩波は、域外への波及効果が未知数で9万円と低調。清水町は横ばい。北東部は人気で、三島市に隣接する新宿は13万円台。南部の徳倉や湯川は9万円台と低水準が続く。

 御殿場市、小山町
 御殿場市は住宅地、商業地ともに0・1%下がった。利便性の高いJR御殿場駅周辺は物件が少ない状況が続き高値で取引される。御殿場南小校区で11万円、やや駅から離れた朝日小校区で8万5千円の取引があった。小山町須走は国道バイパス整備の影響で動き始め、1万8千円の売買実例があった。北郷地区も引き合いがある。

 熱海市
 観光需要の回復により、商業地は6・9%の伸び。5年連続で上昇した。中心街に供給可能な土地が少なく、売り物件が出るとすぐに引き合いがある状況。飲食店が多い中央町や咲見町で30万円超の取引があった。上昇傾向はしばらく続きそう。住宅地も0・4%上昇した。小学校やこども園がある桜町で約10万円の取引があった。

 伊東市
 住宅地は0・8%下がり、下落傾向が続いている。継続5地点のうちファミリー層に人気の吉田地区で上昇したが、ほか1地点は横ばい、残りは下落した。商業地も同様に下落傾向が続き、1・3%下がった。コロナ禍以降、首都圏を中心に移住を検討する動きは活発。伊豆高原地域で1万~2万円程度の取引がある。

 伊豆市、伊豆の国市、函南町
 住宅地、商業地ともに3市町の全調査地点で下落した。住宅地の平均変動率は伊豆市で2・4%、伊豆の国市で1・8%、函南町で1・5%の落ち込みで、下落傾向が続く。利便性が高い伊豆箱根鉄道沿線は一定の人気がある。修善寺駅近くの伊豆市牧之郷では特に分譲地の取引が活発。函南町柏谷では10万円の取引もある。

 下田市、賀茂郡
 住宅地は東伊豆町の2・9%を筆頭に全地点で下落した。1・5%下落の下田市では、市役所の移転先の蓮台寺で3万円台半ば、鍋田では4万円前後の取引があるなど引き合いは強い一方、物件は少ない。商業地は総じて動きが鈍い。松崎町や西伊豆町の住宅地は特に低調。移住者からの建物付き物件への需要は一定程度ある。

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