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爽快に山並み駆ける 初心者がトレラン体験 静岡・井川でイベント【しずおかアウトドアファン】

 軽量な装備で野山を駆け抜けるトレイルランニング(トレラン)。新しい登山の楽しみ方の一つとして人気が高まり、県内各地で大会が開かれるなど裾野が広がりつつある。7月下旬、静岡市葵区井川の南アルプスユネスコエコパーク井川自然の家で行われた初心者向けのイベント「井川deトレラン&夏体験」を訪ねた。

井川自然の家周辺のトレイルランニングコースを巡る参加者=静岡市葵区
井川自然の家周辺のトレイルランニングコースを巡る参加者=静岡市葵区
木立の中を通るトレイルランニングコースを駆け抜ける参加者=静岡市葵区
木立の中を通るトレイルランニングコースを駆け抜ける参加者=静岡市葵区
草地のコースを軽快に走る参加者=静岡市葵区
草地のコースを軽快に走る参加者=静岡市葵区
井川自然の家周辺のトレイルランニングコースを巡る参加者=静岡市葵区
木立の中を通るトレイルランニングコースを駆け抜ける参加者=静岡市葵区
草地のコースを軽快に走る参加者=静岡市葵区

 イベントの講師を務めたのは、静岡市消防局の職員で山岳レース「トランスジャパンアルプスレース(TJAR)」4連覇を果たしている望月将悟さん(45)と、マラソン選手として活躍したラン・スポーツ松本塾(焼津市)代表の松本真由美さん(56)。望月さんは、天候急変などを念頭に装備やルートの検討から当日の行動まで「自分で考える」大切さを指摘したほか、ハイカーや自然観察で訪れた人への配慮、動植物の保護も訴えた。松本さんはけがの予防につながるストレッチ、体幹を強化する体操など、陸上競技の要素を取り入れた運動を紹介した。
 この後、参加者は井川自然の家周辺を巡る望月さん監修のコースに挑戦。8キロと16キロの2コースに分かれ、針葉樹の森や徳川家康に献上する茶を保存した「お茶壺[つぼ]屋敷」の史跡、広々した草原、周辺の山並みを望む展望台などがある変化に富んだコースを堪能した。
 浜松市中区から参加した福山小百合さん(44)と航汰さん(12)親子はトレラン初体験。小百合さんは「登山に比べると装備が軽く、動きやすかった。これからも挑戦したい」と語った。参加者と走って交流した望月さんは「トレランは走ることで移動距離が伸び、歩きではたどり着けない場所にも行くことができる。まずは自分に合った方法で楽しんでほしい」と話した。
 (生活報道部・草茅出)
装備は軽量、機能性重視 安全面も考慮して photo01
 トレイルランニングでは一般的な登山とは異なり、動きやすさを重視した軽量なウエア(衣類)や道具を多用する。安全面とのバランスを考え、初心者はどのような商品を選べばよいか。トレラン用品を多く取り扱う「ATCストア」(富士宮市小泉)店主の芦川雅哉さん(52)にポイントを聞いた。
 体に密着する衣類は速乾性に優れたものを選びたい。「標高が高い場所では、体がぬれていると低体温症のリスクもある」と芦川さん。トレランでは半袖のTシャツにショートパンツ姿の人が多い。レインウエア(雨具)も必携だ。撥水[はっすい]性に加え、体の熱を外に逃がす蒸れにくい素材の製品がよい。
 道具類で重要なのは自身の“相棒”となるシューズ。山中では不整地や滑りやすい箇所も通るため、ロード用のランニングシューズではなく、靴底がしっかりとした造りで、地面を確実に捉えるトレラン用シューズが走りやすい。  このほか、夜間の行動に備えたヘッドランプ、緊急時に羽織って暖を取るエマージェンシーシート、柔らかく軽い材質の飲料ボトル、害虫に刺された際に毒を体外に吸い出すポイズンリムーバー、ゼリー状の行動食なども必要という。荷物は背中に密着してぶれにくい形状の容量10リットル前後のザックに詰める。
 芦川さんは「登山に行く装備を基本にそれを軽量、コンパクト化していくと考えればイメージしやすいのでは」とアドバイスする。

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