テーマ : 気象・災害

熱海被災地で復旧復興を祈願 5年ぶりみこし4基集結 伊豆山神社の例大祭

 熱海市の伊豆山神社で15日、例大祭が行われた。岸谷、仲道、浜の地元3町内会と伊豆山厄年奉賛会のみこし計4基が、コロナ禍や土石流災害を経て2019年以来5年ぶりに勢ぞろいし、見せ場となる「みこし下り」を参道の階段で繰り広げた。厳かな神事も執り行い、被災地の一日も早い復旧復興を祈願した。みこし下りに繰り出す男衆=熱海市の伊豆山神社
 みこし下りは全837の石階段のうち、海抜170メートルの本殿から海岸近くの下宮までの664段を練り歩く伝統行事。白装束などに身を包んだ男衆が、太鼓の音色に続けて「わっしょい」と気勢を上げ、ゆっくりと歩を進めた。家族や友人、地元住民が「頑張れ」と笑顔で声援を送った。
 例大祭では昨年、伊豆山厄年奉賛会のみこし下りを復活させた。3町内会を含めた本来のみこし下りは、被災者の感情を踏まえると「まだ早い」との意見もあったが、「伝統を絶やしたくない」との思いで開催に至った。ただ、行程や行列など規模を一部縮小した。みこしを担ぎ、階段を下りる男衆=熱海市伊豆山
 神社総代会長の大舘節生さんは「被災地の復興は道半ば」との認識を示し、例大祭などを通じて「地域の絆を取り戻し、伊豆山を一日も早く元通りにしたい」と思いを語った。例大祭で「実朝の舞」を奉納する中学生=熱海市の伊豆山神社

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