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テーマ : 磐田市

社会課題解決事業に力 ソミックMHD 磐田の新社屋拠点

 自動車部品製造を手がけるソミックグループの事業統括会社ソミックマネージメントホールディングス(SMHD)は17日、今月から本社機能を移転した磐田市の新社屋で記者会見し、既存事業の競争力強化に加え、社会課題解決につながるビジネスに力を入れる方針を示した。新規事業の開発に向けて同日、市と連携協定を締結。新社屋を拠点に、地域や異業種とも連携し、新しい価値を創出するビジネスを模索する。

協定書を交わすソミックマネージメントホールディングスの石川雅洋社長(右)と磐田市の草地博昭市長=17日午後、同市の新社屋
協定書を交わすソミックマネージメントホールディングスの石川雅洋社長(右)と磐田市の草地博昭市長=17日午後、同市の新社屋

 新社屋はJR磐田駅北口の旧専門学校ビル。管理部門などの約150人が浜松市中央区から磐田市に移った。同グループは自動車用ボールジョイント(軸受)などを主力製品としているが、人口減少に伴う人手不足や環境対応など製造業の課題を踏まえ、従来のものづくりにとどまらない事業戦略が必要と判断した。
 既存事業で拡販などに取り組み、グループ売上高は今後4年間で2割増の1200億円を目指す。一方で、人工知能(AI)やデジタル技術を活用した生産現場の革新、社会課題を解決するサービスやソリューションなど、新たな収益の柱を探る。石川雅洋社長は「次の100年に向けた挑戦として、製造業のあり方を見直し、地域や社会とのつながりを強くしたい」と強調した。
 新社屋は地域に一部を開放し、市民の学びや交流に活用するとともに、ビジネス創出につながる地域課題を吸い上げる場にする。今後、市民と社員のワークショップなどを行って地域拠点としての機能を検討し、26年度に改修に着手する方針。市とは、まちづくりの推進や地域企業との連携、雇用創出などに取り組む。 石川彰吾副社長は「新社屋を製造業や生きがい・働きがい、コミュニティーの未来を試作する実験場にしていく」と説明した。
 (磐田支局・八木敬介)

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