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ペット同伴旅に専用バス 鉄道も実証、移動に選択肢

 新型コロナウイルス禍で在宅時間が増えたのを機にペットを飼う人が増え、ペット同伴可のホテルや旅館も珍しくなくなった。そこでネックになるのが移動手段だ。マイカー以外の選択肢を増やそうと、バスや鉄道の事業者が取り組みを進めている。

犬と一緒に乗れる専用のバス=6月、東京都大田区
犬と一緒に乗れる専用のバス=6月、東京都大田区

 観光バスを運行するB・I・G(東京)は、コロナ禍で打撃を受けた際、新サービスとして犬同伴客向けの専用バスを開発。大型犬も一緒に乗れるよう座席間のスペースを広くした。住友不動産と共同で、東京のホテルと空港、駅などを結ぶ送迎サービスの実証実験を期間限定で行っている。B・I・Gの萩原正規社長は「認知度を上げてペットツーリズムを盛り上げたい」と意気込む。
 鉄道ではJR東日本と西武ホールディングス、ペット関連ベンチャー「PETOKOTO(ペトコト)」が連携し、新幹線でペット同伴の実証実験を昨年行った。上野から軽井沢までの車内でペットをケージから出し、アレルギーや臭いの影響を検証。衛生対策や収益性などを分析し、事業化を検討する方針だ。
 ペトコトが行ったアンケートでは、犬と旅行するときの移動手段として84%が車と回答。旅行を検討する際の課題を複数回答で尋ねたところ「移動が心配」を挙げた人は28%に上った。大久保泰介社長は「ペットは家族という新しい価値観に応えるため、動物が苦手な人にも配慮しつつ選択肢を増やす必要がある」と話している。

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