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奥能登、1月転出者数が4倍超 人口減に拍車、石川県推計

 能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市や珠洲市など奥能登地域2市2町の今年1月の転出者数が計397人となり、前年1月(93人)の4・27倍に上ることが、県がまとめた2月1日時点の人口推計で判明した。県は、被災に伴う転居が相次いだとみており、少子高齢化が進む被災地で地震が人口減少に拍車をかけている実態が浮かんだ。

能登半島地震で甚大な被害が出た石川県能登町の白丸地区=3日午後
能登半島地震で甚大な被害が出た石川県能登町の白丸地区=3日午後

 4市町の1月の転出者数は輪島市が180人で、前年1月(29人)の6・21倍。ほかは珠洲市112人(前年1月20人)、穴水町37人(同10人)、能登町68人(同34人)だった。県全体の転出者数は2992人で、1971年の調査開始以降、1月としては5番目に多かった。
 2月1日時点の県人口は前月比0・14%減の110万6278人、4市町は1・01%減の5万4655人。輪島市は1・17%減の2万1647人で、減少率が県内の市町で最も高かった。減少率2位以下は珠洲市1万1591人(1・11%減)、穴水町7250人(0・85%減)、能登町1万4167人(0・77%減)と続き、奥能登が上位に並んだ。
 人口推計は5年ごとの国勢調査の結果を基に、自治体に提出があった転出入、出生、死亡届を反映させたもので、住民票を移さない住民の移動は含んでいない。
 県が昨年10月1日時点でまとめた年齢別推計人口によると、珠洲、能登、穴水の3市町は65歳以上が人口の半数を超え、輪島市も49%に達した。生産年齢人口である15~64歳の割合が県内自治体で最も低かったのは珠洲市(39・8%)で、下位4自治体が奥能登4市町だった。

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