テーマ : 小山町

外国人の富士登山急増 多言語対応急務に 山小屋スタッフら AI翻訳機器やアプリ活用

 富士山で今夏、急増する外国人登山客への対応が急務になっている。ボランティアガイドや山小屋スタッフは人工知能(AI)で翻訳する機器「ポケトーク」やスマートフォンアプリを活用するなど工夫を凝らすが、混雑時の使用やマナー周知の難しさなど、課題も浮かぶ。

御来光を楽しむ外国人登山者=2日午前、富士山頂(写真部・二神亨)
御来光を楽しむ外国人登山者=2日午前、富士山頂(写真部・二神亨)
富士山頂で御来光を楽しむ外国人登山者ら=2日午前、富士山須走口付近(写真部・二神亨)
富士山頂で御来光を楽しむ外国人登山者ら=2日午前、富士山須走口付近(写真部・二神亨)
富士山頂で御来光を楽しむ外国人登山者ら=2日午前、富士山須走口付近(写真部・二神亨)
富士山頂で御来光を楽しむ外国人登山者ら=2日午前、富士山須走口付近(写真部・二神亨)
御来光を楽しむため富士山頂に訪れた外国人登山者ら=2日午前、富士山須走口付近(写真部・二神亨)
御来光を楽しむため富士山頂に訪れた外国人登山者ら=2日午前、富士山須走口付近(写真部・二神亨)
御来光を楽しむ外国人登山者=2日午前、富士山頂(写真部・二神亨)
富士山頂で御来光を楽しむ外国人登山者ら=2日午前、富士山須走口付近(写真部・二神亨)
富士山頂で御来光を楽しむ外国人登山者ら=2日午前、富士山須走口付近(写真部・二神亨)
御来光を楽しむため富士山頂に訪れた外国人登山者ら=2日午前、富士山須走口付近(写真部・二神亨)

 2日午前5時前、富士山頂には御来光を待つ大勢の姿があった。特に外国人客が目立ち、さまざまな言語が飛び交った。静岡県は開山日の7月10日と15~17日の3連休、県内各登山道5合目で外国人登山者の比率を目視で調査。富士宮口は14・4%、御殿場口は7・2%、須走口は23・1%、全体は14・6%だった。
 外国人ツアー客が多い須走口5合目に7月開設した富士山須走口インフォメーションセンターでは、開山期間中に英語と中国語を話せるナビゲーターが常駐する。小山町観光協会の担当者によると、通訳業務の多くが下山トラブルへの対応。ルートを間違えたり、最終バスに間に合わなかったりした客への案内が多いという。「今年は下山間違いの原因を指さしで質問できるシートを用意した」と語る。
 「開山前から外国人からメールの問い合わせが多い」と驚くのは、富士山観光交流ビューローの担当者。同法人が管理する新富士駅観光案内所(富士市)では、7月の外国人利用者が昨年の66人から1226人と約19倍になった。今年はサービス向上を目的に、外国人登山者を対象にしたアンケートも実施している。
 翻訳アプリで対応する山小屋もあるが、万能とはいかないようだ。山頂の山小屋スタッフによると、混雑時はアプリを使う余裕がないという。「消灯後に大声で話したり、混雑時にテーブルを占有したりするマナー違反を注意しても、聞かない人もいる。今年は外国人が多いので特に目立つ」と悩みを吐露した。
 (東部総局・菊地真生)

山頂への立ち入り 規制実施予定なし 静岡県3ルート
 山梨県が富士山吉田ルートの8合目から山頂に上る人数の規制を検討することについて、静岡県は2日、県内3ルートでは同様の規制を実施する予定がないことを明らかにした。
 吉田ルートと本県の須走ルートの登山道は8合目から山頂まで合流し、両県で共同管理している。
 山梨県が1日に発表した対策は、未明の時間帯に山頂に向かう登山者を8合目付近で一時的に止めるなどの制限を検討しているとされる。盆休みを中心に登山者増加が予想される中、御来光目的で登山道で渋滞が発生する状況を踏まえ、混雑回避と事故防止が目的とされる。
 静岡県富士山世界遺産課の担当者は「現時点で山小屋の組合からも特に要望はなく、県内関係者で合意が図れていない」と述べて規制を否定し、今後の推移を注視する考えを示した。
 本県側でも登山者数が増加傾向にあるとの予測があるため、同県は、本県側の山頂付近などで土日、祝日と盆休み期間中に配置する予定だった安全誘導員を、8月20日までの平日にも配置するなどして安全対策を強化するという。

いい茶0

小山町の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞