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米共和党、コロナ規制反対で過熱 大統領選の各候補、浸透狙う

 【ワシントン共同】2024年米大統領選で民主党から政権奪還を狙う共和党の候補の間で、新型コロナウイルス対策を巡る規制反対のアピール合戦が過熱している。共和党が地盤とする保守層が重視する「個人の自由」を訴え、浸透を図る狙い。米国の感染者数はピーク時よりは減ったが、秋の到来を前に再び増加傾向にあり、バイデン民主党政権は警戒する。

聴衆にボールを投げるトランプ前大統領=9日、米アイオワ州(AP=共同)
聴衆にボールを投げるトランプ前大統領=9日、米アイオワ州(AP=共同)

 コロナ規制反対を「ナンバーワンの問題」(ニューヨーク・タイムズ紙)に位置付けるのは、党内支持率2位のデサンティス・フロリダ州知事。21年には、子どもにマスクを着用させるかどうかは親が決めるべきだとして着用義務化を禁じる知事令を出した。
 今月7日にはX(旧ツイッター)で、有権者の行動を極力制限しないことで「中小企業や仕事、個人の自由を守る」と投稿。支持率でトップを独走するトランプ前大統領が在任時、規制強化を押しつけてきたとして、批判の矛先を向けた。
 トランプ氏も負けじと、再選した場合にはマスクやワクチン接種を義務付ける学校や公共交通機関の予算を削減すると宣伝。陣営の報道担当者は、デサンティス氏にも規制強化に前向きな時期があったと当てこすった。
 ヘイリー元国連大使や黒人のスコット上院議員ら他の共和党候補も、規制の再強化には一貫して否定的だ。
 共和党の政治戦略家はワシントン・ポスト紙に、コロナ規制への反発は保守層の価値観に深く関わる感情だと指摘。候補が主張を続ければ続けるほど「投票の動機づけになる」との見方を示した。

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