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テーマ : 磐田市

五輪イヤー到来 静岡県勢の活躍やいかに

 勝負の時が近づいている。7月26日に開幕するパリ五輪。県勢は柔道男子73キロ級の橋本壮市(32)=パーク24、浜松市出身=が既に代表に内定し、新年の幕開けとともに卓球女子シングルス、陸上男子20キロ競歩、ボクシング男子など有力競技で代表選考や出場枠争いが激化する。東京五輪から3年。「花の都」で開かれる3度目の祭典で、どんな活躍を見せてくれるか。  不屈の32歳・橋本壮市 柔道史上最年長で初五輪 photo03 橋本壮市
 柔道男子73キロ級の橋本が、日本柔道史上最年長の32歳で五輪の畳に立つ。一度は強化指定を外れても、81キロ級から転向したのはこの瞬間のため。同学年の大野将平氏と壮絶な代表争いの末に東京五輪を逃しながら再び立ち上がった。「夢だった舞台。最高に自分らしい姿を見せる」。狙うのは金メダルだけだ。
 昨年は4度出場した国際大会ですべて表彰台に立ったが、優勝は8月のマスターズだけ。秋の中国・杭州アジア大会、年末のグランドスラム東京大会はあと一歩で勝ちきれなかった。ただ、それも全てパリへの布石。「戦術の幅は広がった。勝負どころで相手の動きが見えている」と鋭い眼光を放つ。
 「橋本スペシャル」と称される片手からの変則的な袖釣り込み腰を武器に、世界選手権を制して7年。勝てない時期もあったが、「投げられなくても勝つ」と組手を進化させてきた。マスターズは5試合中3試合で指導3を引き出して五輪を決定付け、試合巧者ぶりを見せつけた。
 グランドスラム東京大会は決勝で敗れ、悔しさをにじませながら「戦いは終わっていない。来年は世界一になる」と誓った。常に戦いに身を置いてきた大ベテランは、敗戦を糧に五輪イヤーでの快進撃を期している。

 はしもと・そういち 1991年8月24日、浜松市出身。小学1年で柔道を始め、3年から育誠館道場(同市西区)に入門。神奈川・東海大相模中、高を経て東海大に進み、3年時に81キロ級から73キロ級に転向した。世界選手権は2017年優勝、18年と22年2位、21年と23年3位。得意は袖釣り込み腰。パーク24。170センチ。32歳。  切符争い 各競技で年初から
  photo03 平野美宇、伊藤美誠、村松優太、坪井智也
 県勢は年明け早々に複数の競技で代表内定が続きそうだ。
 本大会でメダルが有力な卓球は、今月末の全日本選手権で2年にわたるシングルス代表選考が終わる。女子の2枠目を争う平野美宇(木下グループ、沼津市出身)と伊藤美誠(スターツ、磐田市出身)のポイント差は34.5点。平野は決勝進出で代表に決まる一方、伊藤も逆転の可能性を残す。
 男子20キロ競歩は2月の日本選手権で派遣設定記録(1時間19分30秒)を切って優勝すれば代表に内定する。東京五輪メダリストの池田向希(旭化成、浜松日体高出)と山西利和(愛知製鋼、静岡西豊田小出)に、35キロで世界選手権2大会連続メダルの川野将虎(旭化成、御殿場南高出)が加わり、激戦模様だ。
 ボクシング男子51キロ級の坪井智也(自衛隊、浜松工高出)は、2、5月に行われる2度の世界予選のいずれかでベスト4に入れば初の五輪が決定。競泳は3月の選考会に、昨年の世界選手権女子800メートルリレー代表の望月絹子(鈴与)や、男子200メートル個人メドレーの松本周也(ひまわりネットワーク、伊東高出)らが挑む。
 大岩剛監督(清水商高出)が率いるサッカー男子は、4月に最終予選を兼ねたU-23(23歳以下)アジア杯が開幕。昨年11月のアルゼンチン戦で豪快ミドルを決めた松村優太(鹿島、静岡学園高出)らに期待がかかる。
(運動部・山本一真)

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