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観光、安全登山の拠点 須走口と御殿場口に開所 富士山静岡側開通

 富士山の本県側3登山ルートが開通した10日、小山町の須走口5合目に富士山須走口インフォメーションセンターが開所した。御殿場市の御殿場口5合目では開設10周年を迎えるマウントフジトレイルステーション(通称トレステ)もオープン。富士山世界文化遺産登録10周年で国内外の登山者の増加が予想される中、富士山の魅力発信や安全登山啓発の重要拠点となる。

須走口5合目に開所したインフォメーションセンター=小山町須走
須走口5合目に開所したインフォメーションセンター=小山町須走

 インフォメーションセンターは鉄筋コンクート造1階建て、延べ床面積117平方メートル。情報発信を行う案内所、一時避難場所にもなる休憩室、バスのチケット販売所などの機能を有す。
 案内所では多言語で各登山ルートや動植物の特徴などをパネルで解説。登山計画の立て方、高山病や低体温症への注意、環境保全などもタッチパネルなどを用いて啓発している。天候や落石などの情報はリアルタイムで発信。開山期間中はスタッフが午前6時~午後9時に対応し、英語や中国語が話せるナビゲーターも午前8時~午後9時に施設周辺に配置する。同日は須走口の開通式と合わせて施設開所式が開かれ、込山正秀町長は「観光促進、登山の安全の両面に寄与する施設になれば」と期待した。
 御殿場口5合目のトレステでは、開所10周年と御殿場口登山道の開通140周年の記念年をPR。新5合目の山小屋「大石茶屋」と連携した景品付きスタンプラリーや、140年の歴史を当時の貴重な写真や資料で振り返る展示会を開催している。富士登山に必要な装備の紹介や気象状況の配信など安全面の情報発信も充実させる。運営する富士山ツーリズム御殿場実行委員会のスタッフ山口拓哉さん(41)は「登山者だけでなく、トレステに観光に訪れる人も多い。今年は気軽に楽しめるイベントを用意したので、ぜひ参加してもらえれば」と話す。

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