テーマ : 気象・災害

静岡清水区中心に事業に支障 台風15号爪痕、操業停止や営業制限

 静岡県内各地に大雨の被害をもたらした台風15号の影響で、県内企業の工場が操業を停止したり、営業を制限したりするなど、静岡市清水区を中心に幅広い業種で事業に支障が出ている。上水道の断水は今後、数日は続くとみられるほか、中小製造業の被災がサプライチェーン(供給網)に影響する可能性もあり、各社はインフラの回復や取引先の復旧状況を軸に情報収集を急ぐ。

断水の影響で稼働を停止したはごろもフーズの工場=26日午後、静岡市清水区
断水の影響で稼働を停止したはごろもフーズの工場=26日午後、静岡市清水区

 はごろもフーズは26日、ツナ缶やパスタを生産する同区の主力2工場の稼働を停止した。生産に一部使用する上水道の断水が理由で、27日以降の再開は未定。製品出荷は在庫で対応するという。
 小糸製作所によると、同区の主力工場は稼働しているが、同区内の一部取引先メーカーが浸水被害に遭った。担当者は「影響は調査中。在庫と取引先の状況を確認しながら対応する」と話す。
 同区興津地区では、「井戸水で対応している」(食品)、「工業用水で生産はできているが、事務所は断水している」(機械)などの声が出ている。
 鈴与は同区の断水エリア内の物流センター数カ所で、仮設トイレを置く対応を講じた。
 敷地が冠水したエンチョー清水鳥坂店(同区)は完全復旧には至っておらず、来店客の要望に応じて店先で商品を販売している。
 宿泊施設では、ホテルクエスト清水が宿泊客に節水の協力を求めながら営業を続ける。日本平ホテルは全館稼働している。
 スズキ、ヤマハ、ヤマハ発動機、浜松ホトニクスの県西部大手製造業各社は、主要生産拠点に目立った被害はないとしている。

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