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カンタス欠航チケット大量販売か 8千便以上、巨額罰金も

 【シドニー共同】オーストラリアの競争消費者委員会は8月31日、同国のカンタス航空が、あらかじめ欠航が決まっていた8千便以上の航空券をそのまま販売し、消費者を欺いたとして同社を連邦裁判所に提訴したと発表した。便を変更したり、割高な運賃を支払ったりして「数万人の旅行計画に影響を与えた可能性がある」とみている。

豪メルボルン空港に駐機するカンタス航空機=2018年11月(ロイター=共同)
豪メルボルン空港に駐機するカンタス航空機=2018年11月(ロイター=共同)

 競争委の訴えが認められれば、カンタスは巨額の罰金を科される可能性がある。カンタスは「競争委の申し立てを深刻に受け止めている」とした上で、新型コロナウイルス流行が人員不足などの大きな混乱をもたらしたとする声明を出した。
 発表によると、カンタスは2022年5月から7月に出発予定の航空券について、欠航確定後も平均で2週間を過ぎるまで販売を続けていた。47日間続けた例もあった。
 航空券を販売した後になって欠航が決まったが、それを平均で18日間、購入者に通知していなかった事例も1万便で見つかった。
 競争委のキャスゴットリーブ委員長は、カンタスの虚偽や不作為によって「購入者は代替便を手配する時間が少なくなったり、特定の時間に飛行するためにより高い料金を支払ったりした可能性がある」と批判した。

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