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テーマ : 函南町

危険度高い盛り土4カ所、代執行も視野 静岡県議会代表質問

 静岡県議会9月定例会は26日、自民改革会議の鈴木啓嗣氏(浜松市西区)とふじのくに県民クラブの田内浩之氏(湖西市)が代表質問を行った。川勝平太知事は県内の不適切な盛り土を巡り、早急に安全性の確保が必要な盛り土4カ所について安定性の調査と応急対策工事を行う方針を示した。盛り土の撤去が見込めない場合には行政代執行も視野に入れる。鈴木氏への答弁。
 熱海市伊豆山の大規模土石流発生後に実施した盛り土総点検や「盛り土110番」による情報提供などを通じ、県が確認した県内の不適切な盛り土は196カ所に上る。
 県盛土対策課によると、安全性の確保が必要な盛り土4カ所の内訳は沼津市1カ所と函南町3カ所。伊豆山の土石流災害で被害を拡大させたとされる盛り土に次ぐ危険度に分類され、地質調査や安定性の解析をした上で応急対策工事を実施し、恒久的な対策を決める。
 撤去が見込めない場合には行政代執行の実施を検討し、費用は国の補助制度を活用した上で、盛り土の行為者に請求する。
 川勝知事は「不適切な盛り土の是正を速やかに、かつ確実に行い、監視を強化して発生を防ぐなど県民の安全と安心の確保に全力で取り組む」と強調した。盛り土の情報については「危険度に応じて適切な方法で情報提供していく」と述べた。

 ■代表質問要旨
 自民・鈴木氏 熱海市伊豆山の土石流災害で、逢初(あいぞめ)川源頭部の不安定土砂や島田市福用の採石場跡地について、県は行政代執行で対策を講じると表明した。土石流災害を二度と発生させないという強い決意と断固たる対応は率直に評価する。一方、県内には多くの不適切な盛り土が残り、計画的に対策を講じていかなければ緊急性の高い盛り土への対策が遅れることになりかねない。不適切な盛り土に対して今後どのように対応していくか。

 ふじ・田内氏 浜松の防潮堤は地元企業や市民の寄付と熱意で完成した。県が維持管理の対応をしているが、今後の維持管理は重大だ。建設に携わった企業や市民の気持ちを生かし、「みんなで守る防潮堤」のスキームを構築していく必要がある。浜名湖湖岸堤は住民が高潮などの被害に不安を抱える。湖西市では民間管理が4割、官の管理が6割で、官の管理は、市と県の河川、農林、港湾と分かれている。県として整備をどう進めるか。

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