教育しずおかの記事一覧

-
国際ロボット競技大会で準優勝 加藤学園暁秀小生 静岡県庁で報告
8月に大阪市内で開催された国際ロボット競技大会「ユニバーサル・ロボティクスチャレンジ」のレギュラー部門で準優勝した沼津市の加藤学園暁秀小チームの5年生5人がこのほど、県庁を訪れ、村松毅彦スポーツ・文化観光部長に成果を報告した。 同競技会には、2部門に7カ国・地域の23チームが出場。組み立てたロボットに動作をプログラミングし、時間内にブロックを積み上げる高さを競った。 小学生のみのレギュラー部門は6カ国・地域の11チームが参加した。1個ずつ積み上げるチームが多い中、暁秀チームは横一列に並べたブロックをアームでつかんで90度回転させ、一気に縦に積み上げる仕掛けで優勝に迫った。もう一つのアドバ
-
個人情報閲覧可能端末を貸し出し 浜松城北工高、生徒に
静岡県教委は29日、浜松城北工業高(浜松市中区)で生徒の個人情報にアクセスできる状態になったままのタブレット端末が生徒に貸し出されていたと発表した。延べ1168人分のテストの点数や評定が閲覧可能だった。 県教委高校教育課によると、25日に学校ホームページを介して匿名の通報があった。授業などで使っている貸し出し用端末144台を調べた結果、うち4台で教員が保存しているデータにアクセスできたという。閲覧できたのは教員2人が2018~23年度に担当した生徒の情報で、貸出期間は不明。全校生徒へのアンケートでは、貸し出し用端末でテストの点数などを閲覧したと答えた生徒はいなかったという。 県教委は全て
-
芝生広場、豊かな緑 焼津で向学心育む【キャンパス界隈 静岡福祉大学~憩いの場~】
大学の正門から入るとすぐに広がる緑の空間。春にはサクラが咲き誇る。実習や交流活動などで訪れた地域の子どもたちと学生が鬼ごっこに興じたり、学生同士でベンチや芝生に腰を下ろして会話を楽しんだりする光景が見られる。 緑とピンクが鮮やかな風景を横目にこの春入学した社会福祉学部1年の小松希さん(19)は、自然あふれるキャンパス空間がお気に入り。「緑は人の心を落ち着かせる」と理由を語る。演劇サークルに所属し、活動拠点である大学構内の建物の最上階からは青々した雄大な富士山や駿河湾も眺められる。「自然に囲まれていて、福祉の学びやとしてはもってこいの環境」と半年ほど経過したキャンパスライフを振り返る。 友
-
試験問題作成に生成AI 教職員の業務負担軽減へ 静岡県議会
池上重弘教育長は教職員の働き方改革を推進するため、メールやテスト問題の作成、文書の要約などの場面で生成AIの活用を始めたと明らかにした。業務負担の軽減に効果的だとして7月に利用上のルールや具体的な活用例などを示したガイドラインを策定した。市川氏への答弁。 生徒の利用に当たっては、生成AIの基礎知識や注意点、適切な使い方などをまとめたチラシを配布したと説明。情報漏えいなどリスクへの対応方法を身につけられるよう適切な指導を行うとした。市町の教育委員会に対しても、利活用に関する情報提供や研修などを支援する。 池上教育長は生徒が生成AIを利用する場合に批判的思考力や創造性、学習意欲への影響が指摘
-
静岡県内5施設で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は28日、小学校など計5施設でインフルエンザに感染したとみられる患者96人が確認され、学級閉鎖や学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の患者数は次の通り。 【幼稚園】沼津市7人、浜松市西区12人 【小学校】富士市10人 【中学校】掛川市16人 【高校】浜松市浜北区51人
-
部活地域移行 7万人に調査 浜松市議会
奥家章夫学校教育部長は公立中学校の部活動の地域移行について、現状の課題と今後の方向性を探るため市内の小中学生、保護者、教員ら7万人以上を対象にアンケートを実施し、11月に結果を公表する方針を示した。遠山氏に答えた。 市は7月に有識者、学校関係者、保護者代表らでつくる「地域クラブ活動協議会」を発足させ、地域主体の部活動のあり方を検討している。この中で、ニーズと地域の体制を整理するため、小学4年~中学2年の児童、生徒とその保護者全員に加え、教員、文化スポーツ団体、外部指導者などにウェブフォームを使ったアンケートを依頼した。 小中学生には開設してほしいクラブの種目や希望する活動頻度などを尋ね、
-
エアコンの設置 理科室から着手 沼津市教委
沼津市教委は28日の市議会文教産業委員会で、設置率が2割台にとどまっている小中学校の特別教室のエアコンについて、今後の設置方針を明らかにした。近年の酷暑を踏まえ、使用頻度の高い理科室への設置を2023年度から順次着手し、優先的に進める。 23年度は中学校3校と小中一貫校1校の理科室に設置。今後も計画的に進める。その他の特別教室は児童生徒数の減少で使用頻度が低くなったエアコンの転用も検討する。 同市では、20年度までに全ての普通教室と学校図書館、音楽室でエアコン設置を完了したが、特別教室の設置率は昨年9月時点で23・3%にとどまっている。
-
生成AIを学校現場で使うのはあり?⑥ キュレーター/読者の意見【賛否万論】
生成AIの学校現場での活用の在り方について前回までに寄せられた投稿には、「AIは人間に取って代わるものではない」「他人に聞いてみる機会が大事」と従来の教育の重要性は変わらないという見方がある一方で、「AIと共存しなければならない時代」と捉えて上手な活用方法を習得すべきではないかという視点もありました。今回も引き続きキュレーターと読者の意見を紹介します。 たくさん触れて 正しい活用へ キュレーター 高木有加さん(長泉町) 1男1女の母。ママ防災塾マモルマムズ代表。レンタルスペース「ママとこどものヒミツキチmorisbase(モリスベース)」の管理人。ミッションは「孤独
-
中高生が競い合う 佐久間分校で体育祭 浜松市天竜区佐久間町
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校と佐久間中は27日、合同体育祭を開いた。青空の下、生徒はさまざまな競技で体力やチームワークを競った。 高校生59人と中学生20人が参加した。長縄跳びは学年別の対抗戦で、中高関係なく1位を目指して各学年のグループが一生懸命に縄を跳んだ。このほか、ラグビーボールを蹴りながらリレーする「ラグビーリレー」などで盛り上がった。プログラムの最後に中学生がよさこいソーランを披露した。 会場には多くの保護者や地域住民が足を運び、生徒の勇姿を見守った。
-
重機と綱引き対決 建設業の魅力触れる 浜松市北区・奥山小
浜松市北区引佐町の奥山小で27日、全校児童と奥山幼稚園の全園児計約70人が建設機械に親しむイベントが開かれた。子どもたちは重機への乗車や綱引き対決などを通じて、建設業の魅力に触れた。 園児と児童は、高所作業車で高さ約20メートルでの作業を疑似体験したほか、測量機器や高圧洗浄機の使い方などを学んだ。舗装した地面を締め固めるのに利用する重さ約3・5トンの振動ローラーとの綱引き対決も楽しんだ。4年の内山柚花さん(9)は「ショベルカーで砂をすくう作業が一番面白かった」と話した。 イベントは、同校の校庭から道路に架かる歩道橋の補修工事を担う同町の岩田建設(岩田誠司社長)が企画した。
-
稲刈りって大変 難しいね 浜松・飯田小児童が稲刈りに挑戦
浜松市南区の飯田小児童が27日、同校近くの田んぼで稲刈り体験と機械を使った収穫作業の見学を行った。3年生約90人が参加し、米作りへの理解を深めた。 収穫したのは5月に児童らが植えたもち米「葵美人」。地元の農家杉山達雄さん(74)がコンバインに乗り込み、黄金色の稲が実った約500平方メートルの田んぼを渦巻き状に走行して刈り取りを披露した。3分の1ほど残された稲は、代表の児童約10人が鎌を使って収穫に挑戦。杉山さんから「力任せでなく、鎌を引くように刈り取って」などと指導を受けながら稲刈りに汗を流した。緑間稀斗君(8)は「なかなか切れなくて難しかった。きな粉餅にして食べたい」と笑顔を見せた。
-
ハグコーヒー(ターントクルこども館店) 子ども眺めて一休み【キャンパス界隈 静岡福祉大学~行きつけの店~】
JR焼津駅南口の駅前通り商店街沿いにある焼津市の子育て支援拠点「ターントクルこども館」(同市栄町)1階の絵本図書館「やいづえほんと」の一角に店を構える。同館を利用する親子連れでにぎわう。講義を終えて一休みしようと訪れる学生たちも多い。 児童福祉などを学ぶ静岡福祉大社会福祉学部4年の藤山純典さん(21)もその一人。1年の時からボランティアとして参加している子ども向けイベントの告知チラシを置いてもらおうと同館を訪ねた時に来店したことを機に、しばしば足を運ぶようになった。 館内からは子どもたちがおもちゃで遊ぶ声が聞こえ、店内のカウンター近くに並んだ絵本を手に取る姿も見られる。「子どもたちの姿を
-
できた!私だけのバイク ヤマハ発動機、ものづくり体験講座 磐田・東部小
ヤマハ発動機は26日、磐田市内の小学生を対象に、ものづくりの楽しさを伝える体験講座「キッズラボ」を同市新貝の本社に併設する企業ミュージアム「コミュニケーションプラザ」で開いた。同市東貝塚の東部小4年生が参加し、バイクの工業デザインを学んだ。 児童27人は、走行の安定性など機能面も考慮されている同社製バイクのデザインについて、担当者からスライドを使って説明を受けた。その後、紙に印刷されたさまざまな車種のパーツを自由に組み合わせた工作に挑戦。「将来乗りたいバイク」をテーマに、オリジナルバイクを完成させた。 イルミネーションバイクと名付けた柚木彩葉さん(9)は「ピカピカ光るようにしたかったので
-
浜岡東小でエネルギー教育講座 地域の特色「電気」学ぶ 中部電力社員協力 御前崎
御前崎市の浜岡東小でこのほど、6年生約60人を対象にエネルギー教育講座が開かれた。地域の歴史や産業を学ぶ授業の一環で、中部電力が協力した。浜岡原発など多数の発電施設が立地する地域の特色に着目し、電気エネルギーの知識を深めた。 講師を務めた中電社員は同市に原子力や太陽光、風力などの発電施設があることを紹介し、模型を用いてそれぞれ発電の仕組みを解説した。着目すべき点として、原子力発電は少量のウラン燃料で大量の電気を安定的に生み出せる一方、「重大事故を防ぐために徹底した安全管理が必要になる」などと述べ、発電方法によって長所と短所があることを説明した。 子どもたちは普段利用している電気がどのよう
-
富士宮東高定時制 給食再開 運営会社の提供停止問題
学校給食の提供が停止していた富士宮市の富士宮東高定時制で25日夕方、給食が再開した。生徒と教員が約3週間ぶりに給食を取った。 給食調理を委託していた広島市の事業者「ホーユー」が提供を停止した問題で、同校は1日から給食がなくなっていた。別の委託先が決まり、再開した。同校は給食後に授業が始まるため、生徒は給食のない期間、自宅で食べてから登校するか通学途中に弁当を買って過ごしていた。 再開初日はカレー約30食が提供された。給食室を訪れた生徒たちは調理員との再会を喜び、料理を受け取った。男子生徒は「食事を自分で用意する負担がやっとなくなる」と頬を緩めた。
-
児童虐待対応にAI活用 静岡市が来年度から 静岡県内初
静岡市は人工知能(AI)を活用した児童虐待防止対策に乗り出す。虐待が疑われる児童に対して迅速で的確な対応をする狙い。市児童相談所にAIを活用したシステムを導入し、2024年4月から運用を始める。市によると、虐待事案対応へのAI活用は県内では初めてという。 導入するシステムは、過去に市内で発生した虐待対応の事例約500件について、児童の年齢や家族構成、虐待の種別をAIに学習させる。重点的に調査すべき項目や、児童らに対応する際の注意点などを提示させ、職員による方針決定の参考にする。 市児童相談所が22年度に対応した虐待相談件数は、過去最多の782件だった。相談件数は増加傾向にあり、虐待対応
-
伊豆中央高の「お好み焼き」V 鉄板焼き甲子園 静岡で最終審査
静岡県内外の高校生が鉄板焼きのレシピを競う「鉄板焼き甲子園」(静鉄ストア主催)の最終審査会が24日、静岡市駿河区のツインメッセ静岡で開かれた。お好み焼き粉で作った生地で海産物や野菜を包んだ「うみゃ~海の幸たくさんガレット風お好み焼き-静岡の抹茶入り」を考案した伊豆中央高のチーム「伊豆っ子04」が優勝した。 同メニューは、抹茶やサクラエビ入りの生地でイカやサケを包み、ナンプラーやハリッサで味を調えた。具材にピーマンやパプリカを使うなど色彩も工夫した。3年の塩谷今菜さん(17)は「生地の試作を繰り返し、もちもちした食感を追求した」と開発の苦労を振り返った。 同メニューと、準優勝した福知山淑徳
-
静岡県内4校園に努力賞 時事通信教育奨励賞
時事通信社は25日、創造性に富んだ特色ある教育で顕著な成果を挙げた学校をたたえる第38回教育奨励賞(文部科学省後援、公益財団法人新聞通信調査会協賛)の受賞校を決定した。県内からは、地域資源を生かして幼児教育に取り組んだ静岡市立東豊田こども園と、地域の授業改善にタブレット端末を活用した磐田市立城山中、磐田北小、富士見小の3校が合同で努力賞に選ばれた。 優秀賞は福島県立岩瀬農業高と新潟市立小新中で、岩瀬農業高には併せて文部科学大臣奨励賞も贈る。情報を適切に集めて適切に読み取るメディアリテラシー教育で成果を挙げた学校が対象の特別賞には、熊本市立五福小を選んだ。 表彰式は10月30日、東京・銀座
-
松崎の中学生7人が静岡県大会出場 住民運営、陸上クラブで成果
今春本格始動した松崎町の陸上競技クラブ「ウェルネスまつざきAC(アスレチッククラブ)」に所属する中学生7人が、9月上旬に行われた県東部地区新人陸上競技大会で好成績を収めた。クラブは少子化で地域の部活動数が減少する中、子どもが体験できるスポーツの選択肢の幅を広げようと住民主体で運営。住民有志の手厚い支援体制や多種目の練習経験が短期間での成果につながった。 同大会に出場した9人のうち7人が円盤投げや走り高跳び、走り幅跳びなどで県大会出場を決めた。クラブでは町内の小中学生約50人が週1~2回練習する。陸上競技部を指導していた元教員や競技経験のある町職員がボランティアでレベルに応じた指導や、大会に
-
陶芸や木工、園芸など20品目 特支生 作業製品を販売 浜松市浜北区
浜松市浜北区の静岡県立浜北特別支援学校高等部は25日、作業製品の販売会を同校で開いた。陶芸やアクセサリー類、木工、園芸など20品目が並んだ。 生徒たちが授業で製作した力作を取りそろえ、100円から千円ほどの価格で販売。革製のキーケースなどを製作、販売した生徒会長の鈴木麻都さん(3年)は「返し縫いの工程が複雑で難しかった。長く使い、革製品の変化を楽しんでもらえたら」と話した。 次回の販売会は27日午前10時~11時15分に開催する。同校によると、期間中、高等部の全生徒89人が販売ブースで接客などに携わる予定という。
-
静岡県内7施設で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は25日、こども園、小学校、高校の計7施設でインフルエンザに感染したとみられる患者95人が確認され、学級閉鎖や学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の患者数は次の通り。 【こども園】袋井市3人 【小学校】静岡市清水区9人、焼津市13人、同市13人、同市11人 【高校】浜松市中区14人、同区32人
-
在来作物の活用法や実験発表 静岡県立農林環境専門職大と静岡農高 静岡市
静岡県内各地で栽培される在来作物の歴史や活用法などを研究している静岡県立農林環境専門職大(磐田市)と静岡農高(静岡市葵区)の学生がこのほど、活動成果の報告会を同高で開いた。学生たちが在来作物をテーマに取り組んだ活動の様子を紹介した。 同大の3、4年生3人は県内の在来作物のイラストマップ作成や、在来種のソバ、アワ、キビなどを使ったスイーツの開発などについて報告。同高生物工学部2年生10人は在来種の豆類の発芽・育成実験や、園児や小学生と一緒に「かつぶし芋」を栽培した交流・啓発活動について説明した。 同大で在来作物学を担当する丹羽康夫准教授は特別講義を行い、「地勢や気候に恵まれた静岡は全国有数
-
島田・伊太小伝統 陶芸に奮闘 統合の3小学校と交流 土こね、ろくろ体験も
本年度末で閉校する島田市伊太の伊太小は25日、同じく統合する相賀、神座、伊久美の3小学校の児童を招いた陶芸体験交流会を開いた。北部4校の3年生約20人が伊太小伝統の焼き物作りを通じて親睦を深めた。 児童は班ごとに分かれて土をこねて形を作る「作陶」に挑戦した。ろくろなどの専用器具を用い、コップや皿、オブジェ作りに取り組んだ。完成した作品は素焼きし、色付けする「釉塗り」も行う予定。伊太小の藤村梨緒さんは「みんなでできるのは楽しい。自分用の皿を作った。教えてあげることもできた」と話した。 伊太地区ではかつて、地元で産出した「伊太粘土」を用いた瓦生産が盛んで、学校でも50年以上前に陶芸体験が始ま
-
医学・医療への興味刺激 静岡県立総合病院がオープンホスピタル
静岡市葵区の静岡県立総合病院は23日、同院への理解促進や子どもたちに医学・医療の分野に興味を持ってもらうことを目的とした「オープンホスピタル2023」を同院で開いた。家族連れを中心に約1300人が訪れ、院内設備の見学や模擬手術などを体験した。 内視鏡手術のシミュレーター体験では、長いはさみのような器具「鉗子(かんし)」を使ってビーズをつかむ作業に挑戦した。安東小1年生の大山結生さんは「大きいビーズをつかむのが難しかったけど、楽しかった」と話した。現役看護師による中高生向けの進路相談や、調剤業務を疑似体験できるブースなども人気を集めた。 同病院の小西靖彦院長は「イベントを通じて、子どもたち
-
部活中体罰防止へ 指導員らに研修 県教委など
静岡県教育委員会と県スポーツ協会は23日、部活動指導員の資質向上に向けた研修会を静岡市清水区の清水テルサで開いた。 県内の部活指導員や県立学校の教員約40人が参加し、部活動を取り巻く環境や安全配慮などについて意見交換。流通経済大ラグビー部アドバイザーで元ラグビー高校日本代表監督の松井英幸さんの講義もあった。 松井さんは過去に体罰でラグビー強豪校の監督を辞任した経験を持つ。当時を「自分の正しさを押しつけていた」と振り返った。その上で「普段の言動や接し方からどういう信頼関係を築けるかが大切。存在や行動を承認し結果を受け入れる覚悟が必要」などと述べ、体験を交えながら体罰などの不適切指導の防止につい
-
革靴を大切にした中学生 摩耗嫌がり げた、はだしで【近現代 学校制服考⑥】
現代の男子高校生からすればげた履き通学など考えられないだろうが、昭和初期まで中学生にとって詰襟の学ランに革靴を履いて通学するのは憧れであった。大正7(1918)年に福岡県の鞍手中学(現・鞍手高校)に入学した第1回生は、「既製服や既製靴のない頃で、洋服屋や靴屋が一人一人寸法をとった。金ボタンの誂[あつら]えの制服や皮靴を着用した喜びは忘れられない」(「福岡県立鞍手高等学校創立90周年記念誌」2007年)という。 東京では百貨店の靴売り場などに靴が置かれていたが、地方の都市部から離れたところで革靴を入手するのは大変であった。ズック靴やゴム靴は手ごろな価格だが、革靴は高かった。そのため中学生たち
-
歯止め規定、LGBTQ+…多様化する「性」に向き合う 全国研究大会で議論
学校現場で性交をどう教えるか。LGBTQ+など性的少数者への支援は-。子どもたちを取り巻く性の課題が多様化するなか、全国の性教育関係者が集う「第51回全国性教育研究大会」では、あるべき性教育の姿を巡り、白熱した講演や議論を繰り広げた。 1972年に始まった同大会は今回、熊本市で開催。学校関係者のほか、思春期教育に携わる助産師や医師、LGBTQ+当事者ら約460人が参加した。 焦点の一つとなったのが、性交を取り扱わないなどとした小中学校の学習指導要領の「歯止め規定」だ。文部科学省の横嶋剛健康教育調査官は講演で「全ての子どもに共通して指導すべき事項ではないという趣旨」と説明。子どもの発達段階
-
命と性の課題 オンライン連続講座、10月から
独立型社会福祉士事務所「子どもと家族の相談室 寺子屋お~ぷん・どあ」(川口正義代表、静岡市清水区)は10月から来年1月にかけて、4回の連続オンライン講座「『助けて』が言えない子どもの生と性を巡る4つの風景」を開く。 子どもや若者の支援に携わる静岡県内外の福祉関係者が講師を務め、子どもたちが直面する命と性に関する課題について講演する。各回のテーマは「性暴力と子ども」(10月22日)、「SOSと子ども」(11月26日)、「自傷・自死と子ども」(12月10日)、「居場所と子ども」(1月14日)を予定する。 時間はいずれも午後1時から3時半。無料。申し込み、問い合わせは「寺子屋お~ぷん・どあ」の
-
「ホーユー」給食停止問題 静岡県内、10月10日までに全校再開
広島市の食堂運営会社「ホーユー」が静岡県内の特別支援学校や定時制高校など計7校の給食提供を停止した問題で、静岡県は22日、調理員の直接雇用や新たな業者委託により、10月10日までに全7校で給食が再開できる見通しになったと発表した。 同社と委託契約を結んでいた7校のうち、焼津水産高の寄宿舎は同社の調理員2人を県が直接雇用して今月11日に給食を再開した。残る6校のうち、吉田特別支援学校と富士宮東高定時制は今月25日、伊豆の国、富士の2特別支援学校と富士高定時制が10月2日、沼津工高定時制が同10日に再開する。吉田特別支援学校は調理員を直接雇用するが、他の学校はそれぞれ県内の業者に委託する。
-
ビジネスの仕組み学ぶ 浜松中部学園、木工品を製造 12月に販売へ
浜松市中区の小中一貫校、浜松中部学園で22日、商品の企画販売などを通じて事業の仕組みを学ぶ「キッズチャレンジビジネス」の授業が行われ、6年生が自分たちでデザインを設計した木工品の組み立てに挑戦した。完成品は12月5日に浜松城公園と同市役所西側広場で販売する。 授業は木製品製造業の豊岡クラフト(北区)の社員を講師に招き、2004年から継続している。児童は九つのグループに分かれて模擬会社をつくり、社長や営業、企画など役割を分担。木工品の販売に向けて企画に取り組んだ。この日は企画担当の児童を中心に設計した物置やタブレットスタンド付きの収納箱などを接着剤で組み立てた。 「ぬくもりの木」の社名で扇
-
夏のインターンシップ参加せず 秋冬にも実施、積極的に【就活の相談室】
問 現在、神奈川県の大学に通っていますが、卒業後に首都圏か静岡県内のどちらで就職しようか迷っています。夏のインターンシップは参加しなかったのですが、これからどのように検討したらいいでしょうか。 (大学3年生、女性) 答 就業体験のインターンシップ、説明会などのオープンカンパニーを秋冬に実施する企業もあります。10月ごろから実施する企業もありますが、2、3月が多いです。夏と異なり、大学の授業やゼミ活動などと並行して参加することになるため、競争率が低く参加しやすいというメリットがあります。 インターンシップは、その業界や企業に対する理解を深め、自分がその企業で働くイメージをつかむためのも
-
磐田東高剣道部でいじめ 静岡県に「重大事態」報告
磐田市見付の磐田東高剣道部でいじめがあり、同校がいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」として県に報告していたことが21日までに、同校への取材で分かった。同校は3月、いじめを受けた生徒と保護者からの訴えで把握した。外部識者らの第三者委員会を設置し、事実関係や学校側の対応が適切だったかどうかなどについて、調査を進めている。 同校によると、当時1年の男子生徒が昨年夏ごろから、剣道部の下宿先で複数の部員によるいじめを受けていた。同校は独自に部員らへの聞き取りなどの調査を行い、8月には第三者委員会も設置した。 いじめの具体的な内容については明らかにしていないが、被害生徒の裸に近い写真や暴力行為の
-
ドキドキ 動物触れたよ 静岡農高で静岡北特支児童が体験
静岡市葵区の静岡農高は20日、農業科目「生物活用」の一環で、同区の静岡北特別支援学校の児童と動物とのふれあいを通じた交流活動を実施した。 同高環境科学科の3年生26人が同支援学校小学部の3年生23人に動物の触り方などを丁寧に教えた。初めは動物を怖がっていた児童も、生徒の手助けを借りながら少しずつ慣れ、モルモットに優しく触ったりヤギやヒツジに餌をあげたりした。帰り際には名残惜しそうに動物に手を振る姿も見られた。 同高の磯部月那さん(17)は「正しい触り方を教えるのが少し大変だったが、動物に触れた児童が満面の笑みを見せてくれてうれしかった」と動物を介した児童との自然なコミュニケーションを喜ん
-
「一人一人の行動が社会変化に」 家具メーカー社長・安池さん 「性多様性」講演
静岡市葵区の常葉大常葉中・高は20日、性の多様性をテーマにした講演会を同校で開いた。性同一性障害を公表する同区の子ども家具メーカー「えて」社長の安池中也さん(53)が「誰一人取り残さない社会に向けて」と題して講演した。 安池さんは常葉高の卒業生。幼稚園児の時から出生時の性に違和感を持ち、当時、男女で分かれていたランドセルの色や制服などに苦しんだ経験などを語った。 一方、高校時代には勇気を出して担任や校長に「制服ではなくジャージーで登校したい」と希望を伝え、受け入れられたエピソードも紹介。現在の性的少数者を巡る社会の変化は「一人一人の思いや小さな行動が積み重なったもの」と話し、勇気を持ち、
-
インフルエンザ 静岡県内455人感染、27校学級・学年閉鎖
静岡県は20日、小中学校、高校計27校でインフルエンザに感染したとみられる患者455人が確認され、学級閉鎖や学年閉鎖を行ったと発表した。9月の1日当たりの患者数としては過去最多。県内の定点医療機関1カ所当たりが10日までの1週間で診た平均患者数は、前週比2倍以上の4・79人。11日以降も、閉鎖数や患者数の増加がみられ、県は注意を呼びかけている。 市区町別の患者数は次の通り。 【小学校】沼津市13人、同市9人、同市10人、同市11人、富士市8人、藤枝市5人、同市24人、同市29人、同市5人、菊川市27人、浜松市中区27人、同区30人、同市東区6人、同区24人、同区12人、同市西区16人、同市
-
不登校の小中学生増加 静岡県教委が協議会、多様な教育選択可能に
静岡県内で不登校の小中学生が増え続ける中、県教委がフリースクールとの連携強化に乗り出した。学校に行きづらい児童生徒の受け皿としての役割が大きくなっていることを踏まえ、このほど県内の関係団体と共に協議会を立ち上げた。学校以外の施設にも通っていない不登校の子どもたちは多く、多様な教育の機会を選択できるようにするためネットワーク構築を急ぐ。 県教委義務教育課によると、年間30日以上欠席した不登校の児童生徒数は毎年過去最多を更新している。直近の統計がある21年度は県内公立の小学校2642人、中学5388人の計8030人。16年度の4606人から7割以上増えた。不登校割合はそれぞれ1・46%(全国
-
不二聖心女子学院(裾野)と上智大(東京) 学生、教員ら連携で協定
裾野市の不二聖心女子学院と上智大(東京)はこのほど、高校と大学の連携に関する協定を結んだ。同高からは近年、卒業生の2割超が上智大に進学。同じカトリック系の教育機関として、教職員の交流も進める。 協定には、両校での入試説明会や講演会、模擬講義の実施、両校の生徒と学生が関わる協働プロジェクトの創出、教職員相互の情報交換を盛り込んだ。 締結式が行われた6月には、同大の曄道佳明学長が不二聖心女子学院を訪れ、高校生と保護者を対象に講演したほか、8月には同大を運営する上智学院の担当者による研修会、中学生の補習合宿を大学生が支援するなどの取り組みも始まっている。 曄道学長は「同じカトリックの価値観の
-
県立高在り方基本計画で素案 静岡県教委提示 ICTや大学・企業連携
静岡県教委は20日、県立高の在り方に関する基本計画策定委員会(委員長・村山功静岡大大学院教授)を県庁で開き、2024~28年度を期間とする同計画の素案を提示した。生徒の可能性を伸ばす学校づくりを社会全体で進めることを理念とし、情報通信技術(ICT)の活用や大学、企業と連携した学習機会の創出などを盛り込んだ。 生徒、地域、教育基盤それぞれの分野で今後取り組むべき事項を示した。教員数の少ない小規模校で学びの機会を確保するため、ICTによる学校間連携や遠隔授業配信センター機能の設置を盛り込んだ。生徒数や地域のニーズを踏まえて学科やコースの新設を検討するとし、新規学科として「情報」「データサイエン
-
講堂など有料施設 祝日利用も可能に 静岡県総合教育センター
静岡県教委は20日の定例会で、県総合教育センター(掛川市)の管理や使用料に関する規則の改正案を審議し、講堂など一般向けに有料で開放している施設を祝日も利用できるようにすることを承認した。10月2日以降に適用する。 祝日利用が可能になるのは講堂、大研修室、研修室、情報学習室、体育館、テニスコート。利用申請の受付期間も、できる限り使用日の直前まで受け付けるように改めた。平日の日中利用は当日申請が可能。夜間や土日祝日の利用は2日前まで受け付ける。 図書室については、祝日に司書を確保するのが困難だとして改正を見送った。
-
教育旅行向け 伊豆の学習ノート ジオガイドら活用方法学ぶ
美しい伊豆創造センターは19日、同センターと教育支援会社「トモノカイ」(東京都)が制作した教育旅行向け学習ノート「『伊豆×探究』~美しさとSDGs むすんで つないで~」を使った勉強会を伊豆市の修善寺総合会館で開いた。ジオガイドや伊豆半島の宿泊業、飲食業従業員ら約40人がノートの活用法などを学んだ。 ノートを監修した探究学習コーディネーターの木村諭史さんが講師を務め、探究型教育旅行の意義や授業における教員のニーズなどを説明した。「伊豆らしさが学べること」「持続可能な開発目標(SDGs)の観点があること」といったノートの利点を挙げ、「子どもたちが学びを自分の地域に還元できるよう働
-
目指せ!防災リーダー 吉田中学校で養成講座
吉田町は20日、吉田中の1年生を対象に県の「ふじのくにジュニア防災士」の養成講座を開いた。有事を想定した図上訓練などを通じて、259人が地域の防災リーダーとして活躍するための知識を学んだ。 オンラインで各クラスに配信する形式で実施し、日本防災士会県支部のメンバーらが講師を務めた。避難所運営訓練では、阪神淡路大震災や新潟中越地震など過去の地震発生時に開設された避難所の様子を写真で確認し、運営面での課題を共有した。その上で吉田中が避難所として活用される場合、中学生としてできることを書き出した。 同校では毎年、1年生が防災学習に取り組んでいる。今後、学習の成果をまとめたリポートを提出し、ジュニ
-
急激な少子化 統合議論長引く東伊豆 小中高の校舎一体化案浮上
急激な少子化の影響で小中学校の統合議論が長引く東伊豆町で、校舎を一体化させた上で小中学校と県立稲取高(同町)が連携して一貫性のある教育を目指す案が浮上している。運営主体が県と町で異なるものの、実現すれば独自の教育プログラム展開や校舎の更新費用削減につながる可能性がある。学識者も「過疎地のモデルケースになり得る」とみていて、町は今後県教委に対し実現を強く訴えかける方針。 町には稲取地区と熱川地区に小中1校ずつの計4校があり、もともと町は小中一貫校2校の整備を見込んだ。しかし、近年の出生数急減を受け、2022年末には第三者委が一貫校1校への4校統合案を町教委に答申し、再編計画は途上にある。町
-
夜間中学「県立ふじのくに中学校」の入学者 追加募集
静岡県教委はこのほど、静岡県内唯一の夜間中学「県立ふじのくに中学校」について、2024年度入学者の追加募集を行うと決めた。願書受け付けは24年2月5~16日。 7月に行った募集では、磐田本校と三島教室を合わせて12人の入学願書を受け付け、10人が内定した。20人程度とする募集人数に満たなかったため、追加募集を実施する。追加募集の時期を前年度よりも遅らせることで、周知期間を確保する。入学希望者説明会は24年2月2、3日に磐田本校と三島教室で開く。
-
学年超えて交流楽しむ 浜松湖北高佐久間分校/佐久間中/水窪中
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校、佐久間中、同区水窪町の水窪中は20日、中高交流会を佐久間分校で開いた。新体力テストや体験授業などを通じて交流した。 各校1~3年生計90人が参加した。新体力テストでは、反復横跳びやハンドボール投げなど4種目の競技を実施し、中学生と高校生は互いの記録を競い合って楽しんだ。 体験授業では、化学や数学、英語など高校で習う範囲に中学生が挑戦した。生徒は希望する科目の授業に出席し、アルカリ金属の反応性や英語を使った意見の伝え方などを学んだ。 3校の中高一貫教育のプログラムの一つとして実施した。
-
産業界けん引の人材育成 静岡大がリカレント講座 10月開講
静岡大は10月2日から、社会人のスキルアップに向けた学び直し「リカレント教育」の講座をスタートする。同大大学院人文社会科学研究科の教授ら7人が授業を一部開放し、幅広い分野で活躍する外部講師によるセミナーも組み込むことで、静岡の産業界をけん引できる人材の育成を目指す。9月25日まで受講生を募集している。 科目は現代産業論(横田宏樹准教授)、会計学(石川文子教授)、地域経営論(牛場智准教授)、自治体財政論(川瀬憲子教授)、財政学(若松泰之准教授)、地域政策論(太田隆之教授)、経済統計分析(上藤一郎教授)の七つ。外部講師は青山学院大の前学長で弁護士の三木義一氏や元牧之原市長の西原茂樹氏ら7人が務
-
高校生英語スピーチ 思い思いのテーマで 静岡・葵区で県中部予選
静岡県高校英語スピーチコンテスト中部地区予選(県英語教育研究会中部支部主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が16日、静岡市葵区の静岡高で開かれた。県中部の高校1、2年生24人が思い思いのテーマで英語のスピーチを披露した。 英語圏の生活経験がない生徒を対象にした第1部と海外生活経験の有無を問わない第2部に分けて実施した。生徒はSDGsやコミュニケーション、自身の人生などのテーマで身ぶり手ぶりを交えてスピーチした。審査員は内容や表現力を評価した。 1、2部の入賞者計6人が10月21日の県大会に出場する。入賞者は次の通り。 第1部 ①安田こころ(静岡城北2)②粂田陽菜(榛原2)③原明美(藤枝明誠
-
学習、生活の困り事に対応 学校「支援員」静岡県内も需要増
学校で子どもたちの困り事に対応する「支援員」のニーズが高まっている。授業の流れに乗り遅れた子どもに声をかけるほか、離席して立ち歩いた時に寄り添うなど、学習と生活の両面で支援に当たる。文部科学省の来年度当初予算の概算要求でも、重点項目に位置づけられた。県内の学校現場で、教室の様子を取材した。 町内にある小学校全3校の低学年クラスにそれぞれ1人ずつ「小学校1・2年生支援員」を配置している長泉町。9月上旬、町立南小1年のクラスの算数の授業で、児童は「とまとが15こあります。2こたべると、のこりはなんこになりますか」という文章題に取り組んだ。同学級の支援員の伊藤厚子さんはノートを書く手が止まった児
-
SDGs学ぶ絵本 静岡の印刷会社、小学生7200人に配布
静岡市葵区の印刷会社、日興美術は14日、同社が製作した遊びながらSDGs(持続可能な開発目標)を学べるシール絵本「SDGsってなあに?」を同区の安東小に寄贈した。 同校で行われた贈呈式で、三田愛都也社長(62)と絵本製作に協力したパートナー企業担当者が1年生の代表児童11人に絵本を手渡した。児童は「絵がかわいい」「シール遊びが楽しそう」などと喜んだ。 絵本にはクマなど森の仲間たちが登場する。SDGsの全17分野の達成目標に対し、それぞれの改善策に該当するシールを貼って目標の意味を学べる仕組み。クマ同士が争おうとしている場面では、クマが花束を手に持つシールを貼ることで「平和と公正をすべての
-
自分の長所 認めて伸ばす【思春期の心 支える力 夏休みが明けて③】
子どもたちの自立を支えるのは、「自己肯定感」と「自己主張」「協調する力」の3点だと私は考えています。今回は「自己肯定感」について考えてみます。 不登校状態の子どもたちの多くが「学校に行けない」「友だちがいない」「勉強についていけない」などとさまざまな理由を口にして「自分は駄目だ」と言います。「どうなりたい?」と聞くと、「学校に行けるようになりたい」とか「友だちとの関係を良くしたい」「分からない」と返ってきます。 そこで「自分の良いところを五つ挙げてみて。ただし、自分の人生だから他人と比べないでね」と話します。急に言われてためらう人がほとんどですが、なんとか、無理にでも挙げてもらって「この
-
スポーツ科学の知識伝授 三島南高で谷本さん(順大)が講座
三島市の三島南高でこのほど、連携協定を結ぶ順天堂大の講師を招いた初めての講座が開かれた。同大スポーツ健康科学部の谷本道哉先任准教授が、スポーツや健康関連への進路を希望する生徒にスポーツ科学の知識を伝え、頭を使って練習や試合に臨む大切さを教えた。 谷本さんは「スポーツ理論のホントとウソ」などのテーマで講演し、動作や筋力の左右差はない方が良いのかを解説。心臓や肝臓の位置など人間の構造が左右対称でない点、筋肉量や握力などに差がある点などから「左右の動きが違う競技は左右差があって当たり前」「トップ選手はその差をうまく使う」などと伝えた。スポーツ選手がコーラを飲む是非については「特に大きな害がない」
-
早期に高校配置案を 静岡県教委の小笠地域協議会 委員から意見
静岡県教委は15日、県立高再編案を盛り込んだ第3次長期計画の再検討に向けた小笠地区の地域協議会第3回会合を菊川市役所で開き、県教委が全体構想の策定後に地域別の検討を進める方向性を説明した。委員からは、横須賀高と池新田高の統合が宙に浮いた状態にあるとして、早期に将来的な高校配置案を示すよう求める意見が上がった。 掛川と御前崎、菊川の3市の市長と教育長、教育関係者らが出席した。おまえざき教育振興協議会の後藤憲志会長は「地区の高校をこのまま残すのかどうするのか。ある程度の見通しが立たないと議論が難しい」と指摘。横須賀高と池新田高に小笠高を加えた3校による部活動の共同実施など連携に向けた協議を進め
-
本物の投票箱で生徒会長選 袋井特別支援磐田見付分校 選管が貸し出し
磐田市見付の袋井特別支援学校磐田見付分校で15日、生徒会長選が行われ、高等部の約40人が実際の選挙で用いられる投票箱や記載台を使って票を託した。市選挙管理委員会が若年層の投票率向上につなげようと資材を貸し出した。 会長と副会長に計4人が立候補した。投票前の立会演説会でそれぞれ公約を発表し「学校をより良く変えたい」「皆さんの心と体の健康を守る」などと主張した。生徒たちは入場券を渡して投票用紙を受け取り、信任の丸印や選出したい立候補者の氏名を記入して投票箱に入れた。 同校では11日から、立候補者が登下校中の生徒に支持を訴えたり、選挙ポスターを作成したりするなど、公職選挙に近い形で選挙戦を繰り
-
学校での生成AI、情報流出懸念 現場普及”壁“多く 保護者の同意/有料版使えず
文部科学省が夏休み前の7月にガイドラインを示し、学校教育における活用の在り方が話題になったチャットGPTをはじめとした生成AI。静岡県教委はガイドラインで教職員による積極利用の方針を打ち出して事例収集を進めているが、個人情報の入力制限などの“壁”は残っていて、県内の学校での利用は低調だ。教職員の間でチャットGPTへの関心は低く、「使い方をよく知らない」と戸惑う声もある。 「個人情報にも触れることが多いので、AIの学習内容にされるような形でさえ漏れるのは困る」と県中部のある小学校の校長は困惑した様子で語った。手間がかかる会議録の作成などは生成AIに任せたいのが校長の本
-
生成AIを学校現場で使うのはあり?④有識者インタビュー【賛否万論】
文章などを自動的に作成する生成人工知能(AI)の登場に対して学校現場はどう対応すべきなのかをテーマとして取り上げています。前回までは生成AIや情報モラルに詳しい専門家に意見を聞いたり、生成AIの使い方をイメージしてもらおうと記者がAIで作った記事を紹介したりしてきました。今回は県教委の教育方針を決めるキーマンの一人で教育監の塩崎克幸さんにインタビュー。県教委が作成した生成AIのガイドラインにも触れながら、生成AI活用の在り方や今後想定する教員の対応について聞きました。 (社会部・大橋弘典) 教員の校務省力化に有効 県教委教育監 塩崎克幸さん チャットGPTを実際に使ってみた感想があれば
-
第三静岡学園 通信制高校「なごみ高」開設へ
静岡市駿河区の学校法人第三静岡学園が、専修学校の静岡学園早慶セミナー(同区)を来年3月末で廃止し、来年4月に通信制・単位制の高校「静岡学園なごみ高」(仮称)を開設する方針を固めたことが14日までの関係者への取材で分かった。認可されれば県内に法人本部を置く私立の通信制・単位制の高校はキラリ高(吉田町)に次いで2校目になる。 新校は早慶セミナーの施設を活用し、開設に伴い教員を増員してスクールカウンセラーも配置する方針。入学定員は1学年80人を予定し、中学校や高校で出席日数が少なかったり、不登校だったりした生徒の受け皿を想定しているという。学校設置計画は8月の県私立学校審議会で承認された。 単
-
牧野富太郎企画展に来場者1万人 静岡・地球環境史ミュージアムで記念式典
静岡市駿河区のふじのくに地球環境史ミュージアムで7月から開催中の企画展「牧野富太郎がみつめた食物―植物標本が語るもの」の来場者数が14日、1万人に達した。記念セレモニーが館内で開かれ、来場者と職員が大台突破を祝った。 節目の来場者となったのは葵区の主婦永田ひとみさん(59)と郁美さん(29)、双子のあかりちゃん(2)、ひかりちゃん(2)の家族4人で、清真人副館長から花束と記念品を受け取った。企画展示室に並んだ植物標本をのぞき込み、家族で「大きな葉っぱだね」などと話しながら見学を楽しんだ。 同展はテレビドラマの題材にもなった植物学者牧野富太郎博士(1862~1957年)の業績を、牧野博士
-
吉田町 中学部活、休日の地域移行 2026年度初頭目標に
吉田町は14日の町議会9月定例会で、中学部活動の休日の地域移行について、2026年度の初頭を目標に進めたいとの考えを示した。八木栄氏の一般質問への答弁。 町内の公立中学は吉田中(住吉)の1校で、本年度の全校生徒は784人。町によると、21年度から部活動への加入、未加入の判断を原則自由とし、23年度の加入率は76・3%となっている。生徒数が減少傾向にある中、地域に活動の場がある部活については計画的に廃部を進めていて、来年度以降、弓道部と水泳部は廃部予定という。 町教委は本年度、「吉田町部活動の在り方協議会」を発足。町内のスポーツ、文化団体関係者や学校関係者、保護者らを委員としてアンケートな
-
大学生と地域振興考える 湖北高佐久間分校でワークショップ
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校で12日、静岡文化芸術大の大学生が講師を務めるワークショップが開かれた。2、3年生約20人が参加し、佐久間分校を生かした地域振興のヒントを探った。 同大の船戸修一教授のゼミに所属する1~3年生5人が同校を訪れた。大学生と生徒はグループワークで協力し、佐久間の特産品や高校でできる地域活性化のアイデアを考えた。豊かな自然や校舎が駅に近い点、佐久間ダムなどさまざまな意見が集まった。 グループごとにアイデアを発表した。佐久間で作ったジビエやアユ料理を食べた人に、佐久間ダムの見学チケットを配布したり、分校のイベントを招待したりするなどといった企画が挙がって
-
給食に金属片混入 健康被害報告なし 藤枝市
藤枝市立藤枝中央小で12日、給食にスチールウールの破片とみられる金属片が混入していた問題で、市は13日、健康被害の報告は入っていないと発表した。 市学校給食課によると、同校以外で児童1人が12日夕にじんましんを発症したが、13日に医療機関を受診した結果、金属由来でなく、ウイルスを原因とするアレルギー反応で発症した可能性が高いとされた。市は混入とは関係がないとみている。症状は回復したという。 市は13日、中央小に給食を提供した中部学校給食センターの調理員に聞き取りを行い、12日の調理作業でスチールウール状の器具を使用していなかったことを確認した。市は金属片と関連し、同センターや食材納入業者
-
静岡県内小中高13校 インフルエンザで学級・学年閉鎖
静岡県は13日、小中学校と高校計13校でインフルエンザに感染したとみられる患者182人が確認され、学級閉鎖や学年閉鎖を行ったと発表した。下田市の小学校は学校閉鎖を行った。 市区町別の患者数は次の通り。 【小学校】下田市9人、富士市21人、同市17人、藤枝市7人、焼津市15人、菊川市17人、浜松市中区24人、同市西区8人、同市南区6人。 【中学校】沼津市6人、富士宮市13人、磐田市8人。 【高校】森町31人。
-
タグラグビーに児童熱中 ブルーレヴズが出張授業 浜松・上島小
ラグビーリーグワン1部・静岡ブルーレヴズの選手らが指導するタグラグビーの特別授業が13日、浜松市中区の上島小で行われ、3年生がラグビー競技の楽しさに触れた。 クラブが展開するラグビー普及活動の一環。12~15日の4日間で同校の3年生132人が授業を受ける。13日は育成普及スタッフの藤井達也さん、茂原隆由選手(23)、槇瑛人選手(22)が来校した。 タグラグビーは腰の左右に飾りひも(タグ)を付けてプレーし、タックルの代わりにタグを取って攻撃を止めるルール。パスや攻守の練習で藤井さんらは「仲間がキャッチしやすいように思いやりのあるパスを」「受け取る側は準備ができた合図として声を出そう」と助言
-
富士山静岡交響楽団が生演奏 浜岡北小で鑑賞会 体験プログラムも
御前崎市の浜岡北小で12日、富士山静岡交響楽団の音楽鑑賞会が開かれた。全校児童約160人がオーケストラの迫力ある生演奏に聴き入ったほか、一緒に楽器を演奏するなど音楽の楽しさに触れた。 会場となった体育館でオーケストラ総勢53人がスーザの「星条旗よ永遠なれ」やチャイコフスキーの「ワルツ」などのクラシック曲を披露し、美しい音色を響かせた。 参加型プログラムも多数用意され、指揮者体験では児童が実際にタクトを振り、楽団がベートーベンの楽曲を演奏した。オーケストラの演奏に合わせて子どもたちがタンバリンをたたいたり、鈴を鳴らしたりする企画もあり、“共演”を果たした子どもたちは
-
留学生ら新たな一歩 静岡大浜松で学位記授与式
静岡大は12日、秋季学位記授与式を浜松市中区の同大浜松キャンパスで行った。ベトナムやインドネシアといったアジアなどからの留学生を含む学部卒業生29人と大学院修了生43人の門出を祝った。 代表の学生に学位記を手渡した日詰一幸学長は「皆さんの努力に敬意を表する。これまでの学びや研究の成果が今後の人生に役立つことを願っている」とエールを送った。フィリピン出身で、在籍していた同国の大学に戻る予定というミラソル・エミー・サラマンキットさん(45)が「新型コロナウイルスなど大変な状況の中でも家族や大学の皆さんの支えがあって研究に取り組むことができた」と謝辞を述べた。 静岡キャンパスでは11日に学位記
-
焼津水産高校で給食再開 静岡県が調理員直接雇用 広島の委託業者、提供停止で
広島市の食堂運営会社「ホーユー」が静岡県内の特別支援学校や定時制高校でも給食の提供を突然停止した問題で、焼津水産高の寄宿舎が11日、給食の提供を再開した。県内では同社と計7校が委託契約を結んでいたが、特別支援学校3校と定時制高校1校は9月下旬から10月初旬までをめどに順次再開できるよう準備を進めている。このほかの2校の再開は12月ごろとなる見通し。 県教委健康体育課によると、焼津水産高の寄宿舎は7日から朝、夕の食事提供を停止した。これまでホーユーの調理員として勤務していた2人を県が直接雇用し、調理員を確保した。 10月初旬までの再開を目指す4校は、調理員の直接雇用や業者との随意契約で調整
-
静岡市教委「確認態勢が不十分」 西豊田小児童、富士山で一時不明
静岡市立西豊田小5年生の児童8人が、自然学習の一環で行った富士山でのハイキング中に一時行方不明となり、県警などに救助された問題で、静岡市教委は11日、市役所で会見し、安全確認態勢が不十分だったと認めた。 出席した早川泉学校教育課長と宮川力校長の説明によると、ハイキングには5年生の5クラス約150人が参加。山岳ガイド4人と引率教員11人が隊列の先頭と最後尾や各クラスの間に入り、富士宮口5合目から水ケ塚駐車場(2合目)に下山中だった。歩くスピードに差異が生じて隊列が延び、前後の間隔が広がったことでコースを外れてしまったという。 宮川校長は「点呼の回数もスタート、昼食、ゴール時の3回のみと少な
-
留学生らの巣立ち祝う 静岡大 学位記授与式
静岡大は11日、秋季学位記授与式を静岡市駿河区の同大静岡キャンパスで行った。同大が県内企業や自治体と連携し展開している「アジアブリッジプログラム」(ABP)の留学生11人を含む学部卒業生19人と大学院修了生11人の巣立ちを祝った。 代表の学生に学位記を手渡した日詰一幸学長は「新型コロナウイルスの影響で制約の多い困難な学生生活を乗り越えた努力を社会で発揮してほしい」と激励した。ベトナム国籍で同大大学院に進学予定のグエン・マン・トアンさん(理学部地球科学科)は「コロナや物価高騰など苦しい時期を先生や学校が支えてくれ、充実した学生生活が送れた」と謝辞を述べた。学位授与式は12日に同大浜松キャンパ
-
絶滅危惧種のタガメ 生態に児童驚き 地域の“宝”「川を汚さないように」 浜松・引佐北部小中
浜松市北区引佐町の引佐北部小中の小学2年生9人が11日、絶滅危惧種に指定されているタガメについて学ぶ環境授業に取り組んだ。常葉大自然体験活動研究会「ビオエデュ」の学生とOBら10人が講師として協力した。児童はタガメが泳いだり捕食したりする姿を間近で見学し、地域の“宝”を守る方法を考えた。 タガメは日本最大の水生昆虫で、県内では市内の山間部が唯一の生息地とされる。学生らは、寸劇やクイズなどを通してタガメの生態を解説した。鎌状の前肢で獲物を捕らえ、とがったストロー状の口から消化液を注入し、肉を溶かして吸収する捕食方法や呼吸の仕方なども紹介した。 子どもたちは、実際にタ
-
高校生がロボット操作体験 静岡・清水区で「甲子園」予選
日本ロボットシステムインテグレータ協会は9日、ロボットアイデア甲子園の静岡中部・東部地区予選を静岡市清水区袖師町の三明機工で開いた。科学技術や沼津工、吉原工、静岡大成、静岡北の各高校の生徒が参加し、ロボット操作や最新の仮想現実(VR)技術を体験した。 三明機工のエンジニアが製作した、ゴルフや野球のピッチングなどの基本的動作を行う産業用ロボットが会場に並び、生徒たちは興味深そうに操作した。設計したロボットの配置の適切さやメンテナンスのしやすさなどをVRで確認するシミュレーション体験も人気だった。産業用ロボットが実習できる同社開発のデジタルトレーナーも多くの生徒が体験した。 生徒たちは「あっ
-
近寄らないで、見守って【思春期の心 支える力 夏休みが明けて②】
子どもは、小さな頃は親が見守っていてくれるという安心感の下で成長し、やがて思春期に入ると親から離れていきます。この時期をフランスの啓蒙[けいもう]思想家ルソーが「第二の誕生」と呼びました。母親に甘えていたい思いを捨て、子ども時代の自分と別れて自立した大人への階段を上がっていきます。その時はちょうど高校受験や大学受験の時でもあるため、親としては心配で手をかけて援助しようとします。その援助を、大人に向かって歩く妨げになると考える中高生がとても多いのです。だから彼らが親に求めるメッセージは「近寄るな。でも見守っていてほしい」です。 不登校で部屋にこもって、親との会話を拒否し、母親の作る食事を拒絶
-
後輩児童に「由比は世界一」 いなば食品社長講演、小学校に700万円寄付
静岡市清水区のいなば食品は8日、地元の由比小に700万円を寄付し、稲葉敦央社長が5~6年生の児童を対象にオンラインで講演を行った。稲葉社長は生まれ育った由比の町の変遷やサクラエビ漁、伝統的な祭りなどを映像などで紹介し「由比は世界で一番。よく遊び、勉強を」と“後輩”たちを励ました。 かつお節の製造が発祥の同社はツナ缶やペットフードなど業態を変えながら成長。最近では米大リーグ、エンゼルスとスポンサー契約を結び、稲葉社長が本拠地エンゼルスタジアムで始球式を行ったり、米ニューヨークの繁華街タイムズスクエアに電子広告を流したりしている。生徒代表としてお礼を述べた6年生の美尾菜
-
菊川市有形文化財に「驟雨之図」 市教委が指定
菊川市教育委員会は8日までに、黒田家代官屋敷資料館(同市下平川)に収蔵されている江戸末期の画家福田半香(1804~64年)の絵画「驟雨之図(しゅううのず)」を市有形文化財に指定した。 市教委の担当者が同日、所有者で黒田家15代当主の黒田淳之助さん(86)に指定書を渡した。絵画は縦180・7センチ、横96・8センチの軸装。南画風の水墨画で、1860年に描かれた。急に雨が降り出した梅雨時の風情を描写し、動きのある川面と木立で激しい雨の音を表現している。 市教委によると、市指定有形文化財は計20件になった。
-
給食確保、教員ら苦心 広島の会社、提供停止 静岡県など各地で影響 教員ら苦心、弁当調達に奔走/校内で炊飯…
広島市の食堂運営会社「ホーユー」が学校給食などの提供を突然停止した問題は、各地に大きな影響を及ぼしている。生徒の食事を確保しようと、教員らが弁当調達に奔走したり、校内で炊飯したり…。同社の給与が滞りながら、子どもの体を気遣い調理を続けるスタッフもいる。施設側は「安心して食べられる環境に戻したい」と願う。 8日昼、広島県三次市の県立三次高の食堂。男子生徒らがきんぴらごぼうや唐揚げの入った弁当を頬張った。1年生の藤岡大翔さん(16)は「おかずの種類が多くてうれしいが、ボリュームが足りない。早く元の給食に」とこぼした。同校では1日昼から藤岡さんら寮生への食事の提供が止まり、市内の
-
御前崎・白羽小で児童調査票紛失 21人分
御前崎市教育委員会は8日、市立白羽小3年2組の児童21人分の児童調査票を紛失したと発表した。 児童調査票は児童の氏名や家族構成、緊急連絡先などが紙に記載され、クラスごとファイルに収納し、職員室内の鍵付きの棚に保管していた。4日に担任がファイルを使用しようとしたところ、紛失が発覚。全教職員で探したが、見つかっていないという。 市教委は7日に保護者説明会を開き、謝罪した上で経緯や再発防止策などを説明した。吉村紳治郎教育長は「深くおわびし、市全体で再発防止に取り組む」と述べた。
-
子どもとの良好な関係「信頼」が鍵 静岡・葵区で子育て講演会
静岡市葵生涯学習センターは8日、小児科医の成田奈緒子文教大教授を講師に招いた子育て講演会を葵区のアイセル21で開いた。「心配を信頼に変える親子関係の築き方」をテーマに、子どもへの向き合い方などを紹介した。 子育て世代を中心とした市民70人が聴講した。成田教授は脳の発達の分析から子どもの睡眠の重要性を指摘。その上で、自立のためには家庭内で役割を与えることも必要だと提案し、「子どもが失敗しても心配をぐっと抑え、信頼する声かけをしてほしい」と強調した。参加者は「子どもにつらくあたってしまった時、どうすればいいか」などと日頃の悩みを質問した。 講演会を企画した同センター職員で2人の幼児を育てる市
-
働く意義“先輩”から学ぶ 磐田・神明中でキャリア教育「未来授業」
磐田市鎌田の神明中はこのほど、キャリア教育の一環としてさまざまな職種の社会人を講師に招く「未来授業」(一般社団法人未来学校主催)を同校で開いた。2年生約160人がグループごとに分かれ、働くことの意義や楽しさを学んだ。 地域で活躍する社会人の話を聞いて将来について考え、自己実現と社会貢献に向かって成長してもらおうと開催。草地博昭市長をはじめ、消防士や自動車販売、イベント、eスポーツ事業など多彩な職種の約20人が講師を務めた。 生徒は手作りの名刺を講師に手渡し、仕事に就いた経緯などについて質問を次々に浴びせた。浜松市放課後児童会支援員の稲津達義さんは、業務内容や仕事のやりがいなどを説明し「子
-
特産天然アユ、上手につかめた! 浜松・浦川小児童が特産品学ぶ
浜松市天竜区佐久間町の浦川小は8日、同町で浦川地区の特産品のアユについて学ぶ教室を開いた。全校児童11人がつかみ取り体験などを通して地域の魅力に触れた。 浦川漁協の村本和巳筆頭理事(71)が講話した。アユの成長する仕組みや、現在は天然アユが少なく、地元の大千瀬川で釣れるアユが貴重であることなどを紹介。「浦川のアユは魅力にあふれている」と伝えた。 講話の後、児童はアユのつかみ取りに挑戦。素早く水中で動くアユを両手でつかみ、急いでバケツに移した。最後は塩焼きを食べ、天然物のおいしさを味わった。5年の山下大翔君は「とてもおいしかった。地元の川をもっと調べたいと思うようになった」と話した。
-
部活動地域移行へ協議 湖西市教委、10月に小中生希望調査
湖西市教育委員会は7日、中学校の部活動の地域移行や地域連携の在り方を検討する推進協議会の初会合を、同市鷲津の市民活動センターで開いた。市教委は、2024~25年度に地域移行などの取り組みを実施するため、今年10月に小中学生や保護者、教員の希望を把握するアンケートを実施する方針を示した。 市内の教育関係者やスポーツ関係者、PTA代表など12人の委員が出席し、会長に元中学校長の高村一幸さん、副会長に市ジュニアスポーツクラブ推進委員会の飯田康仁委員長を選出した。市教委は市内中学校の部活動の現状を解説したほか、学校の枠を超えて開講する「ジュニアスポーツクラブ」の状況を紹介した。市内ではボランティア
-
国公立大入試要項まとまる 女子枠や情報系学部拡大
国立大82校と公立大95校の2024年度入試要項が8日までにまとまった。理工系学部に女子学生を増やすため、調査書や面接で合否を決める総合型選抜や学校推薦型選抜に女子枠を設定する動きが広がる。情報系学部の新設も目立った。 女子枠を取り入れるのは北見工業大、東京工業大、金沢大、山梨大、琉球大など。既に女子枠を導入した名古屋工業大では対象の定員を増やす。 政府の人材育成方針やニーズの高まりを反映して新設される情報系学部は、宇都宮大のデータサイエンス経営学部、お茶の水女子大の共創工学部、下関市立大のデータサイエンス学部など。 主な日程は次の通り。 大学入学共通テストの出願受け付け 9月25日
-
7校の給食停止見込み 静岡県内、広島「ホーユー」が提供
広島市の会社「ホーユー」が県内の特別支援学校や定時制高校でも給食の提供を突然停止した問題で、富士高の定時制と焼津水産高の寄宿舎も8日を最後に給食を提供できなくなる見通しであることが6日、県教委への取材で分かった。県内では7校が同社と委託契約を結んでいて、両校で給食が停止すると全7校1188人分に支障が出ることになる。 県教委健康体育課によると、焼津水産高は6日、富士高は8日を最後に給食が提供できなくなる見込み。同社の調理員が不足するなどして、1日から5日までに既に5校で給食が停止した。県教委は生徒らに弁当の持参をお願いしている。調理員の直接雇用や仕出し弁当の提供を応急措置として進めつつ、ホ
-
常葉大橘高サッカー部コーチの体罰や暴言 訴え受けて調査
常葉大橘高サッカー部のコーチに体罰や暴言があったという訴えが複数届き、同校が6日までに聞き取り調査を始めている。 生徒、保護者から体罰や暴言を指摘されたのは20代の男性コーチで、調査が終わるまで指導を停止している。男性コーチは5月にも「罰走」という言葉を使って部員を走らせ、言葉の使い方が不適切だったとして10日間の指導停止処分を受けていた。 今月下旬から全国選手権県大会1次トーナメントが始まる。同校は「部員によって受け止め方が違うようで、丁寧に聞き取りを行って結論を出す。動揺が選手権に影響しないようにしたい」との方針で、調査が終了し次第、結果を公表するという。
-
大雨発生時の行動を確認 児童、園児ら参加 浜松市天竜区佐久間町
浜松市天竜区佐久間町の佐久間小と佐久間幼稚園は6日、合同避難訓練を実施した。約30人が参加し、大雨発生時から避難までの行動を確認した。 訓練は大雨の影響で天竜川が氾濫し、川沿いにある校舎の3階部分まで浸水する想定で取り組んだ。 雨が降る中、教職員と児童らは校舎から約500メートル離れた高台に歩いて移動した。児童全員の到着を確認した後、校舎へ戻った。袴田稔校長は「大雨で校舎が浸水する可能性があるので、水害が起こる前にしっかり避難の準備をすることが大事」と児童へ呼びかけた。 同小と同園は大雨を想定した訓練を毎年実施している。
-
痴漢容疑で逮捕 30代男性教諭を停職6カ月 静岡市教委懲戒処分
静岡市教育委員会は5日、県迷惑防止条例違反の疑いで逮捕された清水区の小学校の30代男性教諭を同日付で停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。 市教委によると、男性教諭は5月29日午後3時ごろ、富士市内のリサイクルショップで、40代女性の太ももを触る痴漢行為をしたとして富士署に逮捕され、その後、不起訴処分となった。事件当日は、教諭の勤務する小学校は行事の振り替え休日だった。教諭は事実関係を認め、「十分に反省している」などと話している。停職期間の満了後は職場復帰する意向という。 赤堀文宣教育長は「教育公務員として許しがたい行為。不祥事根絶に向け、教職員全体の一層の綱紀粛正を図り、信頼回復に努め
-
牧之原置き去り事件1年 バス安全装置設置53% 障害児施設に遅れ 静岡県まとめ
静岡県は5日、牧之原市の認定こども園で発生した通園バス置き去り死事件をきっかけに義務化された安全装置について、8月末時点の設置率が53・0%にとどまるとの調査結果を発表した。教育・保育施設が86・5%に上ったのに対して、障害児通所支援事業所は35・6%となり、特に障害児通所支援事業所で設置が遅れている実態が浮き彫りになった。 県が独自に集計し、事件から丸1年となった5日に合わせて公表した。県は「子どもの安全を確保するため、できるだけ早期に100%を達成するよう働きかけていく」としている。 県内の保育所や認定こども園、幼稚園など248施設の計591台と、児童発達支援センター、放課後等デイ
-
全国で「自己ベスト、優勝狙う」 静岡市の小学生 陸上大会前に市長訪問
横浜市で今月開催される「第39回全国小学生陸上競技交流大会」への出場を決めた静岡市の女子児童3選手がこのほど、市役所静岡庁舎を訪れ、難波喬司市長に活躍を誓った。 竜南小6年の渥美奈々さん(11)は80メートル障害と走り高跳びの各記録の合計得点を競う「コンバインドA」に、清水小島小6年の中谷夏帆さん(12)と富士見小5年の清田麗さん(10)は100メートルに出場する。競技は学年別に行われ、いずれも7月に開催された県大会で優勝して全国への切符を手にした。 渥美さんは「県予選の記録を上回って、自己ベストと優勝を両方取って帰ってきたい」、昨年の県大会で4位だったという中谷さんは「全国に行きたくて
-
全国、東海経験「今後に生かす」 中体連出場8人 焼津市長に報告
8月に静岡県や三重県などで行われた中体連の東海大会や全国大会に出場した焼津市内の6中学校8人がこのほど、市役所に中野弘道市長を訪ね、成績を報告した。 訪れたのは、各校で陸上、水泳、バドミントン、バレーボール、卓球に取り組む2、3年生の生徒。バレーボールで全国大会に出場した東益津中3年の宮内礁さんは「全国のレベルを肌で感じた」と振り返った。陸上に取り組む焼津中3年の増田大楽さんは東海大会、全国大会で予選敗退したことに悔しさをにじませ、「この経験を高校に進んだときに生かしたい」と巻き返しを誓った。 中野市長は「大舞台に立てる人は限られている」とし、夢を持つことの大切さを語りかけた。
-
⚾少年野球世界一に貢献 森本さん(磐田一中3年)喜び報告
今夏の世界少年野球大会で優勝した中日本選抜チームで投手などを務めた磐田第一中3年の森本健太さん(15)=浜松北ボーイズ所属=がこのほど、磐田市役所に山本敏治教育長を訪ね、「個人的にはてこずる場面もあったが、優勝できてよかった」と喜びを語った。 愛知県で8月10~14日に開かれた同大会には、7カ国から12チームが参戦し、予選リーグと決勝トーナメントを繰り広げた。約70人が参加したセレクションを通過し、20人の選抜メンバーに入った森本さんは3試合に出場。2試合は抑え投手として登板し、球威のある直球を武器にそれぞれ1イニングを無失点に抑えた。もう1試合は一塁手として出場し、4打数2安打2打点の活
-
子どもの居場所づくり支援しよう 静岡県、10月までCF型 ふるさと納税募集
静岡県は子ども食堂など「子どもの居場所」づくりに取り組む団体の資金調達を支援するため、クラウドファンディング(CF)型ふるさと納税の募集を始めた。10月31日まで個人や企業・団体から寄付を受け付けている。 地域課題を解決するため、ふるさと納税の寄付金の使い道をより具体化し、インターネットを通じて不特定多数に資金提供を呼びかける仕組み。 キッチンカーを活用した子ども食堂の展開、不登校の子どもたちがリラックスして通える居場所づくりなど四つのプロジェクトで募集する。目標金額は116万~330万円。県や県社会福祉協議会、子ども食堂支援団体の担当者でつくる審査委員会で対象プロジェクトを決めた。
-
ネット“一休み”自然体験 御殿場で小中生つながりキャンプ 静岡県教委
インターネットやゲームへの依存や利用時間などを見直したい小中学生を対象とした自然体験回復プログラム「つながりキャンプ」(県教委主催)がこのほど、御殿場市の国立中央青少年交流の家で開かれた。 県内から参加した7人が県教委や大学生ボランティアなど運営スタッフと顔合わせをした後、芝生広場で運動を楽しんだ。地図に書かれた敷地内のポイントを巡るオリエンテーリングでは、大学生らと相談しながら探索を満喫した。県教委社会教育課の担当者は「自然豊かな場所で、かけがえのない体験を一つでも持ち帰ってほしい」と話した。 同プログラムはネットの利用時間などを自らコントロールする力を養う目的で2020年から始まった
-
モンゴル文化触れ気付き 高校生4年ぶり派遣 静岡県庁で報告
静岡県が友好協定を結ぶモンゴル・ドルノゴビ県との高校生相互交流事業で、8月にドルノゴビ県を訪問した生徒の代表3人がこのほど、県庁で池上重弘教育長に活動報告を行った。 訪問団は公募した県内の高校生20人。新型コロナウイルスなどの影響で2022年度はモンゴルからの受け入れのみだったが、23年度は4年ぶりの派遣となった。代表を務めた沼津東高2年長島瑞希さん、副代表の静岡高2年尾原一華さん、駿河総合高3年鴻池早織さんが報告した。 3人は5泊6日の活動を紹介した。遊牧民の移動式住居「ゲル」の見学や住民との交流、伝統衣装の着用体験などを写真で説明し、「異文化に触れ、自分の意見を持つ重要性に気づいた」
-
静岡県総合防災訓練 湖西で園児引き渡し確認 「お迎え可否」判断難しく 保護者の安全確保も課題
浜松、湖西の両市で3日に行われた静岡県総合防災訓練。救助救出や物資輸送など各種訓練を展開し、住民や防災関係機関が連携の重要性を再確認した。湖西市では園児の引き渡し訓練を実施。園児らの安全確保だけでなく、保護者が来園できるタイミングをどう判断するのか、課題も浮かび上がった。 「慌てないでゆっくりね」。湖西市の新居幼稚園で行われた引き渡し訓練。教諭の引率で園児約90人がクラスごとに、園舎裏に昨年度完成した命山を目指した。園からの連絡を受けた保護者が命山で、子どもを引き取り帰宅した。 東日本大震災では園児を迎えに来た保護者やきょうだいが津波に巻き込まれて亡くなるケースがあった。県教育委員会は震
-
チーム担任制導入進む 教員、児童生徒や保護者 双方に利点
学級担任を固定せず、学級での児童生徒の指導や事務的業務を複数の教員がローテーションで行う「チーム担任制」を導入する学校が全国で増えている。県内でも一部の私立校が取り入れている。児童生徒や保護者にとって相談しやすい教員を選択できるという利点がある。学校側は多角的な視点で対応することで子供の変化に気付く機会が増えるだけでなく、教員の負担軽減やOJT(職場内教育)による若手育成なども期待されている。 浜松学芸中・高(浜松市中区)は2020年度に取り入れた。「以前から、生徒や保護者から担任との相性を『当たり』『はずれ』で表現されることにもどかしさがあった」と高校の内藤純一校長。複数の担任がいれば
-
職員が魅力発信へ 福祉キャリア教育 長泉北中で討論会
地元をはじめ全国的な福祉分野の人材不足を受け、長泉町社会福祉法人連絡会「ながいずみーる」は、次世代へ福祉の魅力を発信する新事業「福祉キャリア教育」を始めた。長泉北中でこのほど最初の取り組みとしてパネルディスカッションを行い、五つの社会福祉施設の職員が仕事で感じた喜びを同校1年生に伝えた。 生徒と障害者施設などで働く若手職員らが参加。生徒は事前に福祉の仕事について学び、その中で感じた疑問を職員らに投げかけた。職員は施設で働き始めたきっかけや必要な資格、大変さと楽しさなど経験を交えて応え、「福祉職は人と関わり、なくなることがない、やりがいのある仕事」と強調した。 野津光琉さん(12)は「今ま
-
自立へまず自分を客観視【思春期の心 支える力 夏休みが明けて①】
子育てのゴールは子どもの自立です。自立とは「自分で考え、自分で決め、自分で行動し、自分で責任を取る」ことです。 職場の人間関係で悩む社会人の女性が相談に来ました。「何をやっても自信がなく常に自分を責めてしまう」と言うのです。何回か面接を重ねるうちに、自分の過去を振り返って次のような話をしてくれました。「小さな頃から母親の言うことが絶対で正しいと思い、母親に褒められたいといつも考えていた。どうすれば母親に褒められるかと、自分の考えを持てずにいた。社会人になってからも、周りの顔色を窺[うかが]ってばかり。結局、私はどうしたいのかという最も大事なことが欠けていた。だから今も何をどうしたらいいのか
-
生理だろうが関係ない/プールに入らないのは暗黙の了解 「生理中の水泳授業」エピソード紹介【NEXT特捜隊】
読者からの困りごとに応える静岡新聞社「NEXT特捜隊」で「生理中の水泳授業」について疑問が寄せられ、県内の教員や教育委員会の実態を調べました。取材の結果から、指導を行う教員向けのガイドラインはなく、現場の判断に委ねられていることが明らかになりました。併せて水泳授業に関する読者アンケートを行ったところ、58件の回答が集まりました。エピソードとともにご紹介します。ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。 ▶【関連記事】生理中の水泳授業、どう臨む? 教員向けの指針ほぼなく 回答する本人の方の年代を教えてください 回答する本人の方の所在地を教えてください 生理中の水泳授業
-
生成AIを学校現場で使うのはあり?有識者インタビュー②【賛否万論】
学校の夏休みが終わりましたが、読書感想文や自由研究など夏休みの宿題に生成人工知能(AI)が悪用されるのではないかと一時、全国的に物議を醸しました。県教委によると、授業での本格的な活用はこれからですが、学校生活に限らず、日常のさまざまな場面で生成AIが使われていく可能性があります。今後、私たちは生成AIとどのように向き合っていけばいいのでしょうか。情報モラル教育が専門の静岡大教育学部准教授の塩田真吾さんに考え方や留意点について聞きました。(社会部・大橋弘典) 学習目的を考えることが大切 静岡大教育学部准教授 塩田真吾さん 教育委員会や学校から生成AIの利用に関する問い合わせはありますか。
-
JR草薙駅前広場 地元住民との接点に【キャンパス界隈 常葉大学~憩いの場~】
常葉大静岡草薙キャンパス(静岡市駿河区弥生町)から徒歩約5分と近く、通学で利用する学生も多いJR草薙駅。同大がある北口と、静岡県立美術館や県立大などがある南口にそれぞれ設けられた広場では、地元住民が学生を巻き込んでイベントを企画し、交流の場を創り出している。 よく晴れた週末、南口広場では地元飲食店などが主催する「草薙駅前バル」が開かれていた。「何を飲もうかな」「チキンも食べたいかも」-。友人と飲食を楽しむ学生や家族連れでにぎわった。 「学生が地域と結びついている」。草薙地区のにぎわい創出を目指す一般社団法人「草薙カルテッド」が管理するコワーキングスペースの運営を担う学生団体の共同代表
-
学校での生きづらさ 性的少数者に理解を 教職員向け研修会 静岡市葵区
静岡市立高(同市葵区)は29日、市内の小中学校や高校の教職員を対象に、性の多様性をテーマにした研修会を同校で開いた。学校でLGBTQなど性的少数者への理解が遅れていると感じた同校の特別支援コーディネーター小川京子さん(57)が、誰もが自分らしく生きる教育現場づくりを進めようと企画した。 セクシュアリティ教育を研究する静岡大の松尾由希子准教授(46)が講師を務め、LGBTQなどの基礎知識や当事者が学校生活の中で感じる「生きづらさ」などを説明。その後、参加した7校約80人の教職員らは、生徒が教室内で他人の性的指向を面白がって聞き出していた場合に取るべき対応をグループごとに話し合い、意見を共有し
-
五平餅 炭火で香ばしく 熊小児童が手作り体験 浜松市天竜区
浜松市立熊小の児童が30日、天竜区熊の道の駅「くんま水車の里」でそば打ちと五平餅作りを体験した。約1時間の作業を経て昼食として味わい、新学期のスタートを切った。 全校児童13人が2グループに分かれ、道の駅のスタッフから手ほどきを受けて取り組んだ。五平餅作りでは形を整えて串に刺し、みそたれをつけて炭火で焼いた。香ばしく焼き上がる様子を見た児童からは「表面がぷつぷつしてる」と喜びの声が上がった。 そば作りでは粉に水を入れてこね、生地を伸ばした後に包丁で切る作業に挑戦した。 6年の石野ももさん(11)は「そばを細く切るのは難しかったが、丁寧に教えてもらい上手に切ることができた」と話した。
-
貴船小にカーテン PTAに感謝状 富士宮市教委
富士宮市教育委員会は29日、同市の貴船小に遮光カーテンを寄付した同校PTAに感謝状を贈った。 同校PTAは昨年度末、同校創立100周年記念事業として遮光カーテンを各教室に取り付けた。費用はPTAの廃品回収活動などの積立金約46万円を充てた。 ICT教育の促進で資料をスクリーンに投影する機会が増える中、同校では日差しが強いと画面が見づらくなることがあったという。松井敬子校長は遮光カーテン設置後「後ろの席の児童が画面を見やすくなった」と効果を実感する。 市役所で贈呈式が行われ、池谷真徳教育長が黒松日高PTA会長に感謝状を手渡した。
-
社会教育委員に14年従事、土屋さんに感謝状 裾野市教育委員会
裾野市教育委員会はこのほど、同市須山の土屋八重子さん(69)に感謝状を贈った。土屋さんは2009~22年度の14年間、社会教育に関して市教委に助言する社会教育委員会の委員を務めた。 市役所で贈呈式を開き、風間忠純教育長が感謝状を手渡した。土屋さんは「社会教育は幅が広く奥深い分野だったが、一緒に活動した委員のおかげでここまで務めることができた」とあいさつした。
-
ゲームで学ぶ 核廃棄物処分の合意形成 静岡大の人気講義 架空の島の住民になりきり議論
静岡大の学際科目「静岡県の防災・減災と原子力」の一環で、高レベル放射性廃棄物の地層処分施設建設を巡る合意形成についてゲームで学ぶ講義が開かれている。10年以上続く人気講義となり、3年前から琉球大(沖縄県)との連携も始まった。担当する大矢恭久・学術院理学領域准教授は「ゲーム形式にすることで学生が活発に意見交換をしてくれる」と意義を話す。 「経済効果を求めるなら処分場建設より環境保護が優先では」「ここは原発が近いのでコストが抑えられそう」-。7月下旬、静岡市駿河区の静岡大静岡キャンパス。地層処分場の受け入れ問題について、渦中の住民になりきって議論する学生の声が教室に響いた。 学生約50人が
-
子どもの権利、柔らかな絵で 絵本作家えがしらみちこさん(三島)「意見表明する大切さ伝えたい」
三島市在住の絵本作家えがしらみちこさんが絵を担当した絵本「ようこそ こどものけんりのほん」が、白泉社から出版された。4月には子どもの権利に関する法律「こども基本法」が施行されたばかり。えがしらさんは「子どもの権利を身近に感じてもらえるよう心がけて絵を描いた。子どもたちに、自分の気持ちや意見を表現する大切さを伝えたい」と思いを語る。 制作のきっかけは、子どもの権利の視点を広めるために活動する「子どもの権利・きもちプロジェクト」代表で仏教大社会福祉学部准教授の長瀬正子さんが手がけた別の絵本の原画展を昨年、えがしらさんが営む絵本専門店「えほんやさん」(同市中央町)で開いたのが縁となった。 「
-
盗撮の小学校教諭を懲戒免職 暴言、暴力の2教諭も処分 静岡県教育委員会
静岡県教委は25日、同僚の女性教諭を盗撮したとして県中部の小学校に勤める男性教諭(25)を懲戒免職処分にしたと発表した。部活動中に暴言を繰り返した県立掛川工高の男性教諭(39)と、部員に暴力を振るった県立浜松工高の男性教諭(39)を戒告処分にした。 小学校の男性教諭は5月19日、校内の図書室で女性教諭のスカートの中をスマートフォンの動画機能で盗撮したとされる。行為を目撃した児童が教頭に相談して発覚。校長が警察に通報し、後日、女性教諭が被害届を出した。 男性教諭は逮捕されていないが、県教委は児童がいる校内でわいせつ行為を行ったことを重く見て処分を判断した。男性教諭は「盗撮の動画を見て、自分
-
社会課題を英語で議論 静岡聖光学院中・高 6カ国の生徒招き「サミット」
静岡聖光学院中・高は25日、アジアと欧州の6カ国10校から生徒を招き、国際的視点で社会課題を議論する「国際未来共創サミット」を静岡市駿河区の同校で始めた。全て英語で進行し、10校それぞれのチームに静岡聖光学院の生徒が参加する。「私たちで共創する次世代の企業」をテーマにグループ学習を重ね、27日にアクションプランを発表する。 招待したのはタイ、マレーシア、インド、インドネシア、フィリピン、イタリアの15~18歳の生徒や引率教員ら約40人。初日は各校が学校施設や日頃学んでいる内容、持続可能な開発目標(SDGs)に貢献している自国の企業などを紹介した。静岡大グローバル共創科学部のダリウス・グレニ
-
「宿題がんばったよ」静岡県内小中で始業式 熱中症対策念入り
静岡県内の一部の小中学校で25日午前、始業式が行われた。静岡県外で小中学生が授業や部活動の後に熱中症とみられる症状で死亡した事例を受け、各校では体育館に全員集まることを避けるなどの対策を取る動きがみられた。 沼津市の原東小は厳しい暑さによる熱中症予防と新型コロナウイルスの対策として、約190人の児童が校長室からの中継映像を冷房が入った各教室の大型モニターで視聴した。 大塚弘一郎校長は「さまざまな行事がある2学期、活躍する姿を期待している」と呼びかけた。 3年1組の教室では、児童が自由研究や絵日記などの夏休みの課題を提出した。コロナ禍で中止され、今夏再開した地域の祭りに参加した杉山瑞樹君
-
長期休み中の放課後児童クラブ 昼食の有料提供好評 保護者の負担軽減へ
静岡県内の「放課後児童クラブ」で、夏休みなど長期休業中に昼食を有料提供するサービスが広がっている。県内では長泉、三島、南伊豆の3市町が全クラブでサービスを導入している。 放課後児童クラブは、就労などの事情で保護者が家庭に昼間いない小学生が通う場所。大半は家庭から手作り弁当を持参していて、共働き家庭を中心に負担を訴える声がある。こども家庭庁はこうした声を受けて今夏、各自治体の担当部署に弁当事業者による配送といった先進地域の事例を示した通知を送付。地域の実情に応じた検討を促し、各地の対応が注目されている。 三島市は本年度、市内の官民の計29施設で弁当注文の仕組みが整った。このうち公設25施設
-
世界に一つだけの看板 卒業記念に制作 伊豆総合高、土肥子ども園
伊豆市の土肥こども園と伊豆総合高ものづくり部は24日、年長児の卒園記念制作として園の畑に設置する看板を同校で作った。部員5人と年長児6人が互いのアイデアを詰め込んだ世界に一つだけの看板を完成させた。 学校林のヒノキを複数枚接合し、縦約50センチ、横約1メートル30センチの看板用の板に加工した。事前に園児が用意したスイカやイチゴの絵と「みんなのはたけ」の文字を部員がスキャナーで取り込み、レーザー加工機で別のヒノキから切り取った。園児はその絵と文字にペンキで色を塗り、接着剤で看板に貼り付けた。 部員は看板にツタを装飾したり、事前に作っていた風見鶏を付けたりした。看板のヒノキは手作り感にこだわ
-
文化部高校生 全国で輝く 静岡教育長らに夏の活躍報告
静岡県教委は24日、全国高校総合文化祭(2023かごしま総文)など今夏行われた文化活動の全国大会で優秀な成績を収めた高校生の報告会を、県庁別館で開いた。 上位入賞した生徒が、池上重弘県教育長らに普段の活動や大会でのエピソードを報告するとともに、支えてくれた仲間や顧問へ感謝した。池上教育長は「自ら向上させようという強い意志が皆さんを輝かせる原動力だと思う。活動で得たものを後輩にもつないでほしい」とあいさつした。 大会と上位入賞校・個人は次の通り。 【全国高校総合文化祭】新聞・優秀賞 韮山写真報道探究部▽小倉百人一首かるた・準優勝 県合同チーム・沢村夢菜、沢村花菜(以上浜松西)、渡辺晃司
-
8高校の生徒 エネ問題学ぶ 11月、課題解決提案 静岡で講座
高校生がエネルギーに関連した社会課題の解決策を提案する「第5回高校生が競うエネルギーピッチ!」(電気新聞主催、静岡新聞社・静岡放送共催)の合同講座が24日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。11月に同区で行われる予選と本選に先駆け、出場する県内8校の高校生約40人が集まり、エネルギーについて理解を深めた。 インフラ分野への提案を行う企業「グリッド」(東京都)の中村秀樹事業開発本部長が「AIがもたらす社会インフラ変革の可能性」をテーマに講話した。分類や最適化といったAIの機能を紹介し、インフラ分野に活用することでCO2排出量削減や業務時間短縮につながると解説した。 エネルギーピッチは1
-
生成AIを学校現場で使うのはあり?有識者インタビュー①【賛否万論】
情報技術が飛躍的に進化する中、人間と会話しているかのように応答できる対話型の生成人工知能(AI)が登場し、教育界にも衝撃を与えています。夏休みの宿題に利用されるのではないかとも話題になりました。文部科学省は夏休み前の7月、暫定的なガイドラインを各教育委員会に通知しましたが、生成AIを使ったことがなかったり、利点や欠点をよく知らなかったりする教員や保護者が多いのが実情です。学校現場でどのように活用すべきでしょうか。まずは、生成AIに詳しい静岡大情報学部の狩野芳伸准教授(情報理工学)にその仕組みや特性について聞きました。(社会部・大橋弘典) 仕組みは〝ものまねマシン〟 静岡大情報学部准教授 狩
-
“自遊研究”一緒に進めよう 大学生が小学生サポート 静岡市葵区
小中学生向けのプロジェクト型学習教室「あむラボ」(静岡市駿河区)は22日、小学生の自由研究をサポートする「シン・自遊研究」を静岡市葵区の市文化・クリエイティブ産業振興センター(CCC)で開いた。3日間にわたって大学生が児童の興味や関心を深掘りし、テーマ決めや研究を補助する。 あむラボはNPO法人ESUNE(エスネ)の事業。子どもが好きなことを起点にプロジェクトを企画して社会で実践する取り組みで、大学生が子ども一人一人のペースに合わせて支援する。シン・自遊研究は夏休み限定の企画。小学3~6年の10人が参加し、戦国武将や外来生物、ハンドメード作品の販売など、さまざまなテーマを設けた。 森下
-
静大理学部施設に新名称 三栄ハイテックス(浜松)が命名権
静岡大はこのほど、三栄ハイテックス(浜松市東区)がネーミングライツ(施設命名権)を取得した静岡キャンパス(静岡市駿河区)の施設で開設記念式典を開いた。同大の施設命名権契約は7施設目で、同キャンパスでは初めて。 同社が命名権を取得したのは理学部A棟5階のリフレッシュルーム。学生が個人学習や休憩に使う延べ床面積36平方メートルの部屋で、「三栄ハイテックスラウンジ」と名付けた。出入り口付近には同社の紹介ボードなどを設置した。契約期間は2026年7月まで。 式典で、間淵義宏社長は「静岡大の卒業生を多く採用している。今回を機に、人材育成や研究開発などさらに幅広い協力関係を築きたい」とあいさつした。
-
憧れの看護師 間近で 高校生「大変だけど魅力」 聖隷浜松病院で仕事体験
浜松市中区の聖隷浜松病院で23日、看護師の仕事を高校生が間近で見学する「高校生1日ナース体験」が開かれた。浜松聖星高1~3年の約30人が参加した。 生徒たちは看護師が患者と会話を交わし、体を拭いたり点滴を交換したりする場面を興味深そうに見守った。看護師を目指しているという3年の植田真央さんは「力もいるし大変そうだけど、さまざまな人とコミュニケーションを取って医療に従事する姿は魅力的だった」と話した。 県看護協会が新型コロナウイルスの影響で4年ぶりに開催し、同病院を含む各病院で生徒たちを受け入れた。聖隷浜松病院は7月からこの日までに3日間、生徒たちを受け入れていて県内でも最多クラスの約90
-
沼津市文化財センター学芸員 カメラを業者に買わせる 市教委が臨時会見
沼津市教委は22日、市役所で臨時記者会見を開き、文化振興課文化財センターの学芸員が2019年から22年にかけ、発注した埋蔵文化財調査の受託業者にデジタルカメラなどを買わせ、業務で使用していたと発表した。市教委は「私的な使用はなかった」としているが、地方公務員法違反の可能性がある不適切な行為として、他にも同様の事例がなかったか調査を進める。 市教委によると、今月14日、市民が同課に相談し発覚。その後、職員に聞き取り調査し、行為を認めた。業者は市の中原遺跡の調査で下請けとして掘削作業を請け負い、職員の依頼で一眼レフのデジタルカメラ3台とプリンター1台、トナーの計76万円相当を購入した。課長補佐
-
市立高の魅力向上へ検討委設置 静岡市教委、各校の特色や方針まとめ策定
静岡市内の市立高校の魅力向上を図るため、市教育委員会は21日、有識者や元高校教諭らでつくる検討委員会を設置した。市立高2校それぞれの特色や将来の生徒像をまとめた「スクール・ミッション」と、目標の実現に向けた具体的な方針を示す「スクール・ポリシー」について、2023年度中に答申する。 同市の市立高は静岡市立高(葵区)と清水桜が丘高(清水区)の2校。静岡市立高で同日開かれた第1回会合では、市教委の担当者が、少子化に加え、私立高や通信制高校への進学者の増加で「今後、中学3年生を巡って公立高校で争奪戦が起きる」などと説明。両校とも一部の学科で定員割れが起きている実態も示し、産官学で連携して他の公立
-
こども県議会、5人登壇 中学生アイデアただす スポーツで差別解消、温泉県宣言…
静岡県内の中学2年生が川勝平太知事らに県政への意見を述べる「こども県議会」が21日、県議会議場で開かれた。議員役の生徒5人が登壇し、スポーツを通じた差別解消や、温泉県宣言を核とした観光の活性化などのアイデアを知事らに直接ただした。 “中学生県議”は県内34市町の44人が務め、女子生徒が6割に上った。本県が東アジア文化都市の2023年国内開催都市であることを踏まえ、今回は「静岡の文化を伝えよう」をテーマに質疑を行った。 富士市立富士川二中の小沢茉桜さんは、パラスポーツの普及を取り上げ、「スポーツを通して交流することで差別や偏見を少なくできる。健常者と障害者が一緒に運
-
静岡県立大生4人に奨学金授与 静岡市
静岡県立大はこのほど、内西いよ子奨学金と天野回漕店奨学金の認定書授与式を静岡市駿河区の同大で開いた。 内西いよ子奨学金は、同大の前身「静岡女子薬学校」出身の故内西いよ子さんの遺志によって創設された。薬食生命科学総合学府の学生を対象に月額5万円を給付する。本年度はいずれも薬学系大学院博士課程1年の柳沢拓摩さん、川瀬裕斗さんが学内選考で選ばれ、尾池和夫学長から認定書を受け取った。 天野回漕店(同市清水区)の奨学金は、留学生を対象に1年で計60万円を給付する。論文の審査を経て奨学生に選ばれた国際関係学部2年の中国出身シュウ・コウさんと同学部3年のベトナム出身グェン・ティ・タイン・ズンさんに、同
-
静岡産業大と教育交流協定 知徳高 長泉町
静岡産業大(磐田市、堀川知広学長)と知徳高(長泉町、渡辺紀之校長)はこのほど、教育交流協定を結んだ。高大が連携し、マネジメントやスポーツ科学の専門性を高校教育に取り入れ、地域社会の発展に貢献する人材育成に取り組む。 同大が県内高校と協定を結ぶのは24校目。高校生が大学教員の講義を受けるほか、大学施設を見学したり、大学生と探究活動で交流したりする。教職員向けの合同研修なども実施する。 知徳高で開いた締結式で、堀川学長は「実践的な教育をさらに発展させ、若い力を育んでいきたい」と話した。渡辺校長は「大学生との交流は生徒にとって卒業後の進路を考えるロールモデルになるはず」と期待した。
-
「生きた英語」話そう 富士の中学生が挑戦 ハンバーガーショップ、空港など想定
富士市教育委員会が企画する「夏休み英会話講座」が21日、同市の市教育プラザで開かれた。市内の中学生25人が海外をイメージした空間で外国語指導助手(ALT)との英会話に挑戦し、「生きた英語」を学んだ。 ギフトショップや映画館などを想定した四つの場面を用意した。ハンバーガーショップのブースでは臨場感を出すために、日本マクドナルド富士市役所通り店から貸与されたユニホームや包装資材を活用。生徒は従業員の格好をしたALTとジェスチャーを交えながら会話し、注文する商品やサイズ、支払い方法などを伝えた。 市教委の担当者は「学校でのスピーキングテスト導入など、近年英会話の重要性が高まっている。即興で話す
-
学生起業家の卵、浜松で集え! コミュニティー発足 静岡県内市町初の試み
浜松市は今月、起業を目指す市内の高校、大学、専門学校生のコミュニティー「Doer・Tribe(ドゥア・トライブ)ハママツ」を発足させた。若者の起業への挑戦心を醸成する静岡県内市町初の試み。経済成長を続ける米国や中国などでは若い起業家によるスタートアップ(新興企業)が推進力になっていて、日本は育成で後れを取ってきた。市は世界で活躍し、次世代の国内経済を支える人材の輩出を目指す。 次世代の経済担い手 輩出へ 8月初旬に中区のスタートアップ支援施設「FUSE(フューズ)」で開かれた発足イベントには、静岡大や静岡文化芸術大などの学生約20人が参加し、IT企業「チャットワーク」創業者の山本敏行さん
-
日本生物学五輪の入賞者表彰 本選、静岡県初開催 24年夏世界大会代表も決定
全国の中高生が生物学の知識を競う日本生物学オリンピック2023本選大会(国際生物学オリンピック日本委員会など主催)は最終日の20日、結果発表を兼ねた表彰式を静岡市駿河区の静岡大静岡キャンパスで行った。 本選大会の静岡県内開催は初めて。金、銀、銅賞計40人などが賞状とメダルを受け取った。来年7月にカザフスタンで開かれる世界大会の日本代表候補12人も決めた。 全国104会場で行われた予選を突破した80人が出場し、3泊4日の合宿形式で植物学や動物学に関する実験を行い、観察眼や考察力を競った。 (経済部・駒木千尋)
-
沼津の一、二中校区統合 組織設置 議論再始動 市教委
沼津市教委は20日、2021年に白紙になった第一中、第二中校区の統合について、第二中校区で10月以降、新たに学識経験者や地域住民、保護者らで「学校の未来を考える会」を組織し、今後の方向性を議論する方針を示した。白紙から2年を経てようやく議論が再スタートする。 方針は同日第二地区センターで開かれた住民説明会で明らかにした。「考える会」は学識経験者の他、自治会や校区内の第二中、第二小、千本小のPTAの他、校区内の未就学児の保護者ら24人で構成する予定。学校統合の可否や、統合に第一中校区を含めるかなど形態も含めて議論、意見を集約する。市教委は集約した意見を基に方針を決定し、統合の場合は「地区推進委
-
不思議わくわく じっくり観察...学校司書の先生おすすめの本【親子の本棚】
楽しい夏休みも残りわずかとなりました。今月のテーマは「発見」。皆さんはこの夏、何かを見つけましたか。意外と身近なところに大きな発見があるのかもしれません。化石の発掘に夢中になった女の子のお話や、自由研究のヒントになる本もありますよ。 「くらべるえほん たべもの」 おいしそうな食べ物の絵がふたつ。よーく見て! 比べてみると、どこが違う? 何が違う? 同じように見えてもよーく比べて見ると…。スイカやバナナ、メロンクリームソーダ。本物そっくりの絵は、見ているだけでおなかがすいてきそうです。答えは一つだけじゃないかもしれませんよ。いろんな見方でじっくり観察してみてください。 あ
-
言い換えて「死」から離す【思春期の心 支える力 夏休み明けに向けて②】
夏休み明けは子どもの自殺が多い時です。カウンセリングの場面で「死にたい」と言われたとき、まず苦しさや揺れる思いをしっかり聴いて受けとめます。その上で、「死にたいという言葉を別の言葉に置き換えるとしたら、どんな言葉になる?」と聞きます。 子どもたちは「消えてしまいたい」「学校へ行きたくない」「苦しさを誰かに分かってもらいたい」「どこにも居場所がない」など、さまざまな言葉に置き換えてくれます。そこで「ではこれからは、死ぬっていう言葉を使うのをやめて、例えば苦しさを誰かに分かってもらいたいなどと、言葉を置き換えようよ」と話します。「死ぬ」という言葉を使わずに自分の苦しさやもがきの正体を理解するこ
-
小中学校特別教室にエアコン整備 静岡市方針 26年夏までに
静岡市は18日までに、市立小中学校の理科室や音楽室など特別教室にエアコンを設置する方針を固めた。2024年度から順次工事に着手し、26年夏までにすべての学校で整備する。関係者への取材で分かった。 市は普通教室へのエアコン整備については20年度末までに完了していたが、学校現場からの要望や酷暑が続く状況を踏まえ、特別教室にも整備する方針を決めた。体育館は対象外。 整備対象は小学校72校、中学校41校のうち、すでに整備済みの教室を除く計約850室。23年度から設計事務に着手し、中学校については25年度中、小学校は26年夏までに整備を終える予定。 事業費は約70億円を見込み、国の補助金を活用
-
23年前の思い出と"再会" タイムカプセルを開封 磐田・向笠小
磐田市向笠竹之内の向笠小で13日、23年前の児童が思い出の品を入れたタイムカプセルの開封式が開かれた。2000年度の在校生ら約100人が自分への手紙や写真を取り出し、当時を懐かしんだ。 タイムカプセルは当時のPTAの提案で、21世紀の到来を記念して、在校生約300人が01年3月に思い出の品を茶葉保存用の木箱に封入し、校舎内に保管していた。20年後の21年に開封する予定だったが、新型コロナウイルス禍で延期になっていた。 カプセルには、20年後の自分に向けたメッセージや、クラスメートとの交換日記、詩集などが詰まっていた。参加者は旧友との再会を楽しみながら、思い出話に花を咲かせた。 当時3年
-
鹿児島で全国高校総合文化祭 静岡県から350人、18部門で健闘
文化部のインターハイと呼ばれる第47回全国高校総合文化祭が7月29日から8月4日まで、鹿児島県内で開かれ、全国の生徒が22部門で日頃の成果を披露した。県内からは18部門に約350人が参加。小倉百人一首かるたや自然科学、将棋などで健闘が光った。(教育文化部・鈴木明芽、橋爪充、鈴木美晴) 百人一首かるた 本県 2年連続準V 漫画「ちはやふる」の人気や各地のかるた会の影響で全体的にレベルが上がっている小倉百人一首かるた競技の部は、本県チームが2年連続で準優勝した。チームは浜松西、静岡東、静岡雙葉、富士、沼津東の5校から選抜された男女8人で構成。複数校の生徒が集まるため事前に練習会を開き、互いの
-
先生の残業代 どうあるべき?④ キュレーター/読者の意見 【賛否万論】
授業準備、児童生徒のケア、保護者への対応、部活動の指導…。多忙化が進む公立学校の教員に関し、「定額働かせ放題」とやゆされる給与制度や働き方の見直しについて取り上げています。キュレーターや読者からの投稿によって、学校現場の過酷な実態が明らかになってきました。さまざまな仕事で働き方改革の必要性が叫ばれていて、教員だけが特別ではないという声がありますが、学校や教員の問題は社会全体で解決策を模索していくことも求められそうです。今回もキュレーターや読者の意見を紹介します。 そもそも「厳格で特殊」なのか キュレーター・杉山有希子さん(掛川市) 杉山有希子さん イベ
-
不要ランドセル“後輩”に贈ろう 磐田ライオンズクラブ 浜松いわた信金も協力
磐田ライオンズクラブ(LC)は本年度、不要になったランドセルを集め、地元の子どもたちに贈るプロジェクトに乗り出した。小学校を卒業して使い終わったランドセルを“後輩”の児童に託すことで有効活用する取り組み。浜松いわた信用金庫も協力し、10日には職員有志が集めたランドセル34個を寄せた。 元々は、同市前野の龍の子幼稚園が2020年から、卒園児や市民から使わなくなったランドセルを集める活動に取り組んでいた。22年度まではランドセルを託された愛知県のNPO法人が日本に住む外国人児童に贈っていたが、同園の座光寺明理事長が同LC会長に就任したのを機に「地元で活動を定着させたい」
-
静岡市、児童クラブに宅配弁当 長期休暇中試験導入 現場負担懸念も
静岡市は、夏休みなどの長期休暇中に放課後児童クラブを利用する家庭の負担軽減に向けた支援強化に乗り出した。市内の全84クラブのうち12クラブで児童が宅配弁当を利用できるようにし、当該日は弁当を持参する必要がなくなった。ただ、現場職員への影響を考慮して導入に慎重なクラブもあり、取り組みの浸透には至っていない。 同市では市社会福祉協議会が葵、駿河両区と由比、蒲原東両地区で61クラブ、清水区では各地区の自治会などが23クラブを運営している。今年の夏休みは、市社協が運営する地区では1クラブが8月に週1回試験導入し、清水区では独自に導入済みのクラブを含めて11クラブが宅配弁当の利用を始めたという。
-
浜松東高「Defling」が優勝 静岡県内高校ダンス部の戦い
静岡県内の高校ダンス部の頂点を決めるコンテストが9日、磐田市上新屋の市民文化会館かたりあで開催された。同市文化振興課によると、高校生を対象にした行政主催のダンスコンテストは県内では初めて。26チームが日頃の練習成果を競い合い、初代チャンピオンには浜松東高の「Defling」が輝いた。 ジャズやヒップホップなど踊りのジャンルは自由。1チーム5~25人、2分以上3分以内で演じた。技術や作品の構成力をはじめ、踊る楽しさや音楽の感じ方を観客に伝えるプレゼンテーション力などをプロダンサー5人が採点し、合計得点で順位を決めた。 出場した生徒たちは音楽に合わせて表情を変えながら軽快なステップを踏み、息
-
教員免許失効状態 特支で10カ月任用 静岡県教委発表
静岡県教委は9日、県立特別支援学校に教員として勤務していた臨時職員を、教員免許が失効した状態で約10カ月間任用していたと発表した。校長が任用期間中の授業は適切だったと判断したため、生徒の履修や進級、卒業は認めるという。 失効状態で任用していた期間は2022年10月17日から23年8月8日まで。元臨時職員は産休の教諭の代わりに任用され、自立活動や理科の授業を担当していた。22年7月1日の免許更新制度廃止前の21年3月31日に免許の有効期限を迎えたが、再授与申請をしていなかった。 任用時に学校が免許の有効期限を確認せず、所管する県教委特別支援教育課による書類確認でも気づかなかった。元臨時職員
-
平山小(浜松)が全国制覇 山口さん(5年)個人1位 交通安全子供自転車大会
小学生が自転車競技を通じて交通安全意識を高める「第55回交通安全子供自転車全国大会」(全日本交通安全協会、警察庁主催)が9日、都内で4年ぶりに開かれ、本県代表の浜松市立平山小(同市北区三ケ日町)が団体の部で優勝した。個人の部では5年の山口竜雅さん(10)が1位に輝いた。 同校の優勝は第53回大会(2018年)以来、3回目。自転車部の部長山崎悠里さん(12)=6年=と森田凪紗さん(12)=同=、鈴木陽希さん(11)=同=、山口さんの4人でチームを組んだ。都道府県代表の計44チームが出場し、交通安全知識を問う学科、乗り方や運転技術を試す安全走行、技能走行のテストの合計点を競った。 個人は、山
-
御殿場西高生4人が「一日市長」 市役所内など視察 市政に提言も
御殿場西高の特進コースの1年生4人が9日、御殿場市の「一日市長」に就任した。市役所庁舎内や公共施設の視察などを通じて行政の役割や主要施策などに理解を深めた。勝又正美市長や市幹部、市議会議員らを前に、若者視点で市政に対する意見発表も行った。 地域の未来を担う地元高校生に市政に興味・関心を持ってもらうとともに、若い世代の意見や思いを市政に反映させる狙い。杉山拓夢さん、瀬戸杏さん、高村明日香さん、渡部楽士さんが任命状を受け、市長室の執務席に順番に座った。市役所の各課を巡って防災や農業振興、教育などに関する市の重要施策の説明を受けた後、市内のごみ処理施設「富士山エコパーク焼却センター」を視察した。
-
三島北高の学校案内、静岡文化芸術大生らが作成 思いや苦労報告
三島北高(三島市)の本年度の学校案内の作成に携わった静岡文化芸術大の学生らが8日、同高を訪れ、高橋健二校長と勝間田浩文副校長に完成までの思いや苦労を報告した。 訪問した大石海帆さん(3年)と小田姫花さん(同)に加え、高下綾乃さん(同)が作成に携わった。高橋校長が4月に刷新を依頼し、これまで見開きだった学校案内を冊子8ページの構成に変更した。スクールカラーの紫色を主に使い、学校を紹介する生徒はイラストで表現。大石さんは表紙に掲載した学校生活の日常風景の写真も撮影した。 5月から作成し、完成までに3回校正したという。訪問した2人は「入学後の学校生活をイメージしやすいように構成した」「中学生の
-
静岡東高生 英語でSDGs探究 静岡県立大と連携講座
静岡市葵区の静岡東高は7日、SDGs(持続可能な開発目標)探究学習の一環として静岡県立大国際関係学部と連携した講座「SDGs寺子屋 アイデア・イン・アクション」を同大草薙キャンパスで開いた。1~3年生25人が参加し、貧困やジェンダーなどをテーマに英語で議論した。 講座では同大のジョナサン・ディハーン准教授のゼミによるワークショップを2024年2月まで計7回開催する。初回の今回は、各テーマについて意見を交わし、それぞれの課題解決に向けたキーワードを抽出した。今後は話し合った内容を元に、実際の行動プランを策定する。 県教委から「オンリーワン・ハイスクール」の指定を受けている同校は、社会課題解
-
生涯学習の指導者募集 熱海市教委、25日まで
熱海市教委は25日まで、生涯学習事業の指導者確保に向け、「生涯学習人材バンク」の新規登録者を募集している。主にスマートフォンの操作、健康運動、絵画、楽器、語学に精通した人を募っている。 人材バンクは延べ約130人が登録していて、個別指導や生涯学習講座の市民教室などを担当している。登録内容は市が定期発行する「生涯学習のしおり」を通じて情報発信する。 居住地を問わず応募できる。所定の用紙から申し込む。問い合わせは市教委生涯学習課<電0557(86)6573>へ。
-
浜松市立中学制服 在り方を考える 市教委が検討委
浜松市教育委員会は8日、市立中学校の制服の在り方について考える検討委員会を中区の市教委で初開催した。委員らは生徒や保護者らを対象に、制服に関する希望や悩みなどを問うアンケートを9月から実施していくことなどを確認した。 委員会は多様な性自認への対応、リユースしやすい全校統一化、私服の容認など、生徒や家庭の実情を踏まえた見直しを求める市民の意見を受けて設置した。市教委職員や校長のほか、学識経験者や保護者、市民団体関係者らが委員として出席した。 会合では市内の約9割の学校で、制服の着用機会が登下校時に限られているとの現状が説明された。委員から「子どもの希望を第一に考えたい」「多様な選択肢がある
-
韮山高と順天堂大 連携教育へ協定書 伊豆の国で調印式
韮山高(伊豆の国市)と順天堂大は4日、高大連携教育に関する協定を締結した。調印式が同市の同大静岡病院で開かれ、小川圭一校長(58)と佐藤浩一院長(68)が協定書に署名した。 教育についての情報交換や生徒・学生らの交流を行う。生徒は大学・病院訪問や体験学習、同大教員は講演や出張授業を実施する。 生徒は24日に医療用手術ロボットやドクターヘリ、救急診療現場を見学する。小川校長は「医療系を目指す子どもたちが夢をかなえられるように活用したい」と話した。
-
ベテラン農(ノウ)ハウ 若手教員に 静岡農高 指導力底上げへ
静岡農業高(静岡市葵区)は、静岡県のGAP(農業生産工程管理)認証を受けた安全で適切な農作業のノウハウを教職員が継承する取り組みを進めている。ベテランや中堅の教員が指導役となり、肥料の管理や農機具の使い方などを若手教員に教える。教職員の働き方改革や世代交代も見据え、誰でも一定レベルの教育ができるよう知識と技術の両面で指導力の底上げを図る。 授業数が少なくなる夏休み前の7月中旬、実習助手として生徒を指導するようになってから2年目の田沢柊菜さん(20)が慣れない手つきでトラクターの運転に挑戦していた。「自動車よりも前後両方の注意が必要で難しい」。トラクターを運転するのは2回目。教員歴18年目の
-
外部人材「スクール・サポート・スタッフ」 教員の勤務時間削減に効果 各校に1人配置
静岡県教委が教員の長時間労働の改善を目的に、全公立小中学校に配置している外部人材「スクール・サポート・スタッフ」が成果を上げている。各校に1人を配置するようになった2018年度より前と比べ、22年度には教員1人当たりの勤務時間を週3時間以上削減した。ただ、教員の時間外勤務は依然として課題で、学校現場からはさらなる拡充を求める声も上がる。 スクール・サポート・スタッフは子どもの指導は直接できないものの、間接的に教員を支援する。主に授業で使用する教材の印刷、データ入力、小テストの採点補助、校内掲示物や花壇の整備などを担っている。 18年12月に県教委所管の全公立小中学校で同スタッフを導入後、
-
郷土の歴史を学ぼう!「ふるさと歴史たんけん隊」 磐田の小学5、6年生
磐田市教委は4日、小学生に地元の歴史や文化財について学んでもらう活動「ふるさと歴史たんけん隊」を同市見付の中央図書館と埋蔵文化財センターで実施した。市内の5、6年生9人が参加し、郷土の歴史に理解を深めた。 中央図書館で開かれている中世の見付の様子を紹介する企画展「中世の見付 遠江の中心ミッケ!」を訪れた児童らは、近年の調査で分かった舟の部材を間近で見学した。市教委文化財職員は「見付は東西に東海道が通り、南は遠州灘につながる入り江が広がっていた」とし、水陸の交通の要衝であったと説明した。 国府や守護所関係者らの集団墓地とされる「一の谷中世墳墓群遺跡」で出土した短刀や茶わんなども観察した。中
-
韮山高と順天堂大 教育連携で協定 病院見学や出張授業実施
韮山高(伊豆の国市)と順天堂大は4日、高大連携教育に関する協定を締結した。調印式が同市の同大静岡病院で開かれ、小川圭一校長(58)と佐藤浩一院長(68)が協定書に署名した。 教育についての情報交換や生徒・学生らの交流を行う。生徒は大学・病院訪問や体験学習、同大教員は講演や出張授業を実施する。 生徒は24日に医療用手術ロボットやドクターヘリ、救急診療現場を見学する。小川校長は「医療系を目指す子どもたちが夢をかなえられるように活用したい」と話した。
-
市立袋井中学校プール水道代52万円増 6月、22年比5・5倍 閉栓不足原因
袋井市は3日、市立袋井中(同市川井)のプールの水道使用量が、6月の検針において2022年の同時期に比べ約5・5倍で、水道料金が52万円余増加していたと発表した。 4月11日から6月13日までの同校プールの水道使用量は3382立方メートルで、前年同時期の617立方メートルから約5・5倍増加。料金は12万6049円から65万3774円となった。市教委によると、5月1日午後5時ごろから3日午前7時ごろまで、排水弁の閉栓が不足した状態で給水を続けていたことが主な原因という。このほか、同26日午前7時半ごろから28日午前11時半ごろにも、水質の改善を目的に相当量の注水が行われていた。 市教委は再発
-
先生の残業代 どうあるべき?③ キュレーター/読者の意見【賛否万論】
公立学校教員の多忙化が進む中で、「定額働かせ放題」とやゆされる給与制度の見直しが課題になっています。教職員組合や教育評論家へのインタビューを通じて、残業代や労働時間の在り方をどのように改善すればいいのか考えてきました。今回はキュレーターと読者の意見を紹介します。 子どものため、自分の時間取り戻して 高木有加さん(長泉町) 1男1女の母。ママ防災塾マモルマムズ代表。レンタルスペース「ママとこどものヒミツキチmorisbase」の管理人。ミッションは「孤独な子育て、ダメ、ぜったい。」 「部活未亡人」という言葉をご存じですか。今回のテーマをいただいて、教職員として働く友人
-
静岡浅間神社 建築の秘密は 静岡県内小中生 親子50人 修理作業 間近で見学
静岡浅間神社(静岡市葵区)の歴史的建造物に関する研究成果を子どもたちに伝える講座「日本建築のヒミツ」がこのほど、同神社で開かれた。静岡県内の小中学生の親子約50人が、研究で判明した江戸時代の建築技術や職人技への理解を深めた。 参加者は静岡文化芸術大デザイン学部の新妻淳子准教授らの説明を受け、建築当時の現場の様子を記録した文書を読み解いた。拝殿で使用されている建築用材の種類や大きさについての記述を確認した後、拝殿で柱の太さなどを実測した。 長期の大改修が進む同神社で、建物の修理作業現場も間近で見学した。境内の漆塗り社殿など26棟は国の重要文化財に指定されている。宮大工に憧れているという静岡
-
家族連れ 光の仕組み楽しく学ぶ 浜松科学館で特別展
浜松科学館(浜松市中区)で9月3日まで、夏の特別展「これって光?キラッとライトな10の実験」が開かれている。身近な道具や体験を通じて光の仕組みを楽しく学ぶことができ、小中学生や家族連れなどが訪れている。 カメラやメガネなど、光を利用した道具を「鏡」「レンズ」 「色」に分類。鏡と光を使って模様を描いたり、3色のピースを組み合わせてドット絵を作ったり、光の性質が学べる計10テーマの実験を用意。目を輝かせて挑戦する親子の姿が見られた。各エリアの最後に、科学的に工夫して写真を撮影するスポットが設けられ、写真コンテストも開催している。入場料300円、未就学児は無料。 プラネタリウム100周年を記念し
-
"スマートホーム"開発に挑戦 AIやIoTの技術を体感 湖西市、小中学生対象に講座
湖西市吉美の湖西地域職業訓練センターで2日、小中学生が人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)の技術を学ぶ市の生涯学習講座が始まった。プログラミングの基礎知識がある小5~中3の8人が参加し、3日までの2日間で家電製品などをインターネットに接続して操作する「スマートホーム」のシステム開発に挑戦する。 同市でフリースクールやプログラミング教室を開くUGO学院学院長の徳増真宏さん(41)が講師を務めた。徳増さんは学習の前提として、情報技術(IT)と情報通信技術(ICT)の違いを解説。ICTでは、人間の記憶のように蓄積されたデータベースを活用していることを紹介した。 参加者は徳増さんが開
-
高校生活をイメージ 中学生が一日体験入学 浜松湖北高佐久間分校
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校は2日、中学生を対象にした1日体験入学を実施した。市内外の中学生や保護者ら16人が参加し、在校生との交流や体験授業などを通じて高校生活のイメージを深めた。 浜松市と同町に接する愛知県東栄町から参加者が集まった。 在校生と中学生の座談会では、高校生活に関するさまざまな話題で盛り上がった。佐久間分校の魅力について、在校生は「生徒数が少ない分、先生が授業の疑問に丁寧に答えてくれる」と少人数ならではの利点を強調した。授業に限らず、文化祭や修学旅行、部活の特徴も紹介した。 体験授業では、社会と理科の授業を実施した。
-
故郷や命の大切さ 震災経験から学ぶ 静岡・服織中学校区で研修会
静岡市葵区の服織中学校区(服織中・服織小・服織西小・南藁科小)の教員で構成する小中一貫教育幹事会は7月31日、全体研修会を同区の服織小で開いた。東日本大震災で両親を亡くし、「命のかたりべ」として活動する宮城県塩釜市の高橋匡美さん(58)の講演を通し、同校区の教員が故郷や命の大切さを学んだ。 高橋さんは研修に参加した教員102人に、日常が一瞬にして奪われる災害の悲惨さを説明。被災した同県石巻市の実家の惨状や両親との思い出を涙ながらに話し「日常を当たり前と思わず、大切な人との『今』を大事にして生活してほしい」と訴えた。 講演後、教員は「“ふるさと”は場所だけではなく、
-
24年春「中藁科小」小中施設一体へ 中藁科、清沢、水見色小統合 児童80人程度
静岡市葵区の中藁科小、清沢小、水見色小が2024年4月に統合する。児童数は80人程度になる見込み。校名を中藁科小として現校舎を使った後28年度までに藁科中と統合し、同中学校の敷地内に施設一体型の小中一貫校を新設する方針。 23年度の児童数は水見色小4人、清沢小18人、中藁科小63人の計85人。統合後は各学年1学級ずつになる。3校は静岡型小中一貫教育の「藁科中グループ」で教育目標が同じで、統合に向け交流授業を行っている。複式学級の児童もいるため、同学年の児童同士で意見を出し合ったり、交流の機会を設けたりと、触れ合う機会を設けている。 中藁科地区と清沢地区の両自治会連合会は昨年、3小学校と藁
-
小中教職員が夏季研究大会 静岡県内各地 焼津では理科
静岡県内の小中学校教職員でつくる県教育研究会の夏季研究大会が2日、始まった。2、3の両日を中心に21研究部の授業実践の発表や講演が県内各地で行われる。 焼津市三ケ名の焼津文化会館で開かれた理科の大会は「夢と感動をもって自然と向き合い、主体的に追究し、科学の世界を広げる理科教育」をテーマに、県中西部の学校の実践例が報告された。 藤枝市立高洲中の伊藤泰希教諭は生徒の疑問点を元に授業を展開したり、専門用語の解説をせず、実験を通してそれぞれが自分の言葉で表現できるように導いたりしたことを紹介した。アンケートで授業に意欲的に取り組む生徒が増えた一方、難しさを感じると答えた生徒もいたため配慮が必要と
-
掛川市教委 全国学力テスト結果公表 小中全教科で全国平均超える
掛川市教育委員会は1日、2023年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の掛川市分の結果を公表した。平均正答率の全国比較で、小学校の国語と算数、中学校の国語と数学、英語の対象全教科で全国平均を超えた。県平均との比較では、中学校の数学を除く各教科で上回った。 市内22校の小学6年生1011人と9校の中学3年生1018人が調査を受けた。中学校では国語の平均正答率が71・5%(全国69・8%)になるなど全3教科で全国平均を1ポイント以上、上回った。全国平均正答率を100とした指標値は、中学校の国語と数学が102、英語が103。 市教委の担当者は「例年と同様の傾向。小学校で基礎をしっかり学ん
-
全国、東海大会出場 中学生を激励 磐田市教委 「自分を信じ、最高の成果を」
磐田市教委は2日、今夏の全国中学校体育大会(全中)や東海中学総体に出場する市内の生徒68人の激励会を市役所で開いた。 68人全員が柔道や剣道、水泳、卓球などで東海総体に出場し、このうち4人は全中にも挑む。選手を代表し、柔道女子個人で両大会に出場する竜洋中3年の山崎優花さん(15)が「たくさんの人に支えられていることを忘れず、精いっぱい頑張る」と健闘を誓った。山本敏治教育長は「自分や仲間を信じ、最高のパフォーマンスを発揮してほしい」とエールを送った。
-
静岡ブルーレヴズ ジュニアクラブ発足 清水南高中等部のラグビー部移行
ラグビーリーグワン1部所属の静岡ブルーレヴズ(BR)と清水南高中等部は1日、同校で記者会見を開き、これまで指導者の派遣を受けてきた中等部の部活動を静岡BRのジュニアクラブに移行し、外部からのクラブ生の受け入れを行うと発表した。ジュニアクラブの名称は「ブルーレヴズRFC清水」とする。 静岡BRの山谷拓志社長は「ラグビーの競技人口は低迷していて、手を打たないと競技そのものがなくなるか、発展しないままになってしまう。清水だけではなく、磐田など他の地域でも展開していきたい」と述べた。小野田秀生校長は「持続可能な部活動と学校の働き方改革にも資する全国的にも珍しい活動だ」と説明した。 既に4月から試
-
掛川工高 新制服お披露目 女子生徒チームがデザイン
掛川工高は1日、掛川市御所原の市生涯学習センターで中学3年生の1日体験入学を行い、2024年度に導入する新制服を披露した。ブレザータイプの男女共通仕様。同校女子生徒11人でつくる制服プロジェクトチームがデザインした。 ジャケットの色は黒。スラックスとスカートはグレーを基調にしたチェック柄で、動きやすさを追求した。ネクタイとリボンはスクールカラーのえんじ色を採用した。スラックスとスカートは男女に関係なく選べる。メンバーは「女子がもっと活躍できて生活しやすい学校にしたいという思いがある。こだわりが詰まった自慢の制服が完成した」と紹介した。 同校は24年度、カリキュラムを見直し、現状の5学科を
-
学校と地域あり方協議 安倍川中グループ 夏季合同研修会
静岡市葵区の安倍川中グループ(同中、田町小、駒形小)は7月31日、静岡型小中一貫教育に関する夏季合同研修会を開いた。3校の教員計50人と各学区の住民計30人が参加し、9年間を系統立てた教育計画を踏まえ、学校と地域の連携について話し合った。 住民と教員の合同研修は初めてという。常葉大の安藤雅之副学長(教育学)が「連携にとどまらない新しい学校教育」と題して、同市の小中一貫教育の導入経緯を解説。「小学校同士の連携」や「地域との協働体制づくりの現状確認と課題の明確化」を再点検するよう助言した。 その後、参加者は「総合的な学習の時間」や「特別支援教育」など五つの部会に分かれて意見交換した。「生活・
-
藤枝産食材で親子料理教室 給食メニューで地産地消学ぶ
藤枝市学校給食課は1日、市内3カ所で藤枝産の食材を使った「夏休み親子料理教室」を開いた。小学生と保護者が協力して、米や生シイタケ、ミニトマト、抹茶など藤枝特産の食材を生かした給食メニューの調理を楽しんだ。 メニューは、トウモロコシご飯と若鶏のハーブ焼き、キュウリのおひたし、チンゲンサイとシイタケのスープ、フルーツ抹茶白玉の5品。市内の小中学校で実際に提供されている。 市生涯学習センターでは、親子8組18人が参加した。三角巾とエプロン姿の児童は、中部給食センターの調理員と栄養士の指導を受けながら料理に挑戦。慣れない手つきながらも、保護者の補助を受けて丁寧に具材を切り分けたり、鍋でゆでたり、
-
U-12フットサル アグレミーナ浜松 初の全国、Vへ健闘誓う 市教委訪問
浜松市の「アグレミーナ浜松」U-12フットサルチームが6月の全日本U-12フットサル選手権県大会で優勝し、8月8~10日に東京都内で開かれる全国大会に初出場する。中区の市教委でこのほど、宮崎正教育長に結果報告した。 プロチームのアカデミーで技術を磨く、市内小学6年生9人のチーム。県大会は袋井市のエコパアリーナで行われ、地区大会を勝ち抜いた24組が対戦した。アグレミーナは予選リーグ、決勝トーナメント計5戦ですべて3点以上記録する得点力を見せ、全勝した。 全国大会はトップチーム監督の高橋優介さんが監督を務める。竹下悠久君(佐鳴台小6年)は「みんな声出しが良くできている。1試合ずつ集中して戦い
-
静岡県中3、学力テスト3教科全国平均上回る 小6は2教科やや下回る
文部科学省は31日、小学6年と中学3年を対象として4月に実施した2023年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。政令市を含む静岡県内公立校の中3は国語、数学、英語の3教科全てで全国平均を上回った。小6は国語、算数共にやや下回った。 中3は3教科で0・8~1・3ポイント、全国平均より高かった。学習指導要領の内容別で見ると、英語の「聞くこと」を除く全てで全国の平均正答率と同じか高かった。一部の学校でオンラインを活用して行われた英語の「話す」分野は都道府県別の結果を公表していない。 小6は国語が0・2ポイント、算数は0・8ポイントいずれも全国平均に届かなかった。国語は複数
-
熱中症対策徹底 各中学校に通知 御殿場市教委
山形県米沢市で部活動を終えた女子中学生(13)が熱中症の疑いで病院に搬送後、死亡したことを受け、御殿場市教育委員会は31日、市内6中学校を対象に熱中症対策の徹底を呼びかける通知を出した。対策状況を確認する聞き取り調査も実施しているという。 同日の定例記者会見で勝亦重夫教育長が発表した。同市では各校で危機管理マニュアルを作成し、日頃から暑さ指数を複数箇所で測定するなどして対応に当たっている。6月の校長会でも注意喚起を行ったというが、米沢市での事案を受けて再度確認を求めた。勝亦教育長は「今後も厳しい暑さが予想される。熱中症対策をさらに強化していきたい」と述べた。
-
馬、巫女、イノシシ 人気の埴輪グッズ化 浜松市地域遺産センター
浜松市地域遺産センター(同市北区引佐町)は、同区都田町の郷ケ平古墳群から出土した形象埴輪(はにわ)をデザインしたキーホルダーとマグネットを製作した。地域の歴史や文化に興味を持つ入り口にしてもらおうと、7月下旬から同センターで販売している。税込み100円。 市文化財課によると、1~6月に開催し、原始や古代をテーマに市内の出土品を紹介した企画展で、形象埴輪が来館者の注目を集めたという。人気投票を実施すると約500票が集まり、1~3位に選ばれた馬、巫女(みこ)をかたどった人物、イノシシの3種類の埴輪をグッズ化した。 3種類を含め、投票で上位を独占した埴輪が豊富に出土している同古墳群では、古墳時
-
学テ結果発表 静岡市の中3全国平均上回る
静岡市教委は31日、4月に小学6年生と中学3年生を対象に実施した「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)について、静岡市分の調査結果を発表した。中学生は国数英の3科目全てで全国平均正答率を上回り、小学生は国語算数の全2科目で全国平均正答率と同等の結果を残した。 各科目の平均正答率(小数点以下を四捨五入した整数値で文部科学省が市に提供)はそれぞれ小6国語67%、算数63%、中3国語72%、数学54%、英語48%だった。同時にアンケート式で行われた小中学校に対する学習状況調査では、小中一貫教育に関する「近隣校と教育課程に関する共通の取り組みを実施したか」という設問で、肯定的な回答の割合が全
-
探究学習充実へ研究に力 磐田市教委 主体的な課題解決促す
磐田市教委は、小中学生が自ら身近な課題を見つけ、解決する能力を養う「探究的な学び(探究学習)」の充実に向けた研究に乗り出している。ギガスクール構想で1人1台ずつ配備された情報端末の活用も広げ、児童・生徒が主体的に問題解決に取り組める教育を目指す。 学校現場ではこれまでも、総合学習で地域の課題や歴史の深掘りなどに取り組んできた。しかし、毎年同じテーマを繰り返しがちになっているため、子どもたちがより自発的に学ぶ機会へと授業の改善を図る。 探究学習は、児童・生徒が課題の発見から情報の収集、整理・分析、発信まで取り組み、思考力や判断力、表現力を養う。クラスメートや周囲の人と意見交換・協働することも重
-
自由恋愛は御法度 ラブレターもらうと停学【近現代 学校制服考④】
明治時代から昭和戦前期まで日本の教育制度は男女別学であった。義務教育は尋常小学校までで、その上の中学校(男子)と、高等女学校(女子)に進学できるのは、学費を払える余裕のある家庭に育ち、学力に秀でたエリートに限られた。中学校は5年制、高等女学校(以下高女と略称)は4年制(地域によって5年制)を原則とした。13歳から16歳及び17歳という年齢であり、現在の中高生に相当する。恋愛感情が芽生える年頃だが、未成年者の自由恋愛はご法度であった。 学校制服は未成年の男女が肩を並べて歩くことを防ぐ目印となった。今回は福井県小浜の事例を紹介する。福井県立小浜高女では、大正12(1923)年4月に和服から洋服
-
先生が言った「リーダーになれ」 新鮮でした 明治大教授(静岡市出身)/海野素央【あのころの私②】
明治大政治経済学部の海野素央教授(63)=静岡市出身=は2008年の米大統領選で日本人として初めてバラク・オバマ氏の陣営に入り、激戦州で戸別訪問を行った。以降も米大統領選を研究対象とし、主に民主党候補者の選対チーム内で異文化間のリーダーシップやコミュニケーションについて研究している。その原点は、両親の姿と中学時代の恩師の言葉にあるという。 夜、研究が終わって、明治大駿河台キャンパス(東京都千代田区)から御茶ノ水駅に向かう時、学習塾から帰宅するたくさんの小学生に出会います。都内では中学受験が過熱していますから。その様子を見て、自分の小中学生時代との違いを感じます。 実家は家具の卸販売業
-
高校総文祭 鹿児島で開幕
文化部のインターハイと呼ばれる、第47回全国高校総合文化祭「2023かごしま総文」が29日、鹿児島県で開幕した。全国約3千校から約1万7千人の生徒が参加し、8市町村を会場に演劇や吹奏楽、弁論など22部門で成果を発表する。8月4日まで。 鹿児島市での総合開会式では、鹿児島県内の高校生が合唱や劇などを披露。塩田康一知事は「芸術文化の交流を図る祭典が、より一層輝かしい未来の創造につながることを期待する」とあいさつした。秋篠宮さまは「皆さまの心にいつまでも残る素晴らしい夏のひとときになることを祈念します」と述べられた。 生徒実行委員会の委員長を務めた甲南3年三森芽依さん(18)は「互いの顔が見え
-
親子で学ぶ科学の世界 藤枝市教委がイベント サイエンスショーや体験講座も
藤枝市教育委員会は29日、科学体感イベント「フジエダ☆サイエンスキッズラボ」を市生涯学習センターで開いた。宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙教育センターや静岡科学館る・く・る、ディスカバリーパーク焼津天文科学館、静岡大が協力した。科学に関する多彩な企画が用意され、多くの親子連れでにぎわった。 メイン企画の静岡科学館サイエンスショーでは、同科学館の職員2人が風船やビニール袋を使って実演しながら、空気の流れや重さなど性質を説明した。大きな風船が浮く原理や家でも遊べる空気砲の作り方を紹介。子どもたちと一緒に、段ボールやゴミ箱の空気砲の中に煙をためて発射し、空気の流れを確認した。 オリジナルの
-
バレーやラグビー、プロと一緒に 東レアローズと静岡ブルーレヴズが体験講座 三島
バレーボールVリーグ男子の東レアローズ、ラグビーリーグワン1部の静岡ブルーレヴズによる体験講座「ミシマスポーツフェス」(三島市主催)が29日、同市の東レ体育館で開かれた。県内の小学生約90人が参加し、バレーボールとラグビーの基本を体験した。 バレーボールではアローズの選手やスタッフが講師を務め、児童らはトスやスパイク、レシーブなどの指導を受けた。チームでボールを落とさないようトスを上げ続けるゲームでは、必死に食らいついてボールをつないだ。ラグビーではブルーレヴズの選手が指導に当たり、子どもたちはタックルやボールを使った遊びなどを楽しんだ。
-
磐田の小中学生 広島平和記念式典参加へ 結団式で平和学ぶ決意
広島市の平和記念式典(8月6日)に参列する磐田市の小中学生派遣団の結団式が28日夜、市役所で開かれた。子どもたちは原爆の悲劇や平和の尊さを学び、地元に伝える決意を新たにした。 派遣団には市内小中学校33校から1人ずつ児童・生徒が参加し、草地博昭市長らも同行する。コロナ禍で中止していた小学生の派遣を4年ぶりに再開した。 5、6の2日間、広島市に滞在し、式典への参列のほか、広島平和記念資料館や原爆ドームを見学する。原爆を耐え抜いた「被爆桜」があり、接ぎ木を磐田市に寄贈した安田女子高も訪問する。 結団式で、子どもたちは「平和の大切さや核なき世界の良さを地元に伝えたい」「戦争の悲惨さを学び直し
-
陸上クラブが始動 部活減の過疎地で 松崎・住民主体で指導
松崎町の総合型地域スポーツクラブ「ウェルネスまつざき」の陸上競技クラブが今春、本格始動した。住民有志が町内の小中学生に体力づくりや大会出場を見据えた技術向上などレベルに応じた指導を実施。少子化に伴う部活動数の減少で選択肢が狭まる過疎地域でも、活動に打ち込める環境づくりを目指す。 クラブは「ウェルネスまつざきAC(アスレチッククラブ)」。教員時代に陸上競技部の顧問を務めていた松崎中講師の平野明彦さん(67)らが中心となって4月に発足し、教え子や競技経験者がスタッフとして指導に当たる。年齢ごとに週1~2回、小学校や高校のグラウンドで1時間~1時間半の練習を重ねる。 6月中旬、同町桜田の松崎高
-
小中生の夏休み学習 教員が応援 31日と8月1、7、8日 電話相談
静岡県出版文化会は31日と8月1、7、8日の計4日間、県内の小中学生を対象にした「夏休み子ども学習電話相談室」を開く。 県内の小中学校教員8人が電話で相談を受け、夏休みの学習で困っていることに答えたり、自由研究を進める上でのヒントや資料を紹介したりする。同会の金子威朗さん(66)は「一人一人に合った提案ができる。夏休み明けに良いスタートが切れるよう活用してほしい」と話す。 各日とも午前10時から午後4時まで。相談は特設電話<電054(270)5803>へ。
-
生徒の悩み「共感」で対応 教頭やカウンセラー学ぶ 静岡
静岡市はこのほど、悩みを抱える人に寄り添う「ゲートキーパー」の養成研修を同市葵区の市教育センターで開いた。若年層の自殺対策事業の一環で、公立小中学校の教頭とスクールカウンセラー約140人が、児童生徒のSOSに対応するための心構えなどを学んだ。 講師を務めた日本産業カウンセラー協会の清水達也執行理事は、死にたい気持ちを抱える児童生徒が悩みを打ち明けてきた際に「命の大切さを説くことは逆効果になる」と強調。対応にマニュアルや正解はないとした上で、自分に相談してくれたことに感謝し、「命を懸けるほどの苦しみがあることに共感する」などと対応の一例を紹介した。 生徒から「リストカットをしてしまった」と
-
生理中の水泳授業、どう臨む? 教員向けの指針ほぼなく【NEXT特捜隊】
読者から寄せられた疑問に応える静岡新聞社「NEXT特捜隊」に、静岡県内在住の女子中学生の保護者から「生理(月経)中の水泳授業」について質問が届いた。「娘の通う学校では、水泳授業を1度休むと500メートル泳ぐ補習が課されます。そのため生理中であっても無理をして入水しています。他の学校では授業を休んだ際にどのような対応をとるのでしょうか。子どもたちが安心して休めるようにしてほしい」。授業の在り方や、生理中の水泳が体に与える影響について取材した。 補習がある学校も 「500メートル泳ぐ」という補習の狙いは―。投稿者の子どもが通う学校に確認したところ、担当者は「教育内容は管理していて、生理中でプ
-
先生の残業代 どうあるべき?有識者インタビュー②【賛否万論】
先週の賛否万論は国レベルで進む公立学校教員の給与制度や働き方の見直しについて、教員サイドの見解を聞きました。今回は教育研究家の妹尾昌俊さん(43)に、委員を務める中央教育審議会(中教審)特別部会での議論の見通しなどを聞きました。(社会部・河村英之) 教員と子どもにゆとりを 教育研究家 妹尾昌俊さん 永岡桂子文部科学相は働き方改革や待遇改善などの項目を諮問し、6月に特別部会が設置されました。給与制度の見直しでは教職調整額(月給の4%)を引き上げたり、時間外勤務手当を付けたりする案があります。 まだ2度しか会議を開いていないのであくまで現時点での感触ですが、教職員給与特別措置法(給特法)の
-
海外への指定校推薦制度 知徳高(長泉)静岡県内初導入 24年度から
知徳高(長泉町)は2024年度、海外の大学・専門学校との指定校推薦制度を静岡県内で初めて導入する。高校卒業後に海外で専門的な知識や技能、語学を学べるよう進路の選択肢を増やし、国際社会で活躍できる人材育成につなげる。 留学手続き代行業「留学情報館」(東京都)と協働して北米、オセアニア、英国、アジアの7カ国83校と提携。海外の専門学校を含む提携事例は同社初という。 指定校推薦は、高校の評定や民間英語試験「TOEFL」などで一定の出願基準を満たすと、面接や小論文などで進学ができる制度。国際的な大学評価が日本の難関私立大より高ランクの大学を38校確保した。就職希望者の中ではワーキングホリデーや海
-
粘着テープ指導戒告 静岡市教委 体罰の女性教諭処分
静岡市清水区の小学校で離席を繰り返す児童に対して担任教諭が脚を粘着テープで椅子に巻く不適切な指導を行ったことについて静岡市教育委員会は26日、体罰と認定し50代女性教諭を戒告処分に、校長を文書訓告処分にしたと発表した。 市教委によると女性教諭は4月下旬、離席が多い児童に対して粘着テープを太ももに巻き、身体を拘束する体罰を行った。また児童を指導する際に「うるせぇ」「ぴぃぴぃ泣くんじゃねぇ」などと荒っぽい不適切な言葉を使い、児童に恐怖を感じさせたり登校をためらわせたりした。校長は女性教諭への指導を十分に行わず、被害児童や保護者への対応指示も遅かった。 市教委は併せて、5月に勤務先の中学校で男
-
藻を使って「グリーン給食」 袋井の小中などで提供 将来の食料危機 貴重なタンパク源 環境問題 考える
川や海などで見られる藻、その味は-。袋井市の小中学校などで、藻を使った「グリーン給食」が提供された。日本で初めてという一風変わった試みは藻類の培養・研究に取り組むイービス藻類産業研究所(宮城県石巻市)の協力で実現した。“未来の栄養食”とも言われる藻類。市の担当者は「身近な給食に取り入れることで、子どもたちに食の問題に対する関心を持ってほしい」と期待する。 「これから藻を食べる時代がきっと来る。今日の給食は歴史の第一歩」。袋井南小の給食の時間、卒業生の寺井良治社長が語り掛けた。献立はご飯、黒はんぺんの揚げ物、大根の香りあえなど。一見普通のメニューだが、揚げ物の衣に藻
-
投げる力、体操で向上 コロナ「5類」後 静岡県内教育現場取り組みは
子どもの投げる力の低下が課題となる中、静岡県内の教育現場では、体操やダンスなどを活用した投力向上の取り組みが進む。児童の体力低下を深刻化させた新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」に引き下げられたことを受け、教育関係者は子どもの運動習慣の定着に向けて精力的に指導に当たる。 浜松市東区の積志小の運動委員会は7月、昼休み体力アップ週間の企画として、投動作のポイントを組み込んだ「スローアップ体操」の時間を設けた。希望者を募ったところ、約500人が集結。軽快な音楽に合わせて腰をひねったり、肩を振ったりする3分弱の体操で汗を流した。1年時から同体操を続ける運動委員長の迫岡楓馬さん(11)
-
新聞活用へ教員研修会 静岡市清水区・由比小
本年度から新聞を学校教育に活用するNIEの実践指定校となった静岡市清水区由比の由比小は26日、教員研修会に静岡新聞NIEコーディネーターの矢沢和宏さんを招いて新聞講座を開いた。同校の教員14人が児童の夏休み期間を活用し、よりよい授業を行えるようにと机に向かって学習に取り組んだ。 講座ではまず何度でも読み返せる再読性や一目で内容が分かる見出しによる伝達性など、児童が学ぶ際に重視すべき特徴から紹介した。新聞紙面から拾った見出しでしりとりをしてみたり、自分で記事にオリジナルの見出しを付けてみたりと、子ども向けの新聞講座でも行われる新聞学習を実践し、新聞の特性や利便性について理解を深めた。そのほか
-
静岡県ゆかりの童謡 短大生が披露 親子向けイベント
静岡県立大短期大学部はこのほど、本県ゆかりの童謡などに親しむ親子向けイベント「けんたんこどもの歌音楽会」を静岡市駿河区の同学部で開いた。こども学科の1年生約20人が出演し、振り付けや手遊びを交えながら歌声を響かせた。 保育士や幼稚園教諭になることを目指す学生らは、将来の仕事着でもあるエプロンを着けてステージに登場した。静岡市出身で童謡作家の海野厚(1896~1925年)が手がけた童謡「背くらべ」をはじめ、伊東市と関わりが深い童謡「みかんの花咲く丘」、唱歌「富士山」など6曲を次々に披露した。 同学部は本年度、「静岡こども研究所」を発足し、郷土の地域資源を子どもの教育活動に生かす取り組みを行
-
教員の精神疾患療養、静岡県内で急増 コロナ禍影響か
精神疾患で長期療養する教職員が新型コロナウイルス禍以降、静岡県内で大幅に増加したことが、24日までの県教委への取材で分かった。長期療養者は特別支援学校の教員や、新規採用からまだ年数の浅い教員に多い傾向があった。近年増加が続いていた中、新型コロナの影響で教職員の業務量やストレスが増え、状況を加速させたとみられる。 特別支援学校で突出、専門家が多忙化に警鐘 県教委教育厚生課の調査によると、県内公立学校と県教委事務局で精神疾患を原因に30日以上連続の長期療養をした教職員は2022年度287人。コロナ禍が深刻化して2年目の21年度は263人。20年度210人、19年度204人と比べ急増した。全体
-
井川満喫の旅 中学生が企画 星空観察や廃線小路巡り、9月催行
訪れた人たちに自然豊かな井川を大好きになって帰ってもらいたい-。静岡市葵区の小中一貫校、井川小中の生徒がこのほど、同地区の魅力を紹介する周遊旅行「井川まんぷくツアー」を企画した。現在、行程の最終確認などを進めながら、参加者を募集している。 企画を考案したのは、同校9年(中学3年)の佐野柚月さん(14)。天体観測が好きだという佐野さんは中学生になってから「井川の星座の魅力」を研究テーマにしている。昨年12月にこの研究成果を地元の集会場で発表した際に「これを元にツアーを計画してみたら」と声をかけられたのが企画のきっかけになった。その後、市の井川支所や中部電力、大井川鉄道などに出向き協力を依頼。
-
浜松伝統の「30分間回泳」今年も 3日間で児童7000人挑戦
浜松市内の小学5、6年生がプールで足を付けずに泳ぎ続ける恒例行事「30分間回泳」(市教委など主催)が24日、西区の市総合水泳場トビオで始まった。27、31の両日と合わせて計3日間で94校の約7000人が挑戦する。 初日は29校約2100人が参加した。複数の学校ごとグループに分かれ、スタートの笛の合図で一斉に泳ぎ始めた。教員から「ゆっくりでいい」「あと少しでいけるぞ」と励ましの声を力に、平泳ぎや背泳ぎ、クロールなどの泳法で50メートルプールを反時計回りに30分泳ぎ続けた。 海や川、湖など自然に囲まれた同市で万が一の水難事故に備え身を守るとともに、泳力を向上させて自信を養おうと1966年から
-
8月青少年交流事業へ中高生ら事前研修 富士市教委
富士市教育委員会は22日、8月に長野県伊那市で行う青少年体験交流事業「無限∞のキズナ」に向けた事前研修会を富士市の市教育プラザで開いた。参加する市内の中高生や学生ら90人が顔合わせし、同事業の内容に理解を深めた。 参加者は8月11日から4日間、伊那市の国立信州高遠青少年の家に宿泊し、カヌーや登山などを体験する。各体験の後には、10人の班に分かれて「仲間とは何か」について話し合う「キズナ学習」を行う。 事前研修会では「キズナ学習」の班で自己紹介やゲームをして親睦を深めた後、班ごとに目標を決めた。参加者は「笑顔が絶えないチーム」「それぞれの短所を長所で補い合う」などと意見を出し合
-
専門学生の料理 親子堪能 御前崎市教委「食堂もぐもぐ」
御前崎市教育委員会はこのほど、家庭教育支援事業「食堂もぐもぐ」を同市の中遠調理師専門学校で開いた。普段は仕事で忙しい保護者が子どもと一緒に食事を楽しんでもらう企画で、親子約20人が参加した。 同校の生徒が冷製パスタや鶏肉ハンバーグ、春巻きなど計13品目をビュッフェ形式で用意した。地元農家が野菜やメロンなどを提供し、栽培生産のこだわりなどを説明した。 子どもたちは「おいしい」などと笑顔を見せ、家族と談笑しながら充実した時間を過ごした。
-
疲れを取り除く夏休みに【思春期の心 支える力 進学、進級を経て⑦】
いよいよ夏休みです。子どもも親御さんも疲れがたまっていることと思います。夏休みの第1の目的は「たまった疲れを取り除くこと」だと私は考えています。「1学期の復習をして、分からなかったところを補いましょう」と学校から声がかかるかもしれませんが、まずはゆっくり休んでリフレッシュすることです。学校がある時にはできなかったことを優先して楽しみましょう。 二つ目は「見えない学力」を身に付けるために行動することです。学校のテストで問われる学力が「見える学力」だとしたら、「見えない学力」は学校の勉強以外で養われる「体験を基にした力」です。読書、映画、音楽、スポーツ、旅行、遊びなどさまざまな文化や芸術に触れ
-
30代男性教諭を懲戒免職 女子中学生にキス 浜松市教委
浜松市教委は21日、勤務する市立中学校の女子生徒にキスをするなど不適切な行為をしたとして、30代男性教諭を懲戒免職処分にしたと発表した。処分は20日付。 市教委によると、男性教諭は2022年7月~23年3月、放課後に教室で女子生徒から学習や部活動などについての相談を受けた際、複数回にわたりキスをしたり、抱きしめたりするなどの不適切な行為を行った。市教委の調査に対し、男性教諭は「女子生徒に好意を持っていた」と話しているという。 男性教諭とのLINE(ライン)のやりとりを不審に思った女子生徒の母親が4月25日に学校側に相談して発覚。学校や市教委が聴取したところ、男性教諭が不適切行為を認めたと
-
湖西いじめ問題で検証委設置を要望 元生徒側、市と市教委に
湖西市立中で2019年に発生したいじめの重大事態を巡り、被害を受けた元生徒側が21日、市と市教委に要望書を提出した。今年5月に第三者委員会が提出した報告書について調査の過程が文部科学省のガイドラインに反していたとして、改めて第三者による検証委員会の設置を求めた。 要望書で元生徒側は、検証委員会を設置しない場合には、いじめ防止対策推進法に基づく再調査を求める意向を示した。要望書ではほかに、当時の対応に関わった教員や市教委の担当者が報告書が不適切だと認定した対応を行った理由などを説明することと、いじめに関わった元生徒や保護者への指導を求めた。
-
さあ夏休み! 熱中症、感染症に気を付けて満喫を 静岡県内小中学校で終業式や集会
静岡県内の小中学校で21日、終業式や夏休み前の集会が開かれた。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行して初の夏休み。各校とも、児童生徒がコロナや夏風邪などさまざまな感染症に気を付けて夏を満喫できるよう、生活上の注意事項を念入りに伝えた。 静岡市葵区の伝馬町小は体育館に全校児童を集め、夏休み前集会を開いた。見城秀明校長は4月からの思い出を写真で紹介し、「夏休み中には地域の人や親戚の人など、大勢の人と交流してください」と呼びかけた。集会は熱中症対策で扇風機を使ったり、校歌斉唱を1番の曲で終えるなど短時間化を図ったりした。 初めて夏休みを迎える1年生のクラスでは、児童がわくわくし
-
「新しい校旗と頑張る」 創立150周年の島田・金谷小でお披露目式
島田市の金谷小は創立150周年を記念し、新たな校旗のお披露目式を21日、同校体育館で開いた。安間孝雄PTA会長が代表児童に新校旗を手渡し、節目の年を祝った。 同校は16日に創立150年を迎えた。PTAが2016年度から、ふれあい祭りのバザーの収益などを蓄え、新校旗の購入費用に充てた。職人の手仕事による細やかな刺しゅうで校章を表現している。 安間会長が代表児童に新校旗を手渡し、「金小のシンボルとして大切に使ってほしい」とあいさつした。6年の藤田桃空さんと久保田千夏さんが「これからも大切にしたい」「新しい校旗とともに仲間と頑張る」とお礼の言葉を述べた。会場には歴代のPTA関係者も駆け付け、全
-
先生の残業代 どうあるべき?有識者インタビュー①【賛否万論】
公立学校教員の給与制度を見直す議論が国レベルで進んでいます。教職は厳格な時間管理が難しいとして、教職員給与特別措置法(給特法)は月給の4%をあらかじめ上乗せして支給する代わりに、残業代を支払わないとしています。教職調整額と呼ばれるこの特殊な規定は近年、学校現場の多忙化により実態に合わなくなりました。待遇の適正な改善は当然の方向性ですが、長時間労働が是正されることも肝要です。“先生”の残業代はどうあるべきか-。県教職員組合の赤池浩章中央執行委員長(58)に見解を聞きました。(社会部・河村英之) 調整額増と働き方改革〝両輪〟 県教職員組合中央執行委員長 赤池浩章さん
-
オープンキャンパス人気 静岡県内大学4年ぶり対面開催 数時間で予約満員「狭き門」
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行したことを受け、この夏、静岡県内では2019年以来4年ぶりに対面によるオープンキャンパスを開く大学が多い。予約制だと7月上旬から先着順で申し込みの受け付けを始めているが、人気学部は数時間で受け付け終了になるなど反響が大きく、関係者を驚かせている。 県立大(静岡市駿河区)は受け付け開始数日で全学部が満員に。1番人気は薬学部の保護者同伴できる回で、500人の定員枠が約2時間でいっぱいになった。予約者の半分が県外で、北海道など遠方の人もいるという。同学部は模擬講義数を19年時の倍に増やし、大学院の学生も相談対応に含めるなど、特徴を伝えるよう力を
-
教員84人不足 静岡県内公立小中校 補充追いつかず 23年度当初
静岡県内の公立小中学校の教員が2023年度当初時点で、定数に対し84人不足していたことが20日までに分かった。21年度の29人、22年度の75人から増加が続く。主に産・育休取得者や特別支援学級の増加が原因で、人員補充が追いついていない。県教委は取材に「改善を要する問題で、対応を急いでいる」と回答した。 教員を巡っては業務の多忙化などで若手志望者が減少し、現場負担が増す悪循環に陥っている。人材確保は喫緊の課題で、国は公立学校教員の給与制度の見直しや働き方改革の検討を進めている。 定数に対する不足は県教委管轄76人、静岡市教委管轄8人。県教委管轄は全体の3割を占める年齢層が30代になり、産・
-
トップガン教育卒 高2が科学講座 浜松で相対性理論解説
静岡県や浜松市、静岡大などでつくるトップガン教育システム協議会はこのほど、理数系分野で世界的に活躍する人材の輩出を目指す「トップガン教育」の卒業生による科学講座を中区の同大浜松キャンパスで開いた。 2009年から小中学生を対象に続けているトップガン教育を経て、実際に各分野で活躍し始めた卒業生の声を後輩たちに伝えてもらおうと、初めて企画した。21年度にトップガン教育を卒業した慶応高2年の堀場幸也さんが講師を務め、「相対性理論とタイムマシンの作り方」と題して現代物理学の世界を紹介した。 堀場さんは光が秒速30万キロで進むことや、相対性理論が「移動速度が光の速度に近づくほど、時間の進む早さが遅
-
部活動の地域移行 静岡県教委アンケート 協議会設置で市町に差 過疎地域、指導者確保に苦慮
公立中学の部活動を地域団体や民間事業者に委ねる「地域移行」について県教委が6月に市町教委を対象に行ったアンケートで、県内全35市町のうち、16市町が地域移行を検討する協議会を設置済みで、9市町が2023年度に設置予定と回答した一方、伊豆地域を中心とする10市町が23年度に設置予定がないことが、20日までに分かった。県内でも進捗(しんちょく)具合に地域差が生じる結果になった。 アンケートは地域移行の現状把握を目的に初めて実施した。設置済みは静岡、浜松の両政令市をはじめ、比較的規模の大きな市町に多かった。 23年度中の協議会設置予定がない10市町のうち、7市町が伊豆地域に集中した。西伊豆町の
-
読書活動で文科大臣表彰 子に合わせ本選定、ボランティアと連携 御殿場・原里小
御殿場市の原里小がこのほど、子どもたちの読書活動推進の優秀実践校として文部科学大臣表彰を受賞した。教員が児童の発達段階に合わせてお勧めの本を選定する「原里小100選」のコーナーの設置や、地域の図書ボランティアと連携した読書意欲向上の企画などユニークな取り組みが高い評価を受けた。 同校図書室の原里小100選のコーナーでは、教員が選定した低学年向けの絵本や生き物の本、高学年向けの伝記や科学に関する本など多彩な難易度、ジャンルの本が並び、子どもたちが自分に合った本を見つけやすい環境を整えている。各教科の学習の流れに合わせて関連する書籍を定期的に入れ替えながら置くことで子どもたちの興味関心を高め、
-
関心ある講演、高校生が企画 磐田農高で第1弾、市が自主的な学び支援
磐田市は本年度、高校生の自主的な学びの機会づくりを支援する「高校生ラボ」を始めた。20日には第1弾として、磐田農高農業クラブ本部役員が企画・運営し、同校OBで農福連携に取り組む農業法人「京丸園」(浜松市南区)の鈴木厚志社長らを講師に迎えた講演会が同市中泉の同校で開かれた。 高校生ラボは、市が地元の高校5校と袋井特別支援学校見付分校にそれぞれ上限50万円の補助金を配分し、生徒に関心があるテーマの講演会を企画してもらう新規事業。講演会を他校生徒や市民らにも開放し、新たな交流につなげる狙いもある。生徒自ら内容の検討、講師の出演交渉、講演会当日の運営を担う。 「幸せの秘訣(ひけつ)」をテーマにし
-
24年度静岡県内公立高入試 学校裁量枠86校153科 「探究活動」「地域貢献」増【一覧表PDFあり】
静岡県教委は19日、静岡県内公立高の2024年度入学者選抜の実施要領を発表した。生徒を募集する全日制90校と定時制19校のうち、学校の独自基準で選抜する学校裁量枠を設定したのは全日制85校152科、単位制定時制でふじのくに国際の1校1科。24年4月のふじのくに国際開校に伴い、藤枝東と島田商の定時制は募集を停止する。定員は11月上旬に公表予定。 学校裁量枠を設けた学校のうち、部活動などの実績を問う「文化的・体育的活動」の項目を設けたのは81校133科。22年度入試から導入された「探究活動」は5校6科、地域貢献への意欲を審査する「地域貢献」は7校10科が設定し、いずれも前年度から実施校が増加し
-
消費者目線の商店活性化を提案 常葉大造形学部 静岡市清水区で発表会
常葉大造形学部(静岡市葵区)はこのほど、授業の一環で考案した草薙商店会(同市清水区)加盟店舗活性化プランの発表会を、同区で開いた。 学生は4月からの3カ月間、消費者目線で従来の仕組みを見直す「デザイン思考」の手法を用いて商店の課題解決策を探求した。発表会では眼鏡店の新規顧客開拓に向けたアクセサリー開発や、家電販売店による周辺店舗を巻き込んだフリーマーケット開催などの企画を提案した。 同商店会やまちづくりに取り組む一般社団法人「草薙カルテッド」の協力を受けてプランを検討した。各店舗は学生のアイデアを参考にしつつ、店舗の魅力発信に向けた事業革新を今後検討する。同学部の村井貴准教授は「現場の課
-
看護師の仕事 理解深める 浜松市中区の専門学校で学校説明会
浜松市中区の市立看護専門学校はこのほど、学校説明会を同校で開いた。看護師の仕事に興味がある高校生や社会人約180人が参加し、学習内容や学校生活について理解を深めた。 参加者はグループに分かれて、同校3年生と一緒に施設見学したり、教職員らに卒業後の進路などを聞く個別相談に臨んだりした。同校の授業で行われている、グループで話し合いながら他者との意見の違いや共通点を見つける「ラベルワーク」も体験した。9月16日にも第2回の学校説明会を開催する予定。
-
富士山学習 小学生にもっと リーフレット活用推進 官民組織
富士山の環境保全に取り組む官民組織「ふじさんネットワーク」(事務局・県)が、2010年度に作成した小学生向けの富士山学習リーフレット「富士山からの挑戦状」の活用に力を入れている。22年度から23年度にかけて、授業の中で効果的に利用してもらおうと教員向けの勉強会を開いたり、モデル授業を企画したりしている。 富士山の火山としての成り立ちや自然環境、富士登山の心得などをクイズ形式で学ぶ。随時内容を更新していて、富士山が13年6月に世界遺産に登録されたことなどを加筆した。最新版は32ページ。毎年度発行し、小学校や図書館に送付していたが、小学校でのタブレット端末の導入状況を踏まえ、20年度から電子書
-
セロリの植え付けに挑戦 豊西小児童 苗育て収穫目指す 浜松
浜松市東区の豊西小4年生が18日、セロリの苗の植え付けを校内で行った。浜松地域特産の栽培に挑戦する食育活動の一環。 地元生産者の西久保武揚さん(49)と、JAとぴあ浜松の職員が指導した。児童はセロリの歴史や栽培手順などを学んだ後、土を入れた手のひらサイズの小鉢に水をかけ、割り箸を使って約5センチの小さな苗を植えた。 袴田蒼詩さん(10)は「ゆっくり丁寧に植えた。食べるのが楽しみ」と話した。同セロリは、11月下旬に収穫する予定だという。
-
サンゴ増えきれいな海に 静浦小中一貫校、沼津で植え付け体験
静浦小中一貫校(沼津市)は19日、同市獅子浜でサンゴの植え付け体験を行った。 シーマンズ獅子浜ダイビングサービス(同市)の協力で実施。中学生に当たる7年生24人が、9年生時の沖縄修学旅行に向けた総合学習の一環として臨んだ。 生徒らは事前にヒメエダミドリイシというサンゴの一種が地元の海で失われつつある現状を学んだ。実習は職員からロープの間にサンゴを挟む植え付け方法を確認した後、同種のサンゴを丁寧に差し込んだ。 サンゴを植え付けたロープは海中に運ばれた。杉山優星さん(13)は「地球温暖化が影響してサンゴが減っていると聞いた。植え付けたサンゴが増えて、きれいな海になってほしい」と話した。
-
投稿者の自宅特定体験 サイバー犯罪防止へ松崎高で講座 夏休み前に下田署
下田署は19日、夏休みを前に高校生がインターネットを悪用した犯罪に巻き込まれることを防ごうと、防犯講座「サイバーセキュリティ・カレッジ」を松崎町の松崎高で開いた。1~2年生約120人が仮想の交流サイト(SNS)の個人情報から架空の投稿者の自宅を探し当てる体験に臨み、ネットの正しい使い方や危険性を学んだ。 元県警サイバー犯罪対策課の同署松崎分庁舎署員が講師を務めた。生徒は2~3人の班に分かれて富士山などの風景の写真やハッシュタグ(検索目印)の情報を参考にネットを使って「県中部のある場所」を特定する作業に挑戦した。 5分ほどで正解にたどり着く班もあり、SNSへの気軽な投稿のリスクを確認した上
-
高校生がラジオ番組制作 エフエム御殿場 企画進行、機器操作も
御殿場市と小山町の4高校の生徒計12人が、ラジオ番組の制作に取り組んでいる。地域を放送区域とするコミュニティーFMラジオ局「富士山GOGOエフエム(エフエム御殿場)」が発案した体験で、番組の企画から進行、放送機器の操作まで全て生徒たちが担う。高校生の等身大の思いや地域の魅力を発信しようと、8月12日のオンエアに向けて準備に励んでいる。 12人はそれぞれが通う御殿場、御殿場西、御殿場南、小山の各高校で実施した調査の結果を基に、高校生の今や胸に秘めた思いの発信、気になる店のリポートなど三つのコーナーを考案した。高校生同士の軽快なトークを交えながら、1時間番組にまとめる方針。 このほど市内で開
-
手製まな板や育てたモロヘイヤ 生徒が販売 静鉄ストアで藤枝特別支援学校イベント
静鉄ストア(静岡市葵区)と藤枝特別支援学校(藤枝市)は18日、同校高等部の生徒が手作りした作業製品を販売するイベント「ふじとくプロダクト販売会」を同市のしずてつストア藤枝駅南店で開いた。持続可能な開発目標(SDGs)をテーマに生徒が手がけた商品約300点が並んだ。 生徒135人が陶芸や農耕、木工など九つの作業班に分かれ、4月から準備してきた。この日は、約30人が木製のまな板のほか、校内で栽培したモロヘイヤや大葉の加工品、皿、壁飾りなどの商品を売り込んだ。「いかがですか」「手に取ってみてください」と笑顔で声をかけたり手を振ったりして来店客にアピールし、完売を目指して接客した。 販売会は同社
-
海外研修・研究助成 静岡県内6教員へ認定書授与 企業経営研究所
企業経営研究所(理事長・磯辺剛彦慶応大名誉教授)は18日、本年度の海外研修・研究等助成金交付対象者に選んだ6教員への認定書授与式を、長泉町のスルガ銀行IRCで開いた。 対象者は三島北高の山梨睦さん、焼津水産高の栗山朝充さん、静岡高の鳥光高弘さん、静岡市立西奈南小の深山勝弘さん、遠江総合高の古橋篤子さん、静岡市立清水袖師小の松田光央さん。テーマはグローバル人材育成やインクルーシブ教育など。 磯辺理事長は「皆さんの研究、研修は地域の子どもたちが世界への扉を開く大きな力になる」と呼びかけ、認定書を手渡した。 1996年度から続ける国際交流支援事業の一環。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの募
-
親子で模型作りに挑戦 静岡市葵区
静岡市PTA連絡協議会(大石修会長)は15日、家族で模型作りを体験するイベント「親子模型フェス」を同市葵区の市民文化会館で開いた。市内の児童・生徒と保護者ら約850人が参加し、ミニ四駆やキャラクター人形などの製作に取り組んだ。 模型メーカーの青島文化教材社(同市葵区)、タミヤ(同市駿河区)、ハセガワ(焼津市)の3社の協力を受けて開催した。参加した親子連れはニッパーやドライバーを手に模型を組み立て、完成品を動かして楽しんだ。 子どもたちに模型に親しんでもらうために企画した。大石会長は「地場産業のプラモデルを通じ、ものづくりの楽しさを体感してもらえた」と語った。
-
閉校前に夏の思い出づくり 伊久美小児童ら自然満喫 島田市
島田市の伊久美小PTA健全育成委員会は15日、親子ふれあい活動を同校などで開いた。本年度末の閉校を前に、川下りや飯ごう炊さん、キャンプファイアなどを通じ、全校児童30人の夏の思い出づくりに取り組んだ。 最後の1年間で子どもたちのやりたいことを実現させようと、保護者が協力した。近くを流れる伊久美川では、児童が浮輪を使って泳いだり、水を掛け合ったりして川遊びを楽しんだ。1キロほど川を下り、地元の自然に親しんだ。5年生の奥田涼音さん(10)は「みんなと一緒に遊ぶことができて楽しかった」と笑顔を見せた。同委員長の西野元文さん(39)は「子どもたちの思い出になってくれればうれしい。地元の自然と触れ合
-
PTA活動変革の時 デジタル導入、組織縮小 静岡県内事例
今後の在り方が社会的な関心事となっているPTA。共働き家庭の増加、少子化、新型コロナウイルス禍などを背景に、時代の流れに合わせた形にしようと、県内でも変革が加速している。保護者や教員の負担を減らし、無理のない範囲での活動を目指す事例を取材した。 伊豆の国市立韮山小のPTAは、デジタル化や組織のスリム化に乗り出した。 今年、保護者の参加を円滑にするため、専用アプリを導入した。アプリを開くとカレンダー上に「登下校時の見守り当番」「社会科見学付き添い支援」などの業務が表示される。保護者は日時や内容などの情報を確認し、応募する。 アプリ導入に関して、保護者から賛同の声が相次ぐ。3年生の保護者
-
飲料自販機 浜岡中に導入 熱中症対策と災害用備蓄 生徒会主導でルール運用
御前崎市の浜岡中が、校内に飲料水の自動販売機を導入した。夏の熱中症対策で生徒がスポーツ飲料を購入できるほか、商品を災害時の備蓄飲料水として活用する。市教委によると、県内の公立中学校では非常に珍しい取り組み。金銭利用に対する課題もあるが、生徒会が中心となって独自の運用ルールを定めて使用している。 自販機は同市と包括連携協定を結ぶ大塚製薬グループの会社「大塚ウエルネスベンディング」が計4台設置した。1台あたり最大約500本のペットボトル商品を収容し、嗜好(しこう)品を除くスポーツ飲料やお茶をそろえた。災害時には鍵で表の扉を開け、内部の棚のワイヤーを引くと商品を取り出せる仕組みになっている。
-
時論(7月16日)感想文「とにかく書け」の前に
毎夏、読書感想文の課題図書をコラム「大自在」のねたにしている。筆者も夏の宿題。普段は随筆集や短編集など、どこからでも読める本が多いので、こうすることで読書の範囲を広げてみようと。 読めば、なるほど選ばれた本だけのことはあると思う。読み取らせたいことも想像がつく。だが、そんな大人の要求に応え、さらに作文というのは苦行だろう。読書感想文は苦手だ、嫌いだという子が少なくないのは無理もない。 「とにかく書いてみなさい」と大人は言うが、泳ぎが上手でない子を足のつかない所へ連れていくようなものではないか。話すことと書くことは違う。 書くことは考えることだとよく言われる。何を書くか決めて書き始め、書
-
親のメンタルどう整える 島田、家庭教育講座
島田市教委は11日、公認心理師の谷沢久美子さん(静岡市)を講師に招いた家庭教育講座「親のメンタルの整え方」を島田市のプラザおおるりで開いた。幼児から中学生までの子どもがいる親ら約100人が参加し、沸いてくる自分の感情とどのように付き合っていくかなどを学んだ。 谷沢さんは「怒り」や「不安」「悲しい」など感情の種類をいくつか紹介した上で、「感情を言語化し、特定することが大切」と述べた。子どもに対しても実践できると紹介し、「自分の気持ちを大事にする習慣をつくってほしい」と呼びかけた。ストレスの対処法として、自ら癒やす方法を複数持っておくことも勧めた。 参加者はペアになり、最近つらかったことやき
-
毎朝校門前でじゃんけん/鈴木さん あいさつ運動/長田西交通安全会 長年児童見守り実行章 小さな親切運動県本部
「小さな親切」運動県本部は13日、静岡市駿河区の長田西小周辺で長年あいさつ運動に取り組み、「じゃんけんおじさん」の愛称で親しまれている鈴木竹重さん(84)と長田西学区交通安全会に同校で実行章を贈呈した。 鈴木さんは、子どもたちに笑顔で一日を始めてほしいという思いから、毎朝校門前で登校してきた児童をじゃんけんで迎えている。同会のあいさつ運動とともに、10年余りにわたって活動を続けている。 同本部丸子地区支部長を務める増田直樹静岡銀行丸子支店長が、鈴木さんと同会の平野和彦会長(70)に実行章を手渡した。鈴木さんは「足が悪くなり引退も考えていたが、もう少し頑張ってみようかな」と笑顔を見せ、平野
-
部活地域移行10月試行 沼津市、協議会新設 5校・5種目 課題洗い出し
沼津市は中学校の部活動の地域移行に向け、事業を加速させる。5校・5種目を選んで10月から試行し、課題などを洗い出す。在り方を考える改革検討協議会をこのほど新設し、部活動の受け皿と想定する地域やスポーツクラブの代表、現状を知る学校長らが「沼津方式」を模索する。 11日に市役所で開いた協議会の初会合で、市教委の山本貴史教育次長は「課題が山積。関係機関が連携して最良の方法を見いだしたい」と12人の委員に呼びかけた。年度内に計5回ほど会合し、部活動の実態把握や指導者の発掘、民間クラブの動向などを調べるとした。 協議会では、子供のニーズの把握や学校卒業生を指導者として起用することなどの意見が出た
-
小倉優子さん 大学生活語る「好きなこと見つけて」 常葉大で講演
常葉大外国語学部は12日、4月に白百合女子大(東京都)に入学したタレント小倉優子さん(39)の講演会を静岡市駿河区の同大静岡草薙キャンパスで開いた。「今だからわかる大学で身につける教養の大切さ」と題し、同大の学生や教職員約150人に受験や大学生活を語った。 昨年、テレビ番組の企画で大学受験に挑戦した小倉さんは「プレッシャーが強く大変だったが、(自身の)子どもの存在が勇気をくれた」と振り返った。小倉さんは3人の子育て中で、大学では児童文化や福祉を学ぶ。「家庭での教育のためにも教養を身につけたい」と話した。 小倉さんは学生に「今しかできないことは多い。たくさん学んで好きなことを見つけてほしい
-
「いろんなものを見て感じて」 金メダリスト岩崎恭子さん(沼津市出身)教訓伝える 三島・佐野小で泳ぎ方指導
1992年バルセロナ五輪競泳女子200メートル平泳ぎ金メダリストの岩崎恭子さん(沼津市出身)が12日、三島市の佐野小を訪れ、講演会と泳ぎ方教室の講師を務めた。「泳縁(えいえん)」と題し、水泳人生で得た教訓を伝えた。 講演会では、大会や引退後の活動で世界各国や日本全国を巡った経験談を紹介した。飲み水に困る国を訪れたことも伝え、「今いる世界はすごくすてき。ただ、いろんなものを見て、疑問を抱き、自分で調べて、どこかに行き、身をもって感じてほしい」と伝えた。大事にしている言葉に「素直さ」を挙げ、大舞台で力を発揮するための心構えとして重要と話した。 水泳教室では、実際にオリンピアンの泳ぎを披露。水
-
潮風浴びてカヤック満喫 伊豆総合高土肥分校で「マリン実習」
伊豆総合高土肥分校(伊豆市)は12日、マリンスポーツに取り組む学校行事「マリン実習」を同市内で開いた。 静岡県教委が県立高の特色化を進めるため開始した「オンリーワン・ハイスクール事業」の一環。1~3年生45人がグループに分かれ、同市八木沢沖でシーカヤック、同市の土肥屋形海岸でスタンドアップパドルボード(SUP)、シュノーケリングに挑戦した。土肥ダイビングサービスと土肥カヌークラブの講師から上達方法を教わると、シーカヤックとSUPでは1人で沖合約200メートルまでパドルを使ってこいだ。
-
静岡県内3校 学級閉鎖 インフルエンザ
静岡県は12日、小学校3校でインフルエンザに感染したとみられる患者計62人が確認され、学級閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設の患者数は次の通り。 裾野市の小学校8人、富士市の小学校41人、静岡市駿河区の小学校13人。
-
東日本大震災の経験を継承 取るべき行動考える 吉原北中で減災教育 富士
東日本大震災の経験を踏まえた東北大の減災教育「結(ゆい)プロジェクト」が11日、富士市の吉原北中で開かれた。1年生約130人が地震発生時に取るべき行動について考えた。 生徒は「避難所で周りの人と仲良く過ごすには」「離ればなれになった家族との連絡方法は」などの質問に五つの選択肢から選ぶワークに取り組んだ。「災害時の集合場所を家族で話し合いたい」「水や食べ物を備えておきたい」などの感想が出た。 同大災害科学国際研究所講師の保田真理さん(67)から地震が起こるメカニズムや日本が地震多発地帯であることなども学んだ。 同プロジェクトは震災の経験を継承しようと2014年から全国の学校で展開している
-
「化粧品を科学する」 静岡・科学技術高 同窓生招き特別授業
静岡市葵区の科学技術高は12日、同窓生を講師に招き特別授業「化粧品を科学する」を開いた。電子物質工学科の3年生37人が聴講した。 製薬会社で化粧品の開発を行ってきた川崎義巳さん(77)が、製造過程や行政手続きなどを解説した。「化粧品は安全性が重要」と指摘し、使っていい成分が決まっているなど法的規制を紹介。また、化粧品のチラシを生徒に配り、「若返り」や「小ジワ改善」など広告に使ってはいけない表現があることを説明した。 化粧品の課題研究を授業で行っている佐藤なごみさん(18)は「多くの許可が必要なことが分かり、勉強になった」と話した。
-
静岡市の小学校 粘着テープで椅子に固定 離席児童 対応に苦慮
静岡市教育委員会は5月、同市清水区の小学校で児童の太ももを粘着テープで椅子に固定する不適切な指導が行われていたと発表した。同校で開かれた保護者向け説明会では、授業中に離席を繰り返す児童に対して担任の50代女性教諭が立ち上がらないように指導しようと試み、方法を誤ったとして校長と教諭が謝罪した。粘着テープを持ち出す短慮を強く批判しながらも、授業中に離席する児童に悩む声は市教委、各校の教諭から多く上がる。説明会では保護者の中からも「離席する児童への対応はどうすれば正解なのか」との質問が。子どもの安全と快適な教育環境の維持のため、教育現場の苦慮が続いている。 子どもが授業中に騒いだり席を立ったりす
-
掛川工高が4学科に改編 24年度から
静岡県教委は7日、掛川工業高で2024年度から学科改善を行うと発表した。カリキュラムを見直し、5学科を4学科に改編する。 現在の環境設備科から名称変更する建築設備工学科は、生徒や企業のニーズに応え、建築設備について学ぶ科目を新たに設置する。幅広く数学や理科も学ぶことで大学進学にも対応できるカリキュラムを用意する。 電子機械科と電子電気科は統合して電気電子工学科とし、電気系と電子系の学びを両立できる学科に改善する。情報技術科は情報工学科、機械科は機械工学科に名称変更する。
-
「謝罪は静岡県教委の判断待つ」 湖西市立中いじめ問題、市教委が元生徒側に説明
湖西市教委は6日、2019年に市立中で起きたいじめの重大事態を巡り、被害を受けた元生徒側の保護者と市内で面会した。今年5月に第三者調査委員会がまとめた報告書に対して元生徒側が寄せた所見と要望への回答として、市教委側は「経過報告」とする書面を提出。保護者が求めた当時の関係教職員の懲戒処分と謝罪については、静岡県教委が処分を判断するものとして「謝罪は県教委の判断を待っている」と説明した。 面会は非公開で行い、市教委側が文書の内容を公表しなかったため、保護者側が終了後に内容を示した。調査委の報告書は、いじめの認定を見送り、重大事態として扱わなかった学校と市教委の対応を不適切だったと結論づけた。元
-
新県立中央図書館 書庫可視化、交流空間も 静岡県教委が設計案 9階建て、国内最大級80万冊閲覧
静岡県教委は5日、JR東静岡駅南口の県有地で2027年度後半の開館を見込む新県立中央図書館について、基本設計案を明らかにした。新図書館は9階建てで、書庫などをまとめて可視化した「資料体」と、低層階の交流スペースを中核に位置付けた。 同日の県議会文教警察委員会で報告した。延べ床面積は1万9800平方メートル。蔵書可能数は約200万冊。そのうち来館者が自由に手に取って閲覧できる蔵書は約80万冊となる予定で、公共図書館では国内最大級という。閲覧席数は800席。駐車場、駐輪場はともに平面で各550台分、410台分を確保する。 2~9階にまたがる書庫などを「資料体」として建物内の中心に配置。来館者
-
明治植栽「学びの大樹」折れる 掛川・西山口小 地域のシンボル、関係者ら衝撃
掛川市など静岡県西部を襲った4日夕の激しい風雨で、同市成滝の西山口小の校庭にあるセンダンの木の枝が折れた。植栽から120年以上、新入生を迎えて卒業生を送り出してきた地域のシンボル。「学びの大樹」として親しまれてきた老木の損傷に、関係者の衝撃は大きい。 同校によると、職員が4日夕の風雨の際、職員室の窓から枝が折れているのを見つけた。雨が収まるのを待って見に行くと、高い枝が添え木ごと折れていたという。5日朝には児童が教室の窓から心配そうに見守る姿が見られ、教頭が「大切なセンダンの木が折れた。心配ですが見守っていきましょう」とする校内放送を流した。 同校の鈴木恭子校長(59)は「根元から倒れた
-
静岡県内3校で学級閉鎖 インフルエンザ
静岡県は5日、小中学校3校でインフルエンザに感染したとみられる患者計27人が確認され、各校が学級閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設の患者数は次の通り。 富士市の小学校9人、藤枝市の小学校13人、島田市の中学校5人
-
県立高に留学生 積極受け入れへ 県教委が検討
静岡県総合教育会議は4日、2023年度の初会合を県庁で開き、「グローカル人材の育成」について意見を交わした。池上重弘教育長は、県立高で留学生の積極的な受け入れを目指す考えを明らかにした。 川勝平太知事と池上教育長、教育委員ら5人が出席し、「ローカルの多様性を尊重しながらグローバル社会に貢献する人材の育成方策」「外国にルーツを持つ県民や児童生徒の個々の実態に応じた教育の充実方策」の二つの論点で議論した。 池上教育長は海外留学生の受け入れを積極的に進めることにより、生徒が日常的に外国人と触れ合う機会を増やしたいと説明。「農・工業などの実学系高校で留学生と生徒が一緒に作業することを通じ、異文化
-
焼津の魅力、高校生がお届け 山口さん観光ガイドデビュー 特技生かしパネル制作
焼津市の高校2年生山口紗桜さん(16)が、市内の観光ボランティアガイドとしてデビューした。昨年5月にガイドでつくる団体に入会。学校の合間を縫って毎週末の研修に参加し、市内の歴史やガイドのノウハウを学んできた。得意な美術の腕を生かし、ビジュアルで解説するオリジナルのパネルを制作するなど、大好きなまちを多くの人に知ってもらおうと奮闘している。 デビューは5月14日に行われたJR東海主催の「さわやかウォーキング」。焼津神社のガイドを受け持った。山口さんは緊張しながらも、ヤマトタケルとの関わり合いなど神社の歴史を分かりやすく説明した。「相手に伝えることが難しかった」と感想を語る。 父親の影響で
-
浜松・佐久間研究 住民に紹介 中学生が交流 助言、感想もらう
浜松市天竜区佐久間町の佐久間中は4日、生徒と地元住民の交流会を開いた。1~3年生全20人は、授業の一環で取り組んでいる地域を題材とした研究の進捗(しんちょく)状況を発表し、地元住民から感想やアドバイスをもらった。 同町の学校関係者や観光、産業の関係者ら15人が参加した。3年の村田いち花さんは、佐久間の魅力を伝えるパンフレットの一部を披露した。天竜区観光協会佐久間支部の坂井昭彦支部長は、地域の観光に詳しい人を紹介し、「ぜひ作ってほしい。置いてくれる店はあると思う」と応援した。 2年の遠藤蒼依(あおい)さんは、佐久間の川を研究テーマに選んだ。川のごみを使ったアート作品の制作を検討している。佐
-
地元食材の「お祝い給食」味わう 静浦小中一貫校生徒と市長 沼津市制100周年記念
沼津市教育委員会は、市制100周年を記念した「お祝い給食」を38の市立小中学校で提供した。4日は静浦小中一貫校で頼重秀一市長と中学3年生に当たる9年生の生徒が席を並べ、あしたか牛などの地元食材を使ったメニューを味わった。 生徒と頼重市長は沖縄県での修学旅行や部活動の話をしながら、特別メニューの給食を堪能した。城野結月さん(14)は「普段意識して食べていなかったが、沼津の食材のおいしさを実感した」と話した。 お祝い給食は6月27日~7月4日に計約1万1500人分を提供した。同市大岡産の米飯に、あしたか牛のカレーや沼津茶コロッケ、サラダ、冷凍の寿太郎みかんなど全てに市内産の食材を使用した。コ
-
学校業務にAI活用 静岡県教委 教職員負担減へ方針 県議会
静岡県議会6月定例会は3日、自民改革会議の佐地茂人氏(静岡市駿河区)と天野一氏(同市葵区)、ふじのくに県民クラブの小長井由雄氏(同市葵区)が一般質問を行った。 池上重弘教育長は教職員の業務負担軽減に向け、生成AIやデジタル採点システムの導入など、教育デジタルトランスフォーメーション(DX)を活用した働き方改革を進める方針を示した。小長井氏への答弁。 県教委教育DX推進課によると、県立学校での生成AI活用に向け、ガイドライン策定の検討を進めている。今後、市町教委にも検討内容や事例を共有する見通し。 池上教育長は、県などから学校に依頼する調査やそれに伴う文書事務を削減するほか、クラウドサー
-
「子ども 本と触れ合う場」新設 マルサン書店(沼津)長泉に出張所 新書や児童書600冊
沼津市と清水町に店を構えるマルサン書店(同市高島本町、古沢隆代表取締役)は3日、子どもたちを対象に自由に本が読める出張所を長泉町に新設した。販売や貸与はせず、「子どもたちに身近に本と触れ合う場を提供したかった」(杉山孝常務執行役員)。若年層の本離れが指摘される中、感受性を豊かにするなど本の良さを発信する。 室内は子ども10人が入ればいっぱいになるぐらいの広さ。新書や児童書、辞書、夏休みの課題の本など約600冊が並び、定期的に入れ替える。2階建ての建物の1階部分。今後、2階を改装して勉強スペースにする方向だ。 同町での開設理由は、子どもを持つ世帯が町内に多いことなど。幼少期に本にたくさん触
-
コロナ5類移行後の子育て議論 静岡県PTA連絡協議会が研修会
静岡県PTA連絡協議会の研修会が1日、静岡市葵区の県教育会館で開かれた。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」となった後の子どもとの関わり方をテーマに、同協議会の宮下修一会長(52)と県教職員組合の赤池浩章中央執行委員長(58)が対談した。 宮下会長は、コロナ禍でさまざまなPTA活動が中止になった経験を振り返った。一方で「オンラインクリスマス抽選会や野外映画上映会など新たに始まった活動もある」と紹介した。 赤池委員長は、マスクに慣れて素顔を出すのをためらったり、黙食が定着して机を向き合わせた形式の給食になじめなかったりする子どもが少なくない学校の現状を説明した。 各地区のP
-
静岡県大生、地元のお店コンサル 静岡市内4店舗の魅力発信へ
静岡市と県立大経営情報学部(同市駿河区)の岩崎邦彦教授のゼミが連携し、学生が同市内の飲食店や小売店に魅力向上の企画を提案する「大学生によるお店コンサルティング事業」がこのほど、始まった。マーケティング専攻の学生が半年かけて店舗が抱える課題の解決に取り組み、魅力づくりや顧客の獲得を目指す。 参加店舗は、飲食店の竹酔茶木魚店(葵区追手町)、おりじなる・すまいる(同区馬場町)、ぶどうの丘草薙(清水区草薙)と、小売店の食鮮市場フードマルシェCHOHO(葵区七間町)の計4店。岩崎ゼミの3、4年生計16人が4グループに分かれ、各店舗を担当する。 初日は駿河区の同大草薙キャンパスで学生と各店舗の代表者
-
御殿場・高根小児童 温暖化対策学ぶ 自転車発電やクイズ挑戦
子どもたちがリーダーとなって家庭で地球温暖化防止に取り組む環境学習「アース・キッズチャレンジ」のキックオフイベントが3日、御殿場市の高根小で開かれた。4年生44人が自転車発電やクイズなどに挑戦しながら、家庭で実践できる温暖化対策を考えた。 県地球温暖化防止活動推進センターや市の職員、県地球温暖化防止活動推進員らが講師を務めた。自転車発電では、ペダルをこぐと電球が点灯してラジカセが作動する仕組みの自転車にまたがり、電気を生み出すことの大変さを実感した。込山凜さんは「夜は早く寝て朝に準備をするなど節電を心がけている。家族にも無駄な電気を使わないよう呼びかけたい」と話した。 温暖化を助長する事
-
自閉症の高校生、NPO理事就任 沼津の沼田さん「役割広げたい」
沼津市の沼津特別支援学校高等部3年で自閉症の沼田晃太朗さん(17)=同市=が、1月に設立された特定NPO法人「こころのまま」(同市)の理事に就任した。知的障害のある未成年がNPOの理事に就任するのは、全国的にも珍しい。法人の理事長で母の潤さん(45)は「障害者ができる役割を広げたい」と活躍に期待する。 NPOは特別支援学校などに通う障害児の母親の会を母体に設立した。前身のグループで、障害児の居場所や働く場づくりに取り組んだ経験を生かし、障害者が働く環境の整備や生活の質向上、当事者や保護者のネットワークづくりを活動主体とする。7月には国内の先進事例を紹介する講演会の準備を進めている。 晃太
-
仕事場の笑顔見え安心 浜松の就労支援施設 AI検知→家族にLINE
浜松市北区の障害者就労支援施設で5月、利用者の笑顔をAI(人工知能)で検知し、家族に通知して安心感の醸成につなげる実証実験が行われた。笑顔の回数を「見える化」し、幅広い分野に活用する試み。将来的には見守りサービスとしての活用に加え、笑顔の回数に応じて寄付金を贈る事業展開も見据えている。 実証実験は5月15日から31日、くるみ共同作業所を舞台に進められた。浜松大河ドラマ館(中区)で販売中の土産物、ポンせんべいや乾パンの製造に励む同施設利用者の傍らに、4基のタブレット端末やスマートフォンを設置。カメラで施設内を映し、笑顔を検知すると、画面上に「ONE SMILE(ワン・スマイル)」と表示され
-
憎んでも求める お母さん【思春期の心 支える力 進学、進級を経て④】
ある年の6月、カウンセリングの依頼があって不登校の女子高校生のお宅に伺いました。彼女は、初対面の私に「学校へ行けない日が2カ月続いている。まるで底なし沼に投げ込まれたみたいで苦しくてたまらない」「沼に私を投げ込んだのは母親。殺したいほど憎い」と激しく泣くのです。私は「その沼に私も飛び込んであなたが沈まないように支えるから、一緒に浮き上がる方法を考えましょう」と話して、毎週家庭訪問しました。 私のカウンセリングは夜見た夢を聴かせてもらい、夢に現れた無意識について話し合うものです。2カ月ほどたってパワーが出てきたように思ったので「沼に底ができる頃だと思うけど、底には誰にいてほしい」と尋ねてみま
-
「げんきでいてね」祖父母への絵手紙作りに挑戦 磐田・田原幼稚園
磐田市三ケ野の田原幼稚園の年長園児が30日、祖父母に送る絵手紙作りに挑戦した。絵手紙は敬老の日(9月18日)を前に、運動会の案内状とともに園から送付する。 講師の大場富恵さんの手ほどきを受けた園児12人は、ペンや絵の具を使ってトマトやパプリカ、キュウリなどの夏野菜をのびのびと描いた。「げんきでいてね」「だいすきだよ」「ありがとう」など、祖父母が喜んでくれる顔を思い浮かべながらメッセージも記入し、消しゴムで作ったはんこを押して完成させた。 鈴木心結ちゃん(6)は「ミニトマトがかわいいからたくさん描いた。いつもありがとうという気持ちを込めた」と声を弾ませた。
-
静岡人インタビュー「この人」 しずおか自主夜間教室を主宰する 深山孝之さん(静岡市清水区)
教職を務め、教員仲間の肥田進さんと2020年から静岡市葵区のアイセル21で、民間の自主夜間教室「しずおか自主夜間教室」を開いている。61歳。 ―学習者の状況は。 「未就学児から70代まで40人ほどが登録し、毎回10人ほどが来て各自が希望する学習に取り組んでいる。講師は教員経験者や大学生、高校生などで1人以上が付き、対話も多い。一つの小説を題材にわいわい語り合うグループもあって、しんとしているというよりも毎回にぎやかで、心地よい居場所だ」 ―活動で気付いたことは。 「外国籍の子や不登校の子、学び直しの高齢者など年齢も背景、動機も多様だ。対話を通じて講師が学ぶことも多く、教える、教わる間
-
不登校児の支援策検討 23年度、協議会を設置 静岡県議会
池上重弘教育長は、不登校の児童生徒向けに学びの場を確保するための支援策を検討する意向を示した。有識者らでつくる協議会を2023年度に立ち上げ、フリースクールや不登校児童生徒の実態把握、支援策の検討を進める。山本氏への答弁。 学識経験者やフリースクールなどの代表者が参加し、学校との連携強化に向けた方向性を検討する「研究協議会」を8月に開く。同会で取りまとめた方向性に基づき、市町教委の担当者やフリースクールの実務者が授業料や運営の補助など具体的な支援策を話し合う場として、秋ごろに「連携協議会」を設置する。 県教委義務教育課によると、県内の小中学校の不登校者は年々増加している。16年度は460
-
ARで未来の体育実践 仮想ボール、スコア競う 静岡西高
静岡市葵区の静岡西高は29日、東京学芸大の鈴木直樹准教授(体育科教育学)との共同研究の一環で、拡張現実(AR)の技術を取り入れた体育の授業を行った。スポーツコース2年生約40人が参加し、頭にディスプレー端末を着けて“未来の体育授業”を体感した。 体育授業への仮想現実(VR)やARの技術活用を研究している鈴木准教授が講師役となり、生徒は仮想のボールをぶつけ合うARスポーツ「HADO(ハドー)」を体験した。体育館に縦10メートル、横5メートルほどの専用コートを2面設け、ディスプレー端末や腕のセンサーを装着した生徒が3人組のチーム戦でボールをぶつけ合い、スコアを競った。
-
藤枝の中学生 ALTと放課後英会話 訪れたい観光地紹介
藤枝市は28日、英語に関心が高い中学生を対象に外国語指導助手(ALT)との放課後英会話活動「フジエダ・カンバセーション・クラブ」を市立青島中で行った。各学年の希望生徒25人が参加し、ALTとの英会話を楽しんだ。 生徒とALTは5グループに分かれ、自分が行きたい場所をテーマに、タブレット端末に映した写真と英語で発表した。北海道のラベンダー畑や大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン、ハワイのワイキキビーチなど、国内外の観光地を中心に紹介。世界の食を求めてタイやオーストラリアといった各国を挙げた生徒もいた。 3年の佐藤誠太朗さん(14)は「自分が伝えたい言葉をどうやって英語にして話すかを考えて
-
2校で学級閉鎖 インフルエンザ
静岡県は28日、小中学校2校でインフルエンザに感染したとみられる患者計23人が確認され、学級閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設の患者数は次の通り。 焼津市の小学校14人、島田市の小学校9人
-
藁科中生 地域の魅力発信 静岡市葵区で「芝生祭」も広報
静岡市立藁科中の3年生が27日、葵区藁科地区の魅力を発信する広報活動を同区中心市街地で行った。通行人らに向け、生徒たちが観光名所などをまとめたパネルを紹介し、7月15日に同校で開催予定の「藁科芝生祭」のチラシを配った。 同区の青葉シンボルロードやJR静岡駅北口地下広場で、生徒7人が活動した。街頭に並べたパネルには、地区内の飲食店のほか同校自慢の芝生グラウンドや桜並木など、生徒おすすめの観光名所をまとめた。このほかのグループも同区内の小学校や店舗を回り、チラシを届けて祭りの開催をPRした。 藁科芝生祭は授業の一環として、3年生主体で運営する行事。的を狙ってボールを投げるゲームや宝探し、地元
-
仕事の魅力 住民が紹介 中島小・中島中 キャリア講座 静岡市
小中一貫教育に取り組む静岡市駿河区の静岡市立中島小と中島中は27日、合同のキャリア教育講座を同中で開いた。小学6年から中学2年までの児童生徒約200人が、地域に住むさまざまな職種の講師から仕事のやりがいなどを聞いた。 保育士や訪問看護師、電気工事士など計10職種の講師が、仕事の魅力や大変さなどについて写真や仕事道具を見せて説明した。児童生徒は20人前後ずつ各教室に分かれた。途中で教室を入れ替えて2職種の話を聞き、働くことの意義について学びを深めた。 美容師の小木曽法子さん(53)が講師を務めた教室では、講話に続いてマネキンに装着したウィッグ(かつら)のヘアカットを代表児童が体験した。以前
-
小中統廃合方針巡り北部地区で意見交換 湖西市教委
湖西市教委はこのほど、市立小中学校の統廃合に関する新たな方針を巡り、北部地区の地元住民との意見交換会を同市の北部多目的センターで開いた。約20人が出席し、知波田、東の両小学校を現在の湖西中所在地に統合する方針について意見を寄せた。 市教委の方針は両小学校を統合した上で、湖西中は現在地で小中一体型にするか、岡崎中に統合するかを改めて検討するもの。意見交換会では主に統合に反対する人が発言し、「結論ありきで進めている」との批判が挙がり、方針の見直しを求める意見も出た。 市教委側はあくまで現在の方針で進める意向を示し、各学校の保護者らに直接説明する機会を持ちながら、本年度中に設置する検討委員会が策定
-
仕事のやりがい、きっかけは? 葵が丘小で職業講座 浜松市
浜松市中区の葵が丘小はこのほど、社会人から仕事内容について学ぶ「職業講座」を同校で開いた。キャリア教育の一環。6年生約70人が参加した。 地域にゆかりのある消防士や歯科衛生士、幼稚園園長など幅広い職種の講師10人が登壇し、業務内容や仕事のやりがいを紹介した。グラフィックデザイナーの岡谷知枝子さん(43)は手がけた商品を並べ、仕事について「依頼者の要望に沿ったデザインをするのが仕事。影武者のように裏方として支え喜んでもらえる」と話した。職業を目指したきっかけについて「小学生のころ身近なロゴに興味があった。試しに描いたロゴを母親に見せたら職業を提案された」と振り返った。 テレビに携わる仕事を
-
不祥事根絶へ 静岡県教委が臨時校長会 学校の特殊性認識を
静岡県教委は26日、教職員の不祥事が2022年度から相次いでいることを受け、臨時校長会を県庁で開いた。池上重弘教育長は、教員と児童生徒との間には上下関係が生じると指摘した上で、不祥事根絶のため「学校の組織や教職員の職務の特殊性を認識することが大切」と訴えた。 授業や部活動では他者の目が入りにくいことや、教員と子どもには指導や評価による上下関係が伴うことを指摘し、教育現場の特殊性を強調した。その特殊性に対する教員の認識不足が人権感覚の欠如につながっているとし、「非違行為の多さと無縁ではない」と言及した。 23年度に新たに取り組む対策として、体罰や不適切な言動を防止するためのガイドラインの作
-
森町産の茶 給食で味わって 茶商組合 ティーバッグ寄贈 町教委に
森町茶商組合(松浦芳雄組合長)はこのほど、町教育委員会にティーバッグ茶を寄贈した。町教委を通じて保育園や幼稚園、小中学校の給食などで提供される。 地域の子どもたちに同町産茶に親しんでもらおうと30年前から続けている。今年の一番茶で製造し、随時各園、各校へと届ける。年間で約300キログラムの消費を想定しているという。 町文化会館で贈呈式が開かれ、野口和英教育長に茶を手渡した松浦組合長は「これをきっかけに家庭でも茶を飲むお子さんが増えてくれたらうれしい」とあいさつ。野口教育長は「特産のお茶を飲むことで地元のすばらしさを再認識できる機会にもなる」と述べた。
-
オープンキャンパス対面再開 魅力発信へあの手この手、保護者同伴に制限も 静岡県内大学
志望校を決める上で参考になるオープンキャンパス。新型コロナウイルス下にオンラインを活用して実施した静岡県内の大学も、今年はコロナ前とほぼ同規模に戻し、対面開催する。これまでは夏休みに行うのが一般的だったが、近年は入試の多様化に伴って期間を広げて複数回行う大学も。学生が案内役を務めてキャンパスライフをイメージしやすくするなど、各大学はさまざまに工夫し魅力を発信している。 静岡県立大は8月、4年ぶりに実地開催する。入試室の和久田好秀室長は「実際に訪れて、自然豊かな地で落ち着いて学べることを知ってもらえる」と期待する。7~8月に開催の静岡大も全ての学部が対面形式に戻るが、学部説明などはウェブ上に
-
女子中高生のセーラー服 静岡県内 名古屋襟より関東襟【近現代 学校制服考③】
昭和時代までセーラー服は女子中高生の制服の定番であった。セーラー服の襟に「名古屋襟」と「関東襟」という違いがあるのはご存じだろうか。 日本の女子生徒の制服として最初にセーラー服を制定したのは、名古屋市の金城女学校(現金城学院中・高)である。大正10(1921)年9月から制服となったセーラー服の写真を見ると、襟が肩幅いっぱいまであり、襟の切り込み部分も腹の中心部まである。胸元が開いて見えてしまうのを防ぐため、胸当てをつける。この大きい襟を「名古屋襟」といい、発祥校名を取って「金城襟」とも呼ばれている。 これに対して東京の女子学習院(現学習院女子中・高)や東京女学館(現東京女学館中・高)など
-
災害対応、教えて理解 静岡大が独自プログラム 大学生→高校生→園児【いのち守る・防災しずおか】
災害時に受け身にならず自ら行動できる市民を増やそうと、静岡大教育学部の藤井基貴准教授(47)の研究室は県内の高校と連携し、独自の「BOSAIユースアンバサダープログラム」に取り組んでいる。大学生が防災の基礎知識を高校生に教え、さらに高校生が幼稚園児や保育園児に広める―という試み。園児が学んだ内容を思い出しやすいよう、クイズや遊びなどで楽しさを取り入れている。 「停電になると、エアコンや冷蔵庫などが使えなくなったりするんだ。真っ暗だと怖いし、心細いよね」 「じゃあ、停電になる前に準備しておかないとね。食べ物と飲み物…。あっ、懐中電灯や電池も!」 島田市の島田学園付属幼稚園で
-
NIE実践指定校 14校を承認 静岡県推進協議会
新聞を学校教材に活用するNIE(教育に新聞を)の普及に取り組む静岡県NIE推進協議会は24日、本年度総会を静岡市駿河区の静岡新聞放送会館で開き、実践指定校14校を承認した。 本年度の事業計画には11月に藤枝市立広幡中でNIE公開授業を開くことなどを盛り込んだ。安倍徹会長は同協議会の活動に関し「皆さんに日頃の思いを話してもらい、今年度あるいは来年度の事業に反映したい」と呼びかけた。教育への活用の是非が議論されている生成AIについても言及し、活用方法次第ではないかとする考えを示した。 実践指定校に決まった14校は7月の日本新聞協会NIE委員会で正式に承認を受ける。8校が新規指定で6校が継続2
-
真淵とフタバアオイ関係は? 浜松・県居小で特別授業
浜松市中区の県居小はこのほど、地元出身で江戸時代に活躍した国学者賀茂真淵とフタバアオイの関係を学ぶ特別授業を同校で開いた。5年生約40人が専門家からフタバアオイの歴史を学び、植え付けも体験した。 市立賀茂真淵記念館(同区東伊場)の学芸職員池谷昭広さんが、真淵を祭る県居神社(同)と上賀茂神社(京都市)の神紋がフタバアオイをかたどっていることや、徳川家の家紋のルーツになったとされることなどを紹介した。フタバアオイの保護、育成に取り組む一般財団法人「葵プロジェクト」(京都市)の高瀬川薫子理事は、フタバアオイは和歌にも登場することなどを説明し、「絆を願う植物」と伝えた。 県西部でフタバアオイの生
-
児童が深海の謎探究 沼津高専で「育成プロジェクト」開講
深海好きの小学5、6年生を対象にした「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクト」(一般社団法人シヅクリ主催)が24日、沼津市の沼津高専で開講した。次世代の海洋専門リーダーの育成を目指す日本財団の「海と日本プロジェクト」の一環。 県内外の児童10人が参加。初回は沼津高専の大津孝佳教授と高専生から、深海に関する基礎知識を学んだ。児童はオオグソクムシの行動観察に関する高専生の発表を聞いた後、オオグソクムシを一緒に観察した。講座を通じて分かったことや興味関心をまとめ、参加者同士で共有した。 来年1月まで全11回の予定。深海に関する講座を受けたり、フィールドワークを行ったりする。プロジェクト終盤には
-
元顧問の体罰パワハラ認定 静岡県教委の判断「誤り」 静岡西高バスケ部問題巡り、第三者委
静岡県立静岡西高女子バスケットボール部で、当時顧問を務めていた教諭の男性による部員への暴力や暴言があったとされる問題で、第三者調査委員会の報告書が23日公表され、2018~20年に起きた8件を体罰やパワーハラスメントと認定した。男性を文書訓告とした当時の県教委に対して事実認定の誤りを指摘し「懲戒処分に付すべき事案」と言及した。県教委は同日、県庁で開いた記者会見で「認定が甘かったと言わざるを得ない」と陳謝した。 報告書によると、男性は練習中に怒鳴って生徒の前髪をつかんだり、練習試合中に生徒の顔の側面をたたいたりした。生徒の顔に投げつけたボールが当たり、鼻血を出したこともあった。動きの鈍い生徒
-
学校給食費無償化 静岡市長「軽々に結論出せず」
静岡市の難波喬司市長は23日の定例記者会見で、学校給食費の無償化について、賛否両論があるとして「軽々に結論を出せるものではない」と語り、実施の可否を庁内研究会で慎重に検討する考えを示した。 困窮家庭が急増する中、「(家庭の)負担を減らすのは非常に大事」と理解を示した。ただ、「生活保護や就学援助を受けている方は既に無償化の対象」と説明し、さらに対象を広げるかについては「『やるべき』との意見や、『それは違う』といった意見が存在している」とも述べた。 給食費の無償化を巡っては、市民団体が20日、市議会の井上恒弥議長に請願書を提出。開会中の市議会6月定例会で審議される。
-
場面緘黙当事者ら 症状や悩みを共有 静岡で「おしゃべりの会」
学校など特定の場所や状況で言葉が発することができなくなる「場面緘黙(かんもく)」の当事者らの支援団体「静岡 場面かんもくの会」がこのほど、当事者や保護者が思いを共有する場「おしゃべりの会」を静岡市葵区の市民文化会館で初めて開いた。 全国で支援活動を行う「かんもくネット」の角田圭子代表が司会を務め、静岡県内の当事者1人と保護者7人が症状や悩みなどを打ち明けた。場面緘黙に悩む中学2年の娘を持つ大竹実穂さん(44)=袋井市=は「思春期も重なり精神的に落ち込んでいたが、好きなことに熱中することで前向きになれている」と経験を語った。 2020年12月に設立した同会の公文匠代表(48)=伊豆の国市=
-
高校生が農業研究発表 静岡で県大会 富岳館など最優秀
静岡県内の農業関係高校11校で組織する「県学校農業クラブ連盟」はこのほど、静岡市駿河区の県男女共同参画センター「あざれあ」で各種発表県大会を開いた。 プロジェクト発表と意見発表の2部門にそれぞれ1類(生産・流通・経営)、2類(開発・保全・創造)、3類(ヒューマンサービス)の分野を設けた。プロジェクト発表には9チーム、意見発表には31人が参加。SDGs(持続可能な開発目標)を意識した農業経営手法や地元産品の利活用について、実証実験などを基に考察したアイデアを披露した。 審査は各校の校長や教員らが行った。各分野で最優秀を受賞したチーム、個人は8月に東京都で行われる関東大会に出場する。 最優
-
米高校生、修学旅行で来日 静岡・蒲原東小児童と文化交流
米ミネソタ州のアップルバレーハイスクールの高校生らが23日、同校の修学旅行の一環で静岡市清水区の蒲原東小を訪れ、児童と文化交流を楽しんだ。 今年は高校生23人と小学生1人が来校し、昼食や掃除、英語の授業などを通じて蒲原東の児童と交流した。給食の時間にはおぼんを手に各クラスに分かれて児童とテーブルをくっつけた。「どんなキャラクターが好きですか」「何のスポーツをしていますか」などと児童の英語の質問に答えながらツナごはんやミカンゼリーなどを味わった。デイヴィオン・ヒルさん(18)は「蒲原東小の子どもたちはここにいることをとても幸せに感じているようだ。すばらしい」と話した。 生徒らは17日に来日
-
インターナショナルスクール 施設確保、事業調整で誘致準備 下田市
下田市は23日、インターナショナルスクールの誘致に取り組むとの考えを市議会6月定例会で示した。複数のインターナショナルスクールの運営団体から市内での事業展開の相談を受けていて、市によるとこのうち一つは常設のスクール設立を視野に入れている。常設が実現すれば市内初という。鈴木浩之企画課長が岡崎大五氏(市政会)の一般質問に答えた。 同課によると、常設を考えている法人は、既に白浜地区を拠点に首都圏で運営するスクールから児童生徒を夏休みなどに短期で受け入れているという。既にこのインターナショナルスクールの生徒と下田中生の交流事業が今夏に決まった。市は国際色に富んだ地域人材育成の「グローカルシティー」
-
藤枝で学級閉鎖 インフルエンザ
静岡県は23日、藤枝市の小学校1校でインフルエンザに感染したとみられる患者6人が確認され、学級閉鎖を行ったと発表した。
-
高校商業競技 全国大会へ 出場団体と個人決定
全国高校情報処理、ビジネス計算、ワープロ、簿記競技大会の県予選がこのほど、県内各所で開かれた。団体は優勝校、個人は優勝校の生徒以外の上位2位までが7月から始まる全国大会に出場する。 主な成績は次の通り。 【情報処理】団体 ①静岡商▽個人 ①古橋叶翔(浜松商)②山田真生(静岡商)③上堀晃来(磐田西)④佐藤雄太(静岡商)⑤鎌田はつの(同)⑥松本将明(浜松啓陽) 【ビジネス計算珠算の部】団体 ①浜松商▽個人 ①荒井菫(磐田西)②刑部裕登(浜松商)③佐藤愛海(同)④小川和紗(磐田西)⑤石川真椰(浜松商)⑥坂下七星(同) 【同電卓の部】団体 ①浜松商▽個人 ①山下沙耶(浜松商)②渡辺一星(浜松
-
春野の民話、全集落で採録、失われゆく記憶に光 静岡文化芸術大・二本松ゼミ生
浜松市天竜区の山間地で民話の調査に取り組む静岡文化芸術大文化政策学部の二本松康宏教授のゼミは、同区春野町の仇山集落で採録調査を実施した。同町で調査を始めて6年。今回の訪問で町内全40自治会での集団採録を終えた。ゼミ生は、失われゆく地域の記憶に光を当てるべく、来年1月まで調査を続ける。 同区での採録調査は2014年に開始し、今年で10年目を迎えた。水窪町を皮切りに、龍山町、春野町で調査を続けてきた。歴史の表には現れない民話の伝承を目的に、聞き取りを重ね、毎年成果を書籍にまとめている。二本松教授は「昔話はいわば『心と記憶の遺産』。暮らしの変化と過疎化が進む中、それらを伝え残す意義は年々高まって
-
湖西市、いじめ早期対応の部署を設置検討へ 市長部局に
湖西市立中で2019年に起きたいじめの重大事態を巡り、影山剛士市長は22日の定例記者会見で、市長部局にいじめ問題の早期対応を担う部署の設置を検討するため、庁内にプロジェクトチームを立ち上げる意向を示した。5月に提出された第三者調査委員会の報告書や被害を受けた元生徒側の意見を踏まえ、学校や市教委とは別に、行政側からもいじめの解決に取り組む体制づくりを目指す。 調査委は報告書で、部活動内での無視を訴えて不登校になった元生徒に対し、当時の校長が「いじめではない」と誤った認識を持ち対応したことや、不登校が長期化しても重大事態に認定しなかった学校や市教委の対応を不適切と指摘。市教委は報告を受け、市教
-
歩道橋補修工事に興味津々 浜松・奥山小児童が特殊工法作業を見学
浜松市北区引佐町の奥山小の全校児童61人が20日、同校の敷地内から道路に架かる歩道橋の補修工事を見学した。子どもたちに身近な歩道橋をなぜ、どのように工事するのか知ってほしいと、工事を担う同町の岩田建設(岩田誠司社長)が企画した。 児童は、鋼製の粒を打ち付けて古いペンキを剝がし、粒は再利用する「循環式ブラスト工法」について担当者から説明を受けた後、実際に同工法の作業現場を見学した。防護服や防じんマスクの必要性など、安全に作業するための工夫も学んだ。 5年の加藤陽太君(10)は「鉄の粒でペンキを剝がせるとは知らなかった。クリーム色が鉄の色に変わっていてすごいと思った」と感想を述べた。
-
静大に今春開設、新学部「グローバル共創科学部」創設記念式典
静岡大は22日、今春開設した「グローバル共創科学部」の創設記念式典を静岡市駿河区のグランシップで開いた。1期生115人のほか教職員、来賓ら約260人が参列した。 日詰一幸学長はあいさつで「社会科学から自然科学までの複雑な総合知を身に付け、地域と世界の橋渡しができる共創型人材が育つことを期待している」と述べた。 新学部は学問領域の垣根を越えた知的交流を目指す。1996年の情報学部以来27年ぶりとなった。1期生は1年次から人文・社会系科目や自然科学、データサイエンスなど多様な分野を学び、3年から国際地域共生学、生命圏循環共生学、総合人間科学の各コースで専門性を磨く。
-
不審者からすぐ逃げて! 静岡・服織西小で防犯講座「あぶトレ」
静岡県主催の体験型防犯講座「あぶトレ」が21日、静岡市葵区の服織西小で開かれた。全校児童105人が犯罪に巻き込まれないための知識について理解を深めた。 児童は「周りから見えにくい」「分かれ道が多い」など不審者が出没しやすい場所や時間を学び、状況に応じた対処法を実践した。20メートルを全力で走り不審者から逃げる体験では、身を守ることができる距離感を実感。「ランドセルを捨てても逃げることが大事」などと助言された。不審者に声をかけられた時に備え、大声を出して腕をふりほどく練習も繰り返した。 6年の大石桃華さんは「不審者に会ったら焦らずに逃げ、自分の身は自分で守りたい」と話した。講師を務めた県防
-
「ベビ*ステサポーター」星陵高生88人認定 子育てに理解深め
富士宮市の星陵高普通科1年生88人は21日、子育て世代の応援団として「ベビ*ステサポーター」に認定された。 同サポーター制度は、同市のNPO法人母力向上委員会が子育てに理解を深めた人を認定する。 生徒は同日までに同NPOの講座を受講した。乳児の人形を使って着替えの大変さを味わい、「イヤイヤ期」など成長の過程で訪れる心身の変化を学んだ。講師の塩川祐子代表から、市内でミルクのお湯を提供するなど子育てに優しい店舗や施設を表示する「ベビーステーション」事業を教わった。認定を受けた斎藤梨央奈さん(15)は「将来自分が子どもを育てるときに助かる仕組みがあることが分かった」と話した。
-
サイバーセキュリティの仕事学ぶ 浜松湖北高佐久間分校
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校で21日、1年生を対象としたキャリアセミナーが開かれた。生徒20人は、サイバーセキュリティー分野の仕事について学んだ。 講師は、サイバーセキュリティーや情報システムの開発、運用などを手がける「ラック」(東京)の高橋怜子さん(40)が務めた。 サイバーセキュリティーは、インターネット上の不正アクセスなどによる被害を防ぐ仕事で、活躍の幅が広がっている。スマホ決済による金銭被害の防止から鉄道、水道など生活インフラのシステムを守る業務まで職種はさまざま。 高橋さんは、サイバーセキュリティー業界の特徴として、文系・理系出身に関係なく意欲次第で働けることや
-
静岡県児童虐待相談3708件 2022年度 9件減も高水準続く
静岡県は21日、2022年度に県内の児童相談所が対応した児童虐待相談件数が3708件に上ったと発表した。21年度から9件減少したものの、過去3番目に多かった。県は社会的な関心の高まりや関係機関との連携が進んだことを背景に高水準を維持しているとして、相談体制の整備や職員増員など対応を強化している。 静岡、浜松両政令市を含む7カ所の児童相談所に寄せられた相談件数をまとめた。児童虐待防止法が施行された00年度と比べると8・4倍に膨らんだ。 種類別では、言葉による脅しや無視、子どもの前で配偶者らに暴力を振るう面前DVを含む心理的虐待が2191件と全体の約6割を占めた。殴る蹴るなどの身体的虐待が8
-
学科配置やICT議論 静岡県教委 高校基本計画策定へ
静岡県教委は20日、県立高の在り方に関する基本計画策定委員会の初会合を県庁で開き、適正な学科配置や情報通信技術(ICT)の活用について意見を交わした。2022年度から検討して4月に定めた県立高の在り方に関する基本方針に沿って、23年度は具体的な計画を審議し策定する。 委員は大学教授や県高校長協会、県公立高PTA連合会の代表者ら6人。会合を23年度は計3回行い、設置を検討すべき学科や適正規模の考え方、多様な能力を評価できる入学者選抜制度などを計画に盛り込む。計画対象は24~28年度の想定。 委員はICT活用案として、配信センターを設置して授業の映像を各校と共有する北海道教委の事例を紹介した
-
海岸の流木でハンガーづくり 環境保全へ意識高揚 御前崎中
御前崎中の生徒が技術の授業時間を利用し、海岸清掃で拾った流木を活用したハンガー制作に臨んでいる。御前崎市の海岸には毎年5月ごろから絶滅危惧種のアカウミガメが産卵のため上陸するが、近年は漂着した流木などが障害物となり産卵環境が悪化しているとの指摘がある。流木を資源利用することで海洋環境保全への意識を高め、ものづくりの楽しさにも触れている。 同校は5月上旬、全校生徒約340人で海岸清掃「亀バックホーム大作戦」をマリンパーク御前崎で実施した。漂着ごみを拾い集める中で一人1本ずつ気に入った形の流木を持ち帰り、木の表面を洗浄研磨してハンガーの設計も考え、制作準備を進めてきた。 このほど2年生約30
-
七夕豪雨や治水学ぶ 駿河総合高生がフィールドワーク
静岡市駿河区の駿河総合高2年生は20日、市内の水災害について学ぶフィールドワークを同区の市治水交流資料館「かわなび」で行った。 行政や教育機関の協力を得て1年かけて取り組む「地域防災コミュニティプロジェクト学習」の一環。生徒10人が動画やパネル展示を見ながら七夕豪雨や治水対策について学んだ。千歳心琴さん(17)は「大雨などの災害対策や意識の持ち方を自分も知りたいし、他の人にも伝えたい」と意気込みを語った。 協働した静岡大教育学部の学生も参加。同大大学院教育学研究科の竹下琴里さん(修士2年)は「高校生の学びを先導するのではなく、伴走していきたい」と話した。 同プロジェクトでは他にも12カ
-
部活地域連携、移行目指し 袋井市教委 推進協を設立
袋井市教育委員会は、部活動の地域連携、地域移行の実現を目指す「部活動地域移行推進協議会」を設立した。第1回会議がこのほど、市教育会館で開かれ、実施方針や体制、年間スケジュールなどを確認した。 協議会は保護者代表や学識経験者、スポーツ・文化芸術活動関係者らで構成。教員のみで指導を行ってきたこれまでの部活動のあり方を見直し、指導者の地域委託や、将来的なクラブ化を実現する。本年度は計3回の会合を開催予定。児童生徒や教員らを対象としたアンケートを実施し、子どもたちの思いや部活動の実態の調査などを進める。 初会合では部活動の連携、移行に向けたこれまでの市の取り組みを紹介し、持続可能な実施体制の構築、既
-
特支生徒、桜葉収穫に汗 担い手確保へ農福連携 松崎
松崎町桜田の伊豆の国特別支援学校伊豆松崎分校の生徒は19、20の両日、町特産の桜葉の収穫作業を同校近くの畑で行った。町職員から収穫方法の説明を受け、4人が葉を1枚ずつ手作業で摘み取った。 生徒たちは町が借りる約800平方メートルの桜葉畑で、作業に汗を流した。葉の生育度合いを見て枝の先端部の葉は収穫せず、穴の空いた葉と形のきれいな葉に分別して袋に詰めた。1年の鈴木優斗さん(15)は「葉を選びながらうまく採ることができて楽しかった」と話した。 町と伊豆松崎町桜葉振興会が生産者の減少に伴う将来の担い手確保を目指し、2018年から行う農福連携の取り組み。同校では桜葉の種を植えて苗を育てる活動も行
-
紙飛行機、大空へ 児童の夢乗せ 浜松・飯田小 旅客機開発の功績受け継ぐ
浜松市南区の飯田小は20日、全校児童約600人が参加する「夢を飛ばそう集会」を同校運動場で開いた。児童はそれぞれの夢を記した紙飛行機を大空に向かって力いっぱい飛ばした。21、22日にも実施する。 同校は、日本初の旅客機「天竜10号」を開発した福長浅雄(1893~1980年)の母校。何度失敗しても諦めず、「空を飛びたい」という夢を持ち続けた福長の功績を語り継ぎ、児童に夢に向かって努力してほしいと、毎年、同集会を開催している。 この日は1年生と4年生、6年生が手作りの紙飛行機を飛ばし、6年生が1年生に飛ばし方を手ほどきする様子もみられた。代表児童が「絵本作家になりたい」「サッカー選手になるた
-
記者コラム「清流」 自主性と伝統
昨春から取材を重ねてきた韮山高(伊豆の国市)の創立150周年連載が5月から掲載されている。十余年前に卒業した母校を訪れ、現役生の声を聞くたびに、時代と自身の変化を眺める気分になる。 時流の変化を最も感じたのは、夏の野球応援に向けて応援歌を教える新入生行事「歌唱指導」のあり方だ。先輩の厳しい指導を受けて韮高生になる「通過儀礼」だったが、コロナ禍で中断。一度伝統が絶たれたことで、その運営方法に疑問を呈する声が生徒から多数挙がったのだ。 歌唱指導は今春の生徒総会で、実施期間の短縮や高圧的な指導の禁止など、新ルールが設けられた。教諭はほぼ口を出さなかったという。時流に合わないルールは生徒自身が議
-
昨年好評「しみずのじまん弁当」販売数増へ 特支生が食材産地視察 静岡市
折戸ナスにサクラエビ、冷凍マグロ…。静岡市清水区民が胸を張って他の地域に自慢できる食材を使って「しみずのじまん弁当」を作ろうと、清水特別支援学校中等部(同区)の生徒らが産地視察を19日、開始した。2年生約20人が同区三保の折戸ナス生産者のビニールハウスを訪問。丸々と太った折戸ナスを見ながら今年のメニューを思案するなどした。 学校から路線バスに揺られて生産者の窪田正昭さん(48)のビニールハウスを訪れた一行は、旬の折戸ナスを間近で観察した。生徒たちは高温になっている室内に驚きながら、普段食べているナスとの違いを指摘するなどした。生徒からは「なぜこんなに有名なのか」「特徴は何か」
-
防災アプリで避難先を確認 静大准教授ら開発 付属浜松小で初授業
静岡大教育学部の藤井基貴准教授の研究室はこのほど、企業と共同開発した防災アプリ「クロスゼロ」を使った授業を浜松市中区の静岡大付属浜松小で行った。アプリの地図上に洪水や津波の際に想定される浸水の深さや避難所の位置が表示され、災害時にどこに避難すべきかを考えた。 富士市のIT企業「建設システム」と開発したアプリで、学校の授業に使ったのは初めて。この日は藤井研究室の大学院生2人がクイズを交え、5年生約70人を指導した。児童はタブレット端末を使い、防災情報の種類や活用法を学んだ。 大学院生は避難所と避難場所のピクトグラム(絵文字)が違うことを説明。アプリの地図に表示されるピクトグラムなどから、浜
-
親切体験の作文 小中生から募集 9月8日まで
「小さな親切」運動静岡県本部は9月8日まで、小中学生を対象に、親切を通じて感じた心の触れ合いや体験を題材にした作文を募集している。 テーマは「小さな親切」と「私の心のワクチン」のどちらかを選び、400字詰め原稿用紙3枚以内にまとめる。審査基準はテーマ性、文章構成の的確さ、思いを素直に表現できているか―など。全国コンクールに出品する50編を選び、その中から県知事賞、県教育長賞などの入賞18編を決め、10月下旬に発表する。問い合わせは同本部<電054(347)3712>へ。
-
磐田・竜洋東小150歳 おめでとうの大合唱 「誕生日会」で記念歌披露
磐田市中平松の竜洋東小は19日、創立150周年を祝う「誕生日会」を同校で開いた。PTAや学校運営協議会、地元住民らでつくる実行委が企画。保護者が作詞作曲した記念歌を全校児童が斉唱し、地域一体となって節目を盛り上げた。 5、6年生の代表児童が進行役を務めた。児童約150人はバースデーソングを披露してクラッカーを鳴らした後、記念歌「150周年の絆」を声高に歌った。市イメージキャラクター「しっぺい」も駆けつけ、花を添えた。 同校では4月以降、朝の放送で記念歌を流し、児童全員が気持ち良く歌えるように取り組んできた。伊藤雅之校長は「150周年の歌を大切にし、さらにより良い竜洋東小にしてほしい」と
-
バイクや船に興味津々 ヤマハ発動機など小学生向け体験教室 磐田
磐田市見付のワークピア磐田とヤマハ発動機は17日、キャリア教育事業の一環で、小学生向け体験教室「わんぱくチャレンジ」をアミューズ豊田(同市上新屋)で開いた。市内外の親子連れ計約100組が参加し、地元企業の取り組みや物づくりへの理解を深めた。 バイクの魅力発信と交通安全啓発を兼ねた「親子バイク教室」に参加した子どもたちは、周囲の安全を確認してバイクにまたがり、親に支えてもらいながらアクセルやブレーキの操作を練習。最後は直線コースを一人で走り、ライダー気分を存分に味わった。磐田中部小2年の藤原蓮さん(7)は「ペダルに足を両方乗せることができた。初めてバイクを運転して楽しかった」と笑顔をみせた。
-
網の目のように支え合う【思春期の心 支える力 進学、進級を経て③】
カウンセリングの場面で「生まれてこない方が良かったんだ」とか「自分は不必要な人間だ」などという言葉を耳にします。そういうとき、相談にみえた方の話をしっかり聴かせてもらった上で、伝えていることがあります。 私は「人は皆、見えない糸で網のようにつながり合っている」と考えています。例えば困っている誰かの話し相手になって話を聴いて、その人が元気になって「ありがとう」と言ってくれると、自分の心がぽかぽかあたたかくなりますね。相手の「ありがとう」が見えない糸を伝わってこちらの心に届くからです。 日本の諺[ことわざ]に「情けは人のためならず」というものがあります。かけた情けはぐるぐる回って自分を助けて
-
「人権感覚の欠如」問題 静岡県教育長、不祥事相次ぎ対策方針
静岡県教委の教職員の不祥事が2022年度から相次いだことを受け、池上重弘教育長が16日、県庁で記者会見した。不祥事根絶に向け「人権を尊重する感覚が欠如している」と教育現場の課題を述べた上で、学校横断的に問題意識を共有して対策を進める方針を示した。 池上教育長は23年度に新たに取り組む対策として、体罰や不適切な言動を防止するためのガイドラインの作成や、アンガーマネジメント研修を実施すると説明した。高体連や中体連と連携し、部活動の顧問らが競技単位などで課題を共有する場も設けるという。学校の枠を超えた対策につなげる。教職員が原因や再発防止策を話し合う各校のグループワークは22年度に引き続き取り組
-
探究学習の意義、進め方を確認 静岡県教委が研修会
静岡県教委はこのほど、探究学習の担当者向け研修会を静岡市駿河区の県男女共同参画センターあざれあで開いた。県内の公立・私立の高校教員計約130人が探究学習の意義や進め方について理解を深めた。 池上重弘教育長があいさつで、自身が大学教授時代に出会った行動力や構想力あふれる学生の多くが、高校時代に探究的な学びに取り組んでいたエピソードを紹介。自分なりの関心の座標軸を持った生徒は教室でも意欲的に学ぶことができるとして「自ら問いを立て、体系的に調べ、中身を吟味し、人に伝える-という探究学習を高校時代に経験してほしい」と語った。 山梨県立笛吹高の広瀬志保校長が講話し、探究学習の事例を報告した。参加教
-
スリランカ大使 文化祭に 環境保護学ぶ生徒にエール 浜松・オイスカ高
在日スリランカ大使館のE・ロドニー・M・ペレ-ラ大使が16日、浜松市西区のオイスカ浜松国際高を訪れ、同校の文化祭「めひるぎ祭」を見学した。農業と環境について学ぶ生徒にエールを送った。 国際交流や環境保護活動を通じて長年、スリランカと交流がある同校が招待した。ペレーラ大使は、文化祭で飾り付けられた教室を見学した後、体育館へ移動。同校フラダンス部が息の合った華麗な踊りで迎えると、笑顔で拍手を贈った。 生徒に向けたスピーチでは、温暖で多様な動植物が生息するスリランカで農業や動物保護に取り組んできた経験を語り、「オイスカ浜松国際高が力を入れて取り組む農業や環境保護は国際的にも重要テーマ。心を一つ
-
三島市が教職員実態調査 8割が週3日以上残業
三島市の小塚英幸教育長は16日の市議会6月定例会一般質問で、2022年の勤務実態調査において、同市の教職員の約8割が週3日以上残業したと明らかにした。岡田美喜子氏(新未来21)への答弁。 約6割は週1日以上、仕事を家庭に持ち帰り、約5割は年次有給休暇の取得が10日以下にとどまった。一方、18年の調査に比べ、勤務時間内に仕事を終える日が増え、休日に学校で仕事する機会が減るなど「改善傾向がみられる」と述べた。 昨年度の教員のストレスチェック分析レポートでは、働きがいを感じている割合が全国平均を上回る一方、心理的な仕事の負担感が大きい傾向にあるとも説明した。 同市は18年に働き方改革プランを
-
非正規教員への賃金未払いで勧告 日大三島高、告発も検討
静岡県三島市の日大三島高校が、非正規雇用の40代男性教員への未払い賃金があったとして、三島労働基準監督署から3月に是正勧告を受けていたことが15日、労働組合「首都圏大学非常勤講師組合」(横浜市)への取材で分かった。労組は200万円以上が未払いだと主張。勧告後も日大側が支払いを拒んでいるとして、労働基準法違反に当たるとして刑事告発を検討している。 労組によると、男性の賃金は授業時間に応じて支給されていたが、労基署は、教材作成など授業外業務の賃金に未払い分があったと認定。労働条件も不明確だとして是正を求めた。日大の広報担当者は取材に、賃金には授業に付随する業務の対価も含まれているとし「本学の契
-
いじめ防止学会 精神科医ら設立 浜松に事務局
子どものいじめ防止に科学的知見を生かそうと、大学教授や精神科医らがいじめの原因や現状分析の内容を共有して発信する「子どもいじめ防止学会」を15日までに設立した。 弁護士で東京経済大教授の野村武司氏が代表。野村氏は「いじめに特化した学会はこれまでなかった。いろんな分野の専門家が集まり、一つ一つ課題を究明していきたい」と話した。 設立は4月。学会事務局は浜松市中区の「子どもの発達科学研究所」事務局が担い、元浜松医科大非常勤講師の和久田学同研究所長が学会理事に加わった。国への政策提言やセミナー開催、学会誌の発行を行う。29日までクラウドファンディングで活動費を募っている。野村氏は、北海道旭川市
-
アカウミガメ放流 大海原へ旅立ち 声援送る 御前崎小
絶滅危惧種のアカウミガメを飼育している御前崎市立御前崎小の児童が15日、子亀9匹を同市の下岬海岸に放流した。強い雨が降りしきる中、波打ち際まで近づき子亀を放った児童らは「頑張って」「産卵する時は御前崎に戻ってきてね」と声をかけ、大海原へ旅立つ小さな姿を見送った。 同校のアカウミガメの飼育放流は1977年から続く伝統行事。昨年9月に市のウミガメ保護監視員からふ化したばかりの子亀を譲り受け、主に5年生が「カメ当番」として飼育管理を担当してきた。子どもたちは夏休みや年末年始も休まず餌やりや水槽の清掃などを行い、体長5センチ程度だった子亀は約10カ月間で25センチほどに成長。献身的な世話で愛情を注
-
10年後の地元「こんな街に」 静岡・長田西中生、企業や自治会にアイデア発表
静岡市駿河区の長田西中は13日、2年生の総合的な学習の一環で「10年後、こんなおさだの街にしたい」をテーマにしたまちづくりプランの発表会を開いた。地元企業の代表者や自治会役員ら37人を招き、学習の成果を披露した。 地域の歴史・文化を学ぶ総合学習「おさだ学」で企業の代表者に話を聞いたり地域探訪をしたりして地域の課題や解決策を考え、代表して7グループが発表した。長田の自然を活用し笑顔あふれる町を目指すグループは、竹林が荒れていることと観光スポットが少ないことを課題に挙げ、伐採した竹を使ったプラモニュメント(プラモデル部品をかたどったモニュメント)や竹灯籠を設置することを提案した。 地元を好き
-
小中統廃合巡り住民ら意見交換 湖西市教委
湖西市教委は14日、市立小中学校の統廃合に関する新たな方針を巡り、白須賀地区の意見交換会を同市の南部構造改善センターで開いた。同地区では白須賀小を存続する一方、白須賀中を廃止して近隣の中学に統合するとした市の方針に対し、地域住民23人が出席し意見を寄せた。 市教委は3月、小学生以下の子どもがいる地区の保護者にアンケートを行い、統廃合について①小中一体型②中学校から大規模校へ通う③小学校から大規模校へ通う―を主な選択肢に希望を聞いた。それぞれ約30%の回答があり、市教委は②と③を合わせ「6割が少なくとも中学校からは大規模校を希望している」と判断した。一方、参加者からは「中学から別の学区に入る場
-
高校進学の重要性訴え 外国人生徒対象に「語る会」 浜松・南区
浜松市はこのほど、外国籍の小中学生と保護者を対象にした「進路について語る会」を南区の可美公園総合センターで開いた。日本の高校進学の仕組みや進学の重要性、進路状況などを説明した。市内在住のブラジルや中国、インドネシアなど5カ国の約30人が参加した。 浜松学院大の山田達夫教授が市の外国籍生徒の進路傾向を解説した。高校進学率は2010年度から80%台を推移してきたが、昨年度は79・8%に低下した。公立校や私立校の学費の平均額を示した上で、国の就学支援金制度などの活用を勧めた。 「夢をかなえた先輩から学ぶ」と題した講演では、ブラジル出身の若者が進学前後の体験を語った。社会人の泉恵美子さんは「学校
-
「身近な人に感謝を」小説家いぬじゅんさん 浜松・中郡中で講演会
浜松市東区の中郡中はこのほど、同市在住の小説家いぬじゅんさんを迎えた講演会を校内で開いた。「今を生きる君へ」と題し、全校生徒約455人に命の大切さや生き方について語った。 いぬじゅんさんは小説家のほか、主任ケアマネジャー(介護支援専門員)としても働いている。大学時代は教師を目指したが、高齢者の傾聴ボランティア活動に参加したことをきっかけに、介護の道に進んだと振り返った。小説では生きることや死ぬことをテーマにしていると話し、「病気や事故で突然亡くなってしまう人もいる。身近な人には、日頃から感謝を伝えてほしい」と呼びかけた。 失恋した友人を励まそうと小説を書き始めたと説明し、「小説家になると
-
浜松の動物専門学校、静岡に新校舎建設へ地鎮祭
浜松市中区の専門学校「ルネサンス・ペット・アカデミー」は来年4月、静岡市駿河区のグランシップ前に静岡校を開校する。このほど同所で地鎮祭を行った。 学校関係者や施工業者ら約20人が参列し、工事の安全を祈願した。中野勘次郎理事長は「地域の発展に役立つ人材の育成に努めたい」と語った。 同専門学校は2005年4月に開校し、動物看護師やトリマー、動物園・水族館飼育員などを育成してきた。静岡校は、県内の動物系専門学校で最大規模の校舎となる見通しで、1学年140人を予定する。
-
登呂遺跡で稲刈りまで体験へ 静岡・駿河総合高「フードデザイン」授業 田植えで学ぶ食、環境
静岡市駿河区の駿河総合高3年生が14日、登呂遺跡(同区)の復元水田で田植えを行った。選択科目「フードデザイン」の授業を履修する53人が参加した。 田植えから稲刈りまでの体験を通して食や自然環境について学ぶ授業で、今年で4回目。同遺跡を紹介する登呂博物館の学芸員梶山倫裕さん(45)が講師を務め、稲の根をしっかりと土に埋めることや、等間隔に植えるために息を合わせて声をかけ合うことなどを助言した。 自宅の周りで水田を目にする機会が少ないという服部碧生さん(17)は「実際の田植え体験は貴重。泥の中はつるつるしてバランスを取るのが難しい」と苦労した様子だった。 今後は草刈りなどを行い、収穫した米
-
小学1年 5校が単学級か 三島市教委 29年度入学者推計
三島市議会6月定例会は14日、一般質問を行った。市教育委員会は2029年度に市立小学校へ入学する1年生の学級数に関し、5校が単学級、ほか9校も2学級になる可能性を示した。野村諒子氏(緑水会)への答弁。 5月29日時点の住民基本台帳を元にした推計。対象となる22年度生まれは全市で539人。1年生が現在単学級の坂、佐野など5学区で、文科省の基準で単学級となる35人を下回った。 市の学校あり方検討指針に基づき、指針が適用された坂小であり方検討会が実施されたが、野村氏は「一部の特定の学校のあり方だけではなく市内全域を考慮して検討すべき」と指摘した。市教委は少子化が加速している状況を踏まえ「望ましい学
-
文芸かわづ第22号発刊 河津町教委
河津町教委は町民らによる文芸誌「文芸かわづ」の第22号を発刊した=写真=。町立文化の家図書館で無料配布している。 A5判132ページで400部発行。在住や在学、在勤者らによる随筆や詩、短歌、俳句など約120点を掲載している。挿絵は町内小学生から募った。 第6回『伊豆の踊子』読者感想文コンクールで最優秀賞に輝いた伊東商高の清水真帆さんの作品も掲載。町内ゆかりの川端康成の名著について、繰り返し読むことで登場人物の心の機微を理解できると記した。 川端の自筆による「踊子」の一節が刻まれた文学碑(同町湯ケ野)建立に尽力した稲葉修三郎さん(96)は随筆を寄せ、若き日を振り返った。その上で「百歳を定年と決
-
「つらい時 子どもの居場所に」 漫画家寺田さん 磐田市教委に新作寄贈
治療法が確立されていない指定難病「好酸球性胃腸炎」を患う漫画家寺田浩晃さん(28)=磐田市福田=がこのほど、市役所を訪れ、自身の新作コミックを市教育委員会に贈った。 寄贈したのは、4月発売の「黒猫は泣かない。新装版」(双葉社)と「三途(さんず)の川アウトレットパーク①」(小学館)の2作品計164冊。市教委を通じて市内の小中学校や放課後児童クラブ計82校に配布される。 寺田さんは幼少期にいじめを経験し、学校に居場所がないことに悩んだ。2019年には難病を発症。現在も闘病を続けながら作品を描き続けている。寺田さんは「つらいことや耐えられないことがあった子どもたちの居場所として、書籍が一つの選択肢
-
御殿場西高生が模擬裁判体験 有罪か無罪か「判断難しい」
御殿場市の御殿場西高でこのほど、静岡地検の検察官を講師に招いた特別授業「裁判員制度を含む法教育講座」を同校で実施した。フロンティア探究コースの1年生77人が模擬裁判を体験し、裁判の流れや規則などに理解を深めた。 成人年齢が18歳に引き下げられ、高校3年生で裁判員に選ばれる可能性があることを考慮して開いた。模擬裁判は、コンビニ店に侵入した男がナイフで店員を脅して10万7千円を奪い、逃走の際に店員の頭を殴って路面に転倒させ、けがを負わせた強盗致傷事件を想定。生徒は裁判官、検察官、弁護人、被告人、裁判員などの配役で刑事裁判の流れを体験し、被告人の有罪、無罪を判断した。 検察官から裁判の仕組みや
-
にぎりずし 一つ一つ丁寧に 沼津で飛龍高生が挑戦
飛龍高(沼津市)のフードクリエイターコースの3年生は13日、沼津魚がし鮨グループを運営する沓間水産(裾野市)の協力ですし職人体験をした。同校で行われ、生徒約30人が一人前を丁寧に握った。 同社がすし屋の魅力を知ってもらおうと、2017年から毎年開催。川口武久広報部長(49)が講師を務め、米を丸形にし転がしてから、左手と人さし指で優しく包み込むシャリの握り方を生徒に伝授した。生徒らは慣れない動作に戸惑いながらも、マグロやイカ、エビなどのネタを一つ一つ慎重に握った。 将来、すし職人を目指しているという秋山琉輝斗さん(18)は「学校ですしを握れるなんて思っていなかった。将来に生かせそう」と声を
-
チューバ世界大会で優勝、プロ奏者の夢へ前進 清水南高の岩本さん
米アリゾナ州立大で今月上旬まで開かれた18歳以下のチューバ奏者の世界大会で、清水南高3年の岩本隼輝さん(17)が優勝した。世界的奏者のダニエル・ペラントーニ氏から直接レッスンを受ける機会にも恵まれ、将来プロ奏者を目指している岩本さんは思いを新たにしている。 50回目を数える「ITEC2023」のヤング・アーティスト・ソロ部門に出場した岩本さんは、音源審査でセミファイナリストに選ばれて5月下旬から渡米。3人が残った決勝ラウンドで1位に輝いた。ペラントーニ氏からは英語で指導を受け、間近で生の演奏も披露してもらった。 岩本さんは「他の出場者の演奏の高いレベルを肌身で感じた。皆自分の音楽を持って
-
学生の困窮支援を続ける大学教授/津富宏さん 社会構造の課題表面化【アフターコロナへ 私の視点⑨】
私にとって健康とは、社会的評価に過度に振り回されることなく、欲求を追求できている状態。大学教員になった20年前は、健康で心身が充実した学生が大勢いました。彼らは自分の内面をよく知っていて、成熟していました。そうした学生は少なくなる一方、心にもろさを抱え、さらに経済的困難から心身が疲弊した学生が増えてきたと感じています。新型コロナウイルスの流行は、その困難を一段とあらわにしたといえます。 困窮する学生は、親が支配的だったり親と不仲だったり、家族が病気がちなどの理由で、実家を頼れないことが少なくありません。流行1年目の2020年、アルバイトの多くが解雇され、仕送りが十分でない学生は即生活を切り
-
卒業生が進路相談に応じる 静岡県内25社 沼津高専でキャリア支援
静岡新聞社は12日、沼津高専(沼津市大岡)2年生約200人のキャリア支援を目的とした「業界研究プログラム」を同校で初開催した。県内に事業所や本社を置く25社で働く高専卒業生が、仕事選びにまつわる後輩の疑問に対話形式で答えた。 3、4年と専攻科対象のキャリアプログラムはこれまでも実施していた。4月の採用直結型インターン解禁に伴い、3年までに進路を決める必要が生じたため、2年のうちにキャリア形成を考える機会を設けようと企画した。 卒業生は5学科に分かれて、企業で働く一個人としての思いをプレゼンした。その後班ごとに分かれ、学生が「学生時代と就職後のギャップは」「在学中、どのように進路を考えたか
-
静岡聖光学院高校 写真甲子園本戦へ
北海道の雄大な自然を舞台に高校生が写真の腕を競う「写真甲子園」の実行委員会は11日、7月に東川町などで開催される本戦に出場する19校を発表した。静岡県から静岡聖光学院高校が初出場する。過去最多の全国584校が応募。初戦審査を通過した80校から18校を選考し、特別招聘(しょうへい)校の1校を加えた。 実行委によると、静岡聖光学院高校のほか、白樺学園高校(北海道)、城北埼玉高校(埼玉県)、トキワ松学園高校(東京都)の計4校が本戦初出場。このほか八代白百合学園高校(熊本県)が2年ぶり12回目の本戦出場を決めた。 本戦は7月25日に開幕し、東川町など大雪山国立公園周辺で同26~28日の3日間、3
-
天竜区の浦川小 10日ぶりの給食 大雨で中止から再開
浜松市天竜区佐久間町の浦川小は12日、台風2号などによる大雨の影響で中止していた給食を再開した。当面は従来の運搬ルートを変更して届けるという。児童は10日ぶりに給食を楽しんだ。 2日から3日の大雨で、同市北区引佐町の引佐学校給食センターと同小をつなぐ愛知県新城市の国道151号線でのり面の一部が崩壊した。大雨が降る直前の2日を最後に、給食の運搬ができなくなった。同国道の開通の見通しが立たないため、天竜区龍山町の国道152号を経由して同区佐久間町に入るルートで運搬した。 この日の給食は、青菜入りの混ぜご飯、いり豆腐、マイタケのみそ汁などが並んだ。児童全11人は、久々の給食を黙々と味わった。5
-
スマホのマナー生徒が意見交換 静岡・科学技術高
静岡市葵区の科学技術高でこのほど、全校生徒を対象にした「スマホ・マナー教室」が開かれた。生活委員の生徒らが各クラスで講座を運営。インターネットやSNSのトラブル防止に向けて問題点を話し合った。 生活委員会顧問の鈴木孝由教諭が担任を務める情報システム科1年のクラスでは、通信会社が公開する動画を視聴。タブレット端末を使い、アプリ内のボードに付箋を貼って意見を出し合った。ネットアイドルのライブ配信で高額な投げ銭をつぎ込み、塾の講習代を使い込んでしまったトラブル例については「自分を制御できていない」「沼にはまっている」などと、問題点を指摘する意見が上がった。 同クラスで生活委員を務める天野晃成さ
-
御前崎中 30年度200人以下 市議会で市教委、見込み示す
御前崎市議会6月定例会は12日、一般質問を行った。市教育委員会は牧之原市の学校再編計画に伴い、2030年度に御前崎中の全校生徒が200人を下回るとの見込みを明らかにした。 同校の学区は現在、御前崎市の御前崎小と白羽小、牧之原市の地頭方小の3校があり、両市が学校組合方式で共同運営している。牧之原市は30~33年度をめどに榛原、相良両地域に小中一貫の義務教育学校を開校する方針で、地頭方小の児童は今後、相良地域の新設校に通う可能性が高い。 市によると、23年度の御前崎中の全校生徒は343人で、約27%に当たる91人が地頭方地区から通学している。御前崎小と白羽小の児童数も減少していて、御前崎中の
-
8月に物流インフラ見学会 小学生親子募集 7月10日まで
静岡県は8月10日、小学生と保護者を対象にした「親子インフラツーリズム―物流インフラ体験クルーズツアー」を静岡市清水区で開く。7月10日まで参加者を募集している。 国道1号静清バイパスの清水立体工事や清水コンテナターミナルを見学し、清水港内を遊覧船でクルーズする。午前9時から午後5時まで。集合・解散場所はJR静岡駅。参加無料(昼食代は各自負担)。定員40人で応募者多数の場合は抽選。ふじのくに電子申請サービスから申し込める。 問い合わせは県建設業課<電054(221)3058>へ。
-
電子端末使用ルール、生徒自ら策定 面談、使用禁止の罰則も 静岡大付属静岡中
国の「GIGAスクール構想」により子どもたちが1人1台持つようになった電子端末。使用に当たっては公立小中学校では基本的に市町ごと管理されているが、静岡市葵区の静岡大付属静岡中は生徒がルールを定めた。端末を利用したより良い学校生活を目指し、1年かけて作り上げた。 同校では昨年、全校生徒に「iPad」が配布された。市立小中学校で使われている「クロームブック」は市教委が一括して有害サイトへのアクセスを制限する「フィルタリング」をかけるなどしている一方、iPadは基本的に学校ごとに管理する。同校は当初フィルタリングなどをしていなかったため、授業中に授業とは関係ないサイトを見ていたり、休み時間にゲ
-
駄目なところ あっていい【思春期の心 支える力 進学、進級を経て②】
30代の女性が生きることに絶望して相談にみえた時の話です。「ありのままの自分を受け入れることが回復への第一歩」と話して、夢分析のカウンセリングを始めました。夢には心の奥に潜む無意識の声が形を変えて現れると考え、見た夢を話してもらい一緒にその意味を考えるという方法です。 1カ月半ほどたった時、彼女は「シラス」になる夢を見ました。「シラスになってベルトコンベヤーを流れ落ちていく時に、女性の手が受けとめてくれる」というものです。連想してもらうと「手は母親らしき人の手」と言います。さらに聴いていくと、「今の私はシラス程度の小さな人間。でもそれでいいと心の中の母親が受けとめてくれている」と話しました
-
俳優・加藤諒さん母校で講演 常葉大橘高「青春の1ページ力に」
静岡市葵区の常葉大橘高は8日、同校音楽科卒業生の俳優加藤諒さん(33)=同市出身=を招いた講演会を同校で開いた。開校60周年記念式典に合わせて企画した。加藤さんは「つらいことがあっても青春の1ページが力になっている」と高校生活の3年間を振り返り、参加した中高生ら約1500人に「今の生活を忘れることなく仲良く支え合って」と呼びかけた。 加藤さんはキレの良いダンスを交えて笑顔で登場。「おかえり」との歓声に、「ただいま」と応じた。エンターテインメントの世界の魅力や志した経緯を紹介した後、高校3年間担任だった恩師の岩堀栄教諭と当時を振り返った。岩堀教諭は「橘高校のブルーノ・マーズ(米国の有名シンガ
-
24年春開校ふじのくに国際高 静岡県教委と静大が協定 生徒の探究学習後押し
2024年4月に開校予定で、国際的な教育プログラム「国際バカロレア」の県内公立校初の認定を目指す県立ふじのくに国際高(島田市金谷)について、県教委と静岡大は9日、教育連携に向けた協定を締結した。大学教員や学生による授業支援、生徒と学生の共同研究などに取り組み、同校の探究学習を後押しする。 ふじのくに国際高は単位制で、授業を選択し自分で時間割を組むことができるフレックスタイム制を採用。「国際バカロレア」の認定を計画していて、生徒が海外の大学も受験しやすくなるなど、幅広い進路の実現に対応する。 協定締結により、専門分野を持つ大学教員や学生が同校の授業で指導したり、高校生と大学生が共同でフィー
-
「面白い」「不快」性的な言葉の意味考え話し合う 藤枝・西益津中で性教育授業
藤枝市立西益津中は9日、1年生約80人を対象に性教育授業を同校で開いた。長年にわたって性教育や男女共同参画の推進に携わってきた元公立中学校教諭の山下泰さん(70)が作成した授業案を基に、生徒は性的な言葉の意味を考えた。 同校は5月にアンケートを行い、意味も分からず性的な言葉を口にする生徒が多いことなどが分かった。正しい知識を学んでもらうために山下さんの協力を得て授業を企画した。 生徒は、クラスごとに担任教諭から体と心の成長の時期を示す思春期について説明を受けた上で、学校や教室内で性的な言葉が聞こえることの是非を話し合った。「面白い」「大人に近づいている」などの肯定意見が上がった一方で、「
-
教員試験2カ月前倒し 24年度 静岡県内日程
公立小中高の教員採用試験前倒しを求める文部科学省の方針を受け、県教委と静岡、浜松両市教委は9日、2024年度に実施する1次試験を例年より約2カ月早めると発表した。 いずれもこれまでは7月に1次試験を行ってきたが、25年度採用となる教員の1次試験は県教委、浜松市教委が5月11、12日、静岡市教委が同11~13日に設定した。県教委は2次試験を6月29、30日、合格発表を8月9日とした。両市教委は2次試験以降の日程を現在検討中という。 教員採用試験の早期化は民間企業に対抗して優れた人材を確保し、教員不足などの課題解消を図る目的がある。文科省は、24年度は6月16日を目安にできるだけ前倒しで試験
-
焼津の小学校でインフル学級閉鎖
静岡県は9日、焼津市の小学校1校でインフルエンザに感染したとみられる患者11人が確認され、学級閉鎖を行ったと発表した。
-
校歌♪河川敷に響く 伊豆中央高1年生 恒例行事
伊豆の国市の伊豆中央高1年生約160人が9日、校歌の練習を同高付近の河川敷で行った。毎年恒例の行事で、川に向かって大きな声が響いた。 生徒は6月上旬から、クラスごとに分かれて練習に励み、この日は全員が集まった。上級生の応援団から指導を受けつつ、生徒手帳で歌詞を見ながら全力で歌った。最後には歌詞を見ずに3番まで通した。 高木奏枝さん(15)は「練習を重ねるにつれて歌詞をちゃんと覚えることができた。校歌に誇りを持てるようになった」と話した。
-
藤枝市・静岡県内6大学共同講座 テーマは「ポストコロナの地域の未来」
藤枝市と静岡県内6大学でつくる「市大学ネットワーク会議」の本年度第1回会合がこのほど、市産学官連携推進センターで開かれた。今後の進路を考える高校生と大学生を対象に、多くの気付きを与える共同講座の共通テーマなどについて話し合った。 静岡産業大と静岡大、常葉大、静岡福祉大、県立大、静岡理工科大の各担当者が参加した。6大学連携共同講座「しずおか中部“未来学”」の本年度テーマは、新型コロナウイルス禍の影響で社会環境の変化や技術革新を踏まえ、今後の地域の在り方を考える「ポストコロナの地域の未来」に決定。高校生と大学生が共に学ぶフィールドワークは昨年度、試行的に実施し、参加者の
-
チャットGPT 授業にどう生かす? 先生も勉強 御殿場西高で研修
御殿場市の御殿場西高はこのほど、対話型の人工知能(AI)「チャットGPT」を活用した授業力向上研修を同校で開いた。国語と英語、数学の3科目で公開授業を行い、同校の教員がAIの授業への取り入れ方、機能、教員側の工夫などについて意見交換した。 同校では全国でも先駆的に、学校としてチャットGPTの教育分野への活用について研修を重ねている。数学の「不等式の証明」の公開授業では、担当教員が「教科書に載っている証明とは別の、図形を用いた証明を考えること」と課題を提示。生徒たちは「図形の性質を用いて証明して」「高校生でも分かる説明」などとチャットGPTに指示を出し、返答を参考にしながら証明をまとめた。
-
海外学生と看護の役割探る 静岡県立大で国際協働授業 静岡市
静岡市駿河区の静岡県立大は6日、交流協定を締結しているタイのコンケン大、米国のオレゴン健康科学大と連携し、各地をオンラインでつないだ国際協働授業を実施した。3大学の看護学生が、県立大看護学部の竹熊カツマタ麻子教授(国際看護学)の講義を受け、世界的な課題を共有しながら看護の役割を考えた。 同授業は5月にコンケン大の4年生が交換留学生として県立大を2週間訪れたことがきっかけになった。再び顔を合わせる機会をつくろうと教員間で調整し、オレゴン健康科学大も招いてオンライン授業を企画。県立大国際看護学領域講師の根岸まゆみさんらがコーディネーターを務めた。 県立大の2年生約120人のほか、交換留学に参
-
ラジオ体操、熱支える”焼津方式“15年 地元小学生をリーダー役に
焼津市ラジオ体操連盟が展開する市内全13小学校の6年生を対象に正しいラジオ体操を教える講習会が本年度で15年目を迎えた。最上級生をラジオ体操の地域リーダーとして育成することで、体操の普及につなげる狙いで静岡県内でも珍しい取り組み。親子二世代にわたり受講生という事例も現れ始め、“焼津方式”でラジオ体操の熱を下支えしている。 講習会の初開催は1996年。市内4小学校で実施し、460人が受講した。99年には合併前の旧焼津市内全小学校で実施。2009年からは合併した旧大井川町地区の3校を加え、現在のスタイルになった。 連盟の指導士が学校に赴き、授業時間を使って、ラジオ体操
-
いじめ調査報告書 湖西市教委が公表
湖西市教育委員会は8日、2019年に市立中で発生したいじめの重大事態を巡り、第三者調査委員会が5月11日に市教委と市に提出した調査報告書を、市のウェブサイトで公表した。同報告書では、部活動内で無視によるいじめがあったと認定した上で、いじめとして取り扱わなかった当時の学校や市教委の対応を不適切だと指摘した。 報告書は全27ページで、5月11日に報道機関に公開したものと同じ内容。市教委などに提出した報告書原本のうち、評価の前提となった経緯に関する約6ページ分は非公開とした。市教委学校教育課は非公表部分について「個人情報や細かな記載を含むため、調査委の委員が非公表を判断した」と説明した。
-
中学制服 在り方議論へ 浜松市教委
浜松市教育委員会は市立中学校の学校制服の在り方に関する検討委員会を7月に設置する。生徒や保護者などにアンケートを行い、来年3月まで会合を4回開いて最終意見をまとめる予定。5月補正予算案の一般会計に26万円を計上した。 委員は市教委の担当部課長や校長で構成し、学識経験者や保護者、市民グループ関係者らを交えて議論する方針。学校制服をめぐっては、多様な性自認への対応や統一化によるリユースの促進を求めて、今年1月に市民グループが市教委へ要望書を提出していた。 中野祐介市長は予算発表会見で「今の時代、制服は機能性や多様性が求められると思う。選択肢を増やすため生徒の思いをくみながら検討したい」と話した。
-
初島の自然に園児興奮 熱海市教委 郷土愛を育む体験保育
熱海市内の公立幼稚園、保育園、認定こども園の年長児がこのほど、郷土の自然や歴史などに触れる体験保育の一環で離島の初島を散策した。普段は海の向こうに見える島に降り立った園児は、初めて見る景色や植物などに興奮しながら島の魅力を満喫した。 5月26日と6月6日の2回に分けて4園の園児計約60人が参加した。6日は多賀幼稚園と和田木保育園の園児が初島灯台や初島公園、初島漁協などを回った。初島灯台では地上16メートルの高さに少しおびえながらも、自分たちが通う園の方角に向かって歓声を上げた。島に吹き付ける強い潮風に耐えられるヤマモガシ科の植物「キング・プロテア」を観察したり、初島保育園の園児と交流したりも
-
学校の魅力 学生目線で発信 広報大使に12人 常葉大、短期大学部
常葉大と同大短期大学部は7日、学生による大学の広報チーム「トコハ広報大使」を初めて結成し、12人を1期生に任命した。学校生活の様子をSNS(交流サイト)で発信したり、PRイベントの企画を考えたりする活動を通じ、同大の魅力を高校生や地元住民に伝えていく。 学生目線で学校の特徴や受験生の求める情報を発信するため、同大が学生を対象に初めて募集した。学生は定期的に会合を行い、オープンキャンパスや学園祭に合わせたイベントを考えたり、ゼミ活動や学食の様子をSNSに載せたりしていく。同チーム公式のバーチャルユーチューバー(Vチューバー)も考案済みで、大学のPRに活用するという。 静岡市駿河区の常葉大
-
工事見学 重機に興味津々 安倍川広場で合同授業 静岡市・田町小と駒形小
静岡市葵区の田町小と駒形小は7日、合同授業を行った。1年生約90人が昨年の台風15号で被災した安倍川河川敷のスポーツ広場の復旧工事現場を訪ね、事業の概要を聞いたり、重機の機能について学んだりした。 市から工事を請け負う理研グリーンの担当者が「安倍川に流されて、グラウンドが砂利だらけででこぼこになった。さまざまな重機を使って元の姿に戻している」と紹介した。ショベルカーなど5種類の重機で土を掘り、地面を平らにする作業を実演した。児童は一斉に立ち上がり、歓声を上げて見守った。重機に近づける時間になると、児童はタイヤの厚みを触ったり、運転席の高さを実感したりと興味津々。関係者に質問するなどして、機
-
⚾東海大静岡に女子野球部 2024年4月創設 静岡県内2校目
東海大静岡は2024年4月に、大学として県内2校目となる女子硬式野球部を創設する。現在13校ある全日本大学女子硬式野球連盟へ加盟し、大学女子野球選手権への出場や、中学から社会人までのチームで編成する地域別のリーグ戦への参戦を目指す。6日、関係者が静岡市内で会見を開き、経緯や活動方針などを説明した。 女子野球は裾野の拡大が進む一方で、大学以上の受け皿が少ないのが現状。21年に創部した東海大翔洋高女子硬式野球部の部員からも進学後に継続したいと要望があったことから、創設の構想が進んだ。内田晴久静岡キャンパス長は「女性が活躍する場がスポーツの分野でも広がってほしい。野球をやりたい学生が静岡で頑張る
-
体育会人材と企業マッチング 浜松開誠館高野球部出身の橋本さん、アプリで「就職と採用手助け」
スポーツに励んだ人の第二の人生をサポートしたい-。浜松開誠館高野球部出身の橋本陽介さん(24)が代表を務めるリクルーティングアプリ運営「TGS」(東京都)がこのほど、体育会人材の就職活動と、企業の採用活動を結び付けるアプリ「スポキャリ」をリリースした。 スポキャリは求職者から企業へのアプローチに加え、企業から求職者をスカウトできる機能が特徴。届いたオファーを承認すると直接、メッセージのやりとりが可能になる。求職者の対象は高校・大学・社会人のいずれかでスポーツに取り組んだ人で、マネジャー経験者も利用できる。 橋本さんはスポーツ(野球)推薦で関東の大学に進学したが、けがなどが重なり中退。そ
-
湖西市立中いじめ問題 市教育長、元生徒両親に謝罪「対応不適切」
湖西市立中で2019年に起きたいじめの重大事態を巡り、市教委が設置した第三者調査委員会が当時の学校や市教委の対応が不適切だったとする報告書をまとめたことを受け、渡辺宜宏教育長ら市教委幹部3人が6日、調査を申し立てた被害者の元生徒の両親と対面して謝罪した。渡辺教育長は「寄り添った対応ができず申し訳ありませんでした」と頭を下げた。 報道機関に公開した場で謝罪した。渡辺教育長は再発防止策として、市教委内に常設の第三者委員会を設置することと、法解釈を学ぶ教職員研修の実施、各学校のいじめ対策組織の見直しを行うと説明した。 一方、元生徒の両親は市教委内での第三者委設置に反対する所見を提出している。母
-
起立性調節障害の不登校 理解と居場所づくりを【記者コラム 黒潮】
「起立性調節障害(OD)」は自律神経系の異常で脳に血流がうまく流れず、立ちくらみや頭痛を起こす疾患だ。発症は小学校高学年から高校生までが多く、不登校の子の3~4割とされる。朝起きられず、授業時間帯と生活サイクルが合致しないためだ。こうした子の居場所がない現状を課題として示したい。 静岡市内の女子中学生は数年前、ODで不登校になった。家族が無理に起こしたりしなければ午前11時ごろに目が覚め、布団の中で一定時間を過ごした後、起床する。両親は当初「一時的な症状」と受け止め、学校に相談して午後に登校させた。しかし、同級生の視線が気になったり、「ようやく来た」という言葉掛けを受けたりして、学校に行け
-
SPAC「おやこ小学校」開講 駄菓子売買 児童が算数学ぶ
静岡県舞台芸術センター(SPAC)はこのほど、小学生の親子を対象としたアートプロジェクト「すぱっくおやこ小学校」を、静岡市駿河区の静岡芸術劇場で開講した。37組が3日間の日程で、SPAC俳優や地域で活躍する専門家の授業を受ける。 初日は、駄菓子屋Peco(同区)の増井由美子さん(59)が算数を指導。参加者はお金に見立てたおはじきを使い、駄菓子の仕入れや販売価格の設定、売り上げの計算などを学んだ。吉田真歩さん(6)=同区=は「駄菓子を売るのが楽しかった」と満足げ。母真季子さん(41)は「楽しみながら数を学ぶことができた」と話した。 同プロジェクトは親子で文化芸術に触れる機会を増やしてもらお
-
焼津の小学校 インフル学年閉鎖
静岡県は6日、焼津市の小学校でインフルエンザに感染したとみられる患者27人が確認され、学年閉鎖したと発表した。
-
金メダル記念 石碑お披露目 卓球・伊藤選手と祖父健一さん 母校磐田北小訪問も
東京五輪卓球混合ダブルス金メダリストの伊藤美誠選手(22)=スターツ、磐田市出身=が5日、同市で祖父健一さん(79)が建立した記念石碑の除幕式に臨んだ。伊藤選手は「人生は夢を実現する為にある-」との碑文を眺め、「金メダルと石碑建立という、自分と祖父2人の目標を達成できてうれしい」と喜びをかみしめた。 伊藤選手は同市出身の水谷隼さん(33)とのペアで日本初の快挙を果たした。2016年リオデジャネイロ五輪の団体銅メダルに合わせ石を用意していたという健一さんは、5年越しの悲願に「東京で金メダルになった。待っていて良かった」と感慨深げに語った。 伊藤選手は同日、母校の北小も訪れ、全校児童780人
-
静大の最新衛星 いつ打ち上げ? JAXA失敗、学生研究に波及 募る懸念も「準備期間増えた」
宇宙航空研究開発機構(JAXA)のロケットの打ち上げ失敗など日本の宇宙開発計画の遅れが、静岡大の超小型人工衛星開発にも影響を及ぼしている。国家レベルではなくとも開発に参入でき、革新的な実証実験を宇宙空間で行うことができるのが超小型衛星の強み。だが、ロケットの打ち上げ自体が減れば、実験機会は減少する。静大生らは限られた学生生活の時間の中で貴重な研究機会が減ることに悔しさを募らせつつ、「準備期間が増えた」と切り替え、前を向く。 静大工学部は2021年1月に、6機目の超小型衛星「STARS―X(スターズエックス)」の開発を発表した。JAXAのロケットで衛星を打ち上げて、宇宙空間を浮遊する宇宙ごみ
-
奨学金利用医師671人 静岡県内勤務、最多更新
静岡県はこのほど、医師確保を目的とした奨学金制度「医学修学研修資金」を利用して、県内の病院で勤務する医師が4月1日時点で671人に上ったと発表した。前年同時期と比べて44人増え、過去最多を更新した。 返還免除期間が終了した後も県内で勤務を継続している医師は36人増の201人。県内に定着した医師の割合(定着率)は73・6%で、直近1年間で期間が満了した医師に限ると定着率は85・1%に達した。 医学修学研修資金は、医学生や大学院生に月額20万円を貸与し、卒業後に貸与期間の1・5倍に相当する期間を県の指定医療機関で勤務すると、奨学金の返還が免除される。貸与金額は6年間の場合1440万円。県は2
-
ふじのくに国際高 校章デザイン募る 2024年4月に開校予定
2024年4月に開校予定で、静岡県立高初の国際バカロレア認定校を目指す県立ふじのくに国際高(島田市金谷)について、県教委は校章デザインを募集している。締め切りは30日。 校章案は縦5センチ、横5センチとし、カラーでも、モノクロでも可。所定の応募用紙にデザインのイメージや理由、応募者の連絡先を記入する。1人何点でも応募できる。案が採用された応募者には10月ごろに連絡し、記念品を贈る。 応募は郵送かメールで、同校開校準備委員会に送る。応募用紙や募集要項は同校特設サイトに掲載している。問い合わせは同委員会事務局<電0547(45)4155>へ。
-
菊川・小笠高 24年春から新制服 学校祭で披露
菊川市の小笠高で3日、学校祭が開かれ、24年4月から新しくなる制服が披露された。現在の制服は性別により基調色が異なっているため、新制服ではスラックスもスカートも紺色をベースとし、従来の女子制服の特徴だった赤を共通のアクセント色とした。 校内で1年半前から検討を重ねてきた。市内の中学生を対象にアンケートを行ったほか、市役所に展示して市民から意見を募り、現在の女子の赤いスカートのイメージを継承するデザインに決まった。 学校指定はジャケット、スカート、スラックス、リボン、ネクタイ。経済面も考慮し、セーターは指定から外した。制服検討委員会の大原尚喜教諭(50)は「指定を減らし、生徒がシャツの色を
-
建具職人お手製鉛筆立て 青島さん(静岡)寄贈 千代田小1年生に
静岡市葵区の建具職人青島清一さん(90)が5日、同区の千代田小1年の児童116人に、木製の鉛筆立てを贈った。 同校1年の代表学級を訪れ「みんなで仲良く、一生懸命勉強してね」とあいさつした後、一人一人に鉛筆立てを手渡した。手触りがよく温かみのある木製品で、1日に約10個ずつ製作してきたという。石垣昂太郎君(6)は「家に持って帰って宝物にします」とうれしそうにお礼を述べた。 青島さんは数年前から同校の1年生に鉛筆立てをプレゼントしていて、千代田東小、東豊田小、番町小の1年生にも寄贈する予定。
-
茶テーマに研究 伊藤園が支援 静岡県立大大学院
静岡県立大大学院薬学研究院は本年度、伊藤園(東京都)からの寄付講座「茶健康科学講座」を開設した。教員が茶をテーマにした臨床研究に3年間取り組み、健康効果に対する新たな科学的根拠の発見を目指す。 山田浩特任教授(66)と公募する特任助教の2人体制で研究に臨む。同社の研究員を含め、全国の研究者との連携も予定している。研究の推進により、健康増進だけでなく茶業界の活性化につなげる。 5日に同社の生産本部の白井実副本部長と中央研究所の衣笠仁所長が静岡市駿河区の同大に尾池和夫学長を訪ね、今後の方針などを話し合った。尾池学長は「茶は体に良いから人々は昔から飲んでいる。研究を頑張ってほしい」と期待。山田
-
静岡県公立高PTA連 退任者に感謝状 静岡で総会、研修会
静岡県公立高校PTA連合会(三輪高太郎会長)はこのほど、総会と研修会を静岡市駿河区で開いた。役員や会員ら約250人が出席し、2023年度の事業計画などを承認した。 三輪会長は「今の高校生は部屋や布団に入ってからも友達や世界とつながれる環境にある。ただ、コロナの制限がなくなってくるので勉強や部活、学校行事などリアルの充実した生活をしてもらえたらと感じている」とあいさつした。退任したPTA会長や校長理事ら104人の表彰もあり、三輪会長が壇上で代表者2人に感謝状を手渡した。 一般財団法人県高校安全振興会と共催で実施した研修会は、管理栄養士で食生活コンサルタント浅野まみこさんが大人の食育をテーマ
-
児童のデザイン大漁旗に 静岡・清水区と長崎・五島列島に新たな絆
長崎・五島列島の団体が全国に公募していた「大漁旗デザインコンクール」で、静岡市清水区の小学生2人の作品が全国から集まった494点の中から優秀作品13点に選ばれた。作品は縦1メートル、横1・5メートルの大漁旗になり、5月上旬に長崎県新上五島町で行われた島おこしイベント会場で展示された。 入賞したのは市立清水辻小6年の多田渚紗さん(11)=同区辻3丁目=と市立清水岡小4年の深沢璃途君(9)=同区月見町=。5年生の時に長崎市から転校した多田さんは、学校の昇降口でコンクールの募集ポスターを見て「好きな長崎を皆に知ってほしい」と応募。カジキやクルマエビのほか、駿河湾産のサクラエビも描いた。深沢君は五
-
高校生ドローン隊に被災エリア空撮任務 掛川で土砂災害対応訓練
掛川市は4日、水防訓練と土砂災害避難訓練を市内各地で実施した。梅雨前線と台風2号による記録的な大雨の爪痕が残る中、大勢の市民が参加して避難経路の確認などに取り組んだ。 同市倉真地区を重点地区として行った土砂災害避難訓練では、市民が講習会やワークショップを通して災害発生時の対応を学んだ。被災エリアの空撮が任務の「高校生ドローン防災航空隊」による訓練飛行も行った。隊員の掛川工高3年角皆海斗さん(17)は「いつ招集があっても出動できるよう準備している。隊員になって防災意識が高まった」と話した。 市によると、判明している市内の被害は道路や田畑を中心に崩土34件、冠水10件など。久保田崇市長は、被
-
ソーラン節力強く 浜松湖北高佐久間分校文化祭 花粉症の展示も
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校は4日、文化祭「佐高祭」を開いた。生徒や教師の有志がソーラン節を披露したほか、学業の成果などを発表した。 ソーラン節は、1~3年生と教員計34人が出演し、「南中ソーラン」と「どっこいしょ」を体育館で披露した。法被に身を包んだ出演者は、息の合った力強いソーラン節で会場を盛り上げた。アンコールでは「どっこいしょ」をもう一度踊り、観客側に向かうサプライズ演出も仕掛けた。来場した地域住民や保護者ら約120人は、出演者の巧みなパフォーマンスに大きな拍手を贈った。 校内では、生徒の実験成果や美術作品などを展示した。学校周辺の花粉の状況をまとめたブースでは、ス
-
相次ぐ教員採用早期化 企業に対抗へ学生囲い込み 静岡県例年通り
文部科学省が2024年度の教員採用試験を1カ月前倒しする方針を固める中、深刻な教員のなり手不足を解消しようと、一足早く23年度から試験の前倒しに乗り出す教育委員会が相次いでいる。採用活動早期化で「青田買い」も横行する民間企業に対抗し、学生を囲い込もうという狙いだ。ただ「教員の長時間労働が変わらない限り、不人気は解消されない」と根本解決を願う声はやまない。 「意欲のある3年生を確保したい」。他の自治体に先駆け、試験時期を早めると1月に公表した東京都教委の布施竜一選考課長は強調する。大学4年が7月に受ける1次試験のうち、法律や歴史など基礎知識を問うテストは3年でも受験できるように改めた。 過去
-
原因探しやめて、回復へ【思春期の心 支える力 進学、進級を経て①】
ゴールデンウイークが終わってから6月にかけて、不登校の相談が増えていきます。学校に行けなくなると、子どもも親も「どうして行けなくなったのか」と考えます。友達とトラブルになったとか勉強が難しくなったとか、さまざまな「原因らしきもの」を考えますが、そのほとんどが「きっかけ」であって「原因」ではないため、回復への糸口が見つかりません。そのうちに「学校に行けない自分は駄目人間ではないのか」と考えたりして苦しくなってしまいます。 カウンセリングで私は「不登校は大半が原因不明です。だから原因探しをやめて、どうすれば回復できるかを考えましょう」と、回復への道筋を一緒に考えていきます。子どもたちには「この
-
働く楽しさ、内容紹介 磐田南高定時制で地元企業説明会
磐田市見付の磐田南高定時制はこのほど、地元企業の説明会を同校で開いた。市内に本社や営業所がある9社の担当者が3、4年約40人に地元で働く楽しさや仕事内容などを紹介した。 若者の転出抑制と企業の人材確保を目的に初めて開催した。福祉、輸送、製造などの各企業は、資料を使って事業内容や仕事のやりがいを説明。学生らは真剣な表情で耳を傾け、担当者に積極的に質問する姿も見られた。 参加した4年のカド・ローレンスさん(20)は「就職活動を進めていく上でどのような点がポイントになるのかを学ぶことができて勉強になった」と話した。
-
紙面授業・理科 月面着陸計画を身近に(常葉大常葉中・高 篠﨑絢先生)
アポロ計画から半世紀以上がたち、人類は再び月面着陸を計画しています。アメリカ航空宇宙局(NASA)の国際共同プロジェクト、アルテミス計画です。 この計画は月と地球を往復し、人や物資を運んで施設を造ることや、月を足がかりとし、さらに遠くの天体探査を行うことを目的としています。そのために、最も強靱[きょうじん]な推進力をもつロケットが開発されました。スペース・ローンチ・システム(SLS)です。過去のロケット開発から改良とテストを繰り返し、10年以上をかけ知恵と技術を結集しました。 SLSのメインエンジンの燃料は液体酸素と液体水素です。地球上には酸素があるので、車や飛行機は燃料を燃やして推進力
-
社会を自分事で捉える(伊藤大介教諭・静岡聖光学院中・高)
高校生の担任になると、生徒の進路に関する面談が増えてきます。特に高校3年生の場合、大学受験のために小論文対策や面接対策として新聞記事を活用するように勧めることが多いです。生徒が主体的に新聞記事を活用できるように、筆者は高校2年生のクラスのHRで本紙のワークシートに取り組ませ、一人一人に赤ペンで解答のポイントを書き込み返却する機会を設けました。 また生徒が高校3年生になった時には、校舎の掲示板に統一地方選挙の記事を貼り付け、社会に目を向けさせる環境整備も進めました。記事を気軽に見て、時には読み込み、自身の言葉で表現する機会を増やしていくこと。生徒が社会の出来事を自分事として捉え、進路選択に生
-
インフル流行長期化 静岡県内 学級閉鎖相次ぐ
季節性インフルエンザの流行が長期化している。通常なら終息している5月以降も、静岡県内の学校は学級閉鎖や学年閉鎖が相次ぐ。新型コロナウイルスの「5類」移行による感染対策の緩和やインフルエンザワクチン接種からの時間経過などが要因に挙がるほか、運動会で感染が広がったとする指摘もある。5月中旬にいったん流行値を下回ったものの再び上昇する、異例の状態が続く。 昨年9月が起点となる今季の学校関連の閉鎖施設は178カ所。5月以降の30カ所はほとんどが小中学校で、高校や未就学児施設は少ない。 31日は浜松市北区の小学校で二つの学年の7学級209人のうち80人が感染し、学年閉鎖になった。市教委によると、こ
-
入所外の児童に暴言や暴力 放課後クラブの男性支援員を懲戒解雇 小山町
小山町の各小学校区の放課後児童クラブを運営する町放課後児童健全育成会は2日、クラブに入所していない児童に対する暴言や暴力行為が認められたとして50代の男性支援員を懲戒解雇処分にしたと発表した。処分は5月29日付。 同会によると、男性支援員は同月27日午後2時過ぎ、児童クラブの子どもを学校のグラウンドで遊ばせる「外遊び」の際、クラブに入所していない児童たちがスマートフォンで自身を撮影したと思い込み、腹を立てた。複数の児童に対し声を荒らげて暴言を吐いたほか、1人の尻を2回蹴り、毛髪をつかんで頭をたたいたとみられる。 被害児童の保護者から抗議を受けた男性支援員が同会に報告した。児童がけがをした
-
未就園児集め歌やダンス 楽器店が静岡市駿河区で親子交流会
静岡市駿河区中田本町の静岡南幼稚園は1日、地域の未就園児を招いた交流会「親子ふれあいあそび」を同園で開いた。 0~3歳の子どもと保護者計約100人が参加した。楽器販売などを手がける「すみやグッディ」(同市葵区)の音楽教室講師が電子オルガンで童謡やアンパンマンの曲などを演奏。親子は音色に合わせて歌いながら、ダンスや手遊びを楽しんだ。 青島範明園長は「家の中だけでは遊び方が限られる。集団での交流を楽しんでほしい」と期待した。
-
来春の新教科書 選定で意見交換 静岡県教委審議会
静岡県教委は1日、教科用図書選定審議会を県庁で開き、小学校と特別支援学校・学級で来春から使用する新教科書の選定について委員が意見を交わした。6月中に教科書採択の参考になる報告書を取りまとめ、市町教委に通知する。 小中学校の校長、県や市の職員、学識経験者ら16人の委員が出席した。小学校教科書では、文部科学省の検定を通った11教科13種目の54点を調査した結果が担当者から報告された。 委員は教科書それぞれの特徴を聞いた上で、持続可能な開発目標(SDGs)と関連がある内容や、動画などのデジタルコンテンツが充実しているかを確認した。「将来的に増えていく教科書のデジタルコンテンツも含めて内容をしっ
-
いじめ解消 17%増 22年度 三島市教委早期対応
教育委員と行政がより良い学校の在り方を探る三島市総合教育会議が2日、三島市役所中央庁別館で開かれ、市教育委員会が2022年度に公立小中学校で起きたいじめを解消した割合が21年度に比べ17%増加したと明らかにした。 市教委によると、22年度のいじめの認知件数は21年度比で16件増えた。アンケート回数の増加や、児童生徒に配布したタブレット端末への相談フォーム導入などを通じて重大事案につながりかねないささいないじめも積極的に認知し、早期の対応を図った。教育委員からは「発見件数が増えるのは良いこと。本人だけでなく周囲からの報告も大事」と評価する声が上がった。 学校と地域の連携・協働を進める地域学校協
-
大雨で休校や休園 小中校や幼稚園など97施設 2日の静岡県内
大雨の影響により静岡県内では2日、公立小中高、特別支援学校、幼稚園・こども園のうち97校・園が休校、休園した。 県教委などによると、授業時間短縮の措置を取り、午前中のみで帰宅させる学校も多かったという。静岡市では休校、休園はなかったが、市立小中高122校のうち75校が通常よりも帰宅時間を早めた。
-
高校生平和大使「ビキニ事件語り継ぐ」 中野さん(静岡雙葉)抱負
世界平和や核兵器の廃絶を国内外で訴える高校生平和大使の静岡派遣委員会は1日、県内選考結果を発表した。第26代の平和大使に静岡雙葉高1年の中野愛子さん(15)=焼津市=を、長崎派遣代表に不二聖心女子学院高2年の渡辺楓花さん(16)=富士市=と清水東高2年の東井上遥華さん(17)=静岡市駿河区=を選んだ。3人は県庁で記者会見し、平和に対する思いや抱負を語った。 中野さんは地元の「第五福竜丸」が巻き込まれたビキニ事件に触れ、「焼津市民としても未来を担う世代としてもこの事件を語り継ぎ、核兵器廃絶を世界に訴える使命を感じた」と平和大使を志した理由を語った。被爆者の思いを後世に受け継ぐためにSNSの活
-
不祥事根絶へ臨時校長会 静岡市教委 法令順守の徹底指示
相次ぐ教員の不祥事を受けて、静岡市教育委員会は1日、同市葵区与一の市教育センターで綱紀粛正のための臨時校長会を開いた。市立小中高の校長120人が出席。関係者によると校長会は通常毎年4回定例で開かれるが、臨時の校長会は極めて異例という。 会議の冒頭、赤堀文宣教育長は「静岡市の教育、学校がピンチに立たされている。市民からの信頼は著しく低下している」と訓示。市教委幹部が、最近立て続けに発生した教員の不祥事2件について説明した。 市教委では5月、清水区の小学校に勤務する女性教諭が授業中に離席した児童に対して、粘着テープを使って太ももを椅子に固定するなどの不適切な指導があったことが発覚。また、直後
-
社会的養護の子 皆で支えて 富士宮の女性、支援企業募る
養子として育ち、昨年里親として登録した富士宮市の若林久恵さん(52)が、社会的養護の子の居場所となる施設や団体の支援をするため、クラウドファンディングで企業などに費用を募り始めた。 「TSUNAGUYO(つなぐよ)」プロジェクトと題した全国養子縁組団体協議会(代表理事・白井千晶静岡大教授)との連携活動。協力企業には年に1日、一つ以上の商品に専用のラベルを貼って販売してもらい、売り上げを福祉施設や団体などに寄付する。 若林さんは「社会的養護の世界は閉ざされがちで、子どもの課題が可視化されにくい。商品を通じてなら不特定多数の人に思いをはせてもらえる」と期待する。説明用のパンフレットの制作費や
-
教員の不祥事防止へ初の研修 「6類型」基に感情抑制 静岡県教委
静岡県教委は本年度、教員による暴言や体罰の防止を目的に、衝動的な感情をコントロールする方法を学ぶアンガーマネジメント研修を初めて実施する。独自にまとめた「6類型」を活用した効果的な教員研修を目指し、昨年度に相次いだ不祥事の対策に力を入れる。 静岡県教委によると、昨年度の教職員の懲戒処分は14人。そのうち逮捕されたのは10人に上り、近年では突出して多かった。県教委は危機感を強めていて「教職員への啓発や研修、不祥事を早期に把握する態勢の強化に取り組む」(池上重弘教育長)との構えだ。 県教委は昨年度、過去10年分以上にわたる懲戒処分の内容を分析し、不祥事を引き起こす際の原因や傾向として「6類型
-
最後の部員、感謝のお点前 文化祭代替 同級生や先生もてなす 24年閉校の島田・金谷高茶道部
島田市の金谷高の茶道部員4人が31日、校内に臨時の茶席をつくり、同級生や教員を薄茶でもてなした。同校は来年3月で57年の歴史に幕を閉じるため、本年度の在校生は3年生12人のみ。人数の関係で開催が見送られた文化祭の代替イベントとして、思い出を作ろうと企画した。 赤い毛せんを敷いた茶席で着物姿の部員が茶の飲み方や和菓子の食べ方など、裏千家の作法を伝えた。教員らは部員がたてた茶をゆっくりと味わった。茶道部は毎年、文化祭で茶席を設け、来場者をもてなす伝統がある。部長の深井乃亜さん(17)は「このような場を用意してもらい、うれしかった。部員全員で作法の自主練を重ねてきたので、お世話になった先生方や同
-
静岡県内小学6校で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は31日、小学校6校でインフルエンザに感染したとみられる患者計137人が確認され、学年閉鎖や学級閉鎖を行ったと発表した。患者数が100人を超えたのは3月8日の発表分以来。 市区町別の施設の患者数は次の通り。 伊東市の小学校8人、静岡市葵区の小学校11人、同区の小学校22人、磐田市の小学校6人、浜松市中区の小学校10人、同市北区の小学校80人。
-
映える食品ロス削減弁当 学校祭で販売へ 山本さん(掛川東高3)開発
掛川東高3年の山本珠月[みつき]さん(17)が、食べられるのに廃棄される「食品ロス」の削減に着眼した弁当を開発した。総合探求の授業で食材や栄養に関する学びを深め、女子高校生を主なターゲットに設定して交流サイト(SNS)で映える弁当に仕上げた。6月9、10日の学校祭で販売する。 地元の居酒屋「喜縁旬菜ZIKAN」(掛川市塩町)が協力した。弁当は、キャベツを練り込んだハンバーグや、ピーマンとトマトのキッシュなど。野菜はへたや芯、種まで丸ごと使った。2022年12月から店に通い、オーナーの落合達也さん(32)の助言を受けながらイメージを練り上げ、試作を繰り返してきた。 将来は食品開発の仕事に携
-
一糸乱れぬソーラン目指し 練習に汗 6月4日に披露 浜松湖北高佐久間分校
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校の生徒は、6月4日の同校の文化祭「佐高祭」でソーラン節を披露する。卒業生や地元住民の指導の下、生徒は一糸乱れぬ力強いパフォーマンスを目指し、真剣な姿勢で練習に励んでいる。 練習初日の29日は、1~3年生27人が参加した。文化祭で使用する曲「南中ソーラン」と「どっこいしょ」の振り付けを学んだ。同校OBの塩沢青空[せいら]さん(19)と片倉美咲さん(21)らが講師を担当し、振り付けの手順や鳴子の持ち方などを教えた。 生徒は、講師の手本を見て一生懸命に踊り、汗を流した。踊りを一通り終えた後、生徒同士で振り付け通りの動作ができているか確認し合っていた。3
-
児童に「うるせー」 静岡の不適切指導教諭、日常的に使用
静岡市清水区の小学校で教諭が低学年児童に対して太ももを椅子に粘着テープで固定する不適切な指導を行ったことをめぐり、静岡市教委は28日夜の保護者説明会の後、市役所清水庁舎で記者会見を開き、本野雄一郎教育局次長が「このような事態を招き申し訳ない。さらに調査を進め、事態を精査していく」と謝罪した。不適切な指導をした教諭への処分は今後検討するとした。 会見で、教諭が担任する学級内で「うるせー」などと荒い言葉を日常的に使用していたことも明らかにした。このほか、泣いている児童に対して「ピーピー泣くんじゃない」などと言い放つこともあったという。 市教委は「うるせーと言われ怖かった」と保護者に話す児童も
-
教諭「怖い思いさせた」 静岡・不適切指導で保護者説明会
静岡市清水区の小学校で教諭が低学年児童に対して太ももを椅子に粘着テープで固定する不適切な指導を行ったことについて静岡市教委は28日、同校で保護者説明会を開いた。校長が経緯を説明し、教諭と共に謝罪した。市教委によると、不適切な指導を行ったのは50代の女性教諭で、クラスの担任を外し、別業務に従事するという。 説明会は非公開。市教委によると、児童と同じ学級の保護者34人が参加し、学校側からは教諭と校長ら同校幹部、市教委の担当者らが出席した。教諭は「児童やクラスの子に怖い思いをさせた。本当に申し訳なかった」と謝罪したという。 保護者からは説明会開催の遅さを指摘する発言や、離席する児童への対応をど
-
給食を完全無償化 静岡県内4市町 子育て世帯の負担軽減
子育ての経済的な負担軽減の必要性の高まりを背景に、学校給食の無償化への関心が高まっている。静岡新聞社が県内全35市町の教育委員会に尋ねたところ、本年度当初の時点で小山町、御前崎市、西伊豆町が小中学校などで完全無償化していることが分かった。加えて4月に入り、河津町も国の地方創生臨時交付金を使って本年度の無償化を発表。同交付金を活用して無償化とする自治体が今後増える可能性もありそうだ。 他の自治体も動向を注視 県内他市町に先駆けて2019年度から完全無償化したのが小山町。子育て支援の充実、移住定住の促進、学校事務負担の軽減などが目的だった。本年度の対象は町内在住の3歳~中学3年生の計約167
-
「詰襟」の歴史 軍服が学生服をモデルに【近現代 学校制服考②】
詰襟の学生服は陸軍と海軍の軍服が起源となっており、生徒たちに軍服のような制服を着せるのはいかがなものか。そういう意見から詰襟の学生服が減少するようになったと考えている人はいるのではないか。 実際に、過去の教育現場では、そうした理由からブレザーへと変更していった事例が確認できる。しかし、これは史料に基づいて研究すると、正しい理由ではないことが判明する。今回は、詰襟の学生服が軍服をモデルにしたのではなく、軍服が学生服をモデルにしたという歴史を紹介したい。 日本の詰襟の学生服には、①上着の前面にボタンがなく、ホック掛けで留め、襟から前合わせ、裾回りへと蛇腹がつく型と、②上着の前面に5個ボタンを
-
入学時書類デジタル化で教員の事務530時間削減 三島市教委
三島市教育委員会は26日、市内の全21公立小中学校で保護者が入学時に学校へ提出する家庭環境調査票や問診票などを本年度からデジタル化したと発表した。市教委によると全国的にも珍しい取り組みという。市全域の合算で、教員の事務作業約530時間の削減と1万枚以上のペーパーレス化を実現したという。 昨年度までは、生徒の家族構成や連絡先、通学路などを記入する家庭環境調査票などの提出書類は6枚あり、全て手書きだった。提出された調査票のデータは教員が手入力していたという。本年度の新入生1750人が対象で、現場の教員からは「印刷、配布、回収、入力の作業がなくなり、業務改善につながった」と好評という。 市教委
-
紙おむつ持ち帰り 7月から取りやめ 沼津の保育施設
沼津市は7月1日から、市内の保育施設で0~2歳児クラスに在籍する子供を対象に、保護者による使用済み紙おむつの持ち帰りをやめる。衛生面や保護者の要望を受けて実施する。 対象は公立7施設と私立35施設。このうち、私立の14施設は既に持ち帰りをやめている。私立施設には、紙おむつの処分費用として市が児童1人当たり月300円を補助し、2023年度のみ、専用ごみ箱の購入費として最大3万円を支給する。保護者の負担はない。予算は770万円。 3~5歳児が通う市児童発達支援センターでも同様の対応を行う。
-
前向きな単語、言葉選び 新聞に学ぶ 富士宮・井之頭中生
富士宮市の井之頭中で26日、静岡新聞NIEコーディネーター矢沢和宏さんによる新聞を生かした対話講座が開かれ、生徒18人はプラス思考を体現する言葉選びの大切さを学んだ。 矢沢さんは感情表現や状況判断の根幹には言語があると説明し「頑張ろう」や「大丈夫」など前向きな言葉を多用することで活力が生まれると伝えた。米大リーグで活躍する大谷翔平選手が高校時代に目標を表に書き出し整理していた取り組みを例に挙げ、自己分析に対する言語化の有効性を説いた。 新聞記事の内容を簡潔に示した「見出し」や第1段落の構成にも触れ「適切な言葉選びは新聞から学べることが多い」と紹介した。 3年の岡村日向さん(14)は「疲
-
季節外れのインフル流行、コロナ予防で免疫力低下? 静岡県内で学級閉鎖も
季節性インフルエンザの流行が今年は5月になっても続いている。学校で集団感染が相次ぎ、学級閉鎖や休校となった例も。新型コロナウイルスの感染対策で2020年末以降インフルエンザがはやらなかったため、多くの人の免疫が低下したことが原因とみられる。専門家は「今年の冬には大流行する恐れがある」と警戒を呼びかける。 「こんなに感染者が出たのは初めてだ」。大分市の私立高校の担当者は驚きを隠さない。5月11~22日にかけ、全校生徒の約4分の1と教職員の計約500人がインフルエンザに感染した。体育祭の直後だった。 宮崎市の高校でも5月、体育祭の前後で約500人が感染したほか、東京都調布市の小学校でも約10
-
経済論以前に幸福論、支援対象はどの層? どうする少子化 国と地方ができることとは⑤しずしんニュースキュレーター 読者の意見【賛否万論】
深刻さを増す少子化問題には、子育てを終えた60代以上の関心も高いようです。こうした世代の「若者にもっと支援を」という意見は、当事者世代の訴えと同様に貴重で、興味深いです。前回に続き、キュレーターと読者の投稿を紹介します。 キュレーター 江口裕司さん(三島市) メーカーで米国勤務後、設計、製造、調達、翻訳、ISO、社内教育など多様な業務に携わり定年退職。現在、パートの傍ら大学再入学を目指し勉強中。64歳。 「未来の年表」(講談社現代新書)の著者、河合雅司氏は人口減と少子化による国の衰退リスクを「静かなる有事」と名付け、「未来の母親が既に減ってしまっている限り出生率が改善して
-
給食費の徴収と管理どうなっているの? 学校から行政へ移行進む【NEXT特捜隊】
「不登校の娘が学校に行きたいと言うのですが、担任の先生から『給食費の支払いが止まっているので給食を食べられません』と言われました」。小学4年の娘を持つ静岡市駿河区の40代女性から静岡新聞社「NEXT特捜隊」に声が寄せられた。女性いわく「給食費の制度やお金の流れがどうなっているのかよく分からない」とのことだ。 女性が言うように、支払った給食費がどのように使われているのかまで意識することは、あまりないかもしれない。 給食の経費は学校給食法で定められていて、保護者が負担するのは食材費のみ。人件費や施設管理費などは学校設置者の市町が負担している。 不登校や病気で長期間欠席が続く児童生徒は給食を
-
思い出の「たこ焼パパさん」 生徒集い恋愛相談も【龍城 韮山高150周年 今昔ものがたり⑤学校編】
30代から50代の韮山高出身者にとって、忘れられない「居場所」がある。かつて通学路沿いのスーパー横で営業していた、赤い屋根が目印のたこ焼き店「たこ焼パパさん」だ。 「パパさん」こと清野正孝さんが、妻の寿美子さんと開業したのは1988年。最初は下宿生が常連になり、その後部活帰りに集まれるスポットとして生徒に定着した。生徒との関係性について「多感でいろんなこと考える時期でしょ。友達にも親にも先生にも言えないことを相談できる、身近な大人だったのかな」と寿美子さんは振り返る。 独特なのは、部活ごとの「つけ帳」文化。先輩が後輩のために代金を預け、メッセージを添えて記帳した。ソフトクリームをコッペパ
-
チューバ奏者世界大会へ 清水南高の岩本さん26日渡米
静岡市清水区の清水南高芸術科音楽専攻3年岩本隼輝さん(17)が、米アリゾナ州立大で開かれる18歳以下のチューバ奏者の世界大会に出場するため26日に渡米する。レッスンのため1カ月に1回東京に通っている岩本さん。将来はチューバ奏者としてプロの楽団入りを目指していて「常に楽しく、自分らしい演奏を披露したい」と話す。 岩本さんが出場するのは今回50回目を数える「ITEC2023」のチューバ・ヤング・アーティスト・ソロ部門。昨年12月末に提出した課題曲「チューバのための組曲」1、3楽章の音源審査を突破し、14人のセミファイナリストに選ばれた。2回戦では14人がピアノ伴奏なしで「ソロチューバのためのミ
-
浜松の小中学校いじめ認知1.5倍 対応強化で大幅増 22年度、市教委報告
浜松市教育委員会は25日の定例会で、2022年度の小中学校のいじめ、不登校、問題行動の認知状況を報告した。いじめは積極的認知を強化した結果、21年度の1・5倍の大幅増となった。不登校、問題行動も増加した。 いじめ認知件数は小学校3860件(前年比1566件増)、中学校1023件(同87件増)の計4883件(同1653件増)だった。20年度の1864件から2年で2・6倍に増えた。市教委はいじめ防止対策推進法の定義「対象児童等が苦痛を感じるもの」に沿って事案を細かく拾い上げ、組織で対応する方針を強めていて、増加は「現場に浸透した表れ」とみている。23年度はさらにタブレット端末を使ったアンケート
-
落花生大きく育って 湖西の園児が種まき体験
JAとぴあ浜松女性部湖西地区支部は25日、湖西市入出のしらゆりこども園で落花生の種まき体験を行った。年中児40人が、女性部員らと落花生の種を育苗ポットに植えた。JAの協力を受けながら園の畑で育て、10月ごろに収穫体験も行う。 女性部員やJA職員ら約10人が園を訪れ、子どもたちは2粒ずつ種を受け取って育苗ポットに埋めた。こつをつかんだ園児は次々と作業を進め、約500個のポットに種を植えた。収穫した落花生は塩ゆでにしたり、乾燥させてバレンタインのチョコレートを作ったりして味わう予定。 子どもたちに農作物を育てる体験をしてもらおうと2008年度から続く取り組み。同女性部は毎年、前年度の役員が集
-
緑の少年団に新たな団員 浜松・天竜区で入団式
浜松市天竜区の横山小児童でつくる「龍山・竜川緑の少年団」(内山忠治団長)の入団式がこのほど、同区龍山町の龍山協働センターで行われた。新たに入団した3年生を関係者らが歓迎した。 入団式には新入団員3人と上級生、指導員、学校関係者らが出席。内山団長は「楽しく、先輩たちと活動していってほしい」とあいさつ。新入団員は「みんなと仲良くなりたい」「これからいろいろ楽しい体験をしたい」などと決意を語った。 式後には同区春野町の秋葉山本宮秋葉神社上社を参拝し、神社付近の林道で植樹活動を行った。 同団は、前身の「龍山緑の少年団」を引き継ぎ2014年に発足。本年度は3~6年生の団員12人が自然と地域に親し
-
歌舞伎の特徴、歴史知ろう 静岡・藁科中生 鑑賞教室前に
静岡県文化財団は24日、静岡市駿河区のグランシップで6月に開く歌舞伎鑑賞教室を前に、同教室を受講する藁科中(同市葵区)の生徒を対象にした事前レクチャーを同校で開いた。 国立劇場(東京都)で歌舞伎を制作する地頭薗大介さん(47)が講師を務め、歌舞伎の特徴や歴史を解説した。顔の血管や筋を強調した歌舞伎独特の化粧「隈取(くまどり)」の様子を役者に施す実際の映像とともに紹介したほか、国立劇場の舞台の構造についても説明した。 参加した1~3年生42人は雨の音やカエルの鳴き声をうちわや貝殻で表現する道具も体験。ビーズのついたうちわを振ったり、貝殻をこすり合わせたりして自然の音を再現した。 地頭薗さ
-
香る梅「いっぱい採れた!」 掛川中央幼保園を地元企業が招待
掛川市和光の認定こども園「掛川中央幼保園」の園児が24日、近隣を流れる初馬川の土手沿いで梅狩りを楽しんだ。梅を管理する鉄筋施工の粂田鉄筋工業所(同市上西郷)が招待した。 4歳児48人がポリ袋を手に、ほんのりと赤く色づいた梅をもぎ採った。袋いっぱいに実を集めて「こんなにたくさん採れた」「少し桃の香りがする」などとはしゃいだ。同社の社員も協力し、園児を抱き上げて高い枝に付いた実の収穫を助けた。 収穫した梅は園児が家庭に持ち帰るほか、各クラスでジャムやジュースに加工して味わう。
-
小学校教諭の不適切指導「再発防止徹底を」静岡市長
静岡市清水区の市立小学校で、教諭が授業中に離席した児童の太ももを粘着テープで椅子と固定する不適切な指導を行っていたことについて、難波喬司市長は24日の定例記者会見で、「学校の設置者である市の市長としても非常に残念」と述べた。 今後の対応として「当該校児童の心のケアを最優先とし、市内の全ての子どもたちが安心して学校生活を送れるよう、教育長に対して再発防止の徹底を求めた」と説明した。
-
児童の足 粘着テープで椅子に固定 静岡市の教諭が不適切指導 清水区の小学校
静岡市教育委員会は23日、同市清水区の小学校に勤務する教諭が授業中に離席した児童に対して、粘着テープを使って太ももを椅子に固定する不適切な指導を行ったと発表した。市役所静岡庁舎で記者会見を開いた市教委担当者は「体罰に該当する可能性が高い」との認識を示した。今後、詳細な調査を進め、教諭の処分を検討するとしている。 市教委によると、不適切な指導があったのは4月下旬。教諭は低学年クラスの担任で、授業中に離席する児童を口頭で注意したが、離席を止めなかったため、布製の粘着テープで児童の両足の太ももを椅子の座面ごと1周巻いて固定した。数分後に児童が再度立ち上がった際に粘着テープは剥がれた。児童にけがは
-
深海お掃除ロボ開発 生物の特性組み合わせた機能 小中学生と沼津高専
静岡県内の小中学生が沼津高専(沼津市)のサポートを受け、さまざまな深海生物の特性を組み合わせたキメラ型の深海お掃除ロボットを開発した。海洋プラスチックなどが社会問題となっている中、関係者の間で話題になっている。 手がけたのは、深海の専門知識を身に付ける「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクト」(日本財団主催)に参加した土屋友梨花さん(静岡清水二中1年)、藤島汐希さん(沼津門池小6)と、姉の藤島妃那さん(沼津門池中2)。昨夏、深海探査に取り組む沼津高専の学生から、生物の特性をものづくりに生かす「バイオミメティクス」の手法を教わり、深海で海洋ごみを回収するロボット制作に着手した。 3人は、移
-
初島振興、レモンでバズって! 国産発祥PR 熱海高生と富士急グループがアイデア交換
「国産レモン発祥の地・熱海」をPRし、地域活性化に取り組んでいる熱海高の生徒と富士急グループがこのほど、熱海市初島で計画しているレモンを活用した振興策について意見を交わした。同グループは生徒の意見を参考にしながら、今夏までにレモンをイメージしたフォトスポットを設置し、カフェメニューなどを販売したいとしている。 「初島レモン島計画」と銘打ち、富士急行企画部の担当者が作製したフォトスポット案や、初島の複合リゾート施設「PICA初島」の支配人が提示したカフェメニューの案を基に意見を交わした。初島航路を運航する富士急マリンリゾートの担当者が生徒に企画の意図などを説明した。 フォトスポットは、誰
-
バドミントンとバレー 新たにクラブ支部予選 静岡県中学総体 部活動地域移行措置で
23年度の静岡県中学総合体育大会で地域スポーツクラブの参加が認められることに伴い、男女バドミントンと男子バレーボールの2競技で、新たにクラブ支部予選を行うことが23日までに、静岡県中体連への取材で分かった。クラブ支部予選の優勝チームは県大会に出場できる。 男女バドミントンは男子4、女子8チームがエントリーした。男女ともクラブ支部予選は27日に静岡市内で実施する予定。バレーボールは5チームがエントリーした男子のみ、6月下旬に藤枝市で予選を開催する見通し。女子バレーボール、軟式野球、ソフトボールは申し込みが1チームだったため従来の支部予選に参加するという。 チーム競技のクラブ支部予選は5競技
-
⚽JKの発想でJ2清水応援! 静岡女子高生がグッズ考案 企画力、発表力養う
静岡女子高(静岡市駿河区)はこのほど、サッカーJ2清水エスパルスと連携した応援グッズ開発に向け、生徒が考えた商品案を発表する授業を同校で行った。普通科キャリア形成コースの1~3年生32人が女子高校生ならではのアイデアをチーム関係者に披露した。 企画力や発表力を養う職業教育プログラムの一環で実施した。生徒は4月中旬から、エスパルスの協力を得て約1カ月で企画を練り上げた。8チームに分かれた発表では、同校の制服をデザインに取り入れたマフラータオルなど独自の商品案を説明した。3年の鈴木絢女さん(17)は「仲間と考えを出し合い、個性を組み合わせた発表ができた」と胸を張った。 優秀な商品案はエスパル
-
「給食大臣」選挙で選ぼう!政策聞き投票 磐田東部小で主権者教育
磐田市東貝塚の東部小で24日、小学生向け主権者教育「給食大臣を選ぼう」が行われた。架空の「給食大臣」立候補者が、食べ残しを減らすための解決策などを説明。演説を聞いた6年生約130人が有権者となって模擬投票し、選挙の意義や仕組みを学んだ。 市明るい選挙推進協議会の委員3人が立候補者役を務め「給食をみんなが好きな献立にする」「もったいない精神を広める」といった〝政策〟を述べて自分への投票を訴えた。それぞれの候補者を支持する児童による応援演説も行われた。 その後、児童らは市選挙管理委員会事務局職員の指導を受け、実際の選挙と同じ投票箱や記入台などを使って模擬投票を行った。川島彩華さん(11)は「
-
生徒に「命」の大切さ訴え 島田工高 ゴルゴ松本さんが授業
静岡県教職員互助組合は22日、お笑い芸人のゴルゴ松本さんを招いた教育講演会「出張!ゴルゴ塾命の授業」を島田市の島田工業高で開いた。松本さんが漢字や熟語の意味や成り立ち、込められた思いを紹介し、全校生徒約600人に命の大切さを訴えた。 松本さんは人生や夢、若者の恋愛、ロシアのウクライナ侵攻など多彩なテーマを取り上げた。ホワイトボードに「命」や「難」といった漢字を書きながら、言葉の持つ意味を解説。「失敗してもいい。積極的にチャレンジしてほしい。苦難や困難を乗り越えた先に『ありがとう』の言葉を周囲に伝えられたら、きっと未来の自分に戻ってくるはず」と呼びかけた。 生徒からの質問にも気さくに答え、
-
⚽ジュビロ磐田 鈴木海音選手ら、母校天竜中で講演 夢実現へ「考えて行動」
2024年パリ五輪を目指すサッカーU-22(22歳以下)日本代表でJリーグ2部(J2)ジュビロ磐田の鈴木海音選手(20)と同級生で世代別日本代表マネジャーの富山賢さん(20)=立正大3年=が22日、2人の母校の浜松市立天竜中でキャリア教育講演会を行った。鈴木選手は3年生約200人に向け、夢の実現について「考えて行動するのが大事。友達や家族のサポートに頼るのも大切」と呼びかけた。 鈴木選手は入団から2年間は磐田で出場機会に恵まれず、昨季栃木SCに育成型期限付き移籍した経緯に触れ「活躍できなければサッカー人生が厳しくなる。最後のチャンスという覚悟でやった」と明かした。現在は磐田に復帰して定位置
-
少子化、学区自由化の波 名門も自助努力必要龍城【龍城 韮山高150周年 今昔ものがたり②学校編】
志願倍率0・98倍―。 2023年度の入学者選抜試験で、韮山高普通科は募集定員240人に対して志願者数が236人となり、倍率が1倍を下回る「定員割れ」となった。 併願可能な理数科の志願者数が募集定員40人を大きく上回ったため、実際に入学した両科の生徒数は定員を確保した。だが、日本の社会が直面する少子化の影響は県内最古の名門校にも影を落とす。小川圭一校長は「普通科は充足しないのではないか、という雰囲気が昨冬からあった。教職員間に危機感はある」と口にする。 県内公立高校の通学区域は撤廃され、小学部や中学部を併設して一貫教育に乗り出す私立高校も増えている。選択肢は広がり、特に三島市や駿東郡
-
ポニーに乗って園庭ぐるり 浜松南区のこども園園児がふれあい体験
浜松市南区の平和こども園で22日、ポニーの乗馬体験会が開かれた。年長の園児約120人がポニーとの触れ合いを楽しんだ。 園児はポニー4頭に順番に乗せてもらい、約100メートルの園庭1周コースで乗馬の雰囲気を満喫した。カメラを向ける保護者に笑顔で手を振ったり、少し緊張した面持ちでくらを握りしめたりした。乗馬の後は走るポニーを見学したほか、体をなでてみる体験もした。 土屋陽菜ちゃん(5)は「楽しみにしていた。少し大きかったけど、かわいかった」と笑顔を浮かべた。 乗馬体験は25年ほど続く恒例行事。御前崎市のパロミノ・ポニークラブが協力した。
-
オペラ公演に向け稽古 焼津中央高合唱部 6月3、4日「仮面舞踏会」
焼津中央高(焼津市小土)合唱部は6月3、4の両日、恒例のオペラ公演を焼津文化会館(同市三ケ名)で実施する。演目はヴェルディ作曲の「仮面舞踏会」。生徒たちは大舞台で聴衆に感動を届けようと、演技や歌唱の表現力に磨きをかけている。20日は同校で初の通し稽古を行い、2週間後に迫った本番に向けて調整した。 公演は今回で49回目を迎える。29人の部員がキャストとして演じたり、演出や衣装といった裏方として舞台を支えたりしている。演目が決定したのは昨年8月ごろ。音楽や演技に秀でた部員が多いことから、高い表現力が求められる作品に挑戦することに決めた。 初の通し稽古で、キャストたちは本番用の衣装を身に着け
-
知られざる創設者・柏木忠俊 胸像制作し再び顕彰【龍城 韮山高150周年 今昔ものがたり①学校編】
戦国時代の武将北条早雲の居城があった龍城山の麓にある韮山高(伊豆の国市)は今年、創立150周年を迎えた。県内で最も歴史ある公立校の過去と現在をひもときながら、新たな未来像を探る。 ◇ 創立記念日の4月15日、創設者の柏木忠俊(1824~78年)の胸像が学校職員室前に設置された。同校150周年史の編さん副委員長を務める桜井祥行前校長(1980年卒)は「歴史に埋もれていた柏木先生の功績が、やっと伝わった」と感慨深げに見つめた。 桜井前校長が赴任した2016年当時、柏木の写真は校長室に1枚置かれているのみ。創設者を教員に尋ねても、挙がるのは幕末に韮山反射炉や東京・お台場を造成した先
-
単位制、特色や制度を説明 県立ふじのくに国際高校、島田に24年春開校へ
島田市の金谷高所在地に来春開校する静岡県立ふじのくに国際高の学校説明会が21日、同市の夢づくり会館で開かれた。中学3年生と保護者ら約550人が、県教委の担当者らから単位制の新高校の説明を受けた。 開校準備委員会が企画した。探求学習の推進など学校の特色をはじめ、登校時間や科目を自由に選べることや、制服がなく校則もシンプルな点などを紹介した。海外の大学の受験資格を得られる国際的な教育プログラム「国際バカロレア」の2026年度導入を目指していることも示した。 開校準備委員長の山田正訓金谷高校長は「多様性と自由を尊重する新しいタイプの学校。イメージを膨らませてほしい」とあいさつした。体験授業や個
-
発信源に当たる指導必要 チャットGPT、子どもの利用 狩野芳伸・静岡大准教授
膨大なデータを学習し、質問や依頼に対して人間が回答しているような文章などを提供するプログラム「チャットGPT」。対話型人工知能(AI)などとも呼ばれ、昨秋の公開以降、話題を集めている。学校教育などの面で何が期待でき、どのような課題があるのか。英語や日本語など人間の言語を、コンピューターを使って分析する「自然言語処理」が専門で、講義などでもチャットGPTを扱う静岡大情報学部の狩野芳伸准教授に聞いた。 ―チャットGPTの仕組みはどうなっているのか。 「私たち研究者はチャットGPTのようなプログラムのことを大規模言語モデルと呼ぶ。ある文章について単語を一つ隠し、その単語を当てられるようになる
-
元教員が環境整備、沼津で中学生軟式野球クラブ始動 部活地域移行
中学校部活動の指導を地域クラブに委ねる「地域移行」。国は少子化対策や教職員の負担減を目的に本年度からの3年間で休日部活動の地域移行達成を目標に掲げているが、指導者不足や場所の確保など課題は山積する。県内でも取り組みが始まる中、沼津市では元教員が受け皿として軟式野球クラブ「沼津フェニックス」を立ち上げ、4月から本格始動した。 市内18の中学校のうち、野球部があるのは14校。昨年はその半数が他校との合同チームだった。背景に部活動は軟式、クラブは硬式と、中学野球の二極化があった。3月末に中学校教員を定年退職し、クラブの代表兼監督を務める内村義則さん(61)は、学校単位で単独チームが組めるのは競技
-
4年ぶりミニロボ祭り 静岡市清水区 親子連れでにぎわう
静岡市清水区の清水マリンターミナルで20日、「第5回ミニロボ祭り」が開かれ、工作や理科好きの親子連れでにぎわった。同区の産業用ロボットメーカーアイエイアイなどでつくる一般社団法人が主催し、会場にミニロボを使ったさまざまな遊びのブースを用意して好評を得た。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で今回は4年ぶりの開催となった。ミニロボは子ども向けの組み立て式サッカーロボット。同区の市こどもクリエイティブタウンま・あ・るなどで販売している。合計20のブースが用意され、来場者はミニロボの操作や組み立てを楽しみながら体験した。 メインイベントの静岡市長杯ミニロボサッカー大会には、ボディーを軽量化するな
-
静岡県PTA連絡協議会 新会長に宮下さん
静岡県PTA連絡協議会は19日、本年度定期総会を静岡市葵区の県教育会館で開いた。県内各地区の代表者約50人が出席し、新会長の宮下修一さん(52)=同市立南中PTA=をはじめ新役員20人を選出した。 前会長で新たに顧問となった谷口明さん(40)=沼津市立今沢中PTA=は活動で育んだ人とのつながりを強調。「楽しむことを第一に活動してきた。県P連の仲間は大人になってできた友達」と目を潤ませた。 谷口さんから会長バッジを引き継いだ宮下さんは、PTA活動に疑問の声が上がる近年の状況を説明した。「こうした声を正面から受け止め、PTAの意義を確認・共有することが必要」とコミュニケーションの充実を目指す
-
ありったけの夢「海賊旗」に 漫画「ワンピース」題材 磐田中部小6年生、特別授業
漫画家尾田栄一郎さんの人気作「ONE PIECE(ワンピース)」を題材に将来の夢について考える特別授業「Meet the ONE PIECE47 ワンピースの時間」が19日、磐田市中泉の磐田中部小で開かれた。6年生約30人は、クラスの仲間と話し合いながら夢の〝かけら〟を探し、目標などを表した「海賊旗」を制作した。 同授業は小学生対象のキャリア教育の一環。ワンピースを連載中の「週刊少年ジャンプ」を発行する集英社などが、全47都道府県で順次開催している。静岡県は愛知、岐阜県に続き3例目。登場人物が夢を海賊旗に描いている原作にちなみ、子どもたちが自らの夢について考え、表現することを目的に行った。
-
幼小接続ツール開発へ 浜松市の教育推進協
浜松市幼児教育推進協議会は19日、市役所で会合を開き、幼稚園や保育園などと小学校との間で学びに関する情報を共有するツールとして、「幼小接続期の教育・保育実践の参考資料」を新たに開発する方針を確認した。幼稚園教諭や保育士、小学校教員、市職員らで作業グループを組み、2年以内の完成を目指す。 同じ学区内にある園と小学校とが互いに記入、閲覧できるデジタルソフト形式の資料を想定している。園側は日々の取り組みや身につけた能力を記入し、小学校はその経験を踏まえた生活科のカリキュラム設定などを記入して、目指すべき育成の姿についての共通理解を深める。教育の連続性を向上させることで、幼児教育の質や入学に当たっ
-
高校応援団フェス 6月静岡で開催 12校・団体の発表順決定
静岡市葵区で6月24、25の両日開かれる「第12回高校応援団フェスティバル」(実行委主催)の参加者説明会がこのほど、同区で開かれた。出場する12校・団体の関係者らが出席し、抽選で発表順を決めた。 高校の応援団やチアリーダーの練習の成果を発表する場をつくり、応援団同士の交流を促す目的で2012年に始まった。今年は県内の8校のほか、東京、山梨、富山、埼玉の1都3県から3校1団体が出場する。24日は正午から市役所静岡庁舎の御幸町側玄関前広場で7校が出演する。25日は午前10時20分から市民文化会館で熱のこもった応援を披露する。 25日の発表順は次の通り。 ①浜松商②加藤学園③本郷中・高(東京
-
子どもの「居場所」夢育む 御殿場のNPO、施設開所
障害者就労支援や自立支援ホーム運営などを行う御殿場市のNPO法人ノースガイア(岡田真也理事長)はこのほど、家庭での孤立、発達特性や経済的理由による学習や生活上の困難などに直面している子どもたちの居場所となる施設「子ども第三の居場所ふっじ~」を同市萩原に開所した。同施設を核として誰一人取り残さない地域子育てコミュニティーの形成や子育て女性の負担軽減などを目指す。 困難に直面する子どもたちに居場所を提供し、未来の希望や自立して生きる力を育む日本財団の「子ども第三の居場所」事業の採択を受けた施設で、静岡県内では2例目。水、金曜日(午後1~8時)と土、日曜日(午前9時~午後6時)に営業し、元教職
-
静岡デザイン専門学校が学科新設 24年4月移転 美容、アニメ業界志望者向け
静岡市葵区鷹匠の静岡デザイン専門学校が2024年4月、同区御幸町通り沿いで建設が進むJR静岡駅北口再開発ビルに移転する。従来のデザイン系学科に加え、美容やアニメ業界の志望者向け学科を新設し、幅広い分野の人材育成を担う。 地下1階、地上15階建ての再開発ビルの5~10階に実習室や講義室を備え、「美容」「ヘアメイク」「CGデザイン」の新設3学科を含む計10学科の学生約740人が利用する。実習室はアパレル店やヘアサロンを模したデザインで、実際の就労現場に近い環境で学習を深められる。 同専門学校を運営する学校法人静岡理工科大の杉浦哲理事長は「移転を機に行政や経済団体、地元商店街とのつながりをさら
-
静岡人インタビュー「この人」 県中学校体育連盟会長に就任した 長沢滋文さん(静岡市葵区)
少年時代から野球に励み、内野手として活躍した。静岡末広中で主将、静岡高では副将、順大で主将を担った。指導者としては3度の県大会優勝を経験。県中体連では野球競技部長、理事長を歴任した。中学時代に厳しい練習を乗り越え、仲間と励まし合い、つかんだ全国大会準優勝の感動が原点。子どもにも同じ経験をしてもらいたいと奔走する。長田西中校長。56歳。 -県中体連の役割とは。 「歴代役員ら多くの関係者の努力で76年の歴史を築き、世界や全国に多くの人材を輩出してきた。『不易と流行』のバランスを取り、先輩方が積み上げた実績や伝統を受け継いで、発展させたい」 -地域移行への取り組みは。 「本年度は地域スポー
-
タカアシガニ 地元生徒らと放流 生態解明と資源保護 沼津・戸田沖
沼津市商工会戸田支所は18日、生態解明と資源保護を目的にタカアシガニ約70匹を放流した。沼津市立戸田小中一貫校の5、6、7年生22人も地域学習プログラムの一環として参加し、地元の名産について知識を深めた。 児童らは、地元漁業関係者の指導を受けて準備作業から放流まで取り組んだ。全長30~100センチのカニの脚に日時や放流した場所が分かるようにタグを取り付け、計量や雄雌の判別を記録した。戸田港から船を出し、沖合約1キロ、水深150~200メートルほどの海域で、「大きくなってね」「元気な子どもを産んでね」などと言いながら脚が切れないようにゆっくりと放った。 駿河湾のタカアシガニの漁獲量は年々減
-
中3「英検3級以上」49% 全国英語力調査、静岡県37.9% 静岡市51.7% 浜松市45.3%
文部科学省は17日、全国の公立小中高校を対象にした2022年度英語教育実施状況調査の結果を公表した。中3で「英検3級」以上の英語力がある生徒は前年度より2・2ポイント増の49・2%、高3で「英検準2級」以上は2・6ポイント増の48・7%だった。22年度中に50%以上にするとの政府目標に届かなかったが、文科省は「着実に改善している」とした。 22年12月時点の状況を調査。中3で英検3級程度以上のスコアを取得していたのは27・3%、学校の成績などを基に教員が「相当する力がある」と判断したのが21・9%だった。高3で英検準2級程度以上を取得したのは30・2%、教員判断は18・4%。「英検2級」以
-
伊東の小学校学級閉鎖 インフルエンザ
静岡県は17日、伊東市の小学校でインフルエンザに感染したとみられる患者14人が確認され、学級閉鎖を行ったと発表した。
-
若者ボランティア 自習室開催 勉強ができる居場所を提供 小中学生を支援 浜松市中区
浜松市中区の富塚協働センターを拠点に活動する若者ボランティア団体「コミュニティ・アシスタント」はこのほど、居場所づくりと勉強に意欲的な小・中学生を支援しようと入退場自由の自習室「スタトミ」を同センターで初開催した。 スタトミは「スタディー トミツカ(Study Tomitsuka)」の略。高校生7人と小中学生約10人が参加した。小中学生は、算数や地理などの解き方が分からない問題を高校生にサポートしてもらい2時間半ほど宿題や自習などの勉強に励んだ。時折頭を悩ませながらも、年齢の近い高校生の身ぶり手ぶりを使った教え方に後押しされ、勉強に親しんだ。 学校や塾以外に学習できる居場所をつくり、地域
-
浜松市で学級閉鎖 小学校インフル10人
静岡県は15日、浜松市東区の小学校でインフルエンザに感染したとみられる患者10人が確認され、学級閉鎖を行ったと発表した。
-
ベテラン教員 若手の師範に 浜松教師塾開講
経験豊富で指導力のある教員が師範となり、若手教員の指導技術を磨く「第15期浜松教師塾」の開講式がこのほど、浜松市北区東三方町の市教育センターで開かれた。師範10人と3~9年目の教員20人が出席し、保育力、授業力の向上へ決意を新たにした。 師範1人と塾生2人の計10グループが、教育テーマを決めて研修を重ねる。塾生は市内の幼稚園、小中学校に勤務する若手教員。研修を通じて、指導に関する技術をはじめ教師としての姿勢や情熱、人間性などを師範から学ぶ。来年2月に成果を発表する。 師範に任命書を手渡した宮崎正教育長は「(師範と塾生の)双方がそれぞれの教育観を話し合うことで、人間味豊かな教員の育成が図ら
-
問い「小1の娘、GW明け元気ない」 答え「新生活に疲れ、まず体調整えて」【親子の相談室】
問い この春、小学校に入学した1年女子の母親です。4月は不安そうではありましたが、元気に登校していました。ゴールデンウイーク(GW)明けから、何となく元気がなく気になっていましたが、今朝はおなかが痛いと言い、学校を欠席しました。学校で何かあったのではないかと心配です。 答え お子さんに元気がないと心配になりますね。小学校生活がスタートし、新しい友達や先生と出会い、勉強も始まりました。幼稚園や保育園とはがらりと変わった新しい環境に慣れようと、お子さんは一生懸命頑張ってきたのではないでしょうか。 1カ月気持ちを張り詰めていたところで大型連休となり、緊張の糸が切れ、疲れがどっと出たのかもしれ
-
進級から1カ月 学習の取り組み方は? 小学生/丸付けし考える力を 中学生/復習で苦手をなくす
新学年がスタートして1カ月が過ぎた。学校生活に少しずつ慣れ、中学校では定期テストに向けて準備を加速させている生徒もいる中、どのように勉強に取り組めば良いか。全国に250以上の校舎を展開する秀英予備校の静岡本部校講師、足利拓郎さん(40)は、「まずは親子で学校や塾の宿題の内容や量を把握し、どう取り組むかを一緒に考えてほしい」と家庭学習のポイントを指摘する。 「ここ(秀英予備校)では毎回、個別に宿題をチェックしてフィードバックする時間を大切にしている。勉強の取り組み姿勢などが把握できる」と足利さん。 小学生の学習について、「学習プロセスにおける目標を立てることから始めて」とアドバイスする。例
-
磐田市、部活動指導員を配置 「地域移行」で教員負担軽減
磐田市は今月、市内の中学校に地域の人材を生かした「部活動指導員」を配置した。部活動を地域のスポーツ団体などに委ねる「地域移行」を加速させ、教員の負担軽減につなげる。 市立中全10校のうち7校に指導員10人を迎えた。サッカーや卓球、バスケットボールなど運動部に9人。竜洋中では文化系の弦楽部に1人を任用した。指導に加え、顧問として大会や練習試合などの学外活動の引率を行う。 市はこれまで、教員が務める顧問と連携して専門的な技術指導を行う「外部指導者」(2023年度は10校に26人)の起用、学校の枠を超えた陸上とラグビーの合同部活「スポーツ部活」(23年度は2種目で部員数93人)と、学校の状況や
-
ひとり親家庭向けにオンライン講座 静岡の起業家がサービス開始 教育格差のない社会へ
シングルマザーの生活向上を理念に事業を展開するヴァリオス(静岡市駿河区)社長の石光さん(39)が一般社団法人「ままoneアカデミー」を設立し、非営利でひとり親家庭向けのオンライン教育サービスを始めた。英会話など子ども向け講座と、母親がビジネススキルを学べるプログラムを提供する。石さんは「経済的な理由から習い事をさせられない家庭も多い。経済格差が教育格差につながらない社会を目指したい」と力を込める。 取り組みに賛同する各分野の県内外の専門家30人が、ボランティアで講師を務める。講座は動画配信ではなく、決まった時間に講師と受講生がビデオ会議システム「Zoom[ズーム]」を通じ、リアルタイムで
-
浜松・二俣小の友情、時を超え 23年前のカプセル開封 創立150周年
浜松市天竜区の二俣小でこのほど、創立150周年記念式典(実行委主催)が開かれた。卒業生による記念講演や23年前の児童が埋めたタイムカプセルの開封式を実施し、在校生、卒業生らが節目を祝った。 熊本あゆみ実行委員長はあいさつで「二俣小学校の児童だという誇りを持ち、仲間と共に学び、考え、行動する子になって」と児童に呼びかけた。 開封式では、卒業生や当時の教職員約230人が参加し、23年前の作品や手紙、おもちゃなどを見て懐かしんでいた。当時、小学4年生の松田(旧姓・笹原)由樹之さん(32)は友達と制作した栗がモチーフのキャラクターの折り紙と絵の一部を見つけ、大いに盛り上がっていた。松田さんは「学
-
非業の死遂げた徳川家康嫡男、信康思い墓清める 天竜高生 浜松・清瀧寺で探求学習
天竜高(浜松市天竜区)は11日、学校そばの清瀧寺で地域探究学習を実施した。同区二俣町の二俣城で自刃し、同寺に眠る徳川家康の嫡男信康の生涯を学び、境内を清掃した。 2年生34人が参加。地元で信康の顕彰活動を続ける「信康の会」の久保田敦博さん(80)を講師に招き、本堂で信康についての講義を受けた。 久保田さんは、家康の嫡男として生まれ、21歳で非業の死を遂げた信康の境遇を紹介。大久保彦左衛門の「三河物語」で「これほどの若殿は二度とでない」と称賛された武将としての資質にも触れ、「2代将軍を継ぐかもしれなかった人物がこの地で亡くなった。その歴史を若い方にも知ってほしい」と呼びかけた。 生徒は境
-
湖西いじめ 第三者委が認定 学校、市教委対応「不適切」 市立中生不登校
湖西市立中で2019年、当時2年生の女子生徒が部活動で無視されたとして不登校になった問題で、いじめの重大事態への対応として21年11月に設置された第三者調査委員会は11日、いじめがあったと認定する調査報告書を公表した。いじめの認定を見送っていた当時の学校側や市教委の対応は不適切だったとし、「いじめ防止対策推進法の理解が浅薄だった」と指摘した。 調査委は学校や市教委、保護者側が提出した記録を調べ、当時の教職員や保護者への聞き取り、部員へのアンケートなどを行った。報告書では、法令上のいじめの定義が被害者側の苦痛を基準にしていることを前提に「行為者に明確な害意がなくても、(被害者側が)苦痛を感
-
「教職員からセクハラ」126件 小5~高3、小学校22件増 静岡県内22年度
静岡県教委は10日、小5から高3までの児童生徒を対象にした2022年度のセクシュアルハラスメント(セクハラ)実態調査の結果を公表した。児童生徒が教職員から「セクハラを受けたと感じた」とする回答は126件で、21年度と比べ29件増えた。このうち小学校で22件増加した。 セクハラの内容を分類別でみると、最も多かったのは不必要な身体的接触で63件。次いで身体的特徴など羞恥心を害する発言21件(うち懲戒処分1件)で、性別による役割や「らしさ」の強要9件、特定の性別や容姿に対する差別的対応8件などが続いた。 寄せられた回答のうち、「自分が受けた」とする回答は90件、「友人が受けた」は36件。校種別
-
3週間の航海実習へ決意 焼津水産高校が壮行式 マグロ、カツオの一本釣りなど
焼津水産高は10日、県実習船「やいづ」で航海実習する生徒の壮行式を焼津市の焼津漁協地方卸売市場で行った。海洋科学科航海類型3年生と専攻科1年生の男女計35人が、3週間にわたる伊豆諸島東方海域での航海に出発した。 壮行式は全校生徒525人が安全な航海と大漁を願い、実習生を見送る恒例行事で、新型コロナウイルス禍により4年ぶりの実施となった。実習生はビンナガマグロやカツオの一本釣りなどを実践し、船乗りとしての心意気や大型船の操船技術、操業技術を学ぶ。船上での共同生活を通じて協調性も養う。 沼里智彦校長は「海の素晴らしさや怖さ、仲間と協力する大切さを知る貴重な機会。安全で実り多い実習にしてほしい
-
J2清水 小学生に下敷きプレゼント 静岡・中藁科小で寄贈式
サッカーJ2清水エスパルスとバス運行会社「しずてつジャストライン」(静岡市葵区)は9日、同区の中藁科小の全児童63人にエスパルスのオリジナル下敷きを贈った。今後、市教委を通じて市内の全小学生約3万2千人にも配る予定。 下敷きの贈呈は、地元サッカーチームの応援を通じて子どもたちが健やかに成長できるよう10年前から続けている。下敷きにはエスパルスの全選手一覧や、ホームのIAIスタジアム日本平(同市清水区)への行き方などが載っている。 同校で行われた寄贈式ではエスパルスのマスコットキャラクター「パルちゃん」も登場し、児童から歓声が上がった。6年の小林大珂君(11)は「下敷きで選手を覚えて、エス
-
増える「交流」拭えぬ「不安」 新型コロナ5類移行、学校「黙食不要」/介護施設は面会緩和
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが8日から季節性インフルエンザと同じ5類に移行した。さまざまな制約が続いた3年間の大きな節目を迎え、学校や介護施設では対面交流の場を増やす機運が急速に高まっている。移行後は毎日の感染者数が公表されなくなるとあって「警戒の判断を自分たちでしっかりとしていきたい」とする声も聞かれる。 静岡市葵区の中藁科小では同日、消毒液や検温器を片付け、児童数が少ない学級は輪になって給食を食べた。新型コロナの感染拡大で一斉休校が行われた2020年度に入学した4年生はこの日初めて、互いの顔を見ながらの食事。「やっぱり楽しい」「(全員同じ向きに座って食べた)これまでは黒板
-
地域防災に高校生の力を 駿河総合高生 避難行動学ぶ
静岡市駿河区の駿河総合高2年生が1年かけて取り組んでいる「地域防災コミュニティープロジェクト学習」の一環として8日、市職員がハザードマップと避難場所をテーマに講話を行った。地域防災を学ぶことで地域を「自分ごと」として捉え、実際に行動できる力を育むことを目的に、昨年から実施している。 講師を務めた駿河区役所地域総務課の職員は、災害時の適切な避難行動のためには洪水や土砂災害といった災害の種類ごとの対策がいることや、あらかじめ自分の住む地域のリスクを把握しておく必要があることを指摘。昨年の台風15号の被害を例に挙げて説明し、生徒はメモを取りながら熱心に聞き入った。 12月の最終報告会に向け、企
-
静岡県内3施設で学年・学級閉鎖
静岡県は8日、小学校とこども園の計3施設でインフルエンザに感染したとみられる患者計34人が確認され、学年閉鎖や学級閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設の患者数は次の通り。 長泉町の小学校16人、小山町の小学校6人、静岡市葵区のこども園12人。
-
学校⇔保護者の連絡 進むデジタル化 欠席遅刻や体温報告/お便りの配信…アプリで
静岡県内の小中学校と保護者の間で、欠席や体温報告など連絡のデジタル化が進んでいる。従来は電話や用紙が主な手段だったが新型コロナ禍を契機に、保護者と学校双方の負担軽減、ペーパーレス化、情報共有の迅速化などを目的に連絡ツールが普及した。磐田市と湖西市は今春から部署の垣根を越え、市内の公立の小中学校と幼稚園やこども園で同一サービスを本格導入した。 磐田市は市内の公立の小中学校、保育園、幼稚園、認定こども園の計54施設でICTサービス「CoDMON(コドモン)」を使い始めた。保護者はスマートフォンなどにダウンロードしたアプリから子どもの欠席遅刻の連絡や体温報告をする仕組み。教職員は専用画面で内容を
-
浜松・新津中生 新しい制服案説明 有志ら考案、試作品披露
浜松市南区の新津中がこのほど、2024年度の新入生から選択が可能になる新しい制服のデザイン案発表会を校内で開いた。2、3年の代表生徒が他の生徒や保護者に向け、デザイン案に込めた思いやコンセプトを説明した。 価値観の多様化など社会の変化を受け、同校は1月に新制服検討委員会を設置し、現在の2、3年生有志33人や教員らでデザインの考案を進めた。発表会では、委員会に作った三つのグループの代表がそれぞれの案の試作品を披露した。 生徒は「真面目」「親しみやすい」といった同校のイメージについて意見を出し合った上で、ふさわしい制服のデザインを考えた。温かな印象を与える「キャメル」、大人びた「ネイビー」
-
運動苦手な子の“入り口”に ボール教室「バルシューレ」首都圏で人気 潜在能力引き出す
児童生徒の体力低下が顕著な中、「運動が苦手、運動を初めて行う子のスポーツの入り口」をコンセプトに掲げるボール運動教室「バルシューレ」が広がりを見せている。簡単で多様なボール運動を用い、子どもの潜在能力を引き出すのが狙い。首都圏を中心に約60校で定期教室が開かれ、人気が高まっている。 「やった、やった!」。明るい色のゴムボールを1メートルほど先のかごに投げ入れた幼稚園児が跳び上がって喜ぶ。東京都港区の貸しスタジオで毎週金曜に開かれている六本木校。園児クラスの男女9人があちこちに転がるボールを使い、さまざまな遊びに夢中だ。指導員の高橋隼人さんは「50分のレッスンで必ず手と足の両方でボールを扱う
-
学校給食情報はネットで 静岡市教委が新サイト
静岡市教育委員会は、学校給食に関する情報を児童生徒と保護者、市民向けに発信するインターネットサイトを開設した。給食の調理風景や給食に関わる人々の取り組みなどを紹介し、家庭や学校での食育指導にも活用する。 居住する区や学校名で献立表を簡単に検索できるシステムを整備。保護者から要望の多かった学校給食で提供している料理のレシピも写真付きで掲載した。静岡市学校給食キャラクター「しょっかんくん」も各所に登場。給食の歴史を振り返ったり、クイズに挑戦したりできる「しょっかんくんひろば」などコンテンツを充実させた。 市学校給食課によると、今後も時々の給食に関する知識をブログ形式で発信する「しょっかんくん
-
福祉施設の子が描いた力作並ぶ 19日まで、静岡・県総合社会福祉会館
静岡県内の児童福祉施設で生活する子どもの絵画を集めた「県児童文化奨励絵画展」(県児童養護施設協議会主催、県社会福祉法人経営者協議会共催)が19日まで、静岡市葵区の県総合社会福祉会館で開かれている。 14施設の幼児から高校3年生までが動物や人物、風景などを描いた作品64点が出展された。年代別5部門に分けて金賞5点、銀賞10点、銅賞20点などを選出した。金賞に選ばれた作品では、鮮やかな緑の背景にかわいらしい馬が首を伸ばす5歳児の「わたしの大好きなお馬さん」や、紙いっぱいに迫力あるサメを描いた小学4年生の「深海の帝王」などが目を引く。 金賞5点は全国児童文化奨励絵画展に出品される。担当者は「子
-
一日の始まりは「じゃんけん」 校門前で児童に負け続け10年 静岡の鈴木さん
「最初はグー、じゃんけんホイ! 負けた!」-。 静岡市駿河区の長田西小の校門前で毎朝、児童をじゃんけんで迎え「じゃんけんおじさん」の名で親しまれている地域の男性がいる。同区の鈴木竹重さん(84)。ポリシーは自分が必ず負けること。「勝って始まる一日は気持ちいいでしょ」と笑う鈴木さんの活動は今年で10年余りがたち、児童や通行人の笑顔を誘っている。 2012年に自治会役員の勧めであいさつ運動に参加し、「あいさつだけじゃ物足りない」とじゃんけんを始めた。当初は真剣勝負だったが、「負けた子がかわいそう」と考え、自身が負けるスタイルに切り替えた。 負けるこつは「パーしか出さないこと」。児童も暗黙の
-
伊豆とSDGs 学習ノート制作 教育旅行向け
美しい伊豆創造センターと教育支援会社「トモノカイ」(東京都)がこのほど、教育旅行向け学習ノート「『伊豆×探究』~美しさとSDGs むすんで つないで~」を制作した。 同ノートはA4判カラー15ページで、メモができる構成。前半では伊豆半島の「環境」「営み」「人」と持続可能な開発目標(SDGs)が密接に関わっていることを歴史とともに学ぶ。授業などで現地を訪れた後、伊豆半島の「美しさ」を支える取り組みを挙げ、グループなどで話し合う流れになっている。 同センター担当者は「探究学習などで利用し、学んだ後は地元の持続可能性に目を向けてほしい」と話した。 同センターは旅行会社や学校に必要
-
菊川の常夜灯紹介 市教委、ガイドブック作成
菊川市教委は市内の常夜灯を紹介するガイドブックを制作した。44基の常夜灯の特徴を地域の歴史とともに掲載した。 常夜灯は道の明かりや道しるべとして設置されたほか、地域の安全を願って建立された。秋葉山信仰に関する常夜灯もある。ガイドブックでは旧菊川町、塩の道など市内5地区に分けて写真と地図で紹介し、形状や年代、材質も説明した。 A5判、14ページ。部数に限りはあるが、市埋蔵文化財センターや地区センターで無料配布している。市のホームページでも閲覧できる。
-
お金の知識 かるたで学んで 学校など無償貸し出しへ 静岡県内外のママFP制作
「ありがとう 感謝のきもちが お金に変身!」「オデコじゃないよ イデコだよ」-。静岡県内など全国各地の子育て中のファイナンシャル・プランナー(FP)でつくる団体「FPママフレンズ」(柴田時子代表)が、家庭や学校での金銭教育に活用できる教材「おかねかるた」を制作した。全ての読み札にはQRコードが付いていて、関連の解説を文章と動画で確認できる。今夏以降、学校などへの貸し出しを始める予定で、柴田代表は「さまざまな場所で、気軽にお金について学んでほしい」と呼びかける。 2022年4月、成人年齢が18歳に引き下げられ、高校の家庭科の授業に金融教育が導入された。「高校生からと言わず、園児の時からお金に
-
元教員鈴木さん、総合学習プロデュース 島田第一中生を支援「課題解決能力高めたい」
昨年度まで島田市の島田第一中で教員だった鈴木秀喜さん(30)=同市=がこのほど、中学校などで総合的な学習をプロデュースする企業「スタディハビット」を立ち上げた。探求学習デザイナーとして、島田第一中で生徒による地元の観光戦略プランの策定を1年がかりで支援する。2日、初回の授業を同校で行った。 市観光課と市博物館課の職員を招き、3年生約190人が大井川川越遺跡の認知度が低いなど市内観光の現状と課題の説明を受けた。生徒は歴史や文化を感じる市内のスポットを洗い出し、高齢者や中高生、外国人旅行者などを想定した観光プランを考えた。 今後、週1回程度のペースで総合学習に取り組む予定。実際の採用を目標
-
「部活」廃止し「地域クラブ」へ 持続可能性見据え変革 掛川市
学校の部活動を地域で展開する「地域移行」について、掛川市は静岡県教委を通じた国からの調査委託を受けて、2021年度から体制整備を進めている。佐藤嘉晃教育長は今年1月、市総合教育会議で「実質、部活動は廃止する。最終的に学校と切り離す」と述べた。26年度までに、公的な教育システムとしての部活動を、いわば「習い事」の一つと捉え、地域団体が管理・運営する「地域クラブ」に移行する方針だ。先進地の取り組みから見える実際と展望とは―。 国から部活動改革の方針が示される前から、教員の働き方改革の観点で中学校の部活動の在り方を模索してきた。部活動は教員の勤務時間外の活動と、わずかな手当によって支えられている
-
大津小で特認校制度開始 島田市内全域から児童募集
島田市は2024年度、通学区域に関係なく転入学を希望する市内の児童を受け入れる特認校制度を大津小で開始する。 同校はバードウオッチングやシイタケの菌打ち、田植え、稲刈りなど豊かな自然環境を生かした体験活動を取り入れている。多くの地域ボランティアが教育活動を支えている。 転入学生の募集期間は8月1~31日。定員は全学年で10人。特認校の説明会を6月20日午後7時から市役所で開く。学校見学会は7月11、14日のいずれも午前10時半~正午、同校で開催する。いずれも児童の参加も可能で、前日までに電話で申し込む。 特認校制度は03年度から、小規模特認校の伊久美小で運用している。市北部の4小学校(
-
部活地域移行 休日試行3市 23年度開始わずか2市 受け皿不足課題 市町教委
公立中学校の部活動を地域団体や民間事業者に委ねる「地域移行」。国は本年度から3年間を「改革推進期間」と位置付け、まずは休日の地域移行の環境整備を行うよう促しているが、静岡県内では、休日の地域移行を既に試行しているのは3市にとどまり、本年度始めるのは2市のみであることが、静岡新聞社が県内の全市町教育委員会に実施したアンケートで分かった。管理・運営を担う団体が少ないことや、運営や指導者確保に要する費用などが課題となり、一部の市町で計画が進んでいない現状が浮き彫りになった。 ※画像タップで拡大してご覧になれます 休日の地域移行を試行しているのは静岡、三島、焼津の3市。静岡市は活動を近隣学校と
-
文部行政と学校制服 ジェンダーレス化の中で【近現代 学校制服考①】
現在、学校制服は新たな局面を迎えている。全国の中学校や高等学校で「ジェンダーレス制服」が登場するようになった。文部科学省は、平成27(2015)年に性同一性障害など性の社会的関心の高まりを受け、全国の教育委員会に通知を出した。 これがきっかけとなり、男子の詰め襟、女子のセーラー服というのが性差別だと判断し、ブレザーを新制服とする学校も登場した。しかし、スラックスを選べるのは女子生徒だけであり、男子生徒がスカートを選ぶことはできない。「ジェンダーレス制服」とは女子生徒に比重が置かれていることは明らかだ。 この流れはそうした制服を求める世論の動きがあるからだろう。ここで一つ危惧すべきは、「ジ
-
不登校の小中学生支援へ 校外教室10カ所目 浜松市南区、5月9日から受け入れ
浜松市教育委員会は5月9日、不登校の小中学生を支援する「校外まなびの教室」の市内10カ所目を南区三島町の元学習塾に開設する。児童生徒の受け入れ開始を前に28日、同所で開所式を行った。 施設名は「おあしす」。周辺地域の10~15人を受け入れる。退職教員や臨床心理士らが指導員を務める。子どもたちは日中を施設内で過ごして自習したり、小中学校の授業をリモートで学んだりする。トランプ遊びなどの交流会もある。 式には小中学校長や自治会役員が出席した。市が運営を委託する中区のNPO法人「はままつ子どものこころを支える会 すまいる」の代表理事で精神科医の大嶋正浩さんが、集団に入るのが苦手で配慮が必要な子
-
24年からの新制服発表 掛川市内全9中学校で統一 小中生がウェブ投票
掛川市教委は27日、2024年度に市内の全9中学校で統一する新制服のデザインを発表した。小学4年生~中学3年生を対象にしたウェブ投票で決まり、スラックスは4票の僅差で無地グレーがチェック柄を上回った。スカートは掛川茶の緑と市の花・キキョウの紫を取り入れたチェック柄が支持され、2番手以下の候補に2倍以上の差をつけた。 4月10~22日の投票期間に、対象の児童・生徒6530人のうち4152人がタブレット端末で投票した。投票率は63・58%。スラックスは2候補のうち、無地グレーが2322票、チェック柄が2318票を獲得した。「どちらもよい」とした回答は全候補に各1票が入る仕組み。 市教委は児童
-
学校近くのレンゲ畑で春探し 24年春に統合の島田・相賀小児童
島田市の相賀小の児童が27日、学校近くのレンゲ畑で花摘みや虫取りなど春探しを楽しんだ。 1、2年生7人が満開のレンゲ畑を走り回ったり、鳴き声が聞こえてくるカエルを探したりした。テントウムシを捕まえる児童もいた。2年生の栗山華歩さんは「摘んだレンゲは花かんむりにしてお母さんにプレゼントしたい」と笑顔を見せた。 地域と学校の連携を支援する地域学校協働活動推進員(コーディネーター)の協力で実現した。 同校と伊太、神座、伊久美の3小学校は2024年4月に第一小と統合する。
-
学校のデジタル端末更新 財政支援要望を承認 市長会議
静岡県内の市長が集う4月定例市長会議が26日、静岡市内で開かれ、ギガスクール構想で整備されたデジタル端末更新時の財政支援など、5月の東海市長会総会に提出する決議案や要望事項などを了承した。 端末更新に関する国への要望は掛川市が協議を提案した。2025年度に更新を控える1人1台の端末の経費について、同市の久保田崇市長は「円安や半導体不足の影響による価格高騰で、地方自治体単独での端末確保や財政負担は厳しい」と訴え、国に早期の財政支援方針の提示を求めるよう提案し、今後の要望に加えることが承認された。 5月中旬に沼津市で開催される東海市長会総会に提出する本県分の決議案には、地方財政の充実強化に関
-
産業用ロボ 浜松城北工高に寄贈 ヤマハ発動機、人材育成に協力
ヤマハ発動機は26日、文部科学省マイスター・ハイスクール事業で連携する浜松城北工高(浜松市中区)に、同社製の最新型産業用ロボット3セットを寄贈した。同校で開かれた贈呈式で、江頭綾子ロボティクス事業部長は「実践的な学びを通じて、ロボットのまち浜松を支える人材になってほしい」と生徒に呼びかけた。 同事業は産官学連携による産業人材育成が狙い。2022年度から3年間の指定で、成長産業のロボット分野で活躍する高卒理工系人材の継続的な輩出を目指す。ヤマハ発は社員を常勤の特別教諭「産業実務家教員」として派遣している。 式にはヤマハ発、市、県教委の関係者と同校の生徒約50人が参加した。寄贈したのは車載部
-
浜松市小中校 教員働き方改革 DXで業務効率化を 遠鉄システムなど実態調査 市教委に報告、提案
浜松市立小中学校の働き方改革に向けた調査などの連携協定を市教委と結んだ遠鉄システムサービス(中区)と自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)支援のガバメイツ(松山市)が26日、2022年度に行った調査結果や実証の報告を浜松市中区の市教委で行った。教員たちの紙による作業を効率化することなどを提案した。 両社は小中14校で教員ら149人への聞き取りなどを行った。中学校では60%、小学校では68%の業務が紙を使っての作業だった。出張などの申請書はパソコンを使って文書を作成し、決裁をオンラインではなく印刷した紙で受けていることや、出勤簿はデジタル画面とともに紙媒体でも確認していることなどが
-
賀茂に中高一貫校を 下田高同窓会 県教委に要望
賀茂地区に中高一貫校の設立を求めている下田高(下田市)の同窓会はこのほど、「早期の設置」を求める要望書を県教委に提出した。 同窓会は現在の下田高の体制をそのままに、段階的に中等部を1学年あたり1クラス(定員35人)併設するよう要望している。全国からの生徒募集を掲げ、寄宿舎も設けたい意向。 その上で、賀茂地域の国や県、民間の研究機関との連携やキャリア教育の推進を通じて将来の地域リーダーの育成を目指すとしている。 長田育郎会長ら同窓会役員が県庁に池上重弘教育長を訪ね、要望書を手渡した。長田会長は「少子化の問題を先送りすると取り返しのつかないことなる。関係機関にも設立を働きかけたい」と強調。その上
-
個人情報漏えい 教諭を戒告処分 静岡市教委
静岡市教委は25日、個人情報を漏えいしたとして、同市葵区の市立小学校の40代男性教諭を戒告の懲戒処分にした。 市教委によると、男性教諭は教育関係の専門知識を持った特定の児童の保護者に対して、生徒指導上の助言を受けようと、他の児童の特殊な家庭環境や保護者の特性についての個人情報を漏えいした。漏えい期間は2022年3月30日に発覚するまでの約1年5カ月間に上り、助言を求められていた保護者が学校側に報告し事態が発覚した。 漏えいした個人情報は児童10人程度分という。赤堀文宣教育長は「信用失墜行為の根絶に向け、所属職員への指導を指示した」とした。
-
夏服と冬服 自由に選択 静岡英和女学院中・高 調整期間 開始
静岡市葵区の静岡英和女学院中・高で25日、「衣替え調整期間」が始まった。天気や気温に応じて、5月2日まで生徒が夏服、冬服を自由に選ぶ。 昨年度からの取り組みで、同校のスクールポリシーである「自主性と主体性が伸びる子ども」を実現するために始まった。石岡裕次郎教頭は「気温が不安定な時期。自分で判断して決めてほしい」と話した。 夏服で登校した中学3年生の南條早希さん(14)は「体育の授業がある日は着替えやすい夏服を選ぶなど、臨機応変に選択できて生活しやすい」と話した。同3年の森史奈さん(14)は「サマーセーターはかわいく、夏を感じられて気分が上がる」と笑顔を見せた。
-
23年度の浜松市立小中学校 児童、生徒数 ともに減少
浜松市教委は25日の定例会で、2023年度の市立小中学校の児童、生徒数を報告した。中学校(49校)の生徒数は前年度比229人減の2万86人、小学校(97校)の児童数は同908人減の4万242人と、ともに減少した。 学校別の児童、生徒数を見ると、最も多いのは浜北区の内野小(1246人)と浜名中(955人)。最少は天竜区の浦川小(11人)と水窪中(17人)だった。発達支援学級は児童1620人、生徒708人でともに前年度から増加した。 市教委教育支援課の担当者は「少子化の影響で今後も児童、生徒の減少傾向は続いていくとみられる」と話している。 このほか、市立幼稚園(60園)の園児数などについて
-
双葉小児童 大切に育てた60株 フタバアオイ献上へ出発式 上賀茂神社(京都)に初の里帰り 浜松
浜松市中区の双葉小は25日、児童が大切に育てたフタバアオイ約60株を上賀茂神社(京都市)へ献上するのを前に、里帰り出発式を校内で開いた。 5、6年生約70人が参加し、県西部でフタバアオイの保護活動に携わる市民グループ「葵の会遠州」の坂口武利事務局長(74)に、プランターを託した。同神社で5月6日に行われる「里帰り式」を経て、来年の葵祭の装飾に使われる予定。 フタバアオイは徳川家の「葵の紋」のモチーフといわれ、毎年5月15日に行われる京都三大祭りの「葵祭」に欠かせない装飾となっている。例年は約1万株が衣装や道具の飾りとして使われるが、環境の変化に伴う自生地の減少により、全国各地で保護活動が
-
放送技術貢献 エミー賞受賞 寺西静岡大特任教授喜び
光を電気信号に変換する半導体デバイスのイメージセンサーに使われる「埋め込みフォトダイオード」技術の発明と開発の功績で、「第74回技術・工学エミー賞」(全米テレビ芸術科学アカデミー主催)を受賞した静岡大電子工学研究所の寺西信一特任教授(69)が24日、浜松市中区の同大浜松キャンパスで記者会見し、「技術者として最高の賞をいただいた。大変名誉なこと」と喜びを語った。寺西氏はNEC(日本電気)勤務当時の1980年に埋め込みフォトダイオード技術を発明し、87年ごろに商品化に至った。高性能化を進め、携帯電話用カメラに広く搭載されるなど日常生活に根付いた。その後は世界で生産されるイメージセンサーのほぼ全て
-
静岡県が環境学習サイト 小中生教材掲載、講師検索も
静岡県は、環境問題について教材や県内の団体、講師に関する情報をまとめたポータルサイト「ふじのくに環境ラボ」を開設した。教材は小学3年~中学生が対象で、副読本として総合学習や家庭学習で役立ててもらう狙い。 教材は「地球温暖化」「自然共生」「資源循環」「生活環境」「大気・水質」の5分野別に、県内の状況や解決に向けた取り組みをアニメーションやイラスト、クイズを通じて分かりやすく伝えている。 地球温暖化の分野では、本県特産のわさびや温州ミカンの一部に品質低下の影響が出ているとし、県民に省エネ生活を促すアプリ「クルポ」を紹介した。 県内で活動する環境学習会の講師約150人を活動地域や学習内容別に
-
静岡人インタビュー「この人」 フードロス解決のために絵本を制作、図書館や幼稚園に寄贈した 坪井しずくさん(浜松市天竜区)
SDGsをテーマにした2022年度の総合学習の夏休み課題で、フードロス問題について探求し、解決を目指して食の大切さを伝える絵本「てんごくやさいどうぶつえん」を制作した浜北西高3年生。学校の協力で増刷し、3月に計22冊を地元の図書館や幼稚園などに寄贈した。女子剣道部の部長。17歳。 -絵本の内容と制作過程で工夫した点は。 「トマトやピーマンなどの野菜のキャラクターが登場し、その中にいる食べ残された野菜たちは天国に行けないと伝えるストーリー。食べ残さないように啓発している。絵本作家から助言をもらい、登場する野菜に読み手が名前をつけられるような仕組みにして、野菜に愛着がわくように工夫した」
-
掛川市 30年かけ小中一貫化 原野谷中校区から着手 市教委が再編計画案
掛川市と市教委が進める小中学校再編事業で、市教委は21日、市内9中学校区単位で小中一貫化に向けた再編に着手する順番を明示した。30年間の全体工程を3期に区分し、原野谷中校区を皮切りに2023年度中に始動する。一連の再編が完結するのは52年度と見込んでいる。 市教委の担当者が市議会全員協議会で説明した。計画案によると、第1期は原野谷のほか、城東と東の計3中学校区が対象。学校施設の老朽化や児童・生徒数の増減、災害危険性などを総合的に勘案して順位付けした。再編事業と並行して、市内全域で児童数が100人未満の小規模な小学校の統合を進める。 計画案は、現行の中学校区が再編の基本的な枠組み。地元との協議
-
富士の中学校火災 調理主任懲戒処分
富士市の岳陽中で発生した火災について、市教委は20日、女性調理主任(59)を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にしたと発表した。処分は同日付。 市教委によると、調理主任は2月3日、給食室で調理中に釜の火を消し忘れ、油を入れた釜から自然発火して火災が発生した。全校生徒約740人が避難し、生徒と調理員約20人が病院で処置を受けた。 森田嘉幸教育長は「再発防止を徹底し、信頼回復に向けてまい進する」とコメントした。
-
花粉研究の展望解説 東京農大の小塩教授(浜北区出身) 浜松湖北高佐久間分校
東京農業大国際食料情報学部の小塩海平教授(56)=浜松市浜北区出身=がこのほど、花粉調査の協力を得ている同市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校で講話した。2、3年生12人を対象に、花粉研究の展望や研究で大切にしている考えを紹介した。 調査は、花粉量が多い県西部に位置する浜松市内外の高校約10校が協力し、スギ花粉の飛散量を調べている。小塩教授によると、調査している高校の中で特に佐久間分校周辺の飛散量が多い可能性が高い。 小塩教授は効果的に花粉量を減らす研究を進めている。「花粉を抑えれば花粉症の患者の被害を防げる。今後もいろんな実験をしたい」と展望を述べた。 小塩教授は研究に花粉を可視化す
-
チャットGPT 静岡県内教育界も関心 利便性期待/思考力低下懸念
膨大なデータを学習し、質問や依頼に対して人間が答えているような文章などを提供するプログラム「チャットGPT」。これらの生成AI(人工知能)に対し、静岡県内の教育現場でも関心が高まり始めた。生成AIには人間が対応してきた事務作業の代替など利便性向上が期待される一方、学生らの思考力の低下などを懸念する声も上がる。 4月中旬、浜松市中区の静岡大浜松キャンパス。情報学部の狩野芳伸准教授(知能情報学)の研究室の学生ら約20人が集まり、それぞれの研究テーマでチャットGPTの機能をどのように使えるかを話し合った。3年の佐橋優人さん(20)は昨年末に画像をAIが生成するソフトに接し、「ドラえもんの秘密道具
-
外国人との共生、対応は 増える園児に通訳 受け皿づくり急務 清水町長・町議選
清水町に住む外国人約1300人のうち、約4割が暮らす町西部の長沢区。同区の町立清水西幼稚園では外国籍の園児が増え続け、現場は対応に追われている。町長選・町議選が告示され、候補者が舌戦を繰り広げている。今後も増加が想定され、臨機応変な対策が必要になりそうだ。町の実情を探った。 「バイユアセルフ」。同園で外国籍園児におむつをたたむよう声をかけるのは、フィリピン出身のアガラノ娃肥(あび)さん(33)。町が昨年から通訳として雇用した。アガラノさんはフィリピン語など3カ国語で園児や保護者と接する。斉藤泰枝園長(50)は「意思の疎通ができず困り果てていた。娃肥先生が橋渡し役になってくれている」と喜ぶ。
-
全国学力テスト 小学6年、中学3年対象 静岡県内6万人参加
小学6年と中学3年の全員を対象とした文部科学省の「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)が18日、一斉に行われた。小中とも国語と算数・数学があり、中学では4年ぶりに英語が実施された。参加するのは国公立の全校と私立校の4割で、小6が約103万4千人、中3が約101万7千人の計約205万人が受けた。結果公表は7月下旬。 県教委によると、県内公立小中は750校(小学校486校、中学校264校)の約6万人が参加した。 静岡市葵区の市立葵小では18日午前、6年生約90人がテストに臨んだ。児童は教員から注意事項の説明を聞いた後、国語の問題から解き始めた。 中3の英語は「読む・聞く・書く・話す」
-
めざせ!図書館マスター スタンプ集めてガチャガチャに挑戦 浜松・舞阪図書館
浜松市西区の舞阪図書館で5月14日まで、本を借りてスタンプを集めるイベント「たくさん出会って めざせ!図書館マスター」が開かれている。「こどもの読書週間」(4月23日~5月12日)に合わせ、小学生以下の子どもたちにさまざまな種類の本に触れてほしいと企画した。 科学の絵本や子ども向けの雑誌、動物や歴史をテーマにした本など対象の書籍を借りると、専用の台紙に1冊につき1個スタンプがもらえる。スタンプを8個集めると「図書館マスター」に認定され、館内のガチャガチャを回すことができる。ガチャガチャには、動物や乗り物の形をした消しゴムが入っている。 担当職員の橋本千遥さん(29)は「ゲーム感覚で図書館
-
「地元産」でレトルトハヤシ 伊豆伊東高生開発 田子重などで販売
4月に3高校の統合で開校した伊豆伊東高(伊東市)の生徒が、同校第1弾となる新商品を開発した。地元産の野菜や果物を活用したレトルト食品のハヤシライスソース「伊豆伊東ハヤシ」。県内でスーパーを展開する田子重(焼津市)などと共同して商品化した。 開発に取り組んだのは、総合探究部フロンティア班の山田彩乃さん、中道太斗さん、中道裕哉さん(いずれも2年)の3人。統合前の伊東商高在籍時から、協議や試作を進めてきた。 伊東商高の先輩が伊東市の飲食店「ごはん酒菜 そのに」の太田真矢店主(38)の協力で開発した地元ブランドのトマト「アイランドルビー」を使ったケチャップを活用。今回も太田店主の協力を得て、地元
-
津波警報、素早く屋上へ 沿岸部の浜松・舞阪小 全校児童避難訓練
海岸近くに位置する浜松市西区の舞阪小は14日、南海トラフ地震の発生と津波警報発令を想定した屋上避難訓練を校内で行った。新学期のスタートを受け、全校児童約450人が命を守るために安全で素早い避難行動を確認した。 「緊急地震速報。強い揺れに警戒を」とアナウンスが各教室に流れると、児童は机の下に潜って安全を確保した。津波警報発令後はライフジャケットを身に着け、ヘルメットをかぶり、教師の「ゆっくりで大丈夫だよ」との指示を聞きながら3階建て校舎屋上まで移動した。児童は事前に学んだ「押さない、走らない、しゃべらない、戻らない」の合言葉を守り、真剣な表情で黙々と訓練に取り組んだ。 全員が避難するまでに
-
育休中のリスキリング どう考える?⑥ しずしんニュースキュレーター/読者の意見【賛否万論】
「育休中のリスキリング(学び直し)」をテーマにした投稿文の紹介を続けます。これまでに寄せられたご意見は、学び直しの意義を認めるものがほとんどでした。一方で、育休中に学ぶことを可能と感じるか、不可能と感じるかについては意見が分かれています。育休期間は保護者が慣れない育児で心身共に不安定になりがちな時期であると同時に、日常業務から離れてキャリアを立ち止まって見直すことができる時期でもあります。赤ちゃんにとっては、人間の土台をつくる時期です。何を重視するか、どのようなバランスで時間を使いたいかは人それぞれのようです。 キュレーター 松浦静治さん(島田市)任意団体Study Like Playi
-
伊東小に整備した児童クラブ開所
伊東市は10日、3小学校の統合で今春に開校した伊東小に整備した放課後児童クラブの開所式を同所で開いた。市や学校・地域の関係者のほか利用する児童らが集い、新施設の完成を祝った。 放課後児童クラブの専用施設として新築した建物は、鉄骨造り2階建ての延べ床面積約300平方メートル。公募型プロポーザルで、同市社会福祉協議会が運営受託者に選ばれた。利用対象は同校に就学する児童で、定員は124人。 式典で代表者がテープカットに臨み、児童が除幕をして施設前の看板を披露した。小野達也市長は「新しい友達と一緒に遊んだりと、安心して元気いっぱいに生活を楽しんでくれるとうれしい」と児童に呼びかけた。同協議会の鈴
-
下田の小中8校 給食施設不具合で災害非常食を提供
下田市教委は12日、市立学校給食センターの設備に不具合が発生したため、同日の給食を災害用に備蓄していた非常食のレトルトカレーに切り替えたと発表した。19日からの再開を目指す。 市教委によると、10日に施設内のボイラーが故障しているのをセンター職員が発見。湯が出なくなったため、食洗機から手洗いに切り替えた。当初は手洗いを続ける予定だったが、対応しきれなくなったという。 同センターは市内の小中8校約1300人分の給食を提供。13日は献立の一部と食器を紙皿に変えて対応する。14、17、18の各日は児童生徒に弁当の持参を求める。
-
小学校巡回、見守り リーダー18人委嘱 浜松市教委
浜松市教育委員会はこのほど、小学生の安全確保に協力するスクールガード・リーダーの委嘱式を中区の市教委で開いた。本年度は市内の警察官OB11人と教員OB7人の計18人が任務に当たる。宮崎正教育長が委嘱状を交付した。 スクールガード・リーダーは受け持ち地区内の小学校を巡回し、登下校時の見守りや危険箇所の確認、改善すべき事項の指導や評価を担う。学校の要請に応じて学校安全ボランティアや保護者らへの指導、講習にも取り組む。任期は1年。
-
知的障害児向けサッカー教室開校 NPO法人 エスパルスなどと連携
知的障害者サッカーの普及に取り組むNPO法人静岡FIDサッカー連盟(瀬戸脇正勝理事長)が本年度、静岡市サッカー協会、Jリーグ2部(J2)清水エスパルスとの共催で障害児向けの教室「静岡・FID・エスパルスジュニアスクール」を開校した。このほど記念イベントを同市清水区のエスパルスドリームフィールド清水で開いた。 知的障害のある子どもを対象としたサッカー教室はこれまで「静岡スポーツを楽しむ会」などの名称で実施し、エスパルスから指導者派遣や会場提供などを受けてきた。協力態勢の強化や他のJリーグクラブとの連携などを図るため、今回新たに事業化した。 イベントには市内の小中学生約60人が参加し、エスパ
-
統合の河津小で開校式 「新たな友達 楽しみ」 児童アイデアの校歌披露
河津町立河津小の開校式が11日、同校で開かれた。3校が1校に統合され、町教委によると、賀茂地区6市町で最大規模の小学校となる。児童は新たな出会いと学びへ期待に胸を膨らませた。 東と西、南の3校が統合し、旧南小を校舎として活用する。全校児童は252人で新入学は28人。式典では新校歌が披露された。歌詞は町民公募に加え、作詞作曲の新沢としひこさんが子供たちから聞き取ったアイデアを元に手がけた内容。「桜の花が空に咲く」など河津桜で知られる同町らしい風景が目に浮かぶ。 6年の土屋カンナさんは「最上級なのでまとめ役を頑張りたい。たくさんの新しい友達と出会えるのも楽しみです」と声を弾ませた。岸重宏町長
-
通信制N、S高静岡キャンパス開設 新入生を招き歓迎式
インターネットを活用した通信制の私立N、S高は11日、静岡市葵区に本年度開設した静岡キャンパスの開校・歓迎式を同キャンパスで開いた。新入生らが教育方針や教職員らのメッセージを聞き、高校生活に期待を膨らませた。 N、S高は角川ドワンゴ学園(沖縄県)が運営し、静岡キャンパスは課題解決やプログラミング教育などに取り組む通学コースの生徒が学ぶ。静岡県内では昨年4月に開校した浜松キャンパスに次ぐ2カ所目。 式では同学園の奥平博一専務理事がオンラインであいさつし「キャンパスは世界中に広がる学びの起点。一人一人の考える高校生活を送ってほしい」と激励した。新入生の静岡市清水区の女子生徒(15)は取材に「
-
中学の新制服 どれにする? 掛川市、市教委が候補披露 小中学生 ウェブ投票へ スラックス2種類とスカート3種類
掛川市と同市教委は11日、2024年度に市内の全9中学校で統一する新制服のデザイン候補を披露した。スラックス2種類とスカート3種類。市内の小学4年生~中学3年生を対象にしたウェブ投票でそれぞれのデザインを決める。 スラックスは無地グレーとチェック柄。スカートはチェックの色や折り目の数が異なるデザインを用意した。ブレザーは男女共通デザインで、スカートとスラックスは選択できる。 候補は小中学生の意見を踏まえて絞り込んだ。統一化は生徒の多様性への配慮に加えて、大量生産によるコスト削減で保護者の負担を軽減する狙いがある。 実物を見た上で投票に臨みたいとの要望に応えて、市は15日に掛川市役所本
-
園児用の歯ブラシ200本、市教委に寄贈 伊豆の国の2LC
伊豆の国市の伊豆長岡、大仁の両ライオンズクラブ(LC)はこのほど、園児用の歯ブラシ約200本を市教委に寄贈した。 両LCの役員が同市のあやめ会館を訪れ、増田貴史雄教育長に手渡した。伊豆長岡LCの安江啓二会長と大仁LCの土屋昭会長は「小さいころから歯磨きの習慣を身につけてほしい」などと話した。市教委を通じて伊豆長岡、大仁両地区の幼稚園や保育園、こども園の5歳児に配布される。
-
富士山噴火避難、備え見直し 病院や学校、静岡県内230施設が計画作成へ
3月に公表された富士山の噴火に備える避難基本計画。ハザードマップの改定を受けて、旧計画を見直し、病院や福祉施設の避難、学校などの休校、児童生徒の引き渡しなど対策を強化した。市町から避難促進施設に指定された場合、施設は迅速で円滑な避難のため、避難確保計画の作成が求められる。県内では新たに約230施設が計画を作る見込みとなっている。富士山火山防災対策協議会は施設ごとの計画作りの検討事項を詳しく示した。 基本計画によると、避難確保施設に指定されるのは、第3次避難対象エリアより内側の入院、入所型の医療機関、福祉施設と、第4次避難対象エリアより内側の教育関連施設。県のまとめでは、保育園や学校が83
-
シャッター“映えスポット”に 中泉(磐田)地区団体と磐田農高生タッグ 旧商店街に彩りと活気を
JR磐田駅から西に約200メートルの旧西銀座商店街(通称・ビタミンロード)を盛り上げようと中泉地区地域づくり協議会(大場雅行会長)は、地元の高校生と協力し、空き店舗のシャッターに作品を描く「シャッターアート」に挑戦している。4月上旬、磐田農業高ビジュアルアート部の部員約10人が、元呉服屋と元紳士服店を鮮やかな絵で彩った。学生は「写真を撮って楽しんだり気軽に集まったりする場所になれば」と旧商店街の発展を願う。 高校生の発想を市政に生かす狙いで市が組織した「いわた高校生まちづくり研究所」で、旧商店街を通学で利用することが多い磐田西高生が、シャッターアートを提案。同協議会と栄町自治会が市内の高校
-
即興英語討論、高校生が激論 団体戦に静岡県5校参加 都内で全国大会
小中高校の英語の新学習指導要領では、これまで「4技能」の一つとされていた「話す」が「発表」「やり取り」の2領域に分かれた。英語によるディベート(討論)のニーズが高まる中、高校年代では2012年から、即興で論を戦わせる「パーラメンタリー・ディベート」の全国大会(日本高校生パーラメンタリーディベート連盟など主催)が開催されている。3月末、本県代表も出場した第12回大会の会場をのぞいた。(学年は当時) 各校3人でチームを構成する団体戦。東京・オリンピック記念青少年総合センターに21都府県の47校が集った。静岡県からは藤枝明誠、三島北、浜松開誠館、浜松江之島、清水東が参加した。 1日4試合の初日
-
家のお金持ち出し友達に菓子 物事の善悪 一緒に考えて【親子の相談室】
問 小学2年生の男の子を育てています。先日、子どもの友達のお母さんから「いつもお菓子をありがとう」と言われました。心当たりがなかったので子どもに尋ねると、初めは黙っていました。そのまましばらく待ってみると、家から持ち出したお金でお菓子を買い、友達へあげていたことが分かりました。子どもには小遣いを与えていたのでショックを受けました。「もうやらない」と約束してくれましたが、また同じことが起きないか不安です。 答 お子さんが家のお金を使っていたことを知り、不安に感じられていると思います。それでも、お子さんの話を聞かずに怒るようなことをせず、本人が話すまで待ってあげた様子から、お子さんに寄り
-
教員の海外研修助成 5月まで対象者募る 長泉の企業経営研究所
スルガ銀行系シンクタンクの企業経営研究所(長泉町)は5月31日まで、教職員が外国の文化や歴史、教育などを学ぶ研修と研究に対する助成事業の交付対象者を募集している。 県内の小中学校、高校、特別支援学校に常勤する教職員に1人当たり上限50万円を支給する。渡航を伴う現地での活動に加え、新型コロナウイルスの影響を考慮して、新たに国内で海外の技術・技能や知識を習得する活動も対象にした。同研究所の公式サイトで申請書を公開している。 助成事業は4年ぶりに再開した。2019年度は4人に支給したという。問い合わせは同研究所<電055(988)5020>へ。
-
計画案審議、功労者を表彰 静岡県内商業高教諭ら
静岡県内高校の商業科教諭などでつくる県商業教育研究会(吉原隆会長)と県高校教育研究会商業部会の定期総会・研究協議会が8日、静岡市駿河区のあざれあで開かれた。加盟する48校から約80人が出席し、本年度の事業計画案などを審議した。 商業教育に長年従事する功労者と永年貢献者計7人を表彰した。代表して表彰状を受け取った御殿場高の渥美秀美教頭は「これからも諸先輩方の教えを生かし、尽力していきたい」と決意を述べた。 文部科学省初等中等教育局の田中圭氏が「商業教育における指導と評価の一体化」と題して講演した。
-
挑戦する高校生応援 生徒発案「大好き」詰まった映像目玉 9日、法多山でイベント
挑戦する高校生の応援イベント「Fukuroi High Schools Challenge」が9日、袋井市の法多山尊永寺で開催される。目玉は袋井高パソコン部によるプロジェクションマッピング。生徒発案の企画が大好きな地元へ元気を届ける。 地域活性化に貢献しようと始まった取り組み。本堂に「袋井の四季」を表現した映像を投影。桜や紅葉、祭りなどを映し出し、最後は「ふくろい遠州の花火」をイメージした花火で締めくくる。事業費はクラウドファンディングや企業協賛で募った。同市や近隣の企業、団体が後押しする。 近藤優樹部長ら制作グループのリーダーが市役所を訪問。大場規之市長に作品を披露し、イベントをPRし
-
学校楽しみ 静岡県内小中、入学・始業式 「ノーマスク」通知後初登校
静岡県内の小中学校で7日、入学式や始業式が開かれた。4月から学校でのマスク着用を原則不要とする文部科学省の通知以降、初めての登校日。素顔で表情豊かにコミュニケーションを楽しんだり、久々の集会に臨んだりする児童や生徒の姿が見られた。 静岡市清水区の清水小では新入生25人が入学式に出席した。全員がマスクなしでにこやかな表情や緊張した面持ちで入場し、保護者と教員らに出迎えられた。柴田由香里校長は「家庭と学校でタッグを組み、成長をサポートしていく」とあいさつ。式の後は教室で担任の教員の自己紹介を受けるなどした。岡田磨ノ杏[まのあ]さん(6)は「体育館で縄跳びをするのが楽しみ」と笑顔を見せた。 同
-
掛川工高野球部監督 部員に暴言か 静岡県教委に報告
掛川工高野球部監督の30代男性教諭が部員に対して暴言を発したとして、同校から県教委へ報告があったことが、7日までに分かった。 県教委によると、教諭が部員1人に対し、昨年11月と今月の部活動中に「ばか」「使えない」といった発言をしたと、4日に同校から連絡があった。部員は現在部活動に参加しておらず、教諭は部の指導から外れているという。 同校は、保護者の相談から調査を実施して発覚したと説明しているという。同校は取材に「県教委に内容を報告しているが、事実関係を詰めている段階で詳細はお答えできない」。県教委は「調査をした上で、必要となればしかるべき指導、処分を検討する」としている。
-
伊豆の3中学校で入学式 統合へ制服を一新
伊豆市の修善寺、天城、中伊豆の3中学校で7日、入学式が行われた。本年度の新入生は3年次に3校を統合した新中学校が開校することから、同じ制服を着用できるよう一新された。 制服は紺色を基調。多様性に配慮し、男女ともにスカートかスラックス、リボンかネクタイを選べる。生徒は自身に合ったスタイルで式に臨んだ。 本年度の伊豆市内の中学校入学者は、3中学校と土肥小中一貫校の後期課程進級者を合わせて167人。修善寺中の入学式では読み上げられた名前に一人一人が大きな声で返事をし、新生活のスタートを切った。1年の山本賢真さんは「修善寺中の生徒として恥ずかしくないよう、精いっぱい努力する」と宣誓した。
-
学校生活、希望の一歩 静岡英和女学院中・高合同入学式
静岡市葵区の静岡英和女学院中・高は7日、同校で合同入学式を行った。オルガンの音が響く礼拝堂で、新入生計151人が希望を胸に新生活への一歩を踏み出した。 今年の新入生は中学58人と高校93人。大橋邦一校長は式辞で「迷ったり回り道をしたりする中で自分自身を確かめることほど、尊い学びはない」と生徒の新生活での挑戦を後押しした。 中学新入生代表の杉山世梨奈さん(12)は、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一に輝いた日本代表「侍ジャパン」の姿に触れ「6年間を共に過ごす仲間と高め合いたい」と述べた。高校代表の鷲巣心咲さん(15)は「新たな仲間との信頼関係を築き、社会に貢献できる人を
-
「流域治水」筆ロゴ 一木さん作品採用 静岡県が高校生から公募
静岡県は、地域全体で水害に備える「流域治水」の取り組みをPRする筆文字のロゴマークを公表した。県内の高校生から公募し、最優秀賞に輝いた浜松学院高2年の一木翔哉さんの作品を採用した。 県指定の「治水(まもり)の要~流域治水~」を表現した毛筆作品を募った。県内16校から56作品が寄せられ、書道家や県広報業務アドバイザーらが審査した。 流域治水は水害対策をダムや堤防の強化だけに頼らず、遊水地整備や住宅移転などと組み合わせて被害を軽減させる取り組み。県河川企画課によると、関連の会議や資料にロゴを掲載するほか、ステッカーなどを作って周知を図るとしている。 このほかの受賞者は次の通り。 優秀賞
-
常葉大生考案の「健康・美容弁当」 静岡県内のスーパー店頭に
常葉大の学生を対象に初開催した「健康・美容弁当レシピコンテスト」(ビッグ富士主催)で入賞した商品の販売が7日、同社の食品スーパー「エブリィビッグデー」の一部店舗で始まった。13日まで。最優秀のはくばく賞に選ばれた健康プロデュース学部2年芳野琴那さん(19)の「もち麦和風ぽてとさらだ」など3点が売り場に出され、注目を集めた。 芳野さんのレシピはポテトサラダにもち麦を混ぜ、もちもちとした食感を意識した。味付けもマヨネーズを減らしてごまドレッシングで和風の風味を引き出すなど、工夫を凝らした。 浜松市内のエブリィビッグデー浜北店では、総菜コーナーに芳野さんらが考案した弁当が並んだ。芳野さんは「定
-
夜間中学「ふじのくに」開校 学び直しへ新たな一歩
静岡県内初の夜間中学「県立ふじのくに中学校」の開校式が7日、磐田市中泉の複合商業ビル「天平のまち」の磐田本校と、三島市文教町の県立三島長陵高の三島教室で開かれた。1期生の10~70代の計14人が学び直しの新たな一歩を踏み出した。 同中学は、さまざまな事情で義務教育を受けられなかったり、十分に学べないまま中学校を卒業したりした15歳以上の人のための、学び直しの場。両校をオンラインでつないで実施した式典では、池上重弘県教育長が開校の意義を強調して「教育目標は学ぶ喜びの実感」と示し、一人一人の事情に応じた教育を実践すると語った。 西田秀男校長は「多くの人の『夢の花』が咲くように一歩一歩前進した
-
浜松・佐久間の浦川小 唯一の1年生、温かく歓迎
浜松市天竜区佐久間町の浦川小で7日、入学式が開かれ、唯一の1年生本家歌華(かか)さん(6)が堂々とした表情で臨んだ。出席した保護者や上級生、教職員は新入生を温かく歓迎した。 小杉英司校長は式辞で「今日から浦川小の仲間です。元気いっぱい、笑顔いっぱいで登校してきてください」と呼びかけた。本家さんは担任の先生に名前を呼ばれると「はい」と大きな声で返事し、背筋を伸ばして起立した。 在校生を代表し、2年生が1年間の学校生活を通して学んだ成果として、算数の計算や鍵盤ハーモニカの演奏などを披露した。教科書や横断かばんなどを受け取った本家さんは「勉強は難しそう。やりたいことはまだわからないかな」と話し
-
静岡県立大で入学式 新入生926人「視野広げ社会貢献」
静岡県立大は7日、入学式を静岡市駿河区のグランシップで開いた。5学部や短期大学部、大学院の新入生計926人が新たな学生生活をスタートさせた。 尾池和夫学長は式辞で人工知能(AI)による対話型ソフト「チャットGPT」を自身も試した話を紹介し、AIの急速な発展を踏まえて「皆さんの活躍で人類の英知が技術とうまく連携する未来が展開することを期待している」とエールを送った。 新入生を代表して経営情報学部の鈴木涼平さん(18)=沼津市=は「さまざまなことに挑戦し、視野を広げることで社会に貢献できる人間に成長できるよう努める」と誓った。
-
浜松医科大で入学式 新入生決意「学業励み品性保つ」
浜松医科大(浜松市東区)は7日、入学式を同市中区のアクトシティ浜松で行った。医学部は医学科123人、看護学科65人が医療の道へ第一歩を踏み出した。大学院は43人が医療、看護の研究を深める決意を新たにした。 それぞれの学科や専攻の代表者が今野弘之学長から入学許可書を受け取った。医学科の藁科遥空さん(18)=焼津市出身=と大学院看護学専攻博士課程前期の木村竜希さん(34)が「学業に励み、品性を保つ」などと宣誓した。今野学長は「時間を効率的に使い、真実を見極める力を持ってほしい」と激励した。 新型コロナの感染拡大防止で、前年度と同様にマスク着用を求めたほか、家族の出席は1人に制限した。
-
夜間中学「ふじのくに」開校 学び直しを全力で支援 磐田と三島 年齢、国籍多様な視点触れる場に
静岡県内初の夜間中学「県立ふじのくに中学校」が7日、開校式を迎える。磐田市と三島市に教室を設け、中学での勉強の学び直しを希望する生徒を受け入れる。1期生は10~70代の14人。教職員は開校準備を整え、「生徒の思いに応える学校をつくりたい」と胸を膨らませる。 ふじのくに中はJR磐田駅から徒歩3分の複合商業ビル「天平のまち」3階に「磐田本校」を、JR三島駅に近い県立三島長陵高内に「三島教室」を設けた。県内どこからでも約1時間以内で通学できるよう、県内2カ所に教室を置いた。西田秀男初代校長(51)は「学び直したいという思いを持ち、勇気を振り絞って入学してくれる。その一歩を全力でサポートしたい」と
-
育休中のリスキリング どう考える?⑤ しずしんニュースキュレーター/読者の意見【賛否万論】
「次元の異なる少子化対策」を掲げる政府は、女性に比べて取得率の低い男性の育児休業取得を促していて、育休取得者は今後増加が見込まれます。その人たちが育休の時間をどのように過ごすのかは、当事者だけでなく、同じ職場で働く人たちや社会全体にとっても重要なテーマです。育休中のリスキリング(学び直し)はどうあるべきでしょうか。そもそも、育休中に学び直しは可能なのでしょうか。キュレーターや読者の考えを紹介します。 キュレーター 杉山有希子さん(掛川市)イベント会社「ママバトン」代表取締役。4月15日に掛川市つま恋で開催される音楽フェスの運営スタッフ。2男1女の母。子どもの小学校PTAでは運営委員の経験が
-
歯科衛生士へ第一歩 浜松市中区
浜松市中区の浜松歯科衛生士専門学校は6日、入学式を校内で開いた。新入生43人が歯科保健指導や予防処置など歯科衛生士の業務を実践的に学ぶため、第一歩を踏み出した。 新入生代表の高麗萌花さん(18)=西区=は「広く口腔(こうくう)に関心を持ってもらえるような歯科衛生士を目指す」と決意を述べた。木村裕一校長は「現場に出るために知識や経験を積み重ね、貴重な3年間を過ごしてほしい」と激励した。
-
伊豆伊東高が開校 校旗や校歌披露 「新しい価値生み出す」
伊東市内3高校の統合で今春に開校した伊豆伊東高(同市吉田)は6日、同校で開校式を開いた。生徒や教職員、来賓ら約570人が集い、新たに歩みを始めた高校の発展に向けて決意を新たにした。 同校は伊東高、伊東高城ケ崎分校、伊東商高が統合し、伊東商の地に誕生した。池田将章校長は式辞で校訓に触れ、「この学びやで生徒一人一人が真理を尊び、価値を生み出し、他者を支える人に成長する教育活動を展開していく」と語った。 新3年生の栗田幸哉さん(17)が「3校それぞれの伝統を尊重しながら、伊豆伊東高にしか作り出せない新しい価値を生み出していく」と代表の言葉を述べた。代表生徒が、羽ばたく鳥をモチーフとした校章が刻
-
常葉大が入学式 2154人が決意「グローバルな視点で積極的に」
常葉大と同大大学院、短期大学部(江藤秀一学長)の入学式が6日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。新入生計2154人が決意を新たにした。 入学式は静岡、浜松両市内の4キャンパスの全新入生が一堂に会して行い、家族も人数を限定して会場に招いた。新入生を代表して同大外国語学部英米語学科の美尾汐璃さん(18)=同市清水区=は、コロナ禍が新たな局面を迎えて以前の日常生活に戻ろうとしているとした上で「グローバルな視点で物事を考え、さまざまな活動に積極的に取り組む」と誓った。 江藤学長は式辞で「真に人類の幸福に貢献できる新しい価値を生み出す礎を築いてほしい」と願った。
-
417人が新たな一歩 聖隷クリストファー大が合同入学式
浜松市北区の聖隷クリストファー大、同大大学院、介護福祉専門学校の合同入学式が6日、中区のアクトシティ浜松で開かれた。新入生計417人が新たな学生生活をスタートさせた。 同大国際教育学部の清水悠那さん(18)と専門学校の松林亜美さん(18)が代表して抱負を述べた。清水さんは「大学で心理学を学び、公認心理師となって教育、保育の分野で社会に貢献するとともに、多くの人と交流したい」と語った。同大の大城昌平学長は「保健、医療、福祉や教育の専門職業人に成長することを期待している」と述べた。
-
女子生徒の制服一新、グレー基調に選択制 伊豆中央高で入学式
伊豆中央高(伊豆の国市)は6日、入学式を同校で開いた。本年度の新入生から、女子生徒の制服を一新。真新しい制服に身を包んだ。 制服はグレーを基調に、スカートかスラックス、リボンかネクタイを選択できる。エンブレムやブレザーの首元のラインには元の制服の色に近い紺を使い、伝統や歴史の継承の意味を込めている。女子生徒は自身に合ったスタイルを選び、式に臨んだ。 本年度の新入生は164人で、男子78人、女子86人。式では一人一人名前が読み上げられ、大きな声で返事をし、新生活のスタートを切った。
-
看護師への決意胸に 新入生41人が入学式 静岡済生会看護専門学校
静岡済生会看護専門学校(静岡市駿河区)は6日、同校で2023年度の入学式を行った。看護師を目指す新入生41人が新たな門出を迎えた。 入学生を代表して天野湧斗さん(18)=葵区=が「同じ目標を持った仲間と、笑顔を絶やさず、患者様に頼られる看護師を目指したい」と決意を表明した。 石山純三校長は「看護に求められるレベルは年々上がっている。志を忘れず、豊かな人間性を持った看護師に向かって3年間努力してほしい」と祝辞を贈った。
-
「感染管理」認定看護師 県内初の教育課程が開講 静岡県看護協会
静岡県看護協会(渡辺昌子会長)は6日、「感染管理」認定看護師の教育課程を開講した。この分野で国と日本看護協会から教育機関として認定されたのは県内では初めて。新型コロナウイルス禍で感染症対策を熟知した人材育成の必要性が高まる中、年間10人程度の育成を目指す。 倍率2倍以上の選抜試験を突破した1期生9人が開講式に臨んだ。代表して内山沙紀さん(聖隷浜松病院)が「自施設だけでなく地域を支える一員となれるよう、仲間と切磋琢磨(せっさたくま)したい」と誓った。渡辺会長は「チーム医療のキーパーソンとしての役割を担うため、高度な臨床実践能力を発揮できるよう期待している」とエールを送った。受講生は1年間、講
-
静岡文化芸術大で入学式「深く学び視野を広げたい」 浜松市中区
浜松市中区の静岡文化芸術大は6日、入学式を学内で開いた。新入生は文化政策、デザイン両学部が355人、大学院の両研究科が20人。昨年まで感染症対策で学部ごとの分割開催だったが、4年ぶりに全員そろっての式典に戻った。 横山俊夫学長は「友と対話し、遠州の土地を歩き、自分で学びの場を開いてほしい」と式辞を述べた。文化政策学科の長崎陣さん(18)=同市中区、浜松湖南高卒=が新入生を代表して「深く学び視野を広げたい。困難に負けず、夢を持ち、理想を追求する」と大学生活への決意を示した。
-
奈良の児童から「静岡県新聞」 ピアノ生産、茶やワサビ…静岡県産業掲載 県広聴広報課に
静岡県広聴広報課に3月末、奈良市の児童から本県の情報をまとめた手作りの「静岡県新聞」が届いた。同課が資料提供に応じたことに対する感謝の手紙も届き、職員が喜んでいる。 同課県民のこえ班は、県民からの要望に応じた資料提供や、県政情報や県の魅力の発信などに取り組む。 昨年6月に同課に「楽器に興味がある」という奈良市内の小学4年男児から情報提供の依頼文が届いた。対応した担当者の田辺沙智絵さんはピアノのほか、プラモデル、バイクなど本県特産の工業製品や、伝統工芸品、伝統芸能などの情報をA4用紙6ページにまとめ、各種資料と一緒に郵送した。 3月末に届いた静岡県新聞には「ピアノを生産しているのは静岡県