テーマ : 新型コロナ・全国

途上国に医薬品の特許開放を 国際団体、日本企業に訴え

 国連が支援する公衆衛生団体「医薬品特許プール(MPP)」は26日、東京都内で記者会見を開いた。日本の製薬会社に対し、必要な医薬品の特許をジェネリック医薬品(後発薬)メーカーに開放するライセンス契約を結ぶよう協力を求めた。途上国での後発薬の普及につなげ、医薬品が貧困層にも届くことを目指す。

記者会見する「医薬品特許プール」のチャールズ・ゴア代表(左)ら=26日午後、東京都千代田区
記者会見する「医薬品特許プール」のチャールズ・ゴア代表(左)ら=26日午後、東京都千代田区

 MPPはエイズ治療薬などを低中所得国に廉価で届けるために国際機関が設立したNPO。特許権を持つ製薬企業と交渉し、特許料を免除するといった内容でライセンス契約を結び、後発薬を幅広い層に行き渡らせる活動をしている。
 記者会見したMPPのチャールズ・ゴア代表は「日本の革新的な医薬品が世界で必要としている人々に届くことは非常に重要だ」と話した。
 日本では塩野義製薬が昨年10月に、開発中の新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」についてライセンス契約を締結。インドや中国など世界4カ国7社の後発薬メーカーが製造し、117の中低所得国への供給を見込む。

新型コロナ・全国の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞