テーマ : お茶・茶況

茶と名産品、新感覚で 静岡お茶屋かのう茶店(静岡市葵区)【静岡ものづくり最前線】

 本山茶を扱う老舗製茶問屋は約10年前から、チーズ製品の開発を手がけている。第1弾の「静岡茶チーズ」は、朝比奈産の抹茶とクリームチーズを合わせた斬新な味わいが好評で、ロングセラーとなった。そこで「静岡チーズ」シリーズとして展開し、本業を生かした「ほうじ茶」と「紅茶」、地元名産の食材を使った計6種類をそろえた。

「静岡茶チーズ」をはじめ、6種のオリジナルチーズを展開する
「静岡茶チーズ」をはじめ、6種のオリジナルチーズを展開する

 「お茶屋ならではの商品を作りたかった。ただ、お菓子は同業他社がすでに手がけていて、全く新しい商品を開発したいという思いからチーズに目をつけた」と語る店長の狩野淳司さん(51)。一からチーズの製法を学び、専用の製造機を特注した。100回を超える試作を重ね、開発にこぎつけた。店舗内に工房を構え、完全自社製造にこだわる。
 昨夏発売した「紅茶」には、静岡市産べにふうきの粉末紅茶を使用。苦みと渋みが調和した逸品に仕上げた。三ケ日ミカン、ワサビ、同市産の蜂蜜の3種も加え、茶請けやおつまみなど、多様なシーンに合わせた楽しみ方を提案している。
 狩野さんは「お茶が生活に彩りを与えてくれるように、静岡チーズがそういう存在になれば」と話す。
 JA静岡市の直売所や自社のネット通販で販売する。各486円(税込み)。

 企業情報 静岡市葵区唐瀬3丁目10の17。 1955年創業。従業員3人。

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