ＮＨＫコロナ報道で審理申し立て 取材受けた遺族ら、ＢＰＯに
ＮＨＫの「ニュースウオッチ９」で、家族が新型コロナウイルスに感染して亡くなったと受け取られるような編集、放送をされたとして、番組の取材を受けた遺族らが５日、放送倫理・番組向上機構（ＢＰＯ）の放送人権委員会に審理申立書を送ったと発表した。
遺族らは、新型コロナワクチンが原因で夫や母親が死亡した疑いがあると主張していた。代理人の青山雅幸弁護士は「当初から遺族の思いを分かりながら、それを報道する気がなかったと推察される。遺族の心情を踏みにじる放送がなされたことは人格権の侵害だ」と訴えた。
ＮＨＫは５月１５日の放送で遺族の声を短く紹介。翌１６日に番組公式サイトで「コロナウイルスに感染して亡くなったと受け取られるように伝えた」と謝罪した。当事者の申し立てを経ずとも、放送倫理上の問題の有無を議論するＢＰＯの放送倫理検証委員会が６月、放送倫理違反の疑いがあるとして審議入りを決めている。
ＮＨＫ広報局は５日、「ご遺族や視聴者に改めておわび申し上げる。ＢＰＯに引き続き協力する」とコメントした。
