テーマ : お茶・茶況

G7首脳会議に静岡茶 国内外での商機拡大に期待

 広島市で5月19~21日に開かれた先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)で、各国首脳に静岡茶が振る舞われた。海外需要が期待される有機煎茶やボトリング飲料のアピールの場となり、関係者は知名度の高まりによる国内外での商機拡大に期待する。

有機栽培茶を紹介する白形和之社長(左)=5月下旬、静岡市葵区
有機栽培茶を紹介する白形和之社長(左)=5月下旬、静岡市葵区
高級茶葉を使ったボトリングティー「川根茶」
高級茶葉を使ったボトリングティー「川根茶」
有機栽培茶を紹介する白形和之社長(左)=5月下旬、静岡市葵区
高級茶葉を使ったボトリングティー「川根茶」

 老舗製茶問屋の白形伝四郎商店(静岡市葵区)が製造する有機煎茶は、20日の社交夕食会のメニューに採用された。市内産の茶葉を強火で焙煎(ばいせん)して引き出した甘みや香りが特徴で、20年ほど前に商品化した。
 同社には茶のサミット提供は事前に知らされず、白形和之社長は「開催後に知人から聞いて驚いた」と振り返る。サミット後は注文や問い合わせが殺到しているという。白形社長は5月31日、静岡市役所静岡庁舎に難波喬司市長を訪ねて成果を報告。「際立った特徴がある品を通して、国内外に静岡茶の魅力をアピールしていきたい」と語った。
 国際会議で要人が話し合いながら食事をとる「ワーキングランチ」や夕食会には、全国各地から特産品が寄せられる。ノンアルコール飲料として、茶を提供する場ともなる。
 川根本町茶業振興協議会が商品企画を手がけたボトリングティー「川根茶」も、各国首脳の部屋に置かれた。全国茶品評会や県茶品評会の入賞茶を用い、飲料製造のベネフィッティー(静岡市葵区)が製品化した。サミットを機に、都内の企業などから川根茶を使った新商品開発の提案があり、協議会事務局の川根本町の担当者は「知名度向上を図り、各地のレストランやホテルなどへの提案も進めたい」と話す。

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