テーマ : 新型コロナ・全国

コロナ血管炎に関与の遺伝子特定 阪大などのチームiPS細胞使い

 大阪大や名古屋大、東京医科歯科大などのチームは、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製したミニサイズの血管状組織を使い、新型コロナウイルスの重症患者に特徴的に見られる血管炎を悪化させる遺伝子を特定したと24日までに発表した。この遺伝子の働きを阻害する抗体製剤をサルに与えると症状を抑えることができたという。

iPS細胞から作製したミニサイズの血管状組織の顕微鏡写真(東京医科歯科大の佐伯憲和助教提供)
iPS細胞から作製したミニサイズの血管状組織の顕微鏡写真(東京医科歯科大の佐伯憲和助教提供)

 血管炎では全身に血栓ができ、多臓器不全につながるリスクもあるが、詳しいメカニズムは分かっていない。チームの武部貴則阪大教授は「血管炎の診断技術や治療薬の開発につなげたい」と話した。
 チームは、人のiPS細胞から直径約1ミリの血管状組織を作製。新型コロナに感染させてマウスに移植すると、血栓ができることを確かめた。
 感染後の血管状組織に発現した遺伝子や感染者の血液データを分析し、血管炎を悪化させる働きのある遺伝子を見つけた。

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