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小規模高の教科指導充実 教育・学び 遠隔授業を活用【点検!静岡県予算案】

 静岡県が13日に発表した2024年度当初予算案の教育分野は、不登校対策に力を入れるほか、小規模高校の教科指導の充実や、23年度から本格的に推進している公立中学校の部活動の「地域移行」への対応を拡充する。教員の労働改善、JR東静岡駅南口に移転する県立中央図書館の整備も引き続き進める。

教育・学びの主な事業
教育・学びの主な事業

 小規模高校では専門教科の正規免許を持った教員の不足が指摘されてきた。24年度に県総合教育センター(掛川市)内に「遠隔授業配信センター」を設置し、専門科目の授業の配信機能を整える。事業費1200万円を計上し、25年度の本格運用を目指す。受信するモデル校に稲取高、松崎高、伊豆総合高土肥分校、浜松湖北高佐久間分校の4校を指定する。
 部活動の「地域連携」や「地域移行」に向けては、非常勤の部活動指導員を配置する市町への助成を増やし、24年度は23年度比約1・5倍増の214人分を確保した。特別支援学校の医療的ケア児支援では、学校看護師の配置に81人分の予算を充てた。
 教員の長時間労働の改善も重点施策の一つ。教材の印刷やデータ入力、校内や花壇の整備を担う外部人材「スクール・サポート・スタッフ」は全公立小中学校464校に配置し、配置時間は週20時間を維持した。私立校のスタッフ配置にも1校あたり上限60万円を補助する。
 27年度後半の開館を目指す新県立中央図書館の整備関連には8億2400万円を計上。24年度は実施設計を進め、25年度の本格工事着手を見込む。学校施設の整備や老朽化対策には23年度比17億円増の160億円を盛り込んだ。浜松特別支援学校の校舎建て替えに着手する。
 産学官で県内の高等教育の課題を共有する「大学サミット」を12月ごろ初開催する。大学や経済団体、自治体の参加を予定し、経費700万円を見込んだ。

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