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中国、肺炎の子ども小児科に殺到 ゼロコロナで免疫力低下要因か

 【北京共同】中国で北部を中心に子どもの間で肺炎などの呼吸器疾患が流行し、小児科に患者が殺到している。各地の当局は29日までに学校に通知を出し、集団感染を防ぐ対策の徹底を指示した。複数の病原体が同時流行しているほか、新型コロナウイルスを抑え込む厳格な「ゼロコロナ」政策で人々の免疫力が低下したことが流行の要因とも指摘される。

病院の待合室で点滴を受ける子どもたち=29日、北京(共同)
病院の待合室で点滴を受ける子どもたち=29日、北京(共同)

 北京の子ども病院には29日、次々と患者が訪れ、待合室で点滴を打つ子どももいた。中国各地の小児科で記録的な受診件数となっていると報じられており、短文投稿サイト、微博(ウェイボ)には「子どもが受診するのに丸1日かかった」といった投稿が相次ぐ。
 北京市教育委員会は25日、学校で子どもの健康を最大限守るよう呼びかけ、マスク着用や手洗い、換気といった感染対策の励行を指導するよう求めた。発症したら登校させないようにし、体調が良くなってもすぐには登校させないよう促した。
 中国メディアによると河北、山東、山西など各省の教育当局や保健当局が同様の通知を出した。
 専門家は中国で今冬から来春にかけて新型コロナやインフルエンザ、マイコプラズマ肺炎といった病原体の複合的流行が続くとみている。
 肺炎流行の原因を巡っては、厳格なゼロコロナ政策の影響で人々の免疫力が低下し、感染すると重症化しやすくなっているとの見方が出ている。
 世界保健機関(WHO)は22日、子どもの肺炎集団発生について中国に報告を求めたと発表。中国は23日、既知の病原体の流行と説明した。中国外務省の汪文斌副報道局長は28日の記者会見で「中国への旅行やビジネスは安全だ」と強調した。

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