シャギリの和太鼓、すりがね寄贈 白道坂区自治会、函南東小に 少子化で育成会存続断念
函南町平井の白道坂区自治会(藤井和実区長)は13日、地元の子どもたちが長年使ってきた和太鼓やすりがねなどを町立東小に寄贈した。少子化の影響で同区のシャギリ育成会(佐藤純一代表)が存続を断念。使わずに倉庫に放置された和楽器に新たな舞台を用意した。
![児童に祭りばやしを指導する佐藤代表(左から2人目)=函南町立東小](/news/images/n126/1258288/IP230613TAN000047000_O.jpg)
同育成会は2002年、正式に活動を開始。地区の夏祭りなどでシャギリ演奏を披露し、盛り上げに一役買った。しかし、15年に小学生が5人まで減少して活動が困難となり、解散を決めた。倉庫に放置されたままの和楽器の有効活用を町教育委員会を通じて模索。同校が、音楽で日本の伝統文化を学ぶ3年生の授業に役立てようと受け入れを申し出た。
この日は佐藤代表が「楽しみながら練習してほしい」と呼びかけ、祭りばやしの一端を指導した。児童は佐藤代表が寄贈に向けて磨き上げた和太鼓やすりがねを手に演奏を楽しんだ。長年子どもたちにシャギリを伝えてきた佐藤代表は「公民館の奥で泣いていた。寄贈できて大変うれしい」と話した。