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テーマ : 新型コロナ・全国

コロナ分科会尾身氏、中国で講演 「次の流行に備えを」

 【昆明共同】日本政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会会長を務めた尾身茂氏は29日、中国雲南省昆明で開かれた国際会議で講演し、次の感染症のパンデミック(世界的流行)に備えるため「平時から政府、民間、学術界による危機管理ネットワークを構築することが重要だ」と強調した。公衆衛生分野の専門家育成や医療レベルの向上も訴えた。

中国が主催する国際会議で講演する尾身茂氏=29日、中国雲南省昆明(共同)
中国が主催する国際会議で講演する尾身茂氏=29日、中国雲南省昆明(共同)

 尾身氏は、2009年に発生した新型インフルエンザ流行の教訓から「日本は十分に学んでいなかった」と指摘。経済協力開発機構(OECD)各国と比べて人口当たりの医療従事者が少ないなど複合的な要因により、コロナで医療体制が逼迫したと語った。
 一方、日本で死者数が比較的少なく抑えられた要因の一つとして「官民の医療従事者らの真剣な取り組み」を挙げた。
 尾身氏は講演後に記者団の取材に応じ、コロナ対策を巡り情報開示に消極的な中国の姿勢に関し「国際社会では感染情報はなるべく早く共有することが求められており、改善の余地がある」との認識を示した。
 会議は中国の病院が共催し、日中に加え、米英の研究者らが出席した。中国側にはコロナの知見を各国と共有する狙いがある。

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