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朝鮮通信使交流、劇で再現 静岡市民やSPAC俳優ら 両国の歴史、絆確認

 江戸時代に日本と朝鮮王朝の交友の舞台になった古刹(こさつ)・清見寺のある静岡市清水区興津地区でこのほど、朝鮮通信使にまつわる劇が披露された。地元中学生など市民や県舞台芸術センター(SPAC)所属の俳優らが参加し、日本と朝鮮半島の絆を確かめた。駐横浜韓国総領事館の関係者も訪れた。

清見寺を訪れた朝鮮通信使を描いた劇のフィナーレ=静岡市清水区興津本町の興津生涯学習交流館
清見寺を訪れた朝鮮通信使を描いた劇のフィナーレ=静岡市清水区興津本町の興津生涯学習交流館


 劇は地元で町おこしに取り組むNPO法人「AYUドリーム」の主催。10年ほど前から市民を巻き込んで劇を披露してきた。全柄閏領事は「江戸時代に再開し、200年以上続いた朝鮮通信使は未来志向の平和の使節だった。中学生も劇に参加していると聞いていて、偉大な遺産が後世に引き継がれるようお互い努力しましょう」と述べた。
 朝鮮半島から対馬海峡を渡って日本に渡り、陸路江戸の将軍に会うため、途中興津に立ち寄った朝鮮通信使と、迎える側の住民らそれぞれの思いなどがストーリーの軸になっている。脚本は同NPOの関係者が書き下ろした。朝鮮通信使を再開させた徳川家康役も登場し「平和はお互いの心が一つになってこそ成し遂げられる」と語った。
 外交資料「朝鮮通信使に関する記憶」はユネスコの世界の記憶(世界記憶遺産)になっていて、清見寺は日本国内最多の48点を所蔵する。劇が披露された興津生涯学習交流館では歴史を伝えるパネル展を31日まで行っている。
 (清水支局・坂本昌信)

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