テーマ : 教育・子育て

秀英、Z会が小学生模試 6月、受験無料 顧客獲得・教材開発へ連携

 秀英予備校は6月9日、Z会(三島市)と共同で、小学4~6年生を対象にした受験無料の模試「公開実力テスト」を、静岡など計10道県の秀英予備校の拠点校舎で開催する。両社の連携は初めて。少子化などで業界の競争が激化する中、顧客獲得と教材開発に向け、互いの強みを生かす。
 Z会が問題を作成し、秀英予備校が模試の運営、採点、データ分析を担う。
 秀英予備校は全国に校舎を展開するが、近年は少子化などで生徒の獲得に苦戦し、一部校舎の移転・閉鎖が続く。難関大への高い合格実績を持つZ会と連携して全国での知名度向上を図り、各校舎の生徒数増加を目指す。
 Z会は長年のノウハウを生かした良問を提供し、非会員に教材作成力を訴求する。模試の結果で現在の小学生の学力を分析し、通信教育をはじめとした自社サービスの向上につなげる。
 秀英予備校は収益安定化を図る目的で、下校後に夜間まで小学生を預かる学童保育事業「秀英キッズ」を運営するなど、顧客の囲い込みに注力している。昨年11月に秀英予備校が単独開催した模試では、受験者6400人の約4割が外部生で、そのうち約2割が入塾した。
 今回の公開実力テストは1万人の受験者を見込み、塾生の上積みを狙う。秀英予備校の渡辺武社長は「中長期的な視点では極めて有効な取り組みになる。高いブランド力を持つZ会との連携で、模試の存在感を高めたい」と語る。
(経済部・駒木千尋)

いい茶0

教育・子育ての記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞