テーマ : 教育・子育て

常葉大浜松、駅南口に移転検討 高砂小跡取得へ手続き

 静岡市の学校法人常葉大学が浜松市浜名区(旧北区)の常葉大浜松キャンパスについて、JR浜松駅南口近接地への移転を検討していることが31日までに、関係者への取材で分かった。市が売却先を公募した中央区(旧中区)の高砂小跡地の用地取得に向けて手続きを進めている。交通アクセスに優れた好立地とあって、移転が実現すれば、学生の利便性向上に加え、衰退する中心街周辺のにぎわい創出なども期待される。

常葉大学が常葉大浜松キャンパスの移転先として検討している高砂小跡地=2023年12月下旬、JR浜松駅南口地区(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
常葉大学が常葉大浜松キャンパスの移転先として検討している高砂小跡地=2023年12月下旬、JR浜松駅南口地区(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
常葉大浜松キャンパス、高砂小跡地
常葉大浜松キャンパス、高砂小跡地
常葉大学が常葉大浜松キャンパスの移転先として検討している高砂小跡地=2023年12月下旬、JR浜松駅南口地区(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
常葉大浜松キャンパス、高砂小跡地

 旧高砂小は駅南口から南東へ約600メートルで、敷地面積は約9800平方メートル。閉校した2008年3月以降、10年以上にわたって跡地利用が課題になっていた。市は地元の要望を受け、教育機関を中心とした跡地利用策を探る中で23年10月、事業者提案の土地利用計画を審査する「プロポーザル方式」の入札によって売却先を公募した。
 関係者によると、入札に参加したのは常葉大学だけで、同12月に用地を学校として利用する企画提案書も提出したとみられる。
 市のプロポーザル方式実施説明書によると、24年1月のヒアリングなどを経て売却先を決定し、同月中に仮契約、旧高砂小校舎などの解体工事が終了した後に本契約を結ぶ。
 同大浜松キャンパスは13年4月に前身の浜松大と、常葉学園大、富士常葉大が統合して誕生した。同大のホームページによると、同キャンパスは大学3学部8学科、大学院1研究科2専攻を有し、23年5月1日現在の学生数は計1640人。浜松駅から北へ約13キロの郊外に立地するため、学生の交通アクセス面の課題などを抱えている。
 浜松キャンパスの移転計画について、常葉大学の担当者は静岡新聞社の取材に対し、「現時点では、何も答えることはできない」としている。

 浜松市立高砂小跡地 旧高砂小は旧南小と統合したことに伴い、2008年3月で閉校した。校舎は、統合によって誕生した双葉小の新校舎完成までの仮校舎として2年間使用され、体育館は23年までスポーツチームの練習場などとして活用されてきた。跡地について市は、県に特別支援学校などの設置を要望してきたが、活用が見込めなくなったことなどから売却を決定した。市は23年9月から24年9月までの予定で校舎や体育館などの解体工事を進めている。

いい茶0

教育・子育ての記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞