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富士スピードウェイホテル(小山町) 吉川源太総支配人 車文化と静岡県の魅力発信【キーパーソン・最前線】

 トヨタ自動車などが小山町の富士スピードウェイ(FSW)周辺に展開するプロジェクト「富士モータースポーツフォレスト」の一環で、昨年10月7日に開業した「富士スピードウェイホテル」の総支配人を務める。モータースポーツ文化の発信に寄与するだけでなく、国内外の宿泊客に本県や同町の魅力を伝える拠点としての取り組みも進める。

吉川源太総支配人
吉川源太総支配人

 ―ホテルの強みは。
 「120室の客室のうちFSWに面した約半数の部屋は、窓の外にレース場が広がっている。サーキット内を見られる全国で唯一のホテル。往年の名車を展示したミュージアムも入っており、モータースポーツファンに楽しんでもらえる。残りの半数の部屋からは富士山の美しい眺望を楽しむことができ、車好きだけではない幅広い宿泊客の需要にも応えることができる」
 ―1年間の宿泊者の傾向は。
 「開業後は月を追うごとに認知度も高まり、宿泊者も増えている。新型コロナウイルスの水際対策緩和によるインバウンド(訪日客)の回復もあり、1年間の宿泊客の約4割が外国人客だった。中国からのインバウンドが本格化すれば、さらに国際色が強まるのではないか。ホテルのレストランでは県産の食材の利用にこだわるなど、国内外の宿泊客が県の魅力を感じられるような工夫も凝らしている」
 ―地元との関わりと今後の事業展開は。
 「FSWの走行体験、夏休みの子ども連れ限定のラジオコントロールカー走行会などモータースポーツ振興の一翼を担う施設としての企画はもちろん、地域と連携した乗馬体験、釣り体験なども用意している。今後も北駿ならではの魅力を生かした多種多様な体験を増やし、宿泊者の地域周遊を促していけたら」
 (御殿場支局・塩谷将広)

 よしかわ・げんた 1996年からホテル業界で勤務。グランドハイアット福岡で約4年間にわたり総支配人を務めた後、2021年7月のFSWホテル開業準備室の立ち上げ段階から初代総支配人として携わっている。51歳。

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