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フェード現象への「意識が低かった」 小山バス横転で元運転手

 小山町須走の県道(通称ふじあざみライン)で2022年10月、観光バスが横転し29人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた元運転手の被告(27)=埼玉県飯能市=は、静岡地裁沼津支部(野沢晃一裁判官)で18日開かれた第2回公判の被告人質問で事故直前の運転操作や判断について具体的に説明した。「(フットブレーキを使いすぎて利きが悪くなる)フェード現象への意識が低く、めったに生じるとは思わなかった。横転するまで、なぜブレーキが利かないのか分からなかった」などと述べた。
 急な下り坂やカーブが続くにもかかわらず4速など中高速のギアで走行した理由にも言及し、「乗客の乗り心地を重視し、揺れが少ない4速に入れた。フットブレーキを使えば下れると判断したが、浅はかだった」と説明。「低速ギアでエンジンブレーキを併用すれば事故を避けられた」と反省の弁を口にした。
 起訴状などによると、フェード現象を未然防止するための注意義務を怠って車両の制動を困難にし、時速約93キロの速度でバスを横転させ、乗客にけがを負わせたとされる。

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