テーマ : お茶・茶況

熟成本山茶、久能山東照宮に 家康の故事ちなみ奉納 静岡市

 駿府本山お茶まつり委員会は28日、静岡市の本山茶を愛したとされる徳川家康の故事を再現した「駿府お茶壺(つぼ)道中行列」と「口切りの儀」を同市駿河区の久能山東照宮で行った。

「口切りの儀」で熟成させた茶つぼの封を切る海野さん=静岡市駿河区の久能山東照宮
「口切りの儀」で熟成させた茶つぼの封を切る海野さん=静岡市駿河区の久能山東照宮

 家康は夏季に冷涼な葵区の井川大日峠で茶をつぼに詰めて熟成させるよう命じ、秋に取り出して茶会に供させたとされる。本山茶は故事にならって約5カ月間、「御用茶」と記された茶つぼに詰めて冷涼な環境で熟成された。
 道中行列は江戸時代の衣装を身にまとった茶業関係者らが茶つぼをかごに乗せ、東照宮まで運んだ。つぼを開封する口切りの儀では、煎茶道静風流家元の海野俊堂さんが茶つぼの中の和紙にくるまれた熟成本山茶を丁寧に取り出し、三方の上に茶葉で「和」と記して奉納した。
 同会の三津山定委員長は「今年は本山茶が全国茶品評会で評価されるなど茶業の追い風になっている。静岡市が日本一のお茶のまちでありつづけるよう願っている」とあいさつした。

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