無病息災、五穀豊穣祈る 磐田で「米とぎまつり」
磐田市下太の八王子神社に伝わる市無形民俗文化財「米とぎまつり」が14日、同神社近くの今之浦川などで行われた。新型コロナ禍の影響で実施は4年ぶり。寒空の下、氏子や地元住民ら約15人が無病息災、五穀豊穣(ほうじょう)を祈り、小舟で川にこぎ出して米をとぐ儀式を行った。
はちまきにふんどし、足袋姿で集まった男衆は、神主を先頭に、米が入った釜をかついで同神社周辺を練り歩いた。そこから今之浦川に浮かべた小舟に乗り込み、冷たい水をくみ上げて米をといだ。といだ米は神社に供えた後、住民らも炊いて味わい、1年の無事を祈った。疫病などが広がった江戸時代・元禄期に疾病よけとして始まったと伝えられている。幼いころから参加しているという福田中1年松井隆さん(13)は「久しぶりの開催で懐かしい気持ちになった。水は冷たくて身も心も引き締まった」と話した。