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特集 : 函南町

函南の山中に不適切盛り土 直下に住宅、住民募る不安 改善見られず

 函南町丹那の山中に造成された不適切な盛り土が住宅地の近くで危険な状態で放置されている。現場周辺には約30世帯が暮らし、盛り土から最も近い住宅の距離は100メートルほど。地元からは施工業者に撤去を求める要望書が出され、町も昨年7月に安全な地形への回復を指示する措置命令を発出したが改善はみられない。「雨が降る度に怖い」と、住民の不安は日増しに高まっている。

ソーラーパネルの周りに造成された盛り土。近くに民家が広がっている=4日、函南町丹那(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
ソーラーパネルの周りに造成された盛り土。近くに民家が広がっている=4日、函南町丹那(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
不適切な盛り土が放置されている現場
不適切な盛り土が放置されている現場
ソーラーパネルの周りに造成された盛り土。近くに民家が広がっている=4日、函南町丹那(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
不適切な盛り土が放置されている現場

 地元住民によると、2019年10月の台風19号で山中が崩れたため、復旧作業を行う名目で県東部の業者が20年4月から現場に入り始めた。ところが業者は次々とダンプカーで土砂を運び入れ、「みるみるうちに盛り土を造成していった」という。元々は軽乗用車しか通れないほど細い山道に土砂を埋めて拡幅。大型車両が転回するために森林を伐採して土を盛り、広場を造り上げた。
 丹那地区では現在、広さ1500平方メートル前後の盛り土が4カ所に点在している。転回広場の盛り土のすぐ真下には住宅が広がり、住民らは「いつ崩れてくるか。不安で生活できない」と語る。昨年8月に盛り土の撤去と早期の復旧を求める要望書を業者に提出したが、返ってきたのは「今後対処し、是正します」などとする回答のみ。地元区長の男性は「具体的な内容は全くなく、驚いた」と語り、その後の業者との協議も「膠着(こうちゃく)状態が続いている」という。
 町議会最大会派の「清風会」は9月末に現場を視察。会派長の中野博議員は「規模が大きく、住民への危険性は高い」と述べ、町と協力して「撤去への方策を探る」とした。町は今後も改善の動きがみられない場合は町条例に基づき業者の公表を行い、刑事告発も視野に対応する方針。
 (三島支局・金野真仁)

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