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サーキット誰でも気軽に 小山・富士スピードウェイ、ファン拡大へ レース触れる機会創出

 国内有数のサーキット、富士スピードウェイ(FSW、小山町)の運営会社がモータースポーツのファン拡大に本腰を入れている。まずはサーキットに足を運んでもらおうと、レースに合わせたイベントを充実させる。関係者は「会場ではマシンやドライバーを近くで見られ、走行音を聞ける。レースに触れる機会をつくることが大事」と強調する。

家族連れなどでにぎわう富士スピードウェイ。食事と買い物が楽しめるイベントを強化した=小山町
家族連れなどでにぎわう富士スピードウェイ。食事と買い物が楽しめるイベントを強化した=小山町


 国内最高峰の耐久レース「スーパー耐久」開催の11~12日、場内のイベント広場で肉料理を販売する「フジニックフェスティバル」を展開した。全国の人気店のブースが並び、家族連れなどでにぎわった。レーシングチームやパーツメーカーがグッズを格安販売する「ガレージセール」も行った。
 レースを含めイベント全体を「秋フェス」と銘打ち、誰もが楽しめる食事と買い物の企画に注力した。息の長いモータースポーツ人気につなげるため子どもを重視し、1100円の子ども観戦券に千円分の食事券を付けて、お得感を演出。関係企業の協力を得て、脱炭素の取り組みを学ぶスタンプラリーや水素エネルギーを生み出す体験コーナーも用意した。地元3市町の在住者らが観戦無料になる制度を使って来場した30代女性は「レース以外のイベントだけで1日楽しめた。観戦は次回のお楽しみ」と満足げだった。
 「コアなファンに支えられている」という国内モータースポーツの現状への危機感が原動力の一つ。トヨタ自動車グループが整備するモビリティー(乗り物)やモータースポーツの体験エリア「富士モータースポーツフォレスト」の中核となるFSWを「誰もが簡単に足を運べる場所」にするのも目的だ。
 来年はFSW開催の四大レースで、それぞれの時期などに応じたテーマのイベントを実行する計画。担当者は「音楽などが候補。より多くの人に楽しんでいただけるようコンテンツを拡充する」と力を込める。
 (東部総局・矢嶋宏行)

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