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テーマ : 藤枝市

静岡県内「ヤード」行政指導75件 4年ぶり一斉立ち入り 県警など

 静岡県警に加え、県や市町でつくる県不用品回収拠点対策連絡協議会や県内消防などは今月、周囲を鉄壁などで囲んだ「ヤード」と呼ばれる作業場の県内一斉立ち入り調査を行った。一斉実施は4年ぶりで、57カ所で計75件の行政指導を行った。県警薬物銃器国際捜査課が県内で把握する外国人関連のヤードは現在約170カ所あり、過去十数年間で5倍超に増えた。担当幹部は「不法行為の隠れみのにならないよう、継続調査の徹底と関係機関との連携強化を進めたい」と話す。

ヤードの立ち入り調査に入る県警の捜査員や行政関係者ら=10日、藤枝市
ヤードの立ち入り調査に入る県警の捜査員や行政関係者ら=10日、藤枝市
立ち入り調査で、運営・管理状況などを聞き取る藤枝署員(右側2人)ら=10日、藤枝市
立ち入り調査で、運営・管理状況などを聞き取る藤枝署員(右側2人)ら=10日、藤枝市
ヤードの立ち入り調査に入る静岡県警の捜査員や行政関係者ら=10日、藤枝市
ヤードの立ち入り調査に入る静岡県警の捜査員や行政関係者ら=10日、藤枝市
ヤードの立ち入り調査に入る県警の捜査員や行政関係者ら=10日、藤枝市
立ち入り調査で、運営・管理状況などを聞き取る藤枝署員(右側2人)ら=10日、藤枝市
ヤードの立ち入り調査に入る静岡県警の捜査員や行政関係者ら=10日、藤枝市


 「金属などの搬入物に違和感を感じたりしたら、すぐに警察へ通報を」
 「盗難品は見ればすぐに分かる。こっちもトラブルには絶対巻き込まれたくないので、すぐに連絡する」
 10日、藤枝市内のヤード。藤枝署員と40代後半の男性経営者のやりとり。県警や県、市、消防の担当者計12人で調査した結果、このヤードは適正に運営されていることが確認できた。
 一斉立ち入りは2~26日、計190人態勢を組んで続けた。75件のうち、県警の指導は古物営業法や県金属くず営業条例に基づく35件。県や市町、消防も廃棄物処理法や消防法を基に台帳や鉄くず、廃棄タイヤの保管状態の不備を指摘したり、消火器の設置を指導したりした。57カ所の経営者や労働者らは約10カ国・地域におよび、中国人関連は最多の21カ所だった。
 コロナ禍などで規模・手法が異なって単純比較はできないが、行政指導は2022年が年間47件、21年が同40件、20年は同27件と推移。コロナ禍前の19年は同48件(そのうち一斉調査時は35件)だった。
 一方、同課が把握している外国人が関係するヤードは、31カ所だった10年から十数年間で5倍以上に増え、今後も増加する可能性が高い。ヤードを巡っては、盗難車の解体・密輸拠点のほか、不法滞在者の潜伏先や薬物売買の現場として利用されていた過去のケースもある。同課は、外国人犯罪を助長する不適正ヤードの撲滅に向けた警戒や監視を強化していく。
 (社会部・荻島浩太)

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