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運転手の点呼 動画で記録 国交省 来月から 貸し切りバス 安全強化

 国土交通省は、旅行や送迎などに使われる貸し切りバスの安全対策を4月から強化する。過労や酒気帯びの有無を確認する運転手点呼の様子を動画で撮影し、保存するよう義務付ける。重大事故を起こした事業者の大半は点呼をしていないなど運行管理が不十分で、点呼記録の改ざん事例も判明。デジタル技術を活用して管理を徹底させ、不正を防ぐ。
 点呼は乗務前後などに運行管理者が実施。現在は書面や電子データで状況を記録しているが、ずさんな点呼を防ぐため、音声を含む動画を撮影し90日間の保存を義務とする。点呼記録は電子データのみとし、保存期間は1年から3年に延長。国は監査や巡回指導時、確実に点呼が行われているかどうかチェックする。
 アルコール検知器による飲酒チェックは、運転手の顔が分かる写真を撮影し、90日間保存する。点呼時の映像で分かる場合、写真は不要とする。
 走行時間や距離、速度を記録する運行記録計はデジタル式への切り替えを必須とする。紙で出力するアナログ式に比べ、運転や休憩の状況を簡単に解析できる。新規に導入するバスは4月から、既存の車両は来年4月から対応を義務付ける。
 国交省関東運輸局によると、1人が死亡、28人が重軽傷を負った小山町の貸し切りバス事故(2022年10月)では、運行した埼玉県の業者は、点呼をしていなかったり点呼記録を改ざんしたりしていた。

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