環境配慮型農業 農水省が意義解説 函南でシンポ
「有機農業でつながる人・地域・未来シンポジウム」が9日、函南町文化センターで開かれた。農林水産省みどりの食料システム戦略グループ長の久保牧衣子氏を講師に迎え、約250人が有機農業の普及など環境に配慮した農業が求められる理由について学んだ。
![有機農業の普及が求められる背景などを学んだシンポジウム=函南町文化センター](/news/images/n143/1429618/IP240309TAN900041000_O.jpg)
久保氏は、化学農薬や肥料の使用量削減、有機農業の普及などを促す同戦略を国が打ち出した背景を解説した。温暖化や自然災害の激甚化の農業に対する影響の大きさを強調。欧米では農業は環境を汚すイメージがあると紹介し、環境に配慮した農業は国際的にも求められているとした。最新技術の導入や生産者の意識改革による環境に配慮した農業への転換を訴え「将来世代が生きやすい環境に向け、伊豆地域から発信してほしい」と呼びかけた。
シンポジウムは、同町で有機農法や自然農法の推進を目指す農家らによる実行委が主催。周辺市町で有機農業の普及に取り組む農家らによるパネルディスカッションも行われた。