テーマ : 教育・子育て

1日1時間超、体動かそう 厚労省、子どもの活動目安 「ゲームで座りっ放し」減らして

 子どもは息が少し上がる程度の身体活動を1日60分以上、強めの運動を週3日以上行う。ゲームやスマホでの座りっ放しは減らす-。厚生労働省検討会はこのほど、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド」をまとめた。
子どもの身体活動の目安
 ガイドは成人に対しては1日60分以上、高齢者には同40分以上の身体活動などを推奨。子どもについては、世界保健機関(WHO)指針を紹介する形で、目安を示した。
 それによると、歩行や家事などの身体活動と運動が心身に良い影響を与えることが、近年の研究で明らかになっている。強めの有酸素運動は持久力を上げ、ジャンプなど筋肉に負担をかける活動は筋力を高める。身体活動は他にも血圧や代謝、認知機能やメンタルヘルスを向上させ、肥満を改善する。
 また、座り過ぎや長時間のスクリーンタイム(テレビなどの視聴)は、体力の不足、睡眠時間の減少、メンタルヘルスの悪化などと関係している。
体を動かす子ども
 ただし、現代の子どもの運動量は少ない。スポーツ庁の調査では、体育の授業を除いた運動時間が週7時間以上の子どもは、小学5年生で男子が50%、女子が29%、中学2年生で男子が78%、女子が58%にとどまる。週1時間未満と極めて少ない子どもは、小5で男子が9%、女子が15%、中2で男子が8%、女子が18%に上った。
 ガイドは、体を動かす時間が少ない子どもは少しでも身体活動を実施し、急に強い活動を行うのではなく、徐々に強度や時間を増やすことを推奨。身体活動の時間が長い子どもも含め、娯楽でのスクリーンタイムを制限し、座り過ぎないよう呼び掛けた。
石井香織氏
 厚労省研究班でこれらの研究の分析に当たった石井香織・早稲田大教授(健康教育学)は「家庭では、子どもが体をどのくらい動かしているか気に掛け、スクリーンタイムの問題にも気付いてほしいです」と助言する。

いい茶0

教育・子育ての記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞