テーマ : 教育・子育て

東大、27年秋に新課程創設へ 文理融合型で5年制

 東京大が2027年秋に、文理融合型の新しい教育課程「カレッジ・オブ・デザイン」を設ける方針であることが19日、東大関係者への取材で分かった。学部4年間と大学院修士の1年間を合わせた5年制で、定員の半数は留学生とする。気候変動など地球規模の社会課題を解決できる世界水準の人材育成を目指す。

東京大学本郷キャンパス。中央右上は安田講堂=2023年12月、東京都文京区
東京大学本郷キャンパス。中央右上は安田講堂=2023年12月、東京都文京区

 新課程の学生は既存の学部や大学院の講義も選択でき、文学や医学など理系・文系の枠にとらわれず興味に応じて学べる。定員は1学年100人程度で、うち半数は留学生を想定。秋入学とし、授業は英語で実施する。
 入試は、既存の試験とは異なる方法を検討し、より多様な人材を受け入れる仕組みを目指す。24年度中に入試概要を定めて公表する方針。

 大学改革 近年は、国内大学の研究力や教育内容の水準が海外大学に比べて相対的に落ちたと指摘され、文部科学省がレベル引き上げや留学生獲得のために改革を推進している。国が10兆円規模の基金を活用して巨額の財政援助を行い、世界最高水準を目指す「国際卓越研究大学」制度を導入し、東北大が候補に選ばれた。各大学では学部再編などが進み、文理融合型や、需要が高まるデータサイエンスに特化した学部も誕生。東大は2011年から海外で一般的な秋入学への移行を検討したが、就職や資格試験の時期に合わせづらいといった理由で事実上断念した経緯がある。

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