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テーマ : 函南町

記者コラム「清流」 本に触れる機会 後生に

 生まれ育った函南町の書店に「5月上旬で閉店のお知らせ」という張り紙があった。大学進学を機に地元を離れるまでよく訪れ、社会人になってからもたびたび書籍を買っていた思い出の店だっただけに、一抹のさみしさを感じた。
 本屋の閉店ラッシュが止まらない。東部総局に赴任した2年ちょっとの間でも、頻繁に買い物をしていた沼津市内の2店舗が姿を消した。流通形態の大きな変化、電子書籍普及、活字離れなど書店を取り巻く環境は厳しさを増す一方だ。
 リアル店舗で実物を手に取り、品定めをする習慣が身についた世代には残念だが、閉店はさらに加速する可能性が高い。人口減少社会に突入し、多くの自治体で財政難が課題になる中、子どもが本に触れる機会がなくならないよう図書館機能は守り抜いてほしい。
(東部総局・杉山諭)

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